浅井久仁臣 『今日の中東』

1971年のパレスチナ初取材から、30有余年中近東を見続けてきたジャーナリストが独自の視点をお届けします。

イスラエル軍とパレスチナ警察銃撃戦

2005年11月29日 | Weblog
 パレスチナ南部の都市ヘブロンで29日、イスラエル軍兵士とパレスチナ警察の間で銃撃戦が行なわれました。
 イスラエル軍の発表では、「テロリスト狩り」をしていたイスラエル軍兵士が、テロリストから発砲を受け、それに対して銃撃を加えたところ、パレスチナ警察の反発を呼んで銃撃戦に発展したとのことです。それに対して、パレスチナ側は当然のことながら、逆のことを言っています。
 ここで重要なことは、どちらが正しかったかではなく、両者の関係の悪化です。どちらが悪かったかについては、私は「軍事占領はテロリズム」としていますから、軍事占領が悪いに決まっています。
 2000年9月に始まったパレスチナ市民による民族蜂起は、イスラエル軍とパレスチナ治安勢力が武力衝突をした途端、出口が見えなくなって泥沼化してしまいました。今回はそのようなことがないことを強く願っていますが、その可能性は残念ながらそんなに低くはありません。

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