ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2021年J2リーグ第7節 東京ヴェルディvsレノファ山口FC

2021-04-13 16:44:47 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回のヴェルディの記事はこちら(4節・金沢戦、2-4)
※前回の山口の記事はこちら(3節・新潟戦、1-2)

リーグ序盤から乱高下している感じである今季のヴェルディ。
開幕節(愛媛戦・3-0)、いきなり変則型ビルドアップ(センターバックの加藤が一列上がっての組み立て)を見せてどよめかせたかと思えば、通常の形に戻した2節以降は試合内容は下降の一途。
前々節・新潟戦では0-7の大惨敗を演じてしまい、「永井(秀樹)ヴェルディもこれまでか」と思わされたりもしましたが、何とか建て直しつつある現状といった所でしょうか。

フロントレベルでも、2年前に在籍していた助っ人のジャイルトン・パライバの獲得を発表。
一度退団してからというもの、無所属の期間が続いていたパライバ。
年齢も30歳に到達し、キレが失われていないかという不安は拭えませんが、あのドリブルの威力を再び観たいのも確か。
ただし永井サッカーが浸透し得点パターンが確立しつつある現在のヴェルディでは、異端の存在に映ってしまわないかという問題も考えられ。
あくまで飛び道具のつもりで使う算段なのでしょうか。

前節から、4-2-3-1気味のフォーメーションへとシフトする建て直し策を見せたヴェルディ、この日の相手は山口。
入りこそスルーパスを軸に押し気味の展開を見せたヴェルディですが、一本のカウンターを機に流れは変わり。
前半4分、右サイドで高木のクリア気味のロングパスで草野が裏を取り、そのままエリア内に進入してグラウンダーのクロス。
走り込んだ小松がエリア内左で合わせシュートを放ちますが、ゴール寸前でヴェルディ・加藤にブロックされてモノに出来ず。

しかしここから山口の攻撃が悉くフィニッシュに繋がり(6分には長いパス回しからクロスのクリアボールを田中がシュート・GKマテウスキャッチ)、10分に高井のシュートがブロックされて得た左コーナーキック。
キッカー佐藤謙介のクロスがファーサイドに上がり、待ち構えていた小松がヘディングシュート。
ボールは再びヴェルディ・山下がクリアするものの、その前にラインを割っておりゴール。
立て続けに4本シュートを浴びせたのが実を結び、先制した山口。

ところが山口サイドが喜ぶ時間はあまりに短かった。
13分のヴェルディ、最終ラインからの縦パスを受けた佐藤凌我が左へ叩き、受けた福村が前進してグラウンダーでクロス。
ニアサイドで梶川がスルーした先で、先程降りていた佐藤凌が駆け込んでシュートを放ち、ネットに突き刺してゴール。
ヴェルディのセンターフォワードという役割を十二分にこなした佐藤凌のゴールで、すかさず同点に追い付きました。

以降、スルーパスに走り込んだ小池がエリア内右からマイナスのクロス→シュートというシーンを2連続で作り、逆転を狙うヴェルディ。
山口も19分、右サイドで澤井のドリブルから、エリア手前で囲まれこぼされたボールを草野が拾ってシュート。(GKマテウスセーブ)

その後は山口がボールを握る展開になり、最後方でのビルドアップから、ヴェルディのプレッシングを受けた所を裏狙いのロングパスで突くスタイルにシフト。
しかし効果が上がらずに時間を費やし、炸裂したのがヴェルディのカウンター。
佐藤優平のスルーパスを走り込んで受けた小池、エリア内右へと切り込んでシュート。
GK関がセーブするも、エリア内中央へこぼれたボールを山下が詰めてゴールゲット。
前半の半分うちに逆転に成功したヴェルディ。(同時に飲水タイムに突入)

良い時間帯を作り結果も残した山口でしたが、ブレイク明けはまるで良い所が無く。
ヴェルディのプレスの前に全く攻撃を作れなくなり、際どいシュートを浴びる守備陣。
29分には逆にヴェルディのビルドアップにプレッシングを掛けるも、最終ラインで巧くかわされたのち、仕舞には佐藤凌のパスを受けた山下がエリア内に進入。
山下のシュートこそGK関がセーブしたものの、既にペースを掴めない状況なのは明らかなシーンでした。

その後も32分に小池がエリア内からシュート、39分に平がミドルシュート、アディショナルタイムにはCKから加藤がヘディングシュートとヴェルディのフィニッシュを浴び。
その度にGK関のセーブに救われ、何とか追加点は許さなかったものの、反撃の雰囲気すら作れず前半を終えます。

選手交代が無く迎えた後半も、ヴェルディペースなのは変わらずの立ち上がり。
後半3分、左サイドで梶川のパスカットから攻撃、佐藤優がカットインでエリア手前に流れたのちアウトサイドで絶妙な横パス。
これに若狭が走り込んでシュートしましたが、ゴール右に外れてしまい追加点はならず。
しかし山口のパスワークを遮断し、良い攻撃を作るという流れは不変だと感じたシーンでした。

それを崩すにはやはり力業で、その一つが交代カード。
業を煮やした山口・渡邊晋監督、9分に3枚替えという荒療治を敢行します。
澤井・高木・小松に代わり、川井・河野・池上が投入されました。(すべて同ポジション)
その効果か山口が攻撃権を掴み始め、13分に得たCK。
佐藤謙の中央へのクロスに菊地が合わせヘディングシュート、しかしGKマテウスのセーブに阻まれ、渡部が詰めるも追撃は出来ず。

同点に向けて高まった気勢でしたが、失点という要素で気泡となってしまいます。
15分のヴェルディ、最終ラインから左サイドへ送ったのち、戻してから右で攻撃。
若狭の浮き球でのパスを佐藤優がダイレクトで前に送り、これが絶妙なスルーパスとなって小池が抜け出し。
GK関がエリア外へ跳び出すも(この判断は正直間違ってたような……)間に合わず、小池のシュートが無人のゴールに転がり。
山口の上げ潮ムードを打ち消す追加点となりました。

2点差となり、山口にとっては前掛かりになるしか無く。
その隙をヴェルディが冷静にいなし、裏を狙うという展開がますます強まりを見せます。
22分に双方交代カードを切り、ヴェルディは小池→端戸へと交代。
佐藤凌の台頭もあり、ここでCF以外のポジションを試される事となった端戸。
一方の山口は、田中→神垣へと交代。
ボランチを交代し、これまで最終ラインでビルドアップする役であった佐藤謙が、前目で攻撃に拘わるシーンが増える事に。

飲水タイムが挟まれ(26分)、再度双方選手交代。
ヴェルディは佐藤優→石浦、山口は草野→梅木。
その後は佐藤謙が前目になった効果か、山口が敵陣でパスを回す展開に。
それでもフィニッシュは、CKからの菊地のヘディングシュートぐらいに終わり、ビハインド故の苦しさが滲み出る山口。

逆にヴェルディは、山口に思い通りに攻撃させまいと、前線からのプレスを貫き通します。
32分に佐藤凌がGK関のキックをブロックしたシーンをはじめ、果敢なプレッシングで場内を沸かせ。
37分には再び佐藤凌がボール奪取、拾った山下が中央をドリブルしてエリア内に進入、右に切り返してシュートするも枠外に。

山口は41分にようやく、敵陣右サイドでのパスワークから好機。
一旦はクリアされるも左サイドで石川が拾い、高井がエリア内左で切り返しからシュートを放ちますが、GKマテウスのセーブに阻まれます。
やっとの思いでフィニッシュにまで繋げても、マテウスという壁が立ちふさがり。

最終盤の43分、ヴェルディも3枚替えを敢行。
梶川・福村・山下→馬場・安在・橋本陸斗へと交代。
以降4-4-2気味にシフトし、ボランチに馬場が入るという新たな試みも。(石浦が左SHへシフトし、橋本陸が右SH?)
その後4分間のATも波乱は起こらず、3-1のままヴェルディが勝利に辿り着き。
新潟戦のダメージを払拭する連勝となったでしょうか。

一方の山口。
4-4-2の基本フォーメーションで、ボランチ1人が降りての「丁の字型」でのビルドアップが基本となっている今季。
それは前監督・霜田正浩氏から変わらずという形で、ある程度の継続性もありそうですが、相手のプレッシングをモロに受けると脆さが露呈するのは中々改善できず。
時折高木(右サイドハーフ)が出口役として降りて来る場面も見られましたが、ボール運びの面ではまだまだ苦しそうな今季。
渡邉氏はどのように改善していくでしょうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする