浅井久仁臣 『今日の中東』

1971年のパレスチナ初取材から、30有余年中近東を見続けてきたジャーナリストが独自の視点をお届けします。

入植地撤退を祝うガザ市民

2005年08月05日 | Weblog
 入植地撤退を2週間後に控え、ガザ地区では次第にお祭りムードが高まっています。街のあちこちに撤退を祝う横断幕やポスターが張られ、パレスチナの旗がなびいています。ただし、はしゃいでいるのは与党支持者のみで、ハマースやジハードの支持者達は、一歩離れたところで覚めた目で見ています
 撤退に合わせて2万の旗と5万のTシャツが配られると言われています。4日に行なわれた集会には数千人の市民が参加してお祝いムードを盛り上げました。演説に立ったクレア首相は、「わが永遠の殉教者アブ・オマール(故アラファト氏のこと)の子ども達よ。これは、エルサレムと西岸地区の(解放)への第一歩だ」と相変わらずのお調子モンぶりを発揮して参加者から冷笑を浴びていました。ガザの人たちは与党支持者でもそこまでアラファト氏を敬愛していませんでしたし、クレア首相自身もアラファト氏をそんなに慕っていたとは私にはとても思えません。


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