前回からの続きになるが、この↓読みが当たっていたと感じている。
「菅首相が学術会議人事で大ナタをふるった本当の理由」
衆議院予算委員会の質疑での菅首相の答弁は、歴代首相のそれとは本質的に異なっていた。
「官房長官当時から選考方法について懸念を持ってきた。総合的・ふかん的な活動が求められる中で、学術会議の会員およそ200人、連携会員およそ2000人の先生方とつながりを持たなければ会員になれないような仕組みになっていることも事実だ。ある意味では閉鎖的で、既得権益のようになっているのではないか。推薦された方々をそのまま任命するという前例を踏襲をするのは、今回はやめるべきだと私は判断した」
NHKニュース - 衆院予算委「日本学術会議」や経済立て直しなどで論戦
私はこれを聞いて「首相がその本音を語っている」という、未だかつてない清々しさを感じた。
「清廉」だとすら感じた。
今回の問題の出発点。
なぜ、このような事態に至ったのか、その根本的な思いが語られている。
そう、捉えて欲しい。
前任の安倍晋三が国会で追及されていた「森友学園への国有地売却」「桜を見る会」「アベノマスクの不明瞭な発注」などが、「既得権益」と言う構造を死守しようとする、極めて私的で利己的で矮小な問題であったのに対し、「前例を踏襲しない。既得権益はやめるべきだ。今が、その時だ。」と、「それが真に国益のためである」と、そう、宣言しているように感じられる。
恐らく彼は、何期もだらだらと政権に居続ける気はなのであろう。
短期決戦で、自分にやれることをやる。
目的のために手段を選ばない。とまでは言わないが、批判を浴びるのを覚悟で、ギリギリの攻めを仕掛ける。
大阪都市構想についても「大都市制度の議論に一石を投じたのではないか。地方を元気にするために、いろいろな議論をしていくのは大事なことだ」と、自民党議員が反対派の旗頭になっていたにも関わらず、労いの言葉をかけた。
彼の発言は「既得権益の撤廃」との思いで、統一されている。
それはには、大きな抵抗があり、それに抗う強い意志と力が必要である。
橋下徹「命を狙われても大阪都構想の設計図を描いた理由」
とても、何期にも渡って、継続して行くことなど、不可能である。
今回の維新の会の関係者のように、最後には自分で全て責任を取る。との潔さを感じる。
その覚悟の上での、一見強硬にも感じられるが、実は用意周到に、確たる信念のもとに行動している。
「自民党とは、既得権益という巨大なネットワークを死守するための政党」との、私の固定概念に、鉄鎚を下されたほどの衝撃を受けた。
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