goo blog サービス終了のお知らせ 

ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

2020年J2リーグ第33節 徳島ヴォルティスvs栃木SC in鳴門・大塚スポーツパーク ポカリスエットスタジアム

2020-11-13 18:23:14 | サッカー観戦記

11月に入りリーグ戦も佳境、のはずですが、未だ10試合も残っているイレギュラーな今季。

私事ですが、入場再開となってからも思う所があり、地元・札幌での観戦は自粛していました。本当にコンサドーレが好きな方が優先されるべき、と考えました
アウェイ解禁となった時期、遠征に行くとしたら1回きりだろう、そんな事を考えつつ選択したのは徳島・鳴門

「車で行くべきスタジアム」という話は小耳に挟んでいたのですが、当然ながら電車を利用。
そしてその道中、まさにそれを実感する旅となりました。(この辺は旅行編で触れます)※追記-旅行編upしました
鳴門駅を出て、紆余曲折を経たのちシャトルバスへ乗り込み。
このバス、何と乗車賃無料であり有り難い限りです。
主に住宅街の中を走り抜け、目的地であるポカリスエットスタジアムに到着。

グッズ売り場・ヴォルティス屋台村を物色しつつ、早速入場。
今回はメインスタンドを選んだので、当然対面に見えるのはバックスタンドであり、そこにそびえ立つ(?)「TOKUSHIMA」の文字。

圧倒されつつ、早速スタ飯タイム。
席で食するのは忍びないですが、感染対策の一環で屋台村に席は無くなっていたので仕方ない。

事前に抱いていた印象の通り、酒のつまみがとても充実している感じの徳島のスタジアムグルメ
選んだのは「もちもちポテト」「ネギたこ焼き」。
これにカレーパンも加え、ビール1杯とともにいそいそと食します。

 

その最中ピッチ脇に現れたのが、愛くるしいタヌキのマスコット・ヴォルタくんティスちゃん
マスク着用で登場した彼らの姿に罪悪感を覚えた自分は、すぐさま食事を中断・マスク再装着して手を振りました。
そして彼らが去ってから食事再開と、風紀委員の抜き打ちチェックを切り抜ける不良学生さながらの姿に(心の中で)苦笑。

 

この日は終始風が吹いており、注意喚起も映えました。
散水の際に不手際が目立つ札幌・厚別とはえらい違いだ。(おい)

  

感染症に対する注意喚起。
イラストのヴォルタくんが可愛かったので、つい撮ってしまった。
そんな捻じ曲がった性根の自分を余所に、場内一周するヴォルタくん・ティスちゃん。

 

夜を迎え気温も下がり、手をこすり合わせるポーズも見せます。

アウェイ席の前では、何やら土下座みたいなポーズを取っていたヴォルタくん。
十八番である逆立ちを見せられない故の謝罪なのか、あるいは逆立ちしようとして失敗した、というパフォーマンスだったのかは遠目からは不明。

 

その後、ベートーヴェンの「第九」を現代風にアレンジした音楽が場内に。(歌手が誰だったのかは不勉強なため解らず)
それに併せて踊るティスちゃん、彼女のダンスのハイレベルぶりはこちらで証明済みなので、暫く見とれていました。

そして時間は進み、試合前練習の時間が。
先んじて現れたゴールキーパーから暫くして、栃木の選手がピッチに現れます。

その頭部が特徴的な(失礼)キャプテン・田代を先頭に颯爽と登場。
ボールに触れる前に、徹底してストレッチ・サーキットといった基礎練習をこなす栃木の面々。

 

彼らの「ストーミング」スタイルを支えるのはここからなのでしょう。

 

遅れて徳島の選手も登場、今季の恒例である、全方位に向けた一礼も披露してくれました。

練習が進む中、選手入場のロードに姿を現すヴォルタくん・ティスちゃん。
マスクは既に無く、彼らも試合に向けて臨戦態勢という気持ちでしょうか。

 

カメラマンを務めるスタッフと何やら話している風です。
入場の際のパフォーマンスの打ち合わせでしょうか。

そんな折、このスタッフが帽子を取ると、彼もスキンヘッド。(ヴォルタくんも思わず、というポーズ)
そしてその帽子をボールに被せる、というユーモアも見せました。

練習そっちのけで、彼らの姿に見入ってしまいました。

もう一人、スキンヘッドといえば栃木の田坂和昭監督。

試合中に撮ったもので、季節も冬が近づく状況で、いつもの(灰色の)ウェアでは無くスーツを着用していました。

一方、スーツでは無いにも拘わらずピチッとした服装が目立つ徳島のリカルド・ロドリゲス監督の試合中の姿。

時系列を戻すと、そんなこんなで練習も終了。
ボールパーソンの紹介(徳島ユース・徳島ジュニアユースの方々)、栃木のスタメン発表を経て、迫るキックオフの時。

そして「第九」が鳴り響き、ここからはDAZNでも聞き馴染みの時間の始まり。
しかしピッチ脇では、ここでも注目の動きを見せるヴォルタくん達。

  

指揮者パフォーマンスを披露するヴォルタくん、その脇で手拍子のティスちゃん。
DAZNでは音楽しか聴けない中、こんな催しが行われていたのですね。

そして徳島のスタメン発表、この際の音楽も一際カッコいい。

 

勇んでメンバーの写真を撮りまくる自分ですが、流れる映像の前にブレまくりの連続。
何とか観れたものはスタメンでは福岡・杉森のみとなってしまいました。情けない……

  

慣れもあったのか、サブメンバーは割と良く撮れたつもり。
これが彼らが投入された後優位に試合を進められる前兆だったのか。関係無い

リカルド監督ので綺麗に締めたかったものの、そうはいかず、こんな具合となってしまいました。(土下座)

そして選手入場。
その際に今季から新しくなった徳島のアンセム(入場曲)が、個人的には大のお気に入りです。
戦いに赴く男達の雰囲気が非常に良く出ており、勇ましく入場する選手達と、そこにミスマッチするかのようなヴォルタくん・ティスちゃんのパフォーマンス。

 

ジエゴと岩間が、松本時代のチームメイトという事で健闘の誓い(?)のポーズ。
後にDAZNで見直した結果、この日のパフォーマンスは、ティスちゃんが投げキッス。
ヴォルタくんは片腕を上げる→ファイトのポーズというものでした。

 

両者真逆のサッカーのスタイルといえるこの試合、いよいよキックオフ。

この日のスタメン(では無く、ハーフタイム後に撮影したためジエゴ→岸本となっています)。

開始からパスを繋ごうとする徳島に対し、果敢にプレスからのパスカットを見せる栃木。
前半3分には自陣からのフリーキック、田代のロングパスを柳が落とし、森がシュート(枠外)と極力シンプルにチャンスシーンを作っていきます。

しかし逆に、前線でパスカットに成功しても、そこからシュートコースを探すのに苦労し結局撃てない場面が目立ったこの日。
「ストーミング」の見せ場は発揮するものの、実際スタジアムに吹き荒れた強い寒風には勝てず仕舞いの嵐、といった栃木のサッカーだったでしょうか。

次第に徳島がパスを繋ぎ攻撃機会を増やしていく中、18分にFKのチャンスを得た栃木。
右サイドからキッカー禹相皓(ウサンホ)がクロスを送ると、柳が擦らしたボールが混戦の中へとこぼれ、カオスとなる中から溝渕がシュート。
しかしGK上福元がキャッチして凌いだ徳島、20分に好機が到来。
小西から右→左へのサイドチェンジのパスを受けたジエゴ、左サイド奥からカットインでエリア内へ。
そして角度の無い所からクロス気味にシュート、GK川田がセーブしたボールを河田が追撃しシュートを放つも、枠を捉えられず。

その後も22分に福岡が左から、(飲水タイムを挟んだ)26分には杉森が左から、いずれもカットインからシュートを放つ(どちらもブロックに阻まれる)シーンが目立った徳島。
サイド突破によりゲームを支配していきます。

それでも得点は生まれず、逆に41分には再び栃木のFK。
左サイドからキッカー禹のクロスが入ると、溝渕がヘディングシュート(フリック?)にいきましたがGK上福元がキャッチ。
栃木は最後の場面でやらせず、徳島はカウンターを許さず、という構図を描いた前半が終わります。

 

ハーフタイム、ヴォルタくんは自転車(三輪車)、ティスちゃんは四輪スクーター?で場内一周。
ヴォルタくんがメイン側に戻ってくるのに遅れ、ティスちゃんも戻って来たのですが……

 

座り方が危ない。(笑)

そして後半を迎え、徳島は前述の通りジエゴ→岸本へと交代。
その意気込む姿勢とは裏腹に、後半も立ち上がりは栃木ペースとなります。
後半4分、前線でのディフェンスからボールを繋ぎ、最後は大﨑がシュート(枠外)と得意の形を見せた栃木。

しかし5分過ぎからは徳島も押し戻し、迎えた7分。
左サイドでのパスワークから、受けた渡井がエリア内左へと進入。
そこから河田目掛けて低いクロスを入れると、禹の足に当たってボールはゴールの中へ吸い込まれました。
まさかのオウンゴールという形に、ゴール時に鳴る音響も、電光掲示板に映るリプレイシーンも無く。
イレギュラーさを絵に描いた先制点となりました。

負けられない試合が続く徳島はこれで緊張が解けたか、再びゲームを支配。
一方追う立場となった栃木は、15分に2枚替え。(禹・黒﨑→西谷優希・瀬川)
ここから堰を切ったかのように交代カードが切られていき、17分に徳島が2枚替え。(藤田・内田→田向・石井)
19分には栃木が動き、大﨑→山本へ交代。

その最中の18分に、栃木は再びセットプレー。(左コーナーキック)
キッカー西谷優のクロスがニアサイドに入ると、田代が擦らすようなヘディングシュート。
得意の田代のヘディングが炸裂しますが、GK上福元が間一髪セーブ。
その後も明本のヘディングシュートが枠外になったり(22分)と、栃木が反撃体勢を見せる中で迎えた後半の飲水タイム。

広告はOS-1・クリスタルガイザーと、まさに白眉。
これが明ける際、徳島は河田→垣田へと交代します。

そして交代が嵌りを見せたのが30分でした。
小西のボールカットから右サイドに展開されると、岸本がドリブル突破ののちクロス。
速いボールがニアサイドに入ると、これを垣田がフリーで捉えヘディングシュート、見事にネットを揺らしてゴール。
終盤が見えて来た中で大きな追加点となります。

こうなると、ボール支配が出来ない栃木は無残な試合展開に。
無理に反撃に出ようとして、カウンターで相手のドリブル突破を許すという、前回対戦時の終盤のような内容を描く事しか出来ず。
そしてそのドリブル役を務めたのは主に渡井と西谷和希。

そんな中迎えた38分、左サイドの渡井のドリブルから決定機。
奥に入ったのち西谷和がパスを受け、カットインからシュート。
GK川田を抜いたものの、ゴールバーを直撃してしまいます。
45分にも渡井のドリブルから、垣田がシュートを放つもオフサイドという好機。
結局3点目は生まれませんでしたが、最後までゲームを支配する姿勢は乱さず。

そしてそのまま試合終了、2-0で徳島勝利と、栃木に対してダブル達成となりました。
栃木の独特なスタイルも、相対的なポゼショナルサッカーを極めつつある相手には未だ通用せず、といった結果に。

昇格争いも佳境を迎える中、その渦中で奮闘する男達の姿を間近で見られたのはとても良かったです。
首位の座を保っている徳島、このまま昇格まで突っ走り、歓喜の瞬間を迎える事が出来るでしょうか。

そしてあまりにもマスコット2人組が可愛かったので、思わず購入してしまいました。(嘘です、到着と同時にショップで買いました)

※徳島・鳴門の旅編はこちら


練習見学に行ってきた ~札幌・宮の沢白い恋人サッカー場

2020-04-09 16:36:01 | サッカー観戦記

※昨日(4月8日)の日記です。
※いつもよりかなり画像多めなのでご注意・ご容赦を。

自転車でやって来た西区・宮の沢。
時世を考慮して、練習場並びに隣接の「白い恋人パーク」は、警備の方多めの体制が採られていました。
検温を済ませ、観客席へ。

 

陽が差す一方で反対側は曇が目立つという、夕方~夜に雨(or雪)の予報という通りの曇り空。
山には未だ残雪。

 

軽いウォームアップが行われている中、やや遅れてピッチに現れたチャナティップ。
その小柄な体は格好の的で、以降彼を追っかけ気味にシャッターを取ってしまいました。(自分に顔と名前を一致させる能力が皆無ともいう)

3組に分かれてのトリカゴ開始。
観客席の最寄りで行われるという、現状最大限のファンサービスの姿に感涙。

自分の眼前のグループ(以下、便宜上A組)にはチャナティップの他、GKが2人(グローブをはめており解り易い)。
手前の長身GKが目立っていましたが、阿波加だったのか、それとも特別指定の2メートルGK・中野小次郎君か。

その隣のグループ(以下B組)、ヘアバンダナをしているのが荒野。

一番外側のグループ(以下C組)は助っ人が揃い踏みの面子で、最も濃い。

 

A組、コーチも果敢に練習に参加。
ネットに張られていた注意書き、その通りにこの後のミニゲームは撮影自粛。

チャナティップと阿波加or中野君の対比が印象的だったA組。

 

第1セットが終わり、合間のストレッチ。
この合間に、ピッチ内に散水が行われたのですが……

 

選手たちに向かって水が吹きかかるというハプニングが発生。
画像はC組に向かってですが、A組も被害(?)を被っていました。
慌ててコーチがボールで噴出口を抑えにかかるのがシュールでした。

この後第2セットへ。
GK2人が印象に残ったA組。

場所を移し、やや上目から撮影。
濃いC組に着目してみました。

良く見ると、ジェイ、アンデルソン・ロペス、ドゥグラス・オリベイラ、ルーカス・フェルナンデスの助っ人軍団。
ここに一見すると外国人のような鈴木武蔵が加わり、さらに染髪で目立つ福森とGK菅野。
彼らの存在で、この助っ人組を一層強力なものに仕立て上げていた。

 

豪華な面子の中にあっても気後れしていない、大ベテランの菅野。
GKながら、果敢にスライディングで奪いにいっています。

リーダーシップを発揮している風(?)の福森。

ルーカスと鈴木のマッチアップ?風なショット。

別視野からのA組。

他2組に比べて目立たない印象だったB組。
まあ他方に熱を上げていた自分が全面的に悪いのですが。(どうでもいい)

トリカゴは終わり、今度はパスワーク→グラウンダーのクロス→シュートという流れの練習。
丁度ネット上部の境が邪魔になる位置になってしまった……。

その一方でGK陣はセーブ練習。

ゴールにはGKのセーブを想定したネットを取り付け、四隅を狙わなければゴールを奪えないという仮想練習。

このシュートは……惜しい、阻まれてしまった。

コーチ陣も積極的に協力、ディフェンダーの想定を務めていました。

ルーカスのクロスを合わせにいく荒野。

そんな傍ら、ストライカーのジェイが外国人コーチ(通訳か?)とともにグラウンドを周回する姿が。
大ベテランの域に入り、体調・スタミナ維持に割く労力が伺えました。

タッチライン側ではスプリントを行う姿も。

この後、ミニゲームが行われたのち終了。

ゲームの最中、クーラーボックスに腰掛けて戦況を見守るミハイロ・ペトロヴィッチ監督。(以下ミシャ)

終盤、病から復帰し調整中のGKクソンユンの姿が。
練習終了後には軽めのセーブ練習も。

練習後、仲良く囲みを作る助っ人の面々。

そこに顔を出しコミュニケーションを取るミシャ氏。

その後荒野や鈴木とも何やら話しておりました。

その後軽くボールを蹴っていたミシャ氏、足の状態は悪くなさそうで安心。

ゴーグル装着の鈴木と、笑顔でチームメイトとパスをするチャナティップ。

中断期間は長期にわたるものとなってしまいましたが、これを怪我の功名とすべく、目指すサッカー(今季はハイプレスに取り組んでいるそうな)定着に向けて頑張って貰いたいですね。


2019YBCルヴァンカップ ノックアウトステージ準決勝 第2戦 北海道コンサドーレ札幌vsガンバ大阪 in札幌ドーム

2019-10-14 19:48:16 | サッカー観戦記

決戦の時。
その舞台、当初は厚別の予定でしたが、プロ野球・日本ハムがシーズン3位以内に入る可能性が消滅したという事で札幌ドームへと変更。
おかげで持病の「これ以上厚別で観戦できるか」病が発症する事無く観戦できる事に。わけがわからないよ

自分が関東・川崎に行っている間に、札幌は準々決勝で広島を下して準決勝進出を決めました。
ここまでの道のりは決して平坦では無く……とは月並みですが、今季ルヴァンカップ中心に観戦してきた身としては感慨深いものを覚えて(どうでもいい)、前日から寝ずにこの日も決戦の地へ。

地下鉄・福住駅に到着し、ここでも軽く触れた、構内にある選手の写真パネル。
琉球に移籍した小野のものが未だ残っており、思わず「仕事しろよ……」と呟いてしまったのがこの日の観戦の始まりでした。

そしてドームに到着すると(11時ちょっと前ぐらい)、出来ている入場待ちの大行列。

 

その行列を余所目に、メモリアルコーナーを見学。
札幌ドームMVPの受賞者、懐かしい顔ぶれが並んでいました。

その後レストランに入ってコーヒーを頂き、ゆっくりと時間を潰したのち、入場開始時刻(11時30分)の少し前に行列入り。
しかし11時開始の先行入場が、とてつもない人数により長引く事となり、それによって一般の入場開始も遅れる破目に。
まあこれは仕方の無い事でしょうが、「リーグ戦は2時間半前、ルヴァン杯は1時間半前から」という、(一般の)入場開始時刻が判で決められている(と思われる)のが問題な気がします。
チケット売り上げ状況とかを調べてもう少し柔軟に、この日みたいな行列が予想される日は30分早めるとかの対応を望みたいです。

そんなこんなで、12時を過ぎてからようやく入場したものの、席に着く前には既にゴールキーパーの練習開始のアナウンスが。
当然スタジアムグルメを堪能する暇も無く、せわしなく席に着きカメラを弄ります。
寝不足で階段を歩くのが辛いという内向きの要素も考え、この日は上段に位置をとる事に。

おかげで電光掲示板の角度はこんな感じになってしまいました。(ハーフタイムに撮影)
しかしフィールドは中下段に比べると、見下ろしとなった視点は格段に見やすかった。

 

赤対青、というのはビジュアル的に惹かれますな。(個人の見解)

そんな青色を背負った、対戦相手のガンバ大阪。(アウェイな以上ユニフォームは白ですが)
先週の金曜でのリーグ戦の対決から、ルヴァン杯準決勝でも激突するという3連戦という変わった日程となりました。
残留争いを強いられているガンバでしたが、リーグ戦・28節では、システム変更(4-4-2から3-3-2-2)を敢行したのが功を奏して5-0という大勝。
反面一方的に屠られた札幌、チャナティップの負傷に加えルーカス・フェルナンデスまでもが小破で欠場を強いられた水曜の第1戦、これも奮闘空しく2-1でガンバの勝ち。
前向きな要素が中々見い出せないという2戦となりましたが、それを吹き飛ばさんとするこの日の札幌サポーターの意気込みは凄まじいものでした。

 

ゴール裏はリーグ戦と謙遜無い入り。
そしていざ選手入場の際には、赤と黒のボードでコレオを演出するなど気合入りまくりの応援。
完全に自分達の手でホームを作り上げていましたね。

厚別と違って身長など出さない、簡素な相手のスタメン紹介。

菅のユース代表参加という要素も味方になり、リーグ戦でも着実に成長を果たしている白井。
左右両方を務められるウイングバック、この日もスタメンでしたが後半12分にルーカスと交代。

この試合で初めてHonda出身という事を知った、第3GKの阿波加。
そのHondaに夏の移籍で中村がレンタルで移ったのは、やっぱり天皇杯での対決が縁だったのでしょうか。(あの日中村は得点も挙げましたし)

不安視されたルーカスは復帰してベンチに入ったものの、もう一人の助っ人アンデルソン・ロペスがベンチ外に。
ジェイの1トップで、機能しているかどうか不明のシャドー・荒野を継続せざるを得ない苦しい陣容のなか、「終わり良ければ全て良し」を地でいく勝利を挙げられるかどうか。

試合が始まり、入りは札幌のペースに。
右WB・白井の仕掛けなどで開始10分足らずでコーナーキックを3本得るなど、出だしは快調。
しかし前半9分、ガンバは宇佐美が倉田とワンツーで札幌陣内を突破、エリア内に進入してシュートを放ちます。(DFがブロック)
15分には右サイドからのフリーキック、キッカー宇佐美のクロスをファーサイドで高尾がヘディングシュート。(枠外)

次第にガンバのチャンスが増えていく展開に、1戦目の結果もあり先制点は許したくない札幌、嫌な雰囲気が立ち込め始めます。
それを払拭せんと、先月目の覚めるようなJ1初ゴールを挙げた荒野が奮起。
18分、宮澤からパスを受けると中央をドリブルで進み、エリア手前からミドルシュート。
GK東口に阻まれゴールはなりませんでしたが、悪い流れを吹き飛ばすには十分でした。

そして29分、ガンバ・福田のファールで直接フリーキックのチャンスを得た札幌。
キッカーは当然福森で、直接シュートは低い軌道で壁をすり抜けますが、ゴールポストの外側を叩いて惜しくもゴールならず。
これが前半最も惜しかったシーンだったでしょう。

一進一退という展開の最中、33分にガンバ・宇佐美が痛んで負傷退場を余儀なくされます。
代わって入ったのはジョーカー役のパトリックで、その通りに「点を取る」というメッセージをガンバ選手に与えたのでしょう、その後攻勢に出るガンバ。
しかしアデミウソンのシュート(36分)、倉田のシュート(40分)と惜しい場面を作るものの、得点を奪う事は出来ず。
終了間際には札幌・ジェイ、ガンバ・パトリックのストライカーがそれぞれヘディングシュートと見せ場を作りましたが、0-0のまま前半を終えます。

 

ハーフタイムのドーレくん。
警備員が映り込んでいる図はシュールだな、と思いました。(編集しろよ……)

後半が始まり、前半同様に札幌ペースの流れに。
しかも今度は鈴木が立て続けにシュートチャンスを作るという、得点の匂いがしそうなシーンを演出します。
後半2分、菅のドリブルからのスルーパスを受けたものの、GK東口の飛び出してシュートは撃てず。
4分には鈴木→荒野→福森と渡り、左サイドからの福森のクロスにヘディングシュートを放つも、ゴール右へ外れてしまいます。
6分にも、コーナーキックからの福森のボールに対しヘディングで合わせますが、これはシュートにはならず。

そして後半12分、札幌は白井→ルーカスへと交代。
しかしその直後(14分)にガンバの決定機、井手口のスルーパスを受けたアデミウソンがドリブルで突き進み、そのままエリア内右からシュート。
これをGK菅野がセーブし、混戦となった後尚もアデミウソンが押し込みにいきますがゴールを外れます。

最大のピンチを防いだ札幌。
アデミウソンの決定機逸は金曜のリーグ戦から顕著でした(PKすら外していた)が、この日もそんな傾向が見られたのは札幌にとって幸いだったでしょう。

すると次第に札幌がペースを取り戻します。
16分・18分と立て続けに、ルーカスが右サイドで好機を演出し、それぞれ鈴木・深井がシュートという場面を作っていきます。
交代効果を実感しつつありましたが、その矢先の21分、井手口がエリア手前からミドルシュートを放つという際どい場面が。(GK菅野がセーブ)
どちらに転ぶか判らない好ゲームの様相になってきました。

しかしとにかく得点しなければ勝てない札幌。
相手ゴールキックの際には、ゆっくりと蹴ろうとするGK東口を見るや、サポーターによるブーイングが響き渡る事に。
焦りが誘発しかねない時間帯になってきた後半31分。
札幌のカウンター、宮澤の縦パスを中盤でジェイが収めて鈴木に繋ぐと、ドリブルで進んだのちにエリア手前からシュート。
これが強烈な軌道で、GK東口は反応出来ずにゴールに突き刺さり、欲しかった先制点がついに入る事に。

その直後(34分)、ガンバは矢島→マルケス・スサエタに交代し攻めの姿勢を強めます。
対して札幌は、守備時に5バックの色を強める守りの姿勢に。
これが効果的で、ガンバは焦りも見られてアディショナルタイムまでシュートは放てず、時間が経過していきます。

その間に札幌は深井→金子に交代(荒野がボランチにシフト・40分)、さらに菅→石川に交代(44分)と、着実に守備を固めるカードを切っていきます。
この大事な試合で起用された特別指定選手の金子、45分にはルーカスのパスを受け、ガンバ陣内深くまでドリブルしていくという見せ場が。
そして左サイド奥深くでキープして時間稼ぎに貢献します。

迎えたアディショナルタイム、GK菅野も遅延行為で警告を貰う中、最後はガンバのコーナーキック攻勢に。
パトリックのヘディングシュートをGK菅野がセーブ、という危ないシーンも見られましたが、無事に1-0のまま試合終了の笛が。

そんな訳でついに決勝へと旅立つ事になった札幌。
10月26日・埼玉スタジアムが決戦の舞台であり、対戦相手は、この日のナイトゲームで鹿島を下した川崎フロンターレに決定。
ふろん太とドーレくんのコラボは是非見たいものですが、当然自身は行ける訳も無く。
という事で、今季の現地観戦はこれが最後となるでしょう。


2019YBCルヴァンカップ ノックアウトステージ準々決勝 第1戦 川崎フロンターレvs名古屋グランパス in等々力陸上競技場

2019-09-06 18:59:53 | サッカー観戦記

お菓子杯ことルヴァンカップも佳境に突入。
自分の地元クラブである札幌も勝ち進んでいるものの、「これ以上厚別で観戦できるか!」という持病の発作が起き(嘘)、この度関東・川崎へと旅立ちました。

今週は代表戦もありリーグ戦は休み、その間に水曜と日曜で準々決勝2戦を行う日程で、この日は第1戦。
リーグ戦こそ休みですが連戦であり、各チームのスタメン構成に注目が集まる事が予想されます。残留争いに片足がかかっているクラブがどれだけメンバーを落とすのかとか
アウェイ側のクラブは、勝ち抜くには是が非でもアウェイゴールが欲しい所。

最寄りの武蔵小杉駅から徒歩で進む事30分弱(道中川崎のオフィシャルショップに立ち寄ったためこのぐらいかかった)、近づくにつれて車道が細くなっていく恐怖は、歩行者という立場でも変わらず。
最後の方は車道にも拘わらず歩行者専用道路になっており、ようやく着いた事を実感。
そして視界に表れた等々力陸上競技場。

  

その雄大さに見とれるのもそこそこに、早速屋外の「フロンパーク」へ。
ブースを見て回り、アーチの写真を撮り、スタジアムグルメを購入と慌ただしい時を過ごしました。
スタグルでは、チーズドッグを販売していた所が凄い行列を成していましたな。
しこたま買い揃えた後、Bゲートから入場。
内部のコンコースも重厚な雰囲気で、それに圧倒されながらバックスタンドまでひた歩きました。

ブラジルキッチンで買った「シュラスコ」「ソーセージ串」
これは流石に酒が無いと……という都合の良い解釈の下、ビールも購入。
普段観戦中はアルコールを飲まないのですが、完全に雰囲気に飲まれていましたな。
その他、「キャベツメンチカツ」「ふりふりポテトのり塩」も合わせて購入、試合前にガツガツ食します。

 

ゴール裏の広告の看板も、これでもかという程に並んでいました。

  

川崎が誇る(?)豪華マスコット陣のお出まし。
ふろん太・カブレラとあと一人は……うーん、わからんぞ。
結局名前を知ったのは帰宅後の事で、コムゾーというらしいです。(イッツコムのキャラクターらしい)
この他、もう一人JAセレサ川崎のキャラクター・モスぴーも来場しておりました。

試合開始が近づき、ピッチの中央で川崎サポーター全方位に土下座ポーズを見せるふろん太。
「今日も熱く応援してください」というメッセージなのは明白で、恒例のパフォーマンスなのでしょう。

 

アウェイ・名古屋サポーターの風景と、恒例の「川崎市民の歌」。
電光掲示板でスタメン確認……のはずでしたが、巧く撮れなかったので割愛。
やはり酒が入ると駄目なのか、という事を今更ながら痛感。この日のスタメン
川崎は4-4-2、名古屋は3-4-2-1(3-4-3?)というフォーメーション。

  

試合直前の円陣3種。
こうして並べるとマスコットのが浮いていますが、何やら相談の様子なのか。

さてキックオフ。
現名古屋監督である風間八宏氏は前職が川崎の監督であり、「風間ダービー」と称されるこのカード。
その風間氏は激烈な攻撃サッカーの思考者で有名で、ポゼッション指向・ハイラインの守備と、良い悪いは別にしてJリーグにその名を刻む事に成功している指導者。

この日の名古屋もそんな風間サッカーを貫かんとしますが、その弱点を執拗に突く前半の川崎。
守備ではある程度リトリートしつつ、名古屋の前目の選手へパスが入ると素早くチェック。
攻撃ではハイラインの裏を執拗に突くロングパス。
前回のリーグ戦は0-3の完敗だったのもあるでしょう、この2つを徹底し、かつての恩師を攻略する姿勢を見せます。
前半11分、下田のスルーパスに長谷川竜也が抜け出し、エリア内に進入しかけた所を名古屋・宮原に倒され笛が鳴ります。
しかし主審がPKスポットを指す事は無く、一瞬シミュレーションを疑いましたが宮原に警告が出されたので、僅かにエリア外だった模様。

PKにはならず、このフリーキックのチャンスも防がれた川崎ですが、その姿勢が実り先制ゴールが生まれたのが前半15分。
左サイドバック・車屋がエリア内にロングパスを挙げると、名古屋GK武田が飛び出してきた所、その手前で抜け出してきた知念がトラップ。
このトラップだけで武田は抜かれ、後は無人のゴールに蹴り込むだけだった知念。
ここで立ちはだかったのがオフサイド判定で、一旦ノーゴールとなったものの、その後協議が行われて判定が覆りゴールに。
先程の反則の件もありすっきりしない空気が流れましたが、ゴール内容は縦パス一本からの決定機という爽快そのものでした。

一方たった一本のパスで無人のゴールを作られてしまったという、守備面ですっきりしない失点をしてしまった名古屋。
攻撃面でも、中々前線へのパスを供給できず、ビルドアップの段階から進めない局面が多々。
ようやく19分、丸山のロングパスからガブリエル・シャビエルに渡り、前田がエリア内右からグラウンダーでクロスを入れるも合わず。
24分には和泉→シャビエルと渡りシュートが放たれますがブロックに遭います。

その名古屋のビルドアップ。
3バックのうち左センターバックの藤井が思い切り左に張り出し、ボランチの一角のエドゥアルド・ネットが最終ラインに降りてくるというのが基本形でした。
しかし藤井はユース出身の18歳と経験面で不安が残る(今季リーグ戦は4試合出場)ため、左に展開してもその後が続かず。
ならばともう一人のボランチであるジョアン・シミッチが受けても、中央の守備は固く、同じく手詰まり状態になる事が多々。
結局シャドーからもう一人降りてきてボールを受ける(シャビエルか長谷川アーリア)状況が目立ち、お世辞にも良い流れとはいえなかった前半の名古屋。

そんな閉塞感を打ち破ろうと、前半32分に早くも名古屋は選手交代。
藤井を下げてエースのジョーを投入、フォーメーションも4-4-2へとシフトします。
これで幾分やりやすくなったか、35分には長谷川アーリアが、38分にはシャビエルがそれぞれシュートを放つなど良い形が見られるように。
しかし川崎からペースを奪うまでには至らず、37分には馬渡和彰が右サイドからカットイン、彼の浮き球のパスにレアンドロ・ダミアンが頭で合わせるも枠外。
40分には脇坂のポストプレイを守田が受け、ミドルシュートを放つもブロックされます。

そして前半終了間際には川崎の直接フリーキック。

 

良い位置であり脇坂が狙ったものの、壁に当たりゴールならず、結局1-0で折り返します。

 

ハーフタイム。
早くもベンチメンバーが1人少なくなった名古屋、その6人で練習。
一方の川崎は7人、散水中だったためか狭いエリアで練習。

   

ふろん太ご一行の場内一周。
最寄りで愛想を振りまくふろん太・カブレラ・コムゾー、2階席の金網のため良く見えなかったのが残念。

後半が始まり、試合のペースは名古屋に。
前半途中での布陣変更が馴染んできたか、両サイドハーフに移ったシャビエル・前田が奥まで進入する場面が多々。
後半13分には宮原のクロスをファーサイドでトラップしたシャビエル、エリア内左からの彼のパスを受けたのはCBの中谷。
右足でシュートを放つものの枠にはいかず、相手を押し込みながらも得点を奪えない時間が続いた名古屋。

そんな状況の中、カウンターから追加点を奪った川崎。
名古屋のコーナーキックが続いた後半16分、クロスのこぼれ球がダミアンに渡り、ここからドリブルで一気に敵陣に進入。
敵陣中央から脇坂に対してエリア内へスルーパスを送り、一対一の状況で受けた脇坂は冷静にシュートをゴールに突き刺し、名古屋サイドを崖っぷちに追い詰める2点目をゲットしました。

その後は名古屋も落胆したか、それともその直後ダミアンが倒されて担架が出る事態になりインターバルを作ってしまったのが影響したか、再び川崎のペースに。(ダミアンは無事復帰)
知念のトラップからのシュートあり(22分)、ダミアンのポストプレイから守田のシュートあり(25分)と、リードしてもなお何でもござれな攻勢を見せる川崎。
29分には名古屋・ネットの曖昧な守備からチャンスを作るなど、集中力の違いが露わになってきた両チーム。

その直後に名古屋は前田→太田に交代。
36分には和泉→杉森と交代し、太田左サイドバック・杉森ボランチという形に。
一方の川崎も、33分には脇坂→阿部・知念→小林と2枚替えで、投了の形を作っていきます。

 

試合終盤、名古屋・太田のフリーキック。
この後壁に当たってコーナーキックに。

そしてそのまま2-0で試合終了。
アウェイゴールを許さずに勝利した川崎、良い形で第2戦を迎えられるでしょう。
川崎恒例の「あんたが大賞」(J2時代からある、勝利・引分時のヒーローに送られる賞)は、2点目を決めた脇坂に送られました。

川崎サポーターの帰宅の波に引きずられるかのように自分も帰路につき、果たしてアルコールが入った状態で相当な距離を歩く破目に。
それ以前も相当歩いた今回の旅に、足もすっかり悲鳴を上げていましたが何とか駅に辿り着きました。

その旅の様子と、等々力のイベントシーンは後日纏めます。

※前日~本日昼間の旅アップしました。こちら

※等々力のイベントシーンアップしました。こちら


2019年J1リーグ第18節 北海道コンサドーレ札幌vs松本山雅FC in札幌ドーム

2019-07-09 18:55:41 | サッカー観戦記

ここの所厚別ばかりに行っていて札幌ドームへの行き方を忘れた……とまでは言いませんが、リーグ戦ならではの大観衆(1万8千人以上だったそうな)に軽いカルチャーショックを受けながらの観戦となりました。
振り返ればJ1のリーグ戦は今年初めてだったので、熱気溢れる場の雰囲気をすっかり忘れてしまっていた自分でした。(昨年のFC東京戦以来)

正午を若干過ぎた辺りで入場、早速席に就こうとすると、フィールド内ではボーイズマッチが行われていました。
コンサドーレU-15同士の試合という内輪ではありました(札幌vs旭川)が、札幌ドーム内でこうした下部組織の試合を観るのは初めてだったので非常に新鮮でした。
なお試合の方は3-0で札幌の勝利との事。

 

席で一息ついた後、スタジアムグルメを購入に。
屋外にも様々なブースが並び、厚別とは比べ物にならない充実ぶりでしたが、ドーム内で済ませる事に。ゆっくりと楽しめるのは会場(この日は11時30分)と同時の入場時でしょうな……
前回のドームではラーメンを食べたので、この日はカレーをば。

「頑固オヤジのカレー」というブースの「ほうれん草カレー」
ジャガイモ一個丸ごとが目をひき、味の方でも良いアクセントになりました。
なおこのブースでは、ラーメン同様に札幌カラーの「赤黒カレー」も売っていましたが、黒の部分がイカスミという点に抵抗を感じたので断念。(赤は福神漬け、ここは普通なのね)

この日の札幌の相手はJ1に昇格して日の浅い松本という事でしたが、そんな不安を払拭するサポーターの数。(昨年の湘南戦はかなり寂しかった、水曜という事もありましたが)

 

試合中ともなるとアウェイシートの区画はほぼ埋まり、熱い応援を続けていました。
自分自身も松本のチャントはかなり覚えてしまっていたので、この日はつい口づさむ時間が多々。
しかしアウェイの区画が狭く、「雷鳥は頂を目指す」の弾幕が隠れざるを得なくなっていた光景は何とも言い難かったです。

日本代表にも選ばれた前田大前を応援する大旗。
写真では見えないですが白地の部分には数多のメッセージが書き綴られており、彼のこれからの飛躍を予感させられずにはいられませんでした。

札幌OB・大森健作氏が解説する「スタジアムTV」のコーナー。今年聴くのは初めて。
去年から継続中であり個人的には要らないと思っていますが、去年と違い練習中と被らなくなっていたのには好感。ちょっとだけ。

この記事で、「札幌ドームには無い」と書いていたフィールド内の長細い電光掲示板ですが、札幌ドームにもあった。
ルヴァンカップだったから設置していなかっただけなのか。

ちなみにこの日座ったのはバックスタンド、やや松本側寄り。
そのため試合中常時メンバーが表示される方の電光掲示板はこんな角度でした。

スタメン発表。↑とは逆サイドの電光掲示板から拝借。

不動の正GKであるクソンユン。
そろそろ韓国代表への定着が待望される頃ではないでしょうか。セレッソ大阪・キムジンヒョンも代表引退を示唆している事ですし……

MFの荒野。
最大の弱点「決定力の無さ」は治る気配は無いですが、ボール運び・守備両面で貴重な存在で、主な働き場はボランチ。

荒野とは対極に、決定力は素晴らしいジェイ。
ゴールを狙うだけで無くポストプレイ能力の高さは1トップに相応しいですが、守備面での機動力の不安は拭えない。

 

この日のメンバー。(結果も出ているんでネタバレ注意)
チャナティップが故障中で不在なもの、左ウイングバックに白井が入った以外は意外性の無いメンバーを組んだ札幌。前線3人にタレントを並べた事が吉と出るか凶と出るか。
故障明けで、4日前の天皇杯にフル出場した宮澤と駒井もベンチ入り。
一方の松本、前線のメンバーがレアンドロ・ペレイラ、永井と欠けており苦しい状況。
代役1トップの高崎も、完全なポストプレイ要員で得点を期待できるとは言い難く。
アウェイでの試合らしく、引き分け狙いに重心を置きあわよくば勝利を……という戦いに持ち込めるかが鍵となるでしょう。
元がカウンタースタイルのチームなだけに特に。

キックオフ。予想通り札幌が試合開始からチャンスを作ります。
1トップのジェイのポストプレイも生かしつつ、開始5分で早くもコーナーキックを2本得るなど松本陣内に押し込みます。

そして前半7分、鈴木の中央のドリブルから。
そのまま突破すると見せかけて左サイドの福森にパス、そこからクロスが上がり、ジェイがヘディングシュート。これがゴールポストを直撃すると、白井が詰めてゴール。
福森のクロスが上がった後、ジェイと競り合った當間を除き中央を固めていたはずの松本ディフェンスはGK守田含めて誰も動けず、シュートがポストを直撃しても悠々と白井の追い撃ちを許してしまうという反応の鈍さが目立っていた風に映りました。

ともかく早い時間帯で先制に成功した札幌。
その後も、選手個々の力量で相手に勝る点を生かしてチャンスを作ります。
その象徴的存在である鈴木が22分に、ロペスが25分にシュートを放ちますがいずれも枠外。
24分には福森のロングパス一本でジェイが抜け出し一対一のチャンスを掴みますが、ここはGK守田がシュートを防ぎ追加点ならず。

一方の松本、先制された事で重心も前に出始め、徐々に攻撃のリズムを掴みます。
前半17分には飯田の後方からのヘディングを田中隼磨が下がってボールを受け、反転してシュートを放つも、ボールを受けた時点でのオフサイド。
19分、左からの高崎のクロスを田中隼が逆サイドで受けて折り返し、杉本がシュートを放つも札幌・進藤のブロックに阻まれます。
28分には敵陣で今井がボールを奪い、杉本に渡るとDFキムミンテをかわしてエリア内からシュートもGKクソンユンがセーブ。

だんだんと松本ペースに試合が変わっていき迎えた前半30分、ここから立て続けにコーナーキックを得る松本。
その2本目、クロスを高崎が落とすと混戦に。最初のシュート(飯田)こそブロックされたものの、クリアしきれずこぼれたボールを最後は當間が押し込んでゴール。
執念で同点に追い付き、その直後の32分にも杉本がエリア内に走り込んでボールを受けシュート。
これもGKクソンユンが防いだものの、この時間帯試合の流れは松本側に傾いていました。

前田のスピードを生かしたプレーぶりはやはり松本の中では規格外という感じでした。
後方からのラフなパスでも、十分な脅威となるその足の速さは健在。
前半45分、まさにそんなシーンで札幌DF・進藤が追い抜かれてチャンスが生まれました。(その後パスカットされてゴールならず)

そんなこんなで1-1のまま前半終了。
ハーフタイムのドーレくん、場内一周の際バックスタンド側からスタートするのは有り難い。

やはり角度が付きすぎのため、松本側のメンバーが見づらいな……

後半開始。
2分にこれまた前田の右サイドで裏を取ってからのクロスから始まった事で、後半も松本ペースのままかと思われました。
しかしここから、地力に勝る札幌側が流れを引き戻しにかかります。

後半5分、ルーカスが右サイドからクロスを上げ、鈴木が左足で合わせます。
ジェイを狙ったポストプレイでしたが、松本DFに当たったボールをGK守田がキャッチ。
8分、今度は鈴木が右サイドをドリブルで突破しクロス。
ロペスの飛び込みはシュートになりませんでしたが、流れたボールをジェイが左足でシュート、しかしゴールバーを直撃してしまい勝ち越しならず。
手前でワンバウンドしたため合わせづらくなり、シュートが浮いた分松本にとっては命拾い。

そして12分、コーナーキックのチャンスで福森のクロスから、DFのキムミンテがヘディングシュート。
これも先程のジェイのシュートと同様にゴールに向かいますが、ライン間際で松本DFのブロックに遭いゴールならず。
札幌側は松本・飯田のハンドを主張するものの判定は覆らず、それにめげずその後も攻勢を強めます。

後半19分、左WBの白井を菅に交代。
20分、左サイドから上がったクロス(深井)をロペスがトラップし、シュートを放つもブロック。
こぼれ球をルーカスがシュートするもバーの上に外れます。
22分には菅が左サイドからエリア内に進入、GK守田を引き付けてからグラウンダーでクロス。
これにジェイ・ロペスが飛び込み、ゴールライン際で選手が入り乱れる混戦に
前半松本にゴールが生まれたシチュエーションと酷似したこの場面でしたが、最後はこぼれ球をGK守田が抑え、結果はゴールならず。

2つの混戦が松本有利に働いた事で、運気的にこの日の札幌はこれ以上のゴールは望めないだろう。
松本・飯田がこのプレーによる負傷で治療を受けている間、そんな事を考えさせられました。

しかし一方の松本も後半は押し込まれっぱなしで、シュートは後半27分、遠目からの宮坂の直接フリーキックという強引なものぐらい。
運動量も落ち気味で、30分には前田を交代させる(中美in)など途中から引き分け狙いにシフトしたようでした。

その後も札幌は攻め続け、後半26分には宮澤が(深井out)、37分には駒井が(荒野out)交代で出場。
36分にはコーナーキックから、鈴木の惜しいヘディングシュートがあったものの(GK守田がファインセーブ)、結局最後まで2点目を奪う事は出来ず。
1-1のまま引き分けという結果に。

自分は引き分けの試合を観たのは初めてでしたが、やはり幾ばくか消化不良感が残ります。
それでも、席を立った後に聞こえた松本サポーターの松本山雅コールで心はやや晴れました。
この日は彼らにとってJ1残留への貴重な勝ち点1になるでしょうか。

残りの消化不良部分はビールで流します。

恐らく自分にとってはこの試合が今季のJ1リーグ生観戦の見納めになるでしょう。まさに最初で最後
ACL入りを目指しているであろう今季の札幌ですが、この試合は自分の心境以上に消化不良に終わってしまったと思われます。
ジェイの1トップに鈴木・ロペスをシャドーで並べるという布陣でしたが、攻撃面ではその力を発揮したものの、やはりバランスを欠いている印象を受けました。
前線での守備が今一つだったのが、攻撃力の低い松本に前半あれだけチャンスを作られた要因だったでしょう。
この辺りはチャナティップの復帰待ちでしょうか。

ここ3試合(仙台戦→天皇杯HondaFC戦→この日)歯車が噛み合わない試合が続いていますが、再び上昇気流に乗ることが出来るでしょうか。