ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2021年J2リーグ第10節 ブラウブリッツ秋田vs水戸ホーリーホック

2021-04-28 16:32:41 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の秋田の記事はこちら(3節・千葉戦、2-0)
※前回の水戸の記事はこちら(5節・松本戦、3-0)

自慢の攻撃力も、最近は陰りがさし失速気味の水戸。(4戦で1勝3敗・3得点)
このタイミングで守備強度の高い秋田が相手、しかも天候的にも強風とやり辛い一戦となりました。

そんな状況で右サイドバックに村田、左SBに鈴木喜丈と、ともに本職では無いSBを起用する大胆な方策。
前年同様、競争を図りつつメンバーを入れ替えながら戦う体制を敷いている秋葉忠宏監督。
そのため日によっては安定度に欠けるスタメンとなる事も多々で、今季で言えば、ボランチ(1アンカー)の平野が欠場した試合は3戦全敗。(途中出場の1試合は勝利)

試合が始まると、前半2分にその平野が、秋田・齋藤との競り合いで頭部から出血してしまう事態に。
止血して試合に復帰、そのままフル出場するも、早くも包帯を巻いての痛々しい姿を見せる事となりました。

前半は秋田が風上となり、そのロングボールを積極的に蹴り込むスタイルは、まさに追い風そのものでありました。
しかし立ち上がりは、逆風であるはずの水戸もロングボール重視で攻撃。
どれぐらいボールが流されるのかをチェックする意味合いもあったのでしょう。
4分、GK牡川のキックが相手のクリアミスを誘発し、そこから中山仁斗落とし→松崎エリア内へロブ→山根ボレーシュートと繋がるも枠外に。

しかしお互いにロングボールを蹴り合えば、風上側が優勢になるのは道理であり、その通りに10分以降は秋田に主導権が移ります。
裏狙いのボールで選手を走らせ、繋がればよし、そうでなくても相手がクリアで逃げる事を狙い。
そしてセットプレーを得てゴールを狙っていく、という全体の狙いに全くブレは見られず。
この日は初のスタメンとなった普光院がボランチに位置し、放送席の中でも「繋ぐスタイルも出来るのでは」と語られておりましたが、基本方針に変わりははありませんでした。

相手を押し込みつつも決定機は掴めない秋田でしたが、20分。
クリアボールを受けようとした水戸・中山仁から、輪笠が反則気味に奪ってから攻撃、右サイドで拾った鈴木準弥からパスを受けた普光院がエリア内右へ切り込み。
そしてマイナスのクロスが入り、ニアサイドに走り込んだ中村がシュート。
グラウンダーで左サイドネットに突き刺し、見事先制点を挙げた秋田。

その後も秋田は押し込み続け、ロングスローで水戸エリア内を脅かし。
右サイドで鈴木準が投げ入れるだけでなく、左サイドでも、普光院がその役を務めひたすらエリア内へ投げ入れる体制を作ります。
25分に飲水タイムが挟まれてからもその流れは不変で、セットプレーだけで無く、敵陣でのパスカットからも好機を作る秋田。

30分過ぎからようやく水戸も攻撃権を掴み。
立ち上がりのロングパス攻勢から切り替えるも、秋田の速い寄せに苦しみ流れを掴めずにいましたが、ここに来てサイドチェンジを絡めての攻撃。
33分、右サイドで奥田・松崎らが細かく繋いだのち、松崎がサイドチェンジで左へ送り。
こぼれ球を中央で山根が拾い、村田が右ハーフレーンからミドルシュートを放つも、ブロックに当たりゴール左へ外れ。

しかし秋田の流れを堰き止めるには至らず。
そのまま苦戦を続けつつ時間を浪費し、アディショナルタイムへ突入。
そこで秋田は好機を作り、加賀の縦パスを齋藤がポストプレイで右へ送り、受けた沖野が溜めたのちグラウンダーでクロス。
ニアサイドで齋藤が合わせシュートするも、ブロックされてコーナーキックとなり、そこでの攻めもクリアされてスローインに。
再度右からロングスローを投げ入れる鈴木準、ニアサイドで中村がゴールと逆向きで胸で収め、反転してクロス気味にシュート。
これが左ゴールポストに当たり、中央の茂へと跳ね返る絶好のシーンとなりましたが、茂のボレーシュートはゴール左に逸れてしまいました。
最後に決定機を逸した秋田でしたが、リードを保ち前半を終えます。

前年J3リーグを圧倒したその実力を、J2の舞台でも発揮している秋田。
大ベテランの加賀がセンターバックに入り、入れ替えながらレギュラー起用を続けているなど、CBに薄さを感じる陣容ながら堅守をここまで保っています。

開幕から5戦で3勝を挙げる上々の滑り出しで、戦術的にも相手に立ち塞がる厄介なチームとして存在感を示し。
監督の吉田謙氏も、独特過ぎるインタビューの応答により注目を集めるなど、J2の戦いの中に十分割って入れているというここまでの印象です。
これから新潟・琉球はじめ上位陣との対戦が組まれており、果たしてどれだけ渡り合う事が出来るか。
まだ先の話ですが、非常に興味深いものであります。

後半はサイドが変わり、一転して向かい風の中の戦いとなった秋田。
それでも立ち上がりは、前半と同様にロングボールで好機を作っていきます。

しかし最初にシュートに持ち込んだのは水戸で後半4分、左サイドで鈴木喜・山根・新里が細かく繋ぎつつ、逆サイドから松崎も絡んで押し込み。
松崎が奥田とのワンツーでエリア内に進入し、シュートにいくも威力無くGK田中がキャッチ。

次第に秋田は攻撃権を得れなくなり、水戸の攻撃に構える展開を強いられます。
それでも寄せの速さで水戸に自由を与えず。
主に右サイドを使ったこの時間の水戸の攻撃でしたが、スルーパスをケアされて奪われるシーンが目立ち、クロスを上げる段階までも到達出来ません。
14分の水戸、中央で様子見のパスを繋ぐも、展開出来ずにそのまま平野が遠目からシュートを放つも枠外に。
秋田の堅さの前に、崩しを考える余裕も無い事が伺えたシーンでした。

手詰まり感漂う水戸でしたが、16分に交代カードを切り鈴木喜→温井。
本職のSBが入った事により、温井が左サイド高目の位置でボールを受けてクロス、という攻撃でリズムを与えていきます。
17分は中央で山根がドリブルから左のスペースへ展開し、温井が走り込んでダイレクトでクロス。
これを中山仁が中央で収め、そのまま反転シュートを放ちましたが秋田・増田にブロックされゴールならず。
19分にはCKから、キッカー新里のニアへのクロスを山根がヘディングシュートするも、ブロックされて右ゴールポストの外側に当たり。
再度のCK、クロスがクリアされたボールを、中央から温井が叩き付けるボレーシュート。
しかしコース上に居た中山仁に収まり、戻して山根がシュートもブロックに阻まれ、その後村田がシュートするも枠外に。
惜しいシーンが生まれ始める水戸。

押され気味となった秋田は、21分に沖野・中村→久富・才藤と2枚替え。
23分の秋田は右からのロングスロー、クリアされたボールを加賀がボレーシュートしたものの上空へと上がり、普通なら枠外で終わる所が風に押し戻されてGK牡川がパンチングという珍しいシーンも。

水戸が攻め込むも同点に出来ないまま、25分に飲水タイム。
明ける際にさらに手を打つ水戸、山根・松崎→ブラウンノア賢信・森と2枚替え。
長身を生かしてターゲット役を果たすブラウンノア、中山との2トップの4-4-2にシフトしたようもに見えました(奥田が右サイドハーフ・森が左SH)が、詳しくは解らず。

しかしその後水戸はシュートにまで辿り着けなくなり。
逆に秋田は30分にカウンターが炸裂、水戸のCKをクリアしたこぼれ球を久富が拾いドリブル、そのまま縦パスをを出して齋藤のポストプレイを受け取りさらにドリブル。
そしてエリア内右へとスルーパスを送り、走り込んだ才藤の奥で受けた茂がシュート。(ブロック)
相手の猛攻を跳ね返しカウンターで脅かすという図式を、この日も綺麗に作り上げます。

34分に再度水戸がカードを切り、今度は村田・新里→岸田・平塚の2枚替え。
以降左サイドで形を作り、右奥へ岸田を走らせるロングパスで活路を見出そうとします。
しかし秋田の壁を崩す有効打とはなり得ず。

長所を押し出しつつ守る秋田。
しかし38分に、ボランチとして奮闘した普光院が足を攣らせて交代(飯尾が出場、同時に齋藤→武へと交代・輪笠が左SB→ボランチにシフト)になるなど、そのダメージは決して小さくなく。
それでも水戸にシュートを撃たせぬままATまで持ち込みます。

諦める事無く攻め上がる水戸、右サイドで細かくパスを繋いだのち、森が縦パスを送ると中山仁がエリア内で収めてチャンス。
しかし秋田ディフェンスに囲まれて撃てず、こぼれた所を温井が走り込んでシュートしますがこれもブロックされて決められず。
CKではGK牡川も上がり、こぼれ球を跳んで合わせにいく場面も見られ。
なりふり構わない姿勢を見せ、最後は平野のロビングから中山仁がヘディングシュートを放ちます。
しかしこれもGK田中にキャッチされ、そして試合終了を告げる笛が鳴り響き。
2試合連続でウノゼロの敗戦と、攻撃力は依然として冴えぬまま終わった水戸。

逆に4勝目を挙げた秋田、この4戦はいずれも無失点勝利。
勝利への道筋がハッキリと見えている何よりの証拠であり、一丸となってそれを辿る戦いは今後も続いていく事でしょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする