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ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

2022年J2リーグ第12節 ジェフユナイテッド千葉vsレノファ山口FC inフクダ電子アリーナ

2022-04-29 05:23:35 | サッカー観戦記

ゴールデンウィークに差し掛かるという所で組まれた5連戦。
それを利用し、今年も関東圏の試合を観戦させて頂きました。
選択したのは千葉での試合(尚「ジェフユナイテッド市原・千葉」という表記が正しいですが、略称にまで「市原・千葉」を使うのが面倒なので、「千葉」ならびに「ジェフユナイテッド千葉」に統一します)、という事で東京経由で蘇我の地まで。

余談でありますが、自分が初めて北海道外で観戦した地であり、そして遠征という趣味に目覚めさせてくれた場所でもあり。
原点回帰という判で押したような形ですが、2度目のフクダ電子アリーナ(以下フクアリ)へ。

電車から降りると、千葉カラー一色といった様相で出迎えてくれるのが蘇我駅。
初めて訪れたのが2018年の春で、その記憶からマイナーチェンジはしていたものの、大まかな構図は変わり無く。
ホームタウンの在り方を形で示している模範例として、自分の記憶の中に定着するのには十分過ぎた光景であり、今回もそのイメージは変える事無く君臨。
駅からスタジアムまで直進(約8分との事)という、迷う要素が無いのも素晴らしい。

そして到着。

前回来た時はとにかく自分の経験が浅く、また雨が降り注ぐ天気もあって、余裕が奪われての観戦だったという感じ。(どうでもいい)
しかし今度は違うという自惚れ気を込め入場。
その割には購入したチケットは安心シートであったりと、結局気弱な所を隠せずとなりましたが。(尚、自分以外に安心シートに座った者は恐らく居ない)

早速、名物であるソーセージ盛を楽しむ事に。道中階段に躓いて1本落としてしまった事は内緒
評判通りの美味でボリュームも満点でありました。
一緒に映っているのは牛丼で、牛丼の割には野菜多めという風変わりなものでしたが、こちらも美味かった。

座ったのはバックスタンドの上段で、専用スタジアムならではの俯瞰からの視点を一しきり楽しみ。

時間が進み、照明が入れられた様も綺麗でした。

バックスタンド側に掲げられているフラッグも変わった角度から鑑賞しつつ、風向き・強さを確かめ。(見ての通り奥から手前向きの風、断続的でしたが強さはあまり無い)

そんな中の場内イベントはというと、入場制限が無くなったとはいえ依然としてウィルス禍の中という事を示すように、大部分が中止になるなど縮小気味
必然的にスタジアムDJのアナウンスが幅を利かせていました。

唯一?であるアキュアマーメイドのトークも、(当然ながら)メインスタンド向きで行われたため一体感を得れず。
何か忘れていないか……という思いが膨らみつつ、時間が進んでいき。

そして「そうだマスコットのパフォーマンスだ」と答えに辿り着くのと、ジェフィ&ユニティがピッチ上に現れたのはほぼ同時となりました。
メインスタンドから登場し場内一周、全方位に愛想を振りまく2人。

 

弟のユニティ(背番号9)が、陸上のウサイン・ボルト氏のポージングを披露するなどさまざまに動いてアピール。

 

自分の側に来ました。
やはりこうした動物系マスコットの、共通のチャームポイントはしっぽなのか。

そして引き上げていった2人。
ちなみにハーフタイムでは目にする事は無く、やや物足りなさを感じ。

練習時間が到来。

 

アウェイ席に挨拶ののち即練習に入る山口GKに対し、ホームチームらしく全方位に挨拶・手を振るという振る舞いをした千葉GK。

その山口の応援席(入場して間も無く撮った時)、スペース制限された断幕には、元千葉である佐藤健太郎・大槻を選択するというのが粋。

毎回DAZNで山口の試合を観る際は、この「けんたろう」という表記の断幕がとりわけ目を惹くものですが、今回もその例に漏れず。

GK練習の光景の中、続いてフィールダーの登場・練習が開始。
それと同時に、千葉の選手入場チャントである「アメイジング・グレイス」の原曲が流れ。
前年はその通りに選手入場の際に使っておりましたが、今年はここに働き場を移したようで。

 

先んじて登場した千葉が、じっくりとサーキット練習(ショルダータックルの練習が印象的)をしていたのに対し、山口は最初からボールを使い。
身体をほぐす事はアウェイのチームが大事にするといった(自分の中だけの)イメージでしたが、今回は逆の光景が描かれました。

間も無く千葉サイドもボールを使い始め、練習風景が進んでいく中、スタメン発表の時間が。
山口の山瀬センターフォワード(表記上はMF)起用に半信半疑な思いを抱きつつ、ホームである千葉の映像が流れ始めました。

前回観た際は、音響はあまり使わず、1選手同士紹介の間を置き。
その間で、選手チャントを鳴らすというスタイルを採っていたスタジアム並びにサポーター。
しかしチャント禁止の現状でそうはいかず、音楽・アニメーションを使ったスタンダード(?)なものとなっていました。
アニメーションはチームロゴを走らせるのに力を割いていた感があり。

チームの心臓という役割を一身に背負う田口、過密日程の中でもしっかりとスタメン入り。

この日のFWに選択されたのはサウダーニャ。
今季はロングボールのターゲット役にウェイトが割かれているきらいがあるのは、ライバルの櫻川ソロモンの影響か。

勝負の3年目に挑んでいる尹晶煥(ユンジョンファン)監督。
3年前(2019年)に4節で解任されたフアン・エスナイデル氏の二の足は避けたものの、目標である昇格を争う事は出来るかどうか。
そしてそのエスナイデル氏を抜いて、イビチャ・オシム氏以降の監督キャリア最長を更新中となり。

そのオシム氏への感謝が込められた(?)ゴール裏の断幕。

この日のスタメン

千葉は前述の通りサウダーニャを櫻川に代えた以外は、不動のもので挑み。
一方の山口は古巣対戦となるはずの大槻が離脱中で、ベテランの岸田に連戦はキツイとなると、CFが誰も居なくなるという状態が当然の如くやってきてしまい。
それがこの日であり、やむを得ずという感じでの山瀬CFでしょうか。
その他、橋本→眞鍋(石川が左サイドバックに移る)・ヘナン→菊地・佐藤謙介→神垣・田中→佐藤健・吉岡→高木大輔・兒玉→沼田と入れ替え激しく計7人。

 

そして選手入場。
写真撮影→ウォーミングアップを経て、円陣が組まれます。

 

そんな中でも、自分の頭の中は本当に山瀬がCFを務めるのかという考えがウェイトを占めており。
そしてキックオフの時を迎え、最前線に位置する山瀬を見てようやく確信に変わりました。

サークルの右端にMFの池上、左に山瀬。

試合開始の賽は投げられ、入りこそ千葉が押し込んだものの、以降は山口が持ち味の5レーンを意識したパスワークでの攻撃が冴え渡る絵図が。
スタメンを大幅に変えても、組織力に彩られた攻撃スタイルは健在であり、千葉はプレッシングもあまり掛けられず押し込まれていきます。

しかしクロスを上げる段階まで辿り着いても、やはりターゲット不在が響きシュートを放てない山口。
前半5分にフリーキックから、クロスを佐藤健がヘディングシュートした(GK新井章太セーブ)ぐらいが成果だったでしょうか。

最初の時間帯を凌いだ千葉、15分に右サイドで熊谷アンドリューのスルーパスを受けたサウダーニャがエリア内に進入してカットイン、そして中央からシュートを放ったもののGK関がキャッチ。
これを期に流れが変わる……事は無く、以降も山口の攻撃は続きます。
千葉の5-4-1ブロックを崩さんと、敵陣でサイドチェンジも多用して揺さぶりを掛け。
しかしここでも、23分に石川の左からのマイナスのクロスをエリア手前で受けた佐藤健が、シュートを放った(ブロック)ぐらいに終わります。

ゴールを奪うための火力が不足といった状態の山口。
それを尻目に千葉の反撃が始まり、28分には末吉のボール奪取からショートカウンター、見木のドリブルからのラストパスをエリア内右で受けた高木俊幸がシュート。
GK関を抜いたものの、菊地のブロックに阻まれて先制ならず。
際どいシーンが生まれたのを境に、29分に千葉・高木俊が、32分に山口・眞鍋が反則で警告を貰うなど激しさを増し。

それでも中々シュート数が伸びずに試合は進み。
このままスコアレスで前半終了か、という雰囲気が流れ始めた40分、右サイドで高木俊のスルーパスを受けた福満がエリア内右を突き。
「これはマイナスのクロスを入れれば決まる」という考えを(自分が)浮かべた刹那、その通りにマイナスのクロスが入れられた所を見木が合わせ。
放たれたシュートはGK関にセーブされるも、跳ね返りを自ら押し込んでゴールネットを揺らし。
ホームを沸かせる先制点が生まれました。

前半終盤でリードを奪った千葉でしたが、この日はそれだけでは終わらず。
45分山口のクロスをクリアしてからのカウンターで、見木のダイレクトでのスルーパスが完全に山口ディフェンスの裏を取り、受けた高木俊がGKと一対一に持ち込む絶好機。
そしてエリア内から、冷静にシュートをゴール右へ突き刺した高木俊。
決して得点力に秀でたチームといえない中、貴重な追加点を齎しました。

そして2-0のまま前半が終わり。
やはり良い組み立てをしていても、ゴールを奪うための道筋が出来ていなければ無意味となる。
そんな事を考えさせられましたが、現実的に突きつけられたのは山口の方。
ハーフタイムに早くも動き、池上→田中へと交代します。

早めに1点返したい状況の山口。
後半4分に左→右のサイドチェンジを受けた高木がカットインからシュート(枠外)、9分に佐藤健のボールカットからのパスを受けた沼田がシュート(GK新井章キャッチ)と攻め立て。
それでも依然として、供給されるクロスからの答えを出せない体制は変わらず。
個人的にも、何時温存していた岸田を投入するのかという思いを抱いていましたが、ベンチが動いたのが14分。
その思惑通りに山瀬→岸田に代え、同時に石川も橋本へと交代します。

今季のストロングポイントの一つとなった橋本ですが、この日はビハインドを背負った状況で、スペースを消す意識が強まった千葉のディフェンスの前にあまり生きる事は無く。
そのため折角の岸田投入も、クロスの数が減少傾向となってしまった山口。

逆に山口のベクトルの逆を突く千葉、19分には再び見木のスルーパスを高木俊が受けるという絶好のシーンが生まれるも、巧く収まらずディフェンスに阻まれ。
サウダーニャ→チアゴ・デ・レオンソへの交代(21分)を挟むと、直後にそのレオンソがエリア内に持ち込み、GK関に阻まれるも左コーナーキックに。
そのCKから、クロスのこぼれ球を拾った末吉がシュート、ブロックされたボールをチャンミンギュがヘディングシュート(枠外)と波状攻撃。
追加点こそ奪えませんでしたが、決して劣勢という雰囲気を抱かせる事無く2点リードを保つ千葉。

苦しい状況が続く山口、29分に佐藤健→島屋へと交代。
31分にその島屋が、敵陣中央でドリブルシュートを放ちますが枠外に。
33分には左サイドから沼田がクロス、ファーサイドで高木大がヘディングシュートを放ちましたがこれも枠外に終わり。
尚、この間の32分に千葉は2枚替え、高木俊・見木→小林・風間へと交代。
これで3ボランチ体制を採る3-5-2へとシフトしたものの、守備時は5-3-2なうえ、レオンソのプレッシングが今一つなため守備緩めに映ってしまい。
その隙を突きたい山口でしたが、以降ボールは握るものの有効打は放てず。

ブロックを固める千葉ですが、カウンターに備えているのかレオンソが前に残っている5-3-1-1の形。
2列目の風間が守備に奔走するので、結局は5-4-1へと近い状態となりました。
投入されたレオンソ(これが3試合目)が守備参加しないその姿に、一昔前の「ペナルティエリア内でしか働かない助っ人ストライカー」を彷彿とさせたものの、破綻無く試合を進める千葉。(44分に末吉・福満に代え、ダニエル・アウベスと米倉を投入)

そして突入したアディショナルタイムで、ようやく山口は中央でのパスワークから右へ展開し、放たれた高木大のクロスを岸田が合わせるシーンが生まれ。
しかしシュートは枠外に終わりモノに出来ず、結局2-0のまま千葉が勝利に辿り着きました。

 

星を五分に戻す4勝目(4分4敗)を挙げ、歓喜というよりは安堵の雰囲気に包まれたフクアリ。
それが影響したという訳では無いでしょうが、試合終了→インタビューまでは一切の音響は流れる事が無かったのが可笑しくありました。

一方開幕から良いサッカーを繰り広げている山口ですが、メンバー的なやり繰りの苦しさが表れてしまった格好。
成績的にも連敗となってしまい厳しくあり、この連戦の中で建て直す事は出来るかどうか。

蘇我駅~フクアリまでの風景はこちら

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2021年J2リーグ第37節 FC町田ゼルビアvs松本山雅FC in町田GIONスタジアム

2021-11-05 18:23:13 | サッカー観戦記

祝日(文化の日)という事で、J1・J2全試合が組まれた水曜日。
尚、J1の方はルヴァン杯決勝を挟んだため(名古屋・セレッソ以外は)休養十分でしょうが、J2の方は平常運転で連戦というキツい日程となっており。
数多ある選択肢から選んだのは、今季から天空の城へと変貌を遂げた町田・野津田。
当然選んだ座席はバックスタンド3階と、勇んで町田・鶴川へ向かいました。

登山をしない以上バスで向かう以外に選択肢は無い。
甲府は前払いでチケット制、徳島は無料、さてここ町田は……。
普通に後払いでした。
一般の市バス(まあ厚別開催時の札幌もそうですが)に乗り込み、いざ直行。

 

襲い掛かる半渋滞

町田街道は交通量の多さにも拘わらず基本1車線のみなのが、祝日という要素もありモロに影響してしまったようで。
HPには所要時間20分とありましたが、これはもっとかかりそうかな……。

と思っていたら、20分そこそこで何ら問題無く野津田公園に到着。
この牛歩状態は織り込み済みだったようです。

そしてそこに待ち受けていたものは……

ゼルビーランド。
多くの出店で賑わう中、早速その輪に入ってみると……

 

RPGか!?と心の中で突っ込まずにはいられないデザイン。
サポーター=天空の城へと向かう戦士、という事なのでしょう。中でモンスターに倒されない事を

そんな少年心を擽る空間で、ガチャガチャを1回回し、グッズコーナーを物色し……。
といっても大きな散財はせず。

ガチャガチャの中身は……ビール片手のゼルビーでした。
酒大好きな自分ですが、昼間の試合故に呑むのは試合後と決めていたので誘惑には負けん。

珍しくアウェーの商品も取り揃っていたグッズコーナー。

 

結局選んだのは、どちらとも食に関するものとなり。
松本はこの他にも、カルビー・ポテトチップスとコラボするなど、食品でのチーム発信に余念が無いようで。(ただしポテチはこの日は無し)
一方、サッカーグッズとして有名になりつつある浅田飴。
火付け役は大分・片野坂知宏監督のような気がしますが、浅田飴がスポンサードしている町田でもしっかりと売られていました。

 

バルーンモニュメントにライブステージなど、ウィルス禍から抜け出して平常の試合開催風景に戻りつつある。
そんな雰囲気を目で感じながら、昼飯を購入してスタジアム内へ。
事前のスタジアムグルメ情報を観た時点で心を奪われていましたが、選択したのはローストビーフカレー。
少々張る値段を身に沁みつつ、美味しく頂きました。

メインスタンドの様子。

高所からの観戦と、向かう前に「ピッチから遠くなりすぎやしないか」「選手達は小さくしか観えないのでは」という懸念をしていましたが、そんな事は無く。
むしろ兼用スタジアムでは中々難しい、俯瞰視点での観戦を存分に堪能する事が出来ました。
これは何度でも足を運ぶ価値はあるでしょう。

反面、そんな居心地のためかサポーターもバックスタンドに陣取るようになってしまっており。
おかげで閑散としつつあったゴール裏。
まあこれは入場制限が無くなった時にどうなるかでしょうな。

場内で買った追加の食糧(おにぎりandマリトッツォ)を食していると、試合前のパフォーマンスが。

 

バックスタンドの眼前で行われたチアパフォーマンス。
開幕で組体操を披露したのち、ダンスへと移行。

こうして観ると、主に中央後列に上背のある子が配置されており。
中央でポストワークを頑張るセンターフォワードか……などと、重度のサッカーオタクっぽい考えを浮かべつつ鑑賞しました。単に目立つ場所に年長の子を配置した感ともいう

 

そんなダンスの輪には加わらなかったゼルビー。(チアの入場の際にハイタッチはしていた)
今まで自分が観て来た、可愛い形のマスコットとは一線を成す、クールさが売りというイメージ。
しかし織りなす雰囲気に抗えなかったのか、RPG風のコスプレをしての場内一周でした。

 

魔導士ゼルビー。

そんな試合前の雰囲気とは裏腹に、切羽詰まった感が表れていたのが松本。
現状J2最下位という危機的状況で、是が非でもここから勝ち点を持ち帰りたい立場。

試合前から長々としたメッセージをつづった断幕が掲げられていましたが、練習時間の段階ではさらに追加されます。

 

果たしてサポーターの願いは叶うのか。

練習の最中、町田サイドで目立っていたのがスキンヘッドの指導者。

町田でスキンヘッドといえば、説明不要のランコ・ポポヴィッチ監督。
しかし試合前にして、監督自ら練習の輪に加わるとは……

と場内では勝手に思っていましたが、後に調べた結果、腹心のヘッドコーチ(ヴラディッツア・グルイッチ氏)も同様のヘアースタイルであり。
よって、あれはグルイッチ氏の姿だったのでしょう。

その他、松本では田中パウロ淳一の緑髪に視点を奪われつつの練習観戦となりました。

尚、町田選手登場の際には、バックスタンドから火花が立つ演出が。
この存在が、後に(自分の脳内で)一悶着起こす事になるとはこの時は想像出来ず。

そして練習が終了し、スタメン発表の時間がやって参りました。
アウェイ・松本の簡素なメンバー紹介ののち、いよいよホームサイドの紹介へ。
DAZN中継でお馴染みの音楽(丁度注目選手紹介~監督インタビュー辺りでかかっているもの)をバックに、と思いきや……。

このタイミングで再度火花が立ち、しかも今度は爆音の効果音付き。
思わず悲鳴を上げそうになってしまう程で、音楽の印象はたちまち薄れてしまう事となり。
正直この演出は微妙だな……と感じましたが、その後さらにその思いが強まるとはこの時は(略

深津が出場停止なため、ディフェンスリーダーには必然的に高橋が。
水本はベンチに留め置かれ、相方には森下を起用してきました。

その他は前回観た際(35節・栃木戦、0-0)と変わらぬメンバーでしたが、サイドバック・奥山と三鬼の左右が入れ替わっていたのが差異。

 

町田が誇る鉄板のドイスボランチも、連戦も何のそのでしっかりスタメン。

町田初のJリーグ入りを実現させたポポヴィッチ氏。
今度は初のJ1へ押し上げるのが仕事となりましたが、残念ながら今季は善戦したもののほぼ絶望的に。
果たして来季は叶えられるでしょうか。

そして選手入場の時間が。
個人的に最も好きなアンセム(参考動画)をバックに、テンションを上げて迎える体制を……。
と思いきや、登場口にかかっているスモーク演出が気になって仕方が無い。

只ならぬ雰囲気を醸し出しつつ、現れる審判団と選手達。
しかもここで再度火花(当然爆音付き)演出が起こり、再びビビらされます。

 

アンセムを楽しみつつ……という思いにふけれず残念がっている自分を尻目に、整列完了。
尚、後にDAZNで確認した際はさほど目立っていなかった爆音。
バックスタンドという近距離故の影響だったようで。(ようは自分が悪い)

そんな特異な雰囲気が影響したのか、スタメンの図を撮り忘れるという失態をしてしまいました。この日のスタメン

<町田 4-4-1-1>
GK 福井
RSB 奥山 CB 森下 CB 高橋 LSB 三鬼
RSH 吉尾 DH 佐野 DH 高江 LSH 太田
ST 平戸 FW 中島
<松本 3-4-2-1>
GK 圍
RCB 宮部 CCB 野々村 LCB 常田
RWB 下川 DH 佐藤和弘 DH 安東 LWB 外山
IH 河合 IH 山口
FW 鈴木

松本の方は、故障離脱が長かった元水戸コンビ・山口と安東が揃ってスタメン。
これは今季初との事で、何とか起爆剤にしたい、という所でしょうか。

試合開始の笛が鳴り、早速の前半1分、佐野のスルーパスが中島に通って好機。
平戸のエリア手前からのシュートが炸裂し、GK圍にセーブされるも、これが文字通り町田攻勢の号砲となります。
直後のコーナーキックでも、クロスがクリアされたのちにまたも平戸がシュート、GK圍のセーブで再度CK。
このCKが一つの揺さぶりとなっている町田、キッカーを平戸・吉尾の2人で使い分けると共に、ショートコーナーも絡めてクロッサーを判り辛くしての攻撃を見せ。
松本は早くも防戦を強いられる事となりました。

6分には右サイドから高江がロングシュートを狙う(枠外)など、やりたい放題になってきた町田の攻撃。
その状況を改善しようと松本は段々前掛かりな姿勢が見られましたが、それが仇となります。
9分左サイドに開いて持ち上がった高橋がミドルパス、これ一本で松本の裏を取り、走り込んだ太田がグラウンダーでクロス。
そしてファーサイドで吉尾が合わせシュート、ゴールネットに突き刺して先制点。

早々の先制ゴールで、かつ以降もペースを握りっぱなしの町田。
松本エリア内でのプレーを量産させ、大量得点も夢では無いムードになって来ましたが、2点目を奪えぬまま飲水タイムへ。(23分)

広告無し、という男らしいスタイル。(しかしアディショナルタイム表示の際にはあった)

ブレイク明け、松本は山口を1列上げて3-4-1-2気味へとマイナーチェンジ。
前線2人によるプレッシングに活路を見出さんとしますが、これが更なる深みに嵌る要素となります。
町田はボランチを1人降ろした、後ろ3枚でのビルドアップが冴え渡る事となり。
「そんな拙稚なプレスでは我らは乱れん」というメッセージを発するように、以降フィニッシュ地獄ともいうべき攻勢を見せていく町田。

26分には吉尾のドリブルを松本・常田が反則で止めて警告。
そのフリーキックで、キッカー平戸は変化を付け、高江→吉尾とグラウンダーで繋いだのち中央遠目から吉尾がシュート。(枠外)
29分には平戸のスルーパスに走り込んだ太田がエリア内からシュート。(GK圍セーブ)
33分にも右サイドでのパスカットから素早く縦に繋ぎ、高江がエリア内からシュート(GK圍セーブ)と松本ゴールを脅かし。

松本は勝ち点を持ち帰るどころか、下手したら虐殺スコアで敗れかねない状況。
何とかゴール前で凌ぎ希望を繋がんとします。

いきなり裏へスルーパスを通されたのをはじめ、試合序盤から前からいくのか後ろで守るのか中途半端な印象だった前半の松本。
飲水タイム後は前からいく事に舵を切ったようでしたが、2枚でのプレッシングがかえって仇となり。
連動して3枚・4枚とプレスを掛けられるような体制は作っていなかったのでしょうか。(出来ていたら目下4連敗中とはなっていないと思われ)

結局町田は攻め続けたものの、2点目はお預けとなり前半を終えます。

ハーフタイムの最中、再度場内一周するゼルビー。
正直、コスプレを脱ぐとか別のコスプレとか何かしら変化が欲しかった所でしたが気にしない。

その変化が何より欲しい状況なのは松本。
HTにベンチは動き、元水戸コンビ(安東・山口)を諦め、榎本と伊藤を投入します。
そして佐藤和をアンカーにした、3-3-2-2(3-1-4-2)のフォーメーションへとシフト。(鈴木がシャドーに降りる)

それでも町田からペースを剥がすには至らず。
多少はパスワークで攻め込めるようになったものの、やはり目立つのは町田のシュートシーン。
後半4分に平戸がシュート(枠外)、6分に太田がシュート(枠外)と、危険なエリアから撃たれる場面が続きます。
しかし町田サイドは、6分に三鬼が足を痛め続行不能となってしまい。
岡田を投入し、そのまま左SBへ配置します。

ムードが変わりかねない状況となりましたが、9分にそれを振り払う得点が。
吉尾の右サイドでのパスカットから、敵陣中央で平戸と太田がパス交換で揺さぶった末、吉尾が中央やや右からシュート。
左足で巻くシュートでゴールマウスを捉える、綺麗なゴールとなり待望の追加点を挙げた町田。

意気消沈しても仕方が無い状況の松本を尻目に、さらに攻める町田。
12分にはCKの流れから佐野がミドルシュート。(枠外)
15分には太田の中央突破から、中央で細かく繋いだのち平戸シュート(ブロック)→中島シュート(ブロック)と連撃を浴びせ。
松本は18分に再度2枚替え、外山・鈴木→パウロ・小手川へと交代しますが、大量失点が現実味を帯びてくる展開となってきます。

しかし19分に、町田がセットプレー(FK)から高橋がヘディングシュートを放ち(ブロック)、防いだ松本が逆にチャンス。
自分が上記の攻撃のメモを取っているうちに、いつの間にか榎本がエリア内右へと進入する事態になっており。(後に映像を見返した結果、小手川のスルーパスを受けてそのままドリブルで進入)
そして切り返しから放たれた榎本のシュートがネットを揺らし、1点を返した松本。
スタジアム内に嫌な雰囲気が過りますが、22分に平戸のスルーパスから太田がエリア内でシュート(GK圍セーブ)と、依然として流れは町田。

そして飲水タイムを挟んだ(25分)所で、松本は最後の選手交代。
前節復帰を果たしたセルジーニョを投入し全てを賭けます。(河合と交代)
一方の町田も、その直後(27分)に吉尾・中島→長谷川アーリアジャスール・ドゥドゥと2枚替え。
双方のベンチワークが交錯し、第4クォーターに挑みます。

ロングパスをドゥドゥに後ろ向きで受けさせるなど、イメージとのギャップも見られたその後の町田ですが、迎えた29分。
佐野のロングパスを受けた平戸が右サイドでキープ、追い越した長谷川アーリアへスルーパスが送られると、長谷川アーリアからの低いクロスが中央へ。
これをGK圍が跳び込んでかき出しますが、こぼれ球に佐野が走り込んで勝負あり。
再び2点差に突き放す3点目を挙げた町田。

しかしサポーターのメッセージの通り、諦める事を許されない松本。
32分に右サイドで伊藤が町田・森下の反則を受けてのFK。
キッカー・セルジーニョのクロスがピンポイントで中央に入ると、叩き付けるヘディングシュートを放ったのは榎本。
ゴールネットに突き刺し、榎本のこの日2ゴール目で追いすがる松本。
町田にとっては深津不在が重くのしかかった格好で、僅少差で終盤を迎えます。

こうなると、同点を目指さんと俄然勢い付く松本。
36分に再度榎本がヘディングシュートを放つもGK福井がキャッチ。
38分には左CKから、セルジーニョがショートコーナーを経て、クロスと見せかけてシュートを放ちますがこれもGK福井がキャッチ。
アンカーの佐藤和の脇に、セルジーニョ・小手川のどちらかが降りてくる事で、ビルドアップが円滑となったのが要因でしょうか。

一転してゴールを脅かされる展開となった町田。
最後の交代は40分で、平戸・太田→水本・安井へと2枚替え。
前線の選手を削ってCBの水本を入れた事で、5バックの体勢(3-4-2-1)を敷くのは明白であり、守備固めに入ります。
その直後に安井のディフェンスからボールが繋がり、佐野が際どいシュートを放つ(GK圍セーブ)場面が見られましたが、以降松本の攻勢を受けに回るのが基本形に。

何とか町田ディフェンスをこじ開けたい松本。
サイドで人数を掛け、パスワークののちにクロスを入れるまでは持ち込めるものの、フィニッシュに繋げられぬままATへと突入します。
尚も右サイドから、CBの宮部が攻撃に加わりクロスを入れるシーンを量産する松本。
そこから小手川がヘディングシュートを放ったりしましたが、やはりゴールを奪う事は出来ず。
最後は時間を使う展開に持ち込んだ町田、無事に試合終了の笛を聞き届け。
3-2のまま、ハラハラドキドキながらも勝利を挙げる事に成功しました。

帰りも当然バスを利用しましたが、鶴川では無く町田駅まで向かうバスを選択。
その結果、運行会社も異なっていたため、料金前払いと往復で差異が。

勝利した事で、新潟をかわして6位に浮上した町田。
4年前の2018年にクラブ最高順位(4位)を記録した事は記憶に新しいですが、3位・長崎とは勝ち点差5で、その更新が残された今季の目標となるでしょう。
一方の松本は最下位脱出ならず、18位との差も広がり。
日に日に降格が現実味を帯びてくる中、乱戦に持ち込んだこの日も勝利出来ずとあっては、もはやなるようにしかならない状況でしょうか。

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天皇杯 JFA第101回全日本サッカー選手権大会 北海道コンサドーレ札幌vsソニー仙台FC in札幌厚別公園競技場

2021-06-11 18:24:50 | サッカー観戦記

今年は通常に近い形のレギュレーションで、全J1クラブは2回戦から参加。
そんな訳で札幌・厚別も2年ぶりに、2回戦の舞台になりました。

厚別公園へと向かう裏街道、札幌カラーの赤黒がペイントされていたのに初めて気付いたという絵。(遅過ぎ)
ここを利用しないと自転車で辿り着くのは困難を極めるという印象ですが、歩行者・車も結構見かけましたな。

厚別という事で、いつものインドカレー屋・カフェの販売ワゴンがあるというぐらいのスタジアムグルメ事情。(他にもあったとの事だが未確認)
入場開始時刻(16時30分)を大きく過ぎて到着したのもあり、スルーして競技場内へ。
余談ですが、(札幌ドーム含め)ネーミングライツ制度を利用する気は無いのでしょうか。おかげで「スタジアム」という呼称が使いづらい
(札幌市側に主導権があるならば)既に札幌ドームはプロ野球・北海道日本ハムの撤退が決まり、経営的にも苦しいようなので、ここら辺で切り替えても文句は言われないと思うのですが。
(尚、真駒内(競技場・アイスアリーナ)ではセキスイハイムが命名権を買い取っている模様)

チケット購入の際座席を指定しなかった(出来なかった?)ので、メインスタンド右端付近となってしまったため、中央ののぼりはこの角度。

近年はジャイアントキリング製造クラブと化している節がある札幌。(2017年はいわきFC・2019年はHondaFC)
今季の相手はソニー仙台FC(以下ソニー)で、JFLの常連として定着しているクラブ。(しかし2011年は本来ならば降格の成績だったらしい)
1回戦で札幌因縁の相手・いわきFCを下して当たる事となりましたが、もしいわきが勝ち上がってきたらと思うと……。
アマチュアクラブらしく、在籍選手は全員が生え抜きで、当然元プロ選手も何処を探しても見当たらないという編成。
2014年に鹿島に勝利した、というのがこの大会での大きな実績との事です。

しかし今大会は、このご時世故サポーターは皆無となり。
2年前に、Hondaがアウェイ席で断幕ジャックを敢行していたのが強烈に脳内に残っている身としては、やはり寂しいものがありました。

練習前の散水が始まり。
何かとトラブルが絶えないという厚別(あくまで個人の印象)ですが、ほっこりする絵図が生まれます。

放水された部分に出現した虹で、何とも美しい光景に早変わりしたピッチ。(写真だと判り辛い)

「天皇杯の歴史」のVTRが電光掲示板に流され。
しかし2年前の映像に、神戸と川崎の優勝が付け足されたというだけのものでした。

そんなこんなで時間が進み、各座席も大分埋まってきたという所で練習開始。

ソニーのGKも赤色のウェアであり、傍らからでは何方のクラブなのか見分けが付かない状況に。(まあ札幌の方には2メートルの中野が居るのですが)

ひたすらエリア内でのボール処理・クロス処理の練習が行われ、その際にGKは「(キャッチする際)キーパー!」「(跳び出さない際)クリアー!」とのコーチングも欠かさずという徹底ぶり。
そんなシーンが最も印象的でしたね。

そして現れた、ソニーのフィールダー選手。
こちらはしっかりとチームカラーのウェアでした。

やはり最初に、サーキット・体幹運動を行う札幌の図。
今季はこの姿勢を貫く腹積もりなのでしょう。

そんな最中に、早いタイミングでのスタメン発表が行われ。
札幌ではこのスタンスが主流か。

でかぁぁぁいっ!と叫びたくなる、札幌の面々。
平均身長は184.09㎝と凄まじい事になった11人。
小さいイメージの菅でさえ170㎝超えと、高さに関しては隙が見当たらず。

一方のソニーは175.09㎝、180㎝越えは3人と明らかに見劣り。
これでは高さ勝負は出来ず、そんな状況でカテゴリーの差が現れたら……と試合前から末恐ろしくなりました。

気を取り直し、この日の両チームのメンバー。
3日前にこの地でルヴァンカップ・プレーオフステージを戦った札幌(マリノス戦・1-1)、スタメンは全員入れ替えと大胆なターンオーバー。
3日前は途中出場のドウグラス・ルーカス・菅と、ベンチで出場無しのGK中野・柳・キムミンテ・岡村。
そしてメンバー外だった中村・小野・ガブリエル・中島で構成されました。
フォーメーションは、おなじみ3-4-2-1・攻撃時4-1-5という「ミハイロ・ペトロヴィッチ(以下ミシャ)式」のシステムで、小野とキムミンテというドイスボランチが一抹の不安要素か。
一方のソニー、前試合はJFL11節で4日前。
そこからスタメンは1人入れ換えたのみ(松本(16番)→内野)と、ベストメンバーからほぼ弄らずという気合い十分の布陣。
システムはこの図では4-2-3-1か4-1-4-1なのかは不明ですが、試合開始後に4-2-3-1である事を確認しました。(ボランチは上2人、5番・平田と7番・吉森)
尚、札幌のベンチメンバーは福森・金子・田中・荒野と錚々たる顔ぶれ。

そして(暫く経ってから)選手入場の時を迎えました。

 

ドーレくんが居ない……やはり感染症対策なのか。
ともかく、こうして後ろから見ると一際目立つGK中野のサイズ。

揃って一礼した瞬間を取りたかったが、各人まちまちなので失敗したの図。

ソニー選手の集合、その前に立つのは監督の中村元氏か。
その脇には、何やら青色のボールみたいな物体が抱えられており。

後でベンチに戻った際に見ると、どうやらダルマだった模様で、ソニーのチームカラーに染められており。
札幌を破った際に目を入れる、という儀式を行うのでしょうか。

この日の札幌のキャプテンは小野らしい。

いよいよキックオフを迎え。

ソニーは中央からの攻撃が主体で、サイドに流れる事があっても、クロスには行かず中央に戻して再度突破を図るというシーンが目立ち。
やはり身長差が第一の問題として立ちはだかっていたのでしょう。

しかしそのパスワークを活かし、早くも試合を動かしたのが前半7分でした。
敵陣エリア手前でパスを繋ぎつつ右に展開、2番・三浦がカットインからグラウンダーのクロスを入れると、ニアで9番・内野が合わせて左サイドネットに突き刺し。
札幌にとっては2年前の悪夢が蘇るようなソニーの先制点、そんな予感を生み出しました。

しかしこの日は、ストロングポイントがハッキリした攻撃で主導権を握ります。
188㎝トリオ(中島・ドウグラス・ガブリエル)を活かして収めさせつつ、ルーカスからの逆サイドへの展開・突破からのクロスという二択。
あるいは中央からサイドに展開してルーカス以下略か、ドウグラスのドリブルかという二択の攻撃が中心でした。
12分には右サイドで受けたルーカスから、ガブリエル→ドウグラスと経由し中央へ渡り、ドウグラスがシュート。(ブロック)
助っ人トリオのホットラインも生まれ、以後怒涛の攻撃を仕掛ける事となります。

そして直後の13分、同様のパターンから中央でドウグラスが受け、そのままエリア内へ入らんとする所をソニー・吉森に倒されて反則。
辛うじてエリア手前でPKにはなりませんでしたが、そこは名キッカーが居れば、直接フリーキックの絶好の位置となり好機なのは変わらず。
そしてこれを蹴るのは説明不要の小野で、ソニーサイドもフィールダー全員で壁を作るなど防戦姿勢を見せますが、それを物ともせず小野は実にあっさりと直接シュートをゴール左に突き刺します。
あまりにも美しい軌道だったのかGK鴨川も一歩も動けず、同点に追い付いた札幌。

 

この日のピッチ脇のミシャ氏、夏も近付きポロシャツ姿。
前半はルーカス、後半はキムミンテの名をしきりに叫んでおりました。

これで札幌は気分的に楽になった、と思われましたが16分に致命的なミス。
GK中野が前に出てのビルドアップの最中、小野のGKへの戻しをを内野に掻っ攫われ、そのまま空っぽのゴールにシュートされてしまいます。
内野の2ゴール目で、あっさり勝ち越したソニー。

しかしその直後、札幌もやり返します。
ルーカスの右→左のサイドチェンジ(グラウンダー)を中村がダイレクトでパス、それを受けた菅からのクロス。
これをファーサイドのルーカスの足元にピタリと合い、強烈なボレーシュートをゴール左へと突き刺したルーカス。
基点とフィニッシュ双方をこなした彼の働きで、再び試合を振り出しに戻しました。
これで16分に双方1点ずつと、傍らから観れば面白いながらも当事者達がパニックを起こしそうな展開に。

その後ソニーが、21分・22分とともにシュートを放ちますが実らず。
すると再び札幌のクオリティ高い攻撃が牙を向きます。
キムミンテのロングパスで、再びルーカスが右サイドでボールを持つと、ゆっくりと前進ののちクロス。
これをニアサイドで中島がヘディングシュートで見事ネットを揺らし、長身を活かした逆転ゴールとなり。
直後に飲水タイムに突入と、第1クォーターのうちにとんでもない点の取り合いとなりました。

広告は何も無し、流石はサッカー協会直接の運営です。

反撃したいソニーは、27分に右サイドから10番・藤原がシュートするも、ブロックされコーナーキックに。
そしてキッカーの7番・吉森がニアに低いクロス、これを22番・福宮がフリックするもクリアされます。
すると札幌のカウンターとなってしまい、これがゴールに繋がる事に。
尚、自身は「フリックしたのは誰だ?」と確認するのに目を奪われていたため、気が付いた時には既にボールがエリア手前まで辿り着いていました。
ルーカスがディフェンスに阻まれるも、こぼれ球を中島がエリア内でシュートし、ゴールネットを揺らす事に成功。
これで4-2、中島もこの日2点目と、前半からケチャドバにも程があるスコアとなりました。

2点ビハインドを跳ね返すべく、ソニーも反撃を試みますが、やはり「クロスを上げても高さ勝負では話にならない」という状態が心理的圧迫感を招いてしまったのか。
以降はパスワークも乱れがちになり、ドリブル突破(主に8番・佐藤)も阻まれるなど、攻め手が見当たらない状況に。

こうなると札幌はイケイケの展開で、33分にはドウグラスの左からのカットインから、ラストパスを受けたルーカスがシュート。(枠外)
40分には、再びルーカス・ガブリエル・ドウグラスのトリオのパスワークから、ドウグラスがシュートを放ちましたがゴールバーを直撃。
アディショナルタイムには、ルーカスが右からカットインして左に展開、受けた菅が中央へパスとサイドを激しく振っての攻撃。
そして小野→ドウグラスと渡り、シュートが放たれるもブロックに阻まれ。
止めは刺せなかった札幌でしたが、J1の貫禄を見せつけたかのような前半戦が終わりました。

前半だけでこのスコア、やはり壮観ですな。

巻き返したいソニーは、ハーフタイムに2枚替えを敢行。
内野・佐々木→金井(13番)・吉野(14番)が投入され、佐藤の1トップとなりました。
吉野はボランチに入り、金井は2列目中央で、主にポストプレイ役を務める事に。

交代策が嵌りを見せたか、次第にソニーに流れが傾く事に。
後半6分には交代出場の金井がドリブルからスルーパス、藤原が走り込んでシュートするもブロックに阻まれます。
9分には左からのスローイン、佐藤が直接エリア内で受けてキープ、そしてシュートするも枠を取られられず。
押され始める札幌、8分には三浦のドリブルを倒してしまった中村に警告が与えられるなど厳しい展開に。

そして11分、シュートがブロックされて右CKを得たソニー。
キッカー吉森はグラウンダーでクロス→三浦スルーと変化をつけると、ファーサイドで受けた佐藤がシュート。
ゴールネットに突き刺さり、好循環を得点につなげる事に成功したソニー。
1点差に詰め寄り、試合の行方は解らなくなりました。

迫りくる相手の足音を聴く事となった札幌。
ミシャ氏のキムミンテの名を叫ぶ機会も多くなってきましたが、以降は再びペースを掴み、攻撃権を握っていき。
そして14分に3枚替えを敢行、ルーカス・キムミンテ・菅→金子・荒野・田中へと交代します。

立ち位置も代わり、柳が右CB→右ウイングバック、岡村が中央CB→右CBへ。
荒野はボランチ、田中は中央CB、金子は左WBとそれぞれ入りました。

直後の16分にソニーが、吉野の右からのクロスをGK中野がファンブルし、藤原がシュートを放つもブロックで何とか防いだ札幌。
以降はルーカスが退いたためか、ボールを大きく展開する攻撃は鳴りを潜め(金子を中心とした突破力に賭ける体制か)、その分ソニーも攻撃機会が増えていきます。
前半よりもサイドからクロスを上げるシーンが増えたものの、やはり高さでは通用せず。
21分に吉森→秋元(18番)へと交代後もそれは変わらず、あと1点が届きそうで届かないという雰囲気になってきた所で後半の飲水タイムへ。(26分)

明ける際に札幌は2枚替えを敢行(ブレイク前から準備していた)、小野・中村→高嶺・福森へ。
2回の交代で早くも枠を使い切った札幌、これでリーグ戦のメンバーともある程度謙遜無くなり、第4クォーターに挑みます。

28分に金子のドリブルをソニー・三浦が倒してしまい、反則・警告。
これでお互い1枚ずつイエローカードを貰う図式となり、終盤戦へと突入していく事に。

ソニーは31分に、佐藤→松本へと交代。
DF登録の松本、何処に入るかと思われましたが、右サイドに。
布陣はどうなる……と思い目を凝らすと、どうやら3バックへと変更した模様。
3-4-2-1か3-3-2-2なのかは不明で、というのもボランチの片割れであった途中出場の吉野が、しばしばチャンスの際はエリア内へと上がっていくからであり。
2.5列目からの飛び出しが売りの選手、そんなイメージを抱きました。

ビハインドを跳ね返すべく、好機の際は全力で押し込みにかかるソニー。
札幌陣内でディフェンスを受けて倒れる場面も目立ちましたが、笛は鳴らずという判定も多く、ソニーベンチから声が上がる回数も増えていきます。
そんな中、ジョーカーとなるべき最後の交代が用意され、ベンチから「獲って来いよ!」という声の下送り出される17番・上野。

しかしその矢先の84分でした。
福森がソニー陣内でチャンスメイクする札幌、最初はエリア内右へのロングパスで折り返しを狙うも、シュートには結び付かず再び福森の下へ戻され。
そして左への展開に切り替えた福森、その期待に応え金子が前進してクロスを上げると、ニアサイドで中島がヘディングシュート。
ゴール左を捉え、この時間帯で貴重な5点目を挙げた札幌。
中島のハットトリックというおまけも付き、勝利を手繰り寄せます。

やはり事前予想どおり、高さ勝負に持ち込まれるとキツかったソニー。(失点直後に藤原→上野へと交代)
43分には吉野がエリア内からシュートを放つも、GK中野のセーブに阻まれゴールならず。
2点差のままATに持ち込まれ、最後は金井がシュートする(枠外)シーンも生まれましたが、結局それ以上得点する事はありませんでした。
乱打戦を制した札幌、今年は波乱を起こされる事無く3回戦にコマを進めました。

善戦したソニーでしたが、やはりパワーという点で札幌に上をいかれ、それを覆す事は出来ず。
後押しする存在の観客も無し、という環境も厳しかったでしょうが、まあ仕方が無いでしょう。

試合終了の時間にはすっかり暗くなっていた屋外。
つい1時間前には↓のような写真を撮っていたのが嘘のようだ、そんな事を考えつつ、競技場を後にしました。(どうでもいい)

上空を飛んでいた飛行機。

遥か彼方の夕暮れ。

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2021年J1リーグ第16節 北海道コンサドーレ札幌vsサガン鳥栖 in札幌ドーム

2021-05-27 16:31:04 | サッカー観戦記

ドームで観戦するのは1年半ぶりぐらいか……と思いつつ、その間にこのご時世にも拘らず浮気っぽい旅をしてしまった事を猛省。
そんな訳で、大通地下歩行空間にある「ISHIYA CAFE」で、腹ごしらえという名のお布施を行う事にした入り。

 

とは言っても、観戦を決めた同期としては「鳥栖の完成度の高いサッカーを生で観たかった」というものであり。
元来(昇格したての2012年頃)、全員の意思が統一されたプレー(とはいっても当時はショートカウンター偏重でしたが)で勝ち抜くのが売りである鳥栖というクラブ、その気概が蘇ったとあらば今季の躍進もある意味当然だったのでしょう。
経営危機を招いてしまったフェルナンド・トーレス獲得などの拡張路線は、やはり誤りだったという事を自ら証明するかの如き好調ぶり。
これにラフプレーが無くなれば純粋に応援したいと思う

自転車で市街地から向かい、定刻(17時30分に入場開始)ちょっと前に到着。
今回は前述の指向から「奮発してメインスタンドで観るぜ」と勇んで入場しましたが、その実態は単に「一般販売開始の時点でメインスタンドの席以外は売り切れだった」というオチ。
5千人という入場制限でしたが、席の配置は1つ飛ばしであり、もう少し離して欲しかったのが正直な所。
前回の東京・味の素スタジアムでは、1万人でしたが3つ飛ばしだった事を考えると……。

さて客席へ向かうと、既にイベントは始まっており。

テレビ中継のイベントみたいな事をやっていましたが、司会はスタジアムDJ・ゲストの女性はいずれも「コンサドールズ」のメンバーとの事。
臨場感あるトーク番組、といった感じで、この影響か某大森健作氏のコーナーは無し。去年からなのかは観ていないので不明
その時間帯に合わせて売店に行こうと思っていたので、肩透かしを食らった感じでした。

この日は「サッポロクラシックデー」
自分も大好きなビールですが、アルコールは販売停止中なため、あまりのタイミングの悪さに苦笑せざるを得なかったです。

売店に行き、赤黒オセロを買おうかどうかひたすら迷った末、何も買わず。
ではスタジアムグルメを堪能といっても、今回は事前に食事をしたのでこの場では食う気が起こらず。
結局帰宅後の家飲み用に購入したぐらい。

席に着き、掲げられている弾幕を見回してみます。

岡村に「攻めろ」と言っているような配置。
センターバックが簡単に攻めたらいかんだろ……と下衆なツッコミをしてみます。

キッチリ(彼の身長とほぼ同等の)2mの幅で作られたらしい、GK中野の弾幕。

大森氏の某コーナーの穴を埋めるべく、練習直前というタイミングでドーレくん+コンサドールズのパフォーマンスが。

 

今まではバックスタンドからだったので、正面から観たのは初めてかな。

その後両チームの練習が始まり。
ミッドウィーク開催かつ、両クラブともプレッシングが売りなので、まずはボールを持たない体幹運動を重視。
ただ札幌がメンバー全員で行っていたのに対し、鳥栖はレギュラー組のみで、サブ組は既に対面パスの練習に入っていたという違いがありました。

その練習の最中にスタメン発表。
札幌は他のチームよりどう考えてもタイミングが早い。(徳島もFC東京も、選手入場直前だったので)
まあインターネットでは、開始2時間前に知る事が出来るのですが。

あれ(最後の観戦)から2年も経った……という事を実感させる、選手紹介時のカラーリングの変化。

 

新星アタッカーの2人。
特別指定時代から観て来た金子も、すっかり得点源の一人にまで成長と、遠く離れた所に行ってしまった感があり。(何様だよ)
裏抜け能力は鈴木(武蔵)に勝るとも劣らない小柏、故障の多さはそのプレースタイル故仕方無いのかと思いつつ、(得点という結果で)もっと報われて欲しい存在。

岡村はJ2が育てた。(何)
ここまでスタメンは2試合のみでこの日もベンチ止まりですが、キムミンテが退場渦に呑まれている現在、きっとチャンスはあるさ。

コンサドーレ25周年、と釘打たれた今季。
試合前のイベントも盛り上がり……たい所ですが、制限下ではやれる事は限られ。

OBである高木貴弘氏のインタビュー。
2007年・2011年のJ1昇格時にピンポイントで在籍していた選手で、現在はアカデミーでGKコーチとの事。
失礼ながらここで初めて知りましたが、OBの事をもっと知識に入れるのも面白いかも。カフェ経営している岡田佑樹氏とか

その後「サッポロクラシックデー」にちなんだVTRが。

札幌のエンブレムも、25周年を記念した特別なデザインに。
……しかし何処と無く、新潟のに似ているのは気のせいか。
そういや新潟もサッポロビールをスポンサーに……いやこれ以上は止めましょう。

気を取り直して、この日のスタメン。
前節(清水戦・2-0)ではアンデルソン・ロペスの故障、キムミンテの一発退場と、様々な犠牲を払ってしまった札幌。
1トップにはジェイが入り、菅が2試合ぶりのスタメンと、入れ替え自体は大人しく。
一方の鳥栖も中野嘉大→小屋松のみという動きで、しかも中野嘉が札幌からレンタル中という事情。

 

お馴染みである(と思われる)、ギャラクシーを絡めた暗転演出からの選手入場。
シャッターを押しまくるぞ、と意気込んでいたものの、スタンディングのため視界を確保できず終わってしまいました。

 

選手整列・写真撮影を経て散っていく中、ピッチサイドに現れたミハイロ・ペトロヴィッチ監督。(以下ミシャ)

椅子と杖が用意されているなど痛々しさを感じさせられますが(オフには骨折もしてしまったそうな)、気丈にこの日も指揮を奮います。

キックオフも目前となり、こちらから近い位置を取るのは金子小屋松。
自分が最も鳥栖で注目している選手であり、活躍を期待したものの、この日は相手の対策に嵌る事となりました。

前半が始まり、ロングボールの蹴り合いを経て、ボールキープしていく鳥栖。
しかし前半4分に札幌のプレッシングが嵌り金子がカット、彼からパスを受けた小柏がシュートを放つもGK朴一圭(パクイルギュ)がキャッチ。
直後の5分に鳥栖もやり返し、山下のディフェンスから、小屋松が前進してエリア手前右からシュートするも枠外に。

以降は11分に樋口がシュート(ブロック)、直後に松岡がミドルシュート(枠外)、16分に仙頭がシュート(ブロック)と鳥栖のフィニッシュシーンが目立ち。
しかしGK菅野を脅かすボールは撃てず、一方の札幌は12分に小柏の右→左へのサイドチェンジを受けた菅が、カットインからシュートを放つもGK朴がセーブ。
21分には福森縦パス→ジェイポストプレイ→深井スルーパスというダイレクトプレイを経て、小柏が裏へ抜け出しGKと一対一になる絶好機。
GK朴が跳び出した所を、左を抜くシュートを放った小柏ですが、外れてしまいモノに出来ず。
ゴールを脅かすという要素で札幌が上回りつつ、飲水タイムへ。

リボンナポリン。

ブレイク中に更なる手を打ったらしき札幌。
ディフェンスの際は田中駿が上がり目の位置を取り、反対にいる福森が中央に絞り。
まるで宮澤・福森の2CBという感じの守備陣形で、どうやら小屋松をケアすべくの方針を取ったようでした。
以降札幌が攻撃権を支配し、鳥栖は思うようにパスを繋げず、ロングボールを蹴っていく展開に。

反面、イレギュラーな布陣が仇となったか、攻撃では福森がキラーパスを供給する局面は減り。
思うようにミシャ式の基本形が取れず、右サイドで金子を走らせてのクロス攻撃がメインとなりました。

しかし適応を見せたか、前半終了間際は福森が左サイドで高目に位置取るお馴染みの形へ修正。
45分にその左から前進したのち菅のクロスが上がると、ファーサイドで金子の折り返しから小柏がシュートしましたが、枠を捉えられず。
アディショナルタイムにも、ジェイが競り合ってこぼれたボールを小柏が拾いエリア内を急襲しますが、ディフェンスに遭い得点出来ず。
積極性を見せた小柏の動きが目立ったものの、前半はスコアレスで終了となりました。

ハーフタイムに突入し、バックスタンド側でダンスをするコンサドールズを尻目に、メイン側に現れたドーレくん。
その隣には……リボンちゃん。(リボンナポリンのキャラクター)

イラストとは違い、口を開けていないのが何ともシュールですな。(昔のイラストでは開けていませんでしたが)

 

次第に場馴れしてきたのか、ダンスに合わせるリボンちゃん。

のちにコンサドールズがこちら側に合流してきました。
ドーレくんがジャンプした瞬間の絵図。

そしてダンスが終わり、ツーショット。

サブ組が練習しているなか、やっぱり鳥栖・田代の特徴的な頭部が目立つな……なんて事を考えている内に、あっという間にハーフタイムが過ぎ去り。
(そういや他会場の途中経過が無かった気がした)

そして後半が始まり、前半良い流れだった札幌が早くも交代カードに手を付けます。
ただし90分持たないジェイに代わって青木と、妥当な交代でしたが。(小柏がFWにシフト)

後半も、田中駿が小屋松をケアする体勢を取る札幌。
しかし鳥栖も慣れを示し、主に逆の右サイドを中心にしてパスワーク。
良い流れを作り、前半はゼロであったコーナーキックを得てチャンス。
8分の右CK、キッカー仙頭のクロスをファーサイドで松岡がボレーシュート、しかしブロックに阻まれます。

9分に札幌も、深井のスルーパスを小柏が受けエリア内に入る(ディフェンスに阻まれ撃てず)など応戦し、互角の様相に。
そして先にネットを揺らしたのは札幌でした。
13分宮澤の左→右へのサイドチェンジのパスを田中がダイレクトで前方へ送り、受けた金子がエリア内へドリブルしてマイナスのクロスを入れると、中央で菅がシュート。
豪快にゴールに突き刺し、ドーム内もゴールの演出で盛り上がり。
しかし審判のVARチェックを経て、検証が挟まれる事に。
鳥栖サイドはその間に選手交代(山下→林)を行うなど、完全にゴール後のような流れとなっていましたが、結果はノーゴールに。
田中のパスがオフサイドだったという事で、札幌にとっては残念無念。

その後札幌は19分、駒井のドリブルシュートがブロックされたのちCK攻勢の流れとなるも、そこからシュートは生まれず。
一方の鳥栖は右サイドで反則を受けてのフリーキック攻勢に。
特に24分は、林が奥深くまで進入してからカットイン、エリアに入るかどうかという所で菅に倒されるという一歩間違えればPKだったシーン。
しかしこのFK攻勢(左サイドも含めれば3本)もシュートには結び付かず。

28分に遅めの飲水タイムが取られ、明ける際に札幌は2枚替え。(福森・駒井→荒野、ルーカス・フェルナンデス)
高嶺が福森の位置(左CB)に回り、ルーカスが右ウイングバックに入った事で金子がシャドーへ回ります。

31分の札幌のCK、キッカーはルーカスでニアサイドにクロスを入れるもこぼれ、金子がミドルシュートを放つも小柏に当たってしまいオフサイドに。
その後はベンチワークも交錯。
33分に鳥栖が小屋松・中野伸哉→大畑・相良と2枚替えを敢行すれば、35分に札幌も菅→ドウグラス・オリヴェイラに交代。(青木が左WBにシフト)

終盤の局面となり、前半同様に札幌が押し気味の展開に。
37分には金子のパスを受けた小柏がシュートを放つも、ブロックに阻まれ。
金子→小柏のホットラインは終始健在でしたが、ゴールは生まれる事は無く。

40分に鳥栖が本田→ドゥンガへと交代した後は、完全にロングボール主体の攻めへと切り替わり。
ドゥンガの高さを活かさんとするも、主導権は札幌に握られっぱなしでATを迎える事に。(43分に札幌は深井→岡村に交代、田中駿がボランチにシフト)

鳥栖サイドがファールも目立ち始めるなど疲労感も漂うなか、最後までクロス攻勢を見せた札幌。
VAR確認もあり6分となったATでしたが、最後まで得点が生まれる事は無く、試合終了の笛が鳴り響き。
0-0の引き分けに終わり、札幌は今季3度目、鳥栖は4度目となったスコアレスドロー。

札幌にとっては、ロペスの不在が響いた、という月並みな嘆きがこの日はピタリと当て嵌まったような試合だったでしょうか。
良い抜け出しで何度も決定機を作った小柏でしたが、最後の場面で外してしまったのが高くついた格好に。(この辺は前年のドウグラスと被るか)

一方の鳥栖は、左サイドの突破がままならず機能不全となった時間帯が長かったこの日。
各クラブの対策も徹底して来ているとしたら、2巡目はこのままだとキツくなりそう。
もう一段階の発展が欲しい所ですが、その手段は何になるでしょうか。

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2021年J1リーグ第8節 FC東京vs北海道コンサドーレ札幌 in味の素スタジアム

2021-04-09 18:29:14 | サッカー観戦記

地元クラブのサッカーを観に行く、との大義名分の下に東京・調布市へ旅立ち。(なおバックスタンドに座り雰囲気に身を任せるという、応援する気が無いスタイル
JR京王線・飛田給駅を降りてから、徒歩で余裕で行ける距離という好条件の立地に構える味の素スタジアム。(以下味スタ)

スタジアムにおける、ネーミングライツ導入のはしりとなった事で有名なこの地。
当時はFC東京とともに、ヴェルディがまだJ1に居た頃なので、「ああ、ヴェルディは昔(黄金時代)と比べて苦しいんだな……」なんて思ったりしたものです。

そんな話はさて置き。
スタジアムの道すがらに興奮しつつ、開場よりかなり早い到着となってしまい、適当に待つ事に。
勝手に17時開場だと思い込んで待ちぼうけていましたが、17時になっても開かず。
どうやら17時半開場のようでした、南無。(自分が悪い)

入場前に青赤パークを覗くも、出店は4つのみ。
徳島と比べても半分ほどの数で、しかもそのうち1つが物販店で、1つが要予約の店。
熟考の末(実際そんなに悩まず)、結局スタ飯はスタジアム内で買う事に決定。
なお物販店は、札幌戦という事で北海道のお土産が出揃っていました。

そして17時半を迎え、早速入場。
目的の売店はメイン側にあり、途中グッズ売り場でドロンパグッズを購入したのちかなりの距離を歩いた末ようやく購入。
やっとメシにありつける、そんな思いに陥いりつつありましたが、これが「食べる事が全て」なんて揶揄されがちなFC東京サポーターへの入口なのか。

選択したのは叉焼丼
スタジアム内では火気厳禁らしく、常温での提供なのはご愛敬。むしろキムチのトッピングに何故といいたくなりましたが

そして買うのが礼儀だと思いついでに購入した、FC東京勝サンド
東京ドロンパ(以下ドロンパorドロちゃん)のイラストに癒されながら食すると、これが美味。
名店(さぼてん)監修というのは伊達ではありませんでした。

 

舌鼓しているうちに、実物のドロンパが登場、場内一周。
ホームページ内で、ドロンパの登場場所を告知するFC東京のスタイルには好印象。(しかし現在は感染予防の一環でスタジアム外に現れる事は無い……)

 

様々なポージングを見せてくれたドロンパ。
個人的には、しっぽが最もたるチャームポイントだと思っています。

アウェイでもかなりの数が揃う事で有名な札幌サポーター。
この日も行きの電車内からチラホラと見かけた末、このご時世にも拘らず(お前が言うな)中々の動員でした。

 

FC東京の一貫している有名なスローガン。
やや抽象的な感じはするものの、それなりにクラブのスタイルも根付きつつあり、着実に成果は出ているようで。
掲げられている弾幕の一幕、これも昔から謳われてきたフレーズ。
「見て興奮するようなサッカーをする」という感じでしょうか。(繊細は不明)

そうこう思惑を巡らせているうちに、両チーム練習の時間が。

 

先に現れた札幌サイドでしたが、過密日程内の試合らしく、最初に入念に身体を動かすメニュー。栃木を彷彿とさせます
後から現れたFC東京サイドが、最初に対面パスの練習を選択したので、ともに同時にボールを扱い始める事となったのが印象的でした。
「オールコートプレッシング」を掲げる札幌らしい選択だったでしょうか。

そんな中、再び場内一周を開始したドロンパ。

 

夜になり気温が下がって来たという事で、バックスタンド手前でスタッフからタオルマフラーをあてがわれたドロちゃん。
歩きながら巻き直す姿が可愛すぎました。

 

ドロンパのパフォーマンスにひとしきり興奮した所で、試合開始も近付き。

札幌のスタメン発表ののち、スタジアムは照明が落とされ真っ暗に。
そして電光掲示板でFC東京のスタメン発表が始まり。

 

こちらとしても撮影ミスは殆ど無くなり、有り難い限りであった暗闇。

ありきたりな物にあらず、一人一人の「プレー中の」アニメーション付きでの紹介。
キック・ヘディング・GKのセーブなど、映像技術をふんだんに使ったその光景に魂を揺さぶられ。

 

十人十色のプレーが映し出される中、ポーズで締められたディエゴ・オリヴェイラ。

なお、個人的に(FC東京内で)最も好きな選手である東はこの日ベンチスタートでした。

 

監督の長谷川健太氏も、既にJリーグの監督15年目。(清水で6年・ガンバで5年)
この間、大過無く手腕を発揮し続けているのがまた凄い。

そして選手入場の時を迎え……

突如フラッシュアップされた場内。
激しい明滅の中、登場口を見ると……

青と赤のバルーン人形が聳え立ち。
J1の大規模なスタジアムらしい、派手な演出で試合開始を迎える事となりました。

この日のメンバー、ですがややブレてしまい。やはり暗い中で無いとダメなのか
FC東京は前節から2人メンバーを入れ替えたものの、中村拓海は前節、中村帆高の早期交代を受けて68分出場。
そのため実質1人だけと言ってもいいでしょう。(東→安部)
一方3人入れ替えた札幌ですが、待望されていた小柏がスタメン復帰。(前節途中出場)
彼の故障が、序盤躓いた要因とされていたので頼もしい限り。
フォーメーションはFC東京が4-1-2-3、札幌が3-4-2-1と、どちらも平常運行の模様。
しかし試合が進むにつれ、双方平常から懸け離れる事を余儀なくされたこの日の試合でした。

立ち上がり、早くも前半2分にディエゴがキムミンテに反則を受け、フリーキックのチャンスとなったFC東京。(左サイドからキッカー三田がクロスも繋がらず)
結果に繋がらずとさしたるシーンでは無いと思われましたが、これが以降の伏線になったでしょうか。

しかしこのシーン以外では、札幌が攻撃権を支配。
7分にスルーパスをエリア内で受けた小柏がバックパス、田中が上がってきてシュート。(ブロック)
続く8分にはチャナティップのスルーパスを再びエリア内で小柏が受けようとするも、GK児玉が何とか抑え。
やはり小柏が居ると、札幌の攻撃に裏抜けという武器が強烈に加わるため厄介となります。

10分過ぎに札幌のミハイロ・ペトロヴィッチ監督(以下ミシャ)が、キムミンテに対して名前を叫ぶ、今季恒例となりつつある光景が発生したのち攻守交替。
15分には森重がミドルシュート(枠外)、21分には中村拓のクロスから、アダイウトンがシュート(枠外)とフィニッシュに持ち込むFC東京。
どちらの流れともいえないまま、飲水タイムとなります。

ここでのスポンサーはキリンか。(何)

中断が明けた29分、最初の事件が発生。
再びチャナティップのスルーパスで小柏が抜け出し、今度は完全に裏を取る大チャンスを得た札幌。
これを渡辺剛がショルダーで倒し、審判の笛が鳴り反則。
警告は避けられないだろう……と思っていたら、主審が掲げたカードは赤色。
FC東京サイドにとってはまさかの一発退場となり、数的不利での戦いを強いられる事に。
幸いここでのFKこそ、キッカー福森のシュートを壁が防いだものの、以降どうなってしまうか。

それまでも、ボール支配という観点では完全に上回っていた札幌。
ミシャ式のビルドアップ(ボランチ1人が最終ラインに降り、両サイドのセンターバックがサイドに広がる4-1-5へと可変)が根底なのは変わらずで、盛んにCBの福森・田中が最前線へと顔を出し。
押し込んだのちは6トップにも見える事もあり、やはり最近のトレンドは前線6人にしてのビルドアップなのでしょうか。

そんな状況にも拘わらずさらに数的優位を得た札幌でしたが、35分にこちらもアクシデントが。
小柏が接触プレイで肩を痛めてしまい、動けなくなり途中交代に。(菅と交代、金子が右ウイングバック→右シャドーに回る)
これで攻め手を失い、勢いも消失気味となった札幌。

それでもボール回しを続ける札幌を尻目に、目を惹いたのがFC東京の凌ぎ。
アンカーだった森重がCBに回るまでは予想通りで、4-4-1の布陣を取り。
しかし終盤は、攻め込まれた際にはアダイウトンが最終ライン左へと戻る、5バックの形へとシフト。
スペースを無くす事を最優先に選んだようで、それが見事に奏功。
次第にボールをキープするだけとなっていく札幌の攻撃。
非常に長いアディショナルタイム(5分)となった最終盤には、アダイウトンを活かしてのカウンターも冴え始め。
結局0-0のまま前半終了となりました。

ハーフタイムとなり、三度場内一周の体制をとるドロちゃん。
しかし今度は、何やら物を担いでいる様子で。

 

そしてこちら側に近付くにつれ、その繊細がハッキリと。
選手の顔写真パネルを飾りつつ、こちらに向かってポージング。

その後スタッフから、メッセージが書かれたお絵かき帳を受け取る。
どうやら告知のようで、掲げられていた3選手絡みのイベントなのでしょうか。

不利な立場であるFC東京ですが、そんなドロンパの姿を見ているうちに考えを幾ばくか改め。
ドロンパの設定に、「2004年のナビスコカップ(現ルヴァンカップ)決勝を観戦、(数的不利にも拘らず)優勝を掴んだ姿にしっぽが震えるほど感動」とあり、この日はまさにそれと類似したような状況。
昔日の再現なるか、とは言い過ぎでしょうか。

さて後半が始まり、前半からイレギュラーの戦いを強いられたFC東京、予想通りHTに選手交代。(田川→永井)
スピードスターの永井投入で、カウンター&プレッシングの威力を増しに掛かります。

入りこそ札幌が攻勢を掛けるも、やはり前半の終盤同様に迫力を欠き。
そうこうしているうちに、アダイウトンやディエゴの個人能力を活かすFC東京が攻撃権を得ていく展開となります。
そしてその流れに乗っかった、第二の事件が発生する事に。

後半10分、三田がカットしたボールをディエゴが拾い、単騎でカウンターという状況となったFC東京。
しかしディエゴは札幌ディフェンスのチェックを振り切り、とうとう抜け出した所を、たまらずキムミンテが足で引っ掛けて反則。
そして主審が警告を掲げると、既に退場者を出したFC東京サイドは当然納得せず、スタンドも騒然。
キャプテン森重の抗議も実を結んだか、VAR判定に委ねられる事となります。

そして弾き出された結末は……。
主審はキムミンテに向け、赤色のカードを突き出すというものでありました。
これで数的同数となり、迎えたFC東京のFK。
左サイドの位置から、キッカー三田低いクロス→ニアで永井フリック→ディエゴ左足で合わせシュートと綺麗に繋がり。
苦行の行軍を乗り切った結果は、先制点という最高のものとなりました。

一方、一気にビハインドとなってしまった札幌、こちらは3バックのままという選択。(宮澤がCBに降りての3-3-2-1か?)
ようやく攻撃に圧力を加え始め、19分には駒井のボールカットからチャナティップがドリブル突破し、そのままシュートするもブロックされコーナーキックに。(その際にFC東京は三田→東に交代)
同点にせんという意気込みは感じられましたが、それが空回りする事となります。

21分にアダイウトンのロングパスがディエゴに渡ると駒井が振り切られ、そのままフリーでエリア内までドリブルで突っ切り、GK菅野を右にかわすディエゴ。
追走した宮澤が必死で止めにかかるも、得られた報酬は、ディエゴを引っ掛けての反則・PK+自身への警告という最悪のものでした。
このPKをキッカー・ディエゴが、持ち前である独特の助走から右に蹴り込みしっかりとゴールを奪ったFC東京、2-0となり勝利へ前進します。

直後に飲水タイムとなり、PKの前に2枚替えをしていた札幌。(チャナティップ、ルーカス・フェルナンデス→青木亮太・高嶺)
明けた後、再び攻勢を開始し、何としても追い付くという気迫を感じさせます。
青木亮のポストプレイをはじめ、福森のセットプレーという飛び道具も交えつつ、相手に攻撃の暇を与えずに攻め込みます。

しかし後一歩の所でフィニッシュに辿り着けず、時間を浪費していき終盤に突入。
36分にFC東京は安部・岡崎→青木拓矢・蓮川へと2枚替え、守備固めの体制をとり始めます。

直後の38分の札幌。
福森の手前からのクロを田中が折り返し、こぼれ球に走り込んだ菅がシュート。
これを走り込んでいたアンデルソン・ロペスがコースを変えてゴールに突き刺し。
1点を返し、望みを繋ぎます。

その直後にアダイウトン→内田に交代と、尚もカードを切ってきたFC東京。
10人になった後、最も運動量を要求されるタスクをこなしたこの日のアダイウトン、この日の功労者だったでしょう。
直後に三度、ディエゴがドリブルで急襲する場面が見られましたが、ここは何とか札幌ディフェンスが凌ぎシュートは撃てず。
44分には札幌の攻撃、バイタルエリアが空いた所を突き、高嶺が強烈なミドルシュート。
しかしGK児玉がファインセーブで防ぎます。
注目点が多くなった試合ながら、この場面までGKが得点を防いだ場面は殆ど見られずという展開でしたが、ここで試合を左右するセービングを見せた児玉。

尚も圧力を高め押し込む札幌のシーンが続き、ATに突入。(44分に駒井・宮澤→小野・柳に交代)
クロスボールのこぼれ球を青木亮がエリア内からシュートしたり、CKから柳がヘディングシュートを放ったりと、相手ゴールを脅かし続けた札幌。
しかし最後まで同点ゴールを奪う事は出来ず、試合終了の笛が。

 

ホームチーム勝利を祝うべく、再度バルーン人形が稼働。

結果に左右される暇もなく、J1は週末に再び試合が待ち受けているという過密日程。
序盤に躓いたクラブは、建て直す暇も無く低迷を強いられる(仙台や横浜FCが顕著)状況ですが、札幌もその沼に足が浸かっているかのような状態でしょうか。
特に数的優位となってから、相手の出方の変化に対応する事無く、ズルズルと時間を消化していった感があり。

そんな訳で、初めての味スタでの観戦もこれでお開きに。
双方退場者を出すというレアな試合で、これも貴重な体験でした。
(↓売店で購入したドロンパのぬいぐるみキーホルダー、自宅で撮影)

※以下、サッカー観戦以外の記事

2度目の川崎編+観光  スタジアムまでの道のり編+狸穴公園

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