金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【競馬】馬の距離適性は「気性」で決まる

2019-02-02 08:17:38 | 競馬
 競馬の世界では、1000~1200mを短距離路線、1400~1600mをマイル路線、1800~2400mを中距離路線、それより長いものを長距離路線と分類しています。今は1800~2000mと、2200~2400mを分ける考え方もあります。1000mをスプリント、3200mをマラソンレースなどと評することもありますが、人間の陸上競技に例えるとどうなるでしょうか?

 おおよそではありますが、競馬の1000mは陸上の500mくらい、競馬の1600mが陸上の800~1000m、競馬の3000mが陸上の1500~1800m程度だとお考え下さい。短距離といっても陸上競技場の1周程度、マイルが2周、長距離で4周程度なので、人間のオリンピック競技に例えるならば、400m、800m、1500mくらいの範囲に収まることになります。
 過去のオリンピックを振り返っても、800mと1500mの2冠、400mと800mの2冠という例があるとおり、競馬の世界でもスプリント・マイル路線や、マイルと2000m路線のチャンピオンホースが重なることがあるので、だいたい上記の対応関係で合っていると思います。

 ところで人間の陸上では短距離はスピード、長距離はスタミナと言われますが、400mから1500mまでだと考えると、どのレースでも、スピードとその持続力が必要な距離になります。それでは、走りに必要な能力は殆ど同じなのに「馬によって得意な距離が異なる」という距離の適性はどこで決まるのでしょうか?

 私は「気性」=「馬の性格」だと考えています。馬のトップスピードというのは200m(1ハロン)を10秒台後半で走るのが精一杯で、1000mだと1ハロン11秒フラットくらいが限界。1000mのレースでもラスト100mに力を残すためには、途中少し力を抜く必要があります。1600mでも同じですし、3000mとなれば途中はリラックスして走る時間が長く必要になります。
 気性の激しい、競争心の強い馬は競り合いに強いという特徴がありますが、騎手の制御が効きにくいため長距離には向かないケースが多く、短距離で活躍する馬が多いと思います。馬にはさまざまな気性がありますが、これが最も適性距離を決める要因になっていると思います。

 ちなみに、キタサンブラックというスーパーホースは、母の父がサクラバクシンオーというスプリンターの血が入っていたことから、長距離戦には不向きと言われ続けました。しかし、バクシンオーからは類稀れなるスピードを受け継いだ上に、騎手に反抗するような激しい気性ではなかったことから、菊花賞・天皇賞(春)(秋)・ジャパンカップ・有馬記念と長距離で大きな実績を残しています。

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