浅井久仁臣 『今日の中東』

1971年のパレスチナ初取材から、30有余年中近東を見続けてきたジャーナリストが独自の視点をお届けします。

クラーンへの冒涜 武装攻撃の引き金に

2005年06月21日 | Weblog
 西岸地区のトゥルカレムの近くの路上で20日、イスラエル人が運転する車が武装勢力の攻撃に遭い、1人が死亡、もう1人が軽傷を負いました。
 事件後、「イスラーム聖戦」が実行声明を出し、20日の攻撃がイスラエルの刑務所における「クラーン(コーラン)への冒涜」への復讐だとしました。報道によると、パレスチナ人収容者の取調べの際に、目の前でクラーンが破り捨てられたとのことです。
 トゥルカレムの事件から数時間後、今度はガザの玄関であるエレッツ検問所で身体に爆弾約10キロを巻いた21歳のパレスチナ女性が発見されました。これに対しては、「アル・アクサ旅団」が関係を認める発表をしました。
 ライス国務長官の訪問直後で、今日のシャロン・アッバース首脳会談を控えている時だけに、これらの事件を聞いて、現地では今後の成り行きを心配する声が高まっています。
 

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