浅井久仁臣 『今日の中東』

1971年のパレスチナ初取材から、30有余年中近東を見続けてきたジャーナリストが独自の視点をお届けします。

レバノン情勢

2005年04月02日 | Weblog
 ハリーリ前首相暗殺後、レバノン情勢が不穏な動きを見せ続けています。
 シリア軍がベカー高原周辺まで撤退した後も各地で武装グループの小競り合いや爆弾騒ぎが続いており、1日もベイルートの郊外のキリスト教地区で爆発が起きました。幸いにして10数名が軽傷を負っただけで済みましたが、かなり強力な爆弾が使われており、政治的な意図が感じられるものです。
 政治面では、カラミ首相が内閣総辞職をした後、再度首相にと要請されその気になったものの、数日前には心変わりをしたのか、駆け引きなのか就任に難色を示しています。カラミ氏はシリアと深く関係を持つ政治家で、国民の評判・人気はかなり低い人物です。

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