浅井久仁臣 『今日の中東』

1971年のパレスチナ初取材から、30有余年中近東を見続けてきたジャーナリストが独自の視点をお届けします。

ハマースの指導者が獄中死

2008年02月24日 | Weblog
 西岸地区のラマッラー刑務所で22日、ハマースのメンバーで宗教的指導者であるマージェド・アル・バルグーティ師が心臓発作で死去した。  突然の獄中死に、シーア派の信者やハマースの支持者たちは、死因は他にあるとしてパレスチナ自治政府に対して抗議の声を上げ始めている。23日には、同師の出身地であるコバル村でデモがあり、制圧に出たパレスチナ警察の発砲で参加者2人が負傷した。  アッバース大統領はこの事 . . . 本文を読む

ガザで大規模な爆発

2008年02月16日 | Weblog
 ガザ地区ガザ市近郊にあるブレイジュ・パレスチナ難民キャンプで15日、大規模な爆発があり、イスラーム聖戦機構の幹部と、その家族、さらに同組織の戦闘員ら計7名が死亡したと、現地からの情報は伝えた。  同組織の広報担当者は直ちにイスラエル空軍機のミサイル攻撃によるものだとし、イスラエルへの報復攻撃を示唆した。だが、ガザ地区の治安に当たるハマース警察は、爆発の原因が特定できないとしている。一方、イスラ . . . 本文を読む

ヒズボラー幹部 暗殺

2008年02月14日 | Weblog
 レバノンのシーア派最大勢力で、イスラエルが宿敵と憎むヒズボラーの軍事部門指導者が12日、隣国シリアの首都ダマスカスで起きた車に仕掛けられた爆破で殺害された。  これは、ヒズボラーが運営するTV局が伝えたもので、現地では早くもこの爆破事件に対する報復攻撃を心配する声が上がっている。  殺されたのは、イマド・モガニヤ氏で、これまでに多くの外国人誘拐やイスラエルに対する軍事活動を指揮してきたと言わ . . . 本文を読む

ドルーズ派指導者がヒズボラーを批判

2008年02月10日 | Weblog
 レバノンのドルーズ派勢力指導者、ワリード・ジュンブラート氏は10日、テレビ放送でシーア派ヒズボラーの指導者ハッサン・ナスララー氏を批難、レバノン国民を驚かせた。  ジュンブラート氏の発言は、「戦争を(ヒズボラーが)ヤル気ならそれに応える用意がある」といったように、これまでにない激しいものだ。これは、大統領選の投票が14回目の延期と発表された直後に放映されたもので、この扇動的な発言に対する今後の . . . 本文を読む

レバノン大統領選出投票 14回目の延期

2008年02月10日 | Weblog
 レバノン議会の大統領選出投票がまたまた延期された。  またまた、としたのは、11月23日にラフード前大統領が退任したまま、新大統領が決まらず、投票予定日がこれで14回延期されたことになるからである。  レバノンでは、キリスト教勢力から大統領、イスラーム教スンニ派から首相、シーア派から国会議長と、宗派による要職の配分が決められている。  キリスト教勢力は、隣国シリアと密な関係にあるグループと . . . 本文を読む

ガザ地区への電力供給削減とロケット攻撃

2008年02月10日 | Weblog
 イスラエル軍は8日、ガザ地区から計29発のロケット弾が南イスラエルに撃ち込まれたが、その被害は、二つの建物の損壊と二人の負傷者に止まったと発表した。  同軍の発表を受けてガザ地区を支配するハマースが事実上の実行声明を出した。  それによると、攻撃は、イスラエルがガザ地区への電力の供給を削減したことに対する報復だとのことだ。  イスラエルは今週、何度かガザ地区への電力供給を削減しており、パレ . . . 本文を読む

検問所と自爆攻撃の再開

2008年02月05日 | Weblog
 ガザ地区とエジプトが接する境界線上のフェンスや隔離壁が修復され、エジプトとハマースの治安部隊の合同チームが3日、約10日ぶりにパレスチナ住民の往来を規制した。  検問所には、イスラエル軍やパレスチナの大統領派部隊の影はなく、ハマースがその力を鼓舞する形となった。  昨年6月にガザ地区を追われて西岸地区だけを影響下に置いてきた大統領派にとり、今回は境界線の権限を取り戻すチャンスであったと見られ . . . 本文を読む