ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2021年J1リーグ第18節(前倒) セレッソ大阪vs徳島ヴォルティス

2021-04-16 18:36:02 | サッカー視聴記(2021年J1)

<C大阪スタメン> 4-4-2
GK キムジンヒョン
RSB 松田陸 CB 進藤 CB 西尾 LSB 丸橋
RSH 西川 DH 奥埜 DH 藤田直之 LSH 清武
FW 大久保 FW 豊川
<徳島スタメン> 4-2-3-1
GK 上福元
RSB 岸本 CB 鈴木大誠 CB 福岡 LSB ジエゴ
DH 藤田譲瑠チマ DH 岩尾
RSH 浜下 CH 宮代 LSH 藤原
FW 河田

リーグ戦のみの5連戦が組まれているACL組。
それに付き合う事を強いられる相手クラブ(徳島の他福岡・広島・鳥栖)も含め、コンディション・フィットネスの面での調整も重要となって来る局面。

そんな采配を放棄しているかのように、レヴィー・クルピ監督の下ほぼスタメン固定を貫いているセレッソ。
8節(マリノス戦、0-1)で3人入れ替えたものの、以降は瀬古→進藤の序列変更が行われたのみで、この日は9節(福岡戦、2-2)と同等のスタメンとなりました。
前回(6節・湘南戦、0-0)観た時も、相手に内容面で後塵を拝する事を余儀なくされるなど、コンディションの悪さが露呈しているようなサッカーに終始。
その試合で原川・坂元が故障離脱するという具合に、この方策はマイナスとプラスどちらに振れているのか、傍らから見て不明。(成績自体は暫定5位)

4月1日に専用スタジアム(ヨドコウ桜スタジアム)の改修が終わり、前倒しが無ければこけら落としとなるはずだったこの徳島戦。
結局ヤンマースタジアムでのキックオフとなり、セレッソは早々の前半2分に決定機。
藤田直の低いロングパスからダイレクトで豊川→大久保スルーパス→豊川と渡り、ドリブルでエリア内に進入してシュート。
GK上福元の右を破り、電撃作戦成功かと思われた豊川のシュートでしたが、ゴールポストを直撃してしまい先制ならず。

しかしその後は、徳島の攻撃を受ける展開に。
前線からのプレスでボールを失ったり、長短織り交ぜたビルドアップに四苦八苦するシーンが目立つセレッソ。
その通りにシュートを浴びる機会も膨らみ、13分岸本のパスカットから、河田がドリブルののちミドルシュート。(GKキムジンヒョンセーブ)
直後のコーナーキック、キッカー岩尾はニアサイドに低いクロス、中央エリア手間にこぼれた所を藤原がミドルシュート(ゴール左へ外れる)と攻め立てられます。

そして次の徳島の攻撃でした。
ここも前線でボール奪取した徳島、左サイドのジエゴから河田→浜下→宮代とエリア内中央へ渡り、宮代はワントラップからシュート。
流れるような動作で放たれたシュートは、セレッソ・進藤のブロックに当たったのもありゴール左へと突き刺さり。
この日もセレッソの内容の低調ぶりが露呈されるような、徳島の先制点となりました。

以降は多少落ち着きを見せ、後方でボールを繋いだのち、裏抜けを狙ったロングパスで攻撃を組み立てるセレッソ。
徳島を押し込む事に成功しセットプレーの数も膨らむものの、フィニッシュまでは繋がらず。
飲水タイム(24分)前の最後のプレーでは、藤田直がロングスローを入れて攻撃するなど、何処と無く「流れが悪いのならば、セットプレー一発で仕留めよう」という気概が見られました。

ブレイク明け、26分に徳島のシュートシーン(岩尾のミドルシュート・枠外)から始まりましたが、その後は膠着状態に。
ともに好機を作れずという時間が続いたものの、再びセレッソはセットプレーで得点を狙いにいき、それが功を奏します。
34分に再度ロングスロー、右サイド奥から藤田直がボールを投げ入れると、ニアサイドで後方から進藤が合わせにいきヘディングシュート。
クリアしようとしていた徳島・ジエゴの前に入り込み、ゴール右へと突き刺す同点弾となりました。
本当に狙い通りだったのかは不明ですが、セットプレーで仕留めたセレッソ。

序盤の勢いを止められた格好の徳島は、40分にセレッソのプレスを剥がして好機を作り。(シュートまではいけず)
やはりポゼッションスタイルのチームは、相手のプレッシングに負けない姿勢を見せる事が勇気に繋がるもので、以降再び徳島ペースの様相となります。
43分、長いボール保持でサイドを動かしたのち、左ハーフレーン手前から上がったジエゴのクロスから河田がヘディングシュート。
巧く薄く当ててゴール隅を狙ったものの、枠を捉えられず。
それでもペースを握り続けた徳島、相手に攻撃権を与えないまま前半を終了します。

次の試合から、待望の新監督ダニエル・ポヤトス氏が指揮を執る見通しがたった徳島。
それと前後して前試合(浦和戦・0-1)は、前監督のリカルド・ロドリゲス氏のチームとの対戦となったのは非常に運命的。

これを機に呪縛を断ち切り新たな一歩を……とは物語で良く見られるような話ですが、サッカーの継続性を維持している徳島の場合はそうはならず。
特徴である主体的な攻撃を、カテゴリーが上がった中でも貫き、成績的にもようやく軌道に乗り勝ち点を稼ぎつつあります。

そんな上り調子であるクラブの状況だけに、維持と発展のバランスをどう取っていくのかがポヤトス氏の当面の仕事となるでしょうか。(まあ合流前も、リモートでチームを見てきたとの事で不安は少ないでしょうが)
良い流れを壊したくないのは誰もが考える事ですが、サッカーの発展無くしては停滞してしまう恐れもあり。
今季のリーグ的にも、ひとまず下は見えづらくなったとはいえ、4つの自動降格枠が再び襲ってくるという恐怖は健在。
期待と不安が入り混じる状況ながら、新監督の舵取りに注目したい所です。

セレッソ側はやはりコンディション面を考慮するハーフタイムとなり、2枚替えを敢行。(大久保・西川→加藤・中島)
前節ともにゴールを挙げた2人が投入され、若手選手の突き上げという効果も期待しての起用。

しかし後半が始まると、徳島がさらにペースを上げる事に。
後半2分に浜下が裏へスルーパス、これはカットに入られるも、こぼれ球を河田が遠目からミドルシュートを放ちます。
GKキムジンヒョンのセーブに防がれるも、これが皮切りとなり以降怒涛の攻撃を見せます。

直後の左CK、こぼれ球を右サイドで拾ったジエゴが、カットインしてシュート。(枠外)
8分には左サイド奥で宮代が一旦奪われるも、奪い返してエリア内へパス、河田のヒールパスののち中央から浜下がシュート。(ゴール左へ外れる)
10分には岩尾の右サイドへのロングパスから形を作り、浜下のグラウンダーのクロスに、上がってきた岩尾がミドルシュート。(GKキムジンヒョンキャッチ)
13分にも、右サイドで岸本のクロスから、河田が前半と同様薄く当てたヘディングシュートを放つも枠外に。

完全な徳島ペースで進んだ後半。
セレッソも4分に、CKから期待の加藤がヘディングシュートを放った(ゴール左へ外れる)ものの、押されっぱなしの状態から抜け出せず。

そんな状況の中、やはり理想は前半同様に、セットプレーから一撃で決める事だったでしょうか。
20分に右サイドかなり手前でフリーキックを得、キッカー中島は低いクロスを入れると、混戦の中中央にこぼれたのち加藤がトラップしてボレーシュート。
GK上福元が間一髪セーブし、冷や汗を掻いた徳島サイド。
押せ押せの状況故、こうした一発で勝ち越し点を許してしまうのが最もダメージの残る事象だっただけに助かった格好となりました。

それでもセレッソの思惑が露わになるに従い、徳島が自陣で反則を犯すシーンが増えてきたこの時間帯。
23分に再びFK、中島が直接シュートを放った(ゴール上に外れる)所で後半の飲水タイムに。

明けた後は徳島の勢いは止まり、27分に豊川が、28分に松田陸がシュートを放ち脅かすセレッソ。
後半の交代カードはというと、16分に徳島が藤原→杉森に交代。
20分にセレッソが清武→松本に交代。
そして終盤勝負の様相となってきた30分、徳島が2枚替えを敢行します。(チマ・浜下→鈴木徳真・渡井)

その直後の31分、徳島に決定機が。
ここでも左サイド最後方からパスを繋ぐ徳島、プレスを剥がして前進に成功し、河田の左へのスルーパスを受けた杉森が左サイド奥からカットイン。
そして強烈なシュートをニアサイドに放ちましたが、ゴールポストを直撃してしまい勝ち越しならず。

しかしその直後(33分)はセレッソにも決定機。
この日のセレッソらしくセットプレー(左サイドやや手前からのFK)からで、クロスがクリアされて拾った藤田直がエリア内右へロビングを入れ、こぼれたボールを松本がボレーシュート。
しかし左ゴールポストを直撃、跳ね返りを丸橋がシュートしましたが、徳島・鈴木大がスライディングでブロックしこちらもゴールならず。

ともにゴールポストに嫌われるシーンを演出し、どちらに転ぶか全く判らなくなってきた試合。
37分に双方選手交代、徳島は河田→垣田、セレッソは豊川→松田力。
以降お互いに攻め合う展開となりますが、セレッソは40分に松本がミドルシュート、徳島は41分にジエゴがミドルシュート。
しかし両方とも枠を大きく外す結果で、疲労も蓄積する終盤故の、引き分けの可能性が高まりつつある象徴のようなシーンに終始。

勝負が決まるとすれば、その疲労感が破綻を招いた時でしょうか。
そしてその時が45分に訪れます。
徳島の攻撃、左サイドから杉森のスルーパスをエリア内左に走り込んだ渡井からクロス。
クリアされるも岩尾が拾い、今度は逆の右サイドに展開して岸本が低いクロスを入れます。
これをクリアに入ったセレッソ・西尾、出した左足に当てたボールは、あろう事かセレッソゴールに吸い込まれる結果となってしまいます。
最終盤で非常に大きなミスを犯してしまい失点したセレッソ、逆に徳島は勝利が転がり込むような勝ち越し点。

アディショナルタイムを迎え、もはやパワープレイに賭ける状況となったセレッソ。(進藤が前線に上がる)
徳島にコーナーで時間を稼がれたりもしましたが、何とかロングボールを放り込む体制を作ります。
しかし乱戦に持ち込むも、追い付くには時間が足りず。
松田陸がボレーシュートを放ったり(ブロック)もしましたが、及ばず試合終了の笛が。

これで今季4勝目と、前回のJ1時の勝利数を上回った徳島。
イレギュラーな状況ながらも、破綻させずに最善の結果を叩き出し、新監督にバトンを渡す事となった甲本偉嗣ヘッドコーチの奮闘も光ったリーグ序盤戦となりました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする