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陶芸工房 朝

アトリエ便りです。どうぞよろしく。

酷暑の中、蓮華ショウマが咲いたよ

2016年08月14日 | 野草

しばらくぶりのブログです。あっという間に8月も半ばです。

毎日が35度を超える厳しい暑さの中、秋の展覧会に向けてオブジェの制作に追われていました。

そのオブジェも一段落、昨夜遅く雨が降って、今日はコーヒーのおいしい朝をむかえました。

 

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蓮華ショウマです。この酷暑の中、数日前から花を咲かせています。

 

 蓮華というのは言うまでもなくハスの花のことで、ショウマの枝葉の先にハスを下向けにしたような花をつけるところから、「蓮華ショウマ」 の名がつけられました。

 

 

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いろいろなショウマの仲間の中でもこれは特別な気品を持つ花です。

なぜなら、蓮華(ハス)の花はヒンドゥー教のビシュヌ神とその妃ラクシゥミー(吉祥天)の象徴であり、仏教では泥の中に根を張りながら泥に染まらず、自らの清らかさを失わない菩薩の象徴でもあリ、また、暑熱の環境の中でも清らかさを失わないことの比喩的な意味もあるからです。 

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                                                                                                                                                                                                                            下の写真は、ハスの花をかたどった台座。仏像はこのような台座の上に座っていますよね。

なんだか蓮華ショウマの花を逆さにしたみたいに見えませんか?

 

    

             みほとけは 

                     れんげの上に

                               坐しにけり                         


イワタバコの花が咲いたよ

2016年07月19日 | 野草

山野の湿った岩壁に咲くという「イワタバコ」の花です。 

我が家のイワタバコ

  我が家の蹲(正確に言えば自然石でできた水溜めのようなもの)の隙間から、イワタバコのうす紫の小さな花がのぞいていました。苔や雑草にまみれながらも、今年もちゃんと花を咲かせているではありませんか!!

 思わず周りの雑草を取り除いて枯れ葉を掃除し、水溜めにたっぷりの水を入れました。

 

 

 蹲の隅から毎年芽を出し花を咲かせるイワタバコです 

 

  イワタバコを初めて見たのは、静岡市の北の山間地でした。

山の中ほどにあるじめじめと湿った岩壁に、貼り付くような格好で可憐な花が咲いていました。岩壁にはちょろちょろと水が流れて、標高1600メートルの井川峠もま近かというところです。

 

  次にイワタバコを見たのは、北鎌倉の報国寺でした。季節は夏の初めだったでしょうか。竹林の美しいお庭のところどころの庭石に、イワタバコの花が咲いていました。湿地でなくても、こんな風に岩石と山野草を取り合わせるのだ、と知りました。

 

 イワタバコについて調べてみました。

るすると、北鎌倉の浄智寺や東慶寺や建長寺等々

北鎌倉は、イワタバコの名所ぞろいなのだと知りました。

 

 写真は、ウイキペキアから借用したものです。

 梅雨明けのつかの間の庭を彩るイワタバコの花をめでに、

北鎌倉に行きたいな!!


木苺またの名はラズベリー

2016年06月26日 | 野草

友達から挿し木で頂いて、垣根のそばに植えたまま、忘れかけていた木苺の木が、 

どんどん枝を伸ばして大きくなった。と思ったら白い花を咲かせて、それが赤い実になった。

 

 

かたい赤い実は、どんどん膨らんで、

 

 

ふっくらと赤くなったと思っていたら、次の日それが黒い実になった。

 

 

そろそろ食べごろかと、捥いだら、ポロリと取れた。

種もなくて、酢っぽっくって、フルーティな味。

 

          木苺や     遠いあの日   詰まってる幸せ              


野の花ゆかし

2016年06月24日 | 野草

 隣接の空き地に咲いた、ピンクの可憐な花たち。

 

気になっていたんですが、

名前が分かりません。

 

 

今日、調べてやっと名前がわかりました。

アカバナ科・マツヨイグサ属・ユウゲショウ

 

 

名前が分かると愛おしさが増すのは、花に限ったことではありませんよね。

 


あぢさゐ・紫陽花

2016年06月08日 | 野草

今年も梅雨の季節を迎えました。何処に行っても紫陽花の花がきれいです。

紫陽花はこの季節のシンボルであり、その色と言い風情と言い

何処か日本人の古典的な美意識に通じるところがあるような気がします。

 

家の前、谷津山の紫陽花。数年前に植えた株が成長して窓からの眺めはなかなかのもの。

 

これだけ一般的で庶民的な紫陽花だから、昔の物語や詩にも

きっとたくさん読まれているだろうと思って、調べてみたのですが、

なぜかあまり目ぼしいものが見つかりません。

やや平凡だけれど昔の人の感興が感じられるかな、と思った一首。

 

あぢさゐの下葉にすだく蛍をば四ひらの数の添ふかとぞ見ゆ        藤原定家 

 

 

 

 紫陽花と蛍の取り合わせを見たままに読んだのでしょう。

ただ、古人が見ていた紫陽花も、歌に読まれた紫陽花も、

今私たちが見ているような色鮮やかで大ぶりな紫陽花ではなく、

写真のような、やや地味なガクアジサイだったのではないでしょうか。

 


雑草はじゃまもの?

2016年04月20日 | 野草

 朝、ゴミ出しに行こうとしたら、家に隣接する空き地が何やら花畑のように華やいでいる。 

 

白とピンクの菊のような花が、50~60センチくらいの高さで咲いていて、思わずハッとするように美しい。 

 

 一瞬目を疑ったが、よく見るとそれは嫌われものの雑草「ハルジョオン」(ヒメジョオン?)に違いない。

春の雨と気温の上昇で一気に花が咲いたのだろう、昨日までは緑の空き地が花畑のようになった。

でも、雑草嫌いの近くの住人は、明日にもこの雑草を刈り取るに違いない・・・。

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「ウイキペディア」によると

「ヒメジョオン」は、1865年頃にアメリカから観葉植物として導入されたが、明治時代には雑草となった帰化植物。現在では全国に広がり、山間部にも入り込んで、在来種の植物の生育を邪魔する可能性があり、とくに自然豊かで希少な植物が多く生育する国立公園亜高山帯では問題となる。そのため、ヒメジョオンはハルジオンとともに要注意外来生物に指定されているほか、日本の侵略的外来種ワースト100にも選定されている。

 なるほど、刈り取られるのにはそれなりの理由があるのだ。

繁殖しすぎること。生体系に悪い影響を及ぼすこと。

 でも、それって植物に限ったことではないよね。アメリカ文化はもはや日本文化の主流だし、ファッションや音楽にも国際はない。何をとっても純国産種を守るのは至難の技だ。家の庭の山野草を守るにはハルジョオンを締めだすしかないか!

 しかし、 懸命に命を謳歌しているこの花に罪はない。

  雑草は    所詮雑草    されど雑草


アトリエだよりー1

2016年03月28日 | 野草

さくらの開花は去年より10日遅れですが、庭の雑草たちが競いあって春を謳歌しています。 

アトリエからの春便り

見てやってください。いずれ劣らぬ美人ぞろいです

 

イカリソウ・船の⚓錨のような花だからイカリソウです。

 

石畳の間から顔を出したタンポポ・蜂の仲間でしょうか虫もやってきました。

 

数ミリの白い小さな花を着ける雑草。春一番に先頭を切って咲くからセントウソウですって・・。

おなじみの十二一重(ジュウニヒトエ)。

写真下・左の蕗は先日まで蕗の薹でしたが、もう食べごろです。

 

 

山野草の中でも特に上品なニリンソウ・まだ一輪しか咲いていません・・・ね。

  

造花のようなキラキラとした黄色い花はリュウキンカ。

里山の何処にでもある雑草・ムラサキケマン。

 

ムラサキサギゴケは、名前のように地面を這って生長し苔のように紫色で地面を覆います。

 

ご覧のように、今、アトリエの庭は色とりどりでとても賑やか、

まだまだご紹介したいのですが、今日はここまで

 

 

 

 

 

 

 

 

 


辛夷(こぶし)

2016年03月18日 | 野草

心華やぐ花の季節を迎えました。 

 

 

風も光も春色に染めよ花辛夷

 

我が家の辛夷(こぶし)です。

姿形の美しい、いかにも柔らかな春の光にふさわしい花だと思いませんか?

実がにぎりこぶしのようだから「こぶし」と命名されたのだとか。


ツタンカーメンの豆?

2016年02月28日 | 野草

冬の寒さを乗り越えて「ツタンカーメンの豆」が花を着けた。

 我が家に来てから4年目の春ということになる。去年収穫したえんどう豆を保存しておいて、秋にその豆を蒔き、芽の出た苗を移植してから寒さにやられないように気を配って育てた。私としては珍しいことだ。4年前「いろんな人が大事に育ててきた伝説のツタンカーメンの豆だから大事にね」といわれてやって来た豆だ。

  普通のえんどう豆と違って花も実もむらさき色。ご飯にいれるとコメがお赤飯のように赤くなる

     

 ツタンカーメンと言えば古代エジプト第18王朝のファラオ。王家の谷での3千年の眠りの後に黄金の仮面と共に発掘されたという話は有名だ。その時仮面と一緒に見つかった死後の食糧を入れた壺の中に、この豆の祖先が入っていたということだ。

 3000年もの間ツタンカーメンと一緒に眠っていた豆の子孫なんて話、誰も本気では信じないだろう。私だってそうだ。でも、そんな神話に彩られたこの豆の話を、夢があっていいなと思う。絶やさないで育ててあげたいナと思う。

 

                    伐採した木の枝と葉っぱで防寒した甲斐あって、元気に大きくなった 

 「命」を継承していくということは大変なことだ。大変なことだからこそ素晴らしいのだと思う。山野草も珍しい新しい品種を買ってきても、2~3年もすると姿を消してしまう。相性の良くないものは育たない。そうかと思うと、あまり手をかけなくても、毎年春が来ると同じように芽を出し、同じように花をつける常連の植物たちがいる。そこには同じように虫がやってくるし、蝶がやってくる。生命の連鎖が生きている。3000年の時を生き続けてきたツタンカーメンの豆の生命力には乾杯するほかない!!

 春になるといつも思う。大地の中には無数の命がうごめいていて、それらが見事な調和で命を育んでいることの素晴らしさを。


貝母百合のお目ざめ

2016年01月30日 | 野草

ここ数日、日本列島に寒波が襲来、各地に雪を降らせました。

静岡でも水がめの水が凍って5センチほどの厚さになり、

冬眠しているメダカが凍ってしまわないかと気になったほどです。 

いったんは凍えて萎れていた植物たちが、昨日今日の雨で蘇りました。

黒い土を持ち上げ貝母百合が芽を吹き出しました。この春一ばんのお目覚めです。

貝母百合が咲くのは毎年3月中旬.まだまだ安泰とはいかないでしょうが、

今年も巡ってきた新しい春に「こんにちは」と喜びの声をかけたのでした。


雪の日のクリスマスローズ

2016年01月24日 | 野草

日本列島を寒波が覆い、各地で記録的な大雪を降らせています。

でも、ここ静岡は、寒風が吹き荒れてはいるものの.今のところ「雪」は降りそうにありません。

寒風の吹き荒れる中、庭に白いクリスマスローズが咲いています。暮から咲き始めどんどん蕾を膨らめ、ご覧のようです。

クリスマスローズは、学名を 「ヘレポルス・セグル」 といって、自生地は 東ヨーロッパの スロベキヤ ・ クロアチア・ オーストリア 等ヨーロッパでも比較的に寒い地域だそうで、そうした寒い地域にクリスマスの頃白い花を咲かせるので「クリスマスローズ」と言うのだそうです。

故郷を離れて世界中に運ばれ、いろいろな園芸種と交配されて多様な装いをするようになったこの花、一番丈夫で一番自然の美しさを保っているのは、シンプルな白い花のような気がします。

 

大雪情報に続いて、日本生まれ力士琴奨菊の初優勝に湧く、大寒の後の寒い一日。

 

 

 


秋の庭にサフラン

2015年10月20日 | 野草

 朝晩の冷えこみがはげしくなりました。季節は足早に冬に向かって動いています。

背の高いシュウメイギクが,あちこちでお辞儀をしながら揺れている風情は、いかにも「秋」です。 

ようやく虫がいなくなって草取りができるようになりました。

今朝、庭の草を取っていると,草むらの中に紫色の「サフラン」が咲いているのが目に入りました。

地面からいきなり花が咲いて、そこからニューと突き出している雌しべは、よく見ると植物というより動物的です。

 この雌しべを乾燥させて香辛料として使ったのは古代ギリシャ人で、最初はここから取れる黄色の色がロイヤルカラーとして珍重されたそうです。

今では「サフランライス」などの色づけに使われますが、この雌しべをたくさん集めるのですから「乾燥サフラン」が高いのは当然ですね。


秋の山野草展

2015年10月12日 | 野草

  写真は、秋の里山で見かける「あけび」です。

自然は、本当に不思議な色や形を創り出すものです。

静岡市丸子の匠塾で毎年行われる「山野草展」に行ってみました。山野草愛好会の人たちが自分たちの作品を展示したり、山野草の苗を販売したりする展示会です。そこで会員の方が庭で育てたという「あけび」を下さいました。紫の色が鮮やかで、あまりにも美しいあけびなので、食べるのはもったいなくお皿に乗せて眺めてしまいました。

うちの庭も、自称「山野草の庭」で、今だってホトトギスやフジバカマやシュウメイギクがたわわに咲き競っっています。ただうちの草花は伸び放題、よく言えば野趣に富んでのびのびと育っているので、今一つ繊細な美しさが足りません。ここの会の方にお聞きしてみると、山野草は小さく鉢に植えて、丁寧に手をかけて、盆栽のようにして育てるのが、主流のようなのです。

この会の会員の方が育てたサワギキョウの鉢植えです。

今年、うちの庭にもサワギキョウが咲きました。ただ数本が好き勝手にひょろひょろと伸びて,頭にチョボチョボと紫色の花をつけて「咲いた」というにすぎません。残念ながら鉢植えには、とてもかないません。自然のままがいいといっても、それなりの秩序と強制が必要なことは納得せざるをえません。

帰りがけに「会員になりませんか」と声をかけられましたが、私にそれができるかどうか・・・は別なのですねー。


イワシャジン

2015年09月13日 | 野草

 今年は、暑かっただけでなく何やかやと多忙でゆっくり庭の草花と付き合えませんでした。

すっかり夏草の生い茂ってしまった私の庭に、すーと茎を伸ばしてイワシャジンの花が咲き始めました。 

 

岩シャジンは、もと もと山の岩のゴツゴツした斜面に咲く花ですから、雑草など気にはならないのでしょう。でも、華奢な紫の花は、どこか気品のある貴婦人の風情で、もっと大切に育ててあげなければ、と思わされるのです。十年も前からの我が家の住人ですが、今年は九月に雨が多かったせいでしょうか、美しい色をしています。

むらさきの    美しかりけり   古人 想ほゆ