浅井久仁臣 『今日の中東』

1971年のパレスチナ初取材から、30有余年中近東を見続けてきたジャーナリストが独自の視点をお届けします。

仏政府 暴動鎮圧にイスラエルの手法

2005年12月12日 | Weblog
 イスラエルの公安長官と警視総監が11日、フランスに向けて経ちました。
 ハーレツ紙によると、2人はフランス政府の要請で訪仏したとのことです。その目的は、「暴動鎮圧」法の伝授だとのこと。
 イスラエル警察と軍隊は毎日、パレスチナ人の抵抗運動の対処に迫られています。そこで、「過激派対策」分野では世界一と思われている節があるようで、これまでにも、米軍のアル・カーイダ系活動家の取調べや英国の活動家の取り締まりに関与してきたといわれています。
 今回、フランスが頼ったのは、先月吹き荒れた暴動対策で手を焼いたからだと思われます。しかし、イスラエルの“暴動鎮圧”は、実弾まで使う手荒いものというか、非人道的なもので、これまでパレスチナ住民に対して多くの命を奪い、身体障害を与えてきました。その数、数千名で、15歳以下の若い命も多く含まれます。
 そんなイスラエルの手法を真似してフランス政府は何をしようというのでしょうか。背筋が寒くなるのを禁じえません。


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