池袋の新文芸坐で上映中のリバイバル企画、『昭和の刑事(デカ)が見た風景』を観に出かける。今は昔、銀幕に映りたいなどと云ふおそろしくバカげたことを本気で望んでゐた私は、「映画といふものは“観る”ものであって“出る”ものではない」との事実を、おぞましき実例を以て思ひ知らされ失望してからは見向きもしなくなり、かつてはそれこそ日参の勢ひで通ってゐた新文芸坐からも足が遠退くやうになった。それが十年近くぶりに . . . 本文を読む
鶴見区に入ると間もなく首都高速道路の高架下に入って貨物線のガードを潜り、ビール工場の前で旧道は右に分かれます。首都高速道路の高架線に低く蓋をされて、白昼でも薄暗いこの場所の手前右手には、文久二年(1862年)八月二十一日に発生した“生麦事件”の遭難碑があります。(※石碑の建立は明治十六年)作家の吉村昭は小説「生麦事件」のなかで、この事件こそが近代日本の幕開けだったと主張していますが、この界隈の沿岸 . . . 本文を読む
dmenuニュースよりhttp://topics.smt.docomo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20191019k0000m040132000c?fm=d謡曲「羽衣」の舞台であり、また自作「駿河天人」の舞台であり、数百年にわたる景勝地の、現在(いま)に至ってのこの事態は、もはやただ事ではないと思ふ。 現状の三保の松原を世界遺産にしたことも私には . . . 本文を読む