新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

大病院ほど労基法違反:自治体病院の過半数が労基法違反

2011-12-09 20:53:48 | 医療

追加でもう一つ

 

基幹の自治体病院、過半数が労基違反- 広島国際大・江原教授が調査

 都道府県や市町村が運営する基幹病院(200床以上)の過半数が、過去9年の間に何らかの形で労働基準法に違反し、労働基準監督署から是正勧告を受けていた―。そんな結果が、広島国際大の江原朗教授の調査で明らかになった。中には、8回にわたって勧告を受けた病院もあった。違反の理由では、時間外や休日における勤務に関する協定の未締結や、深夜や休日の勤務に対する割増賃金の未払いが多かった。

 江原教授は、都道府県や政令指定都市、市町村が運営する自治体病院のうち、地域の基幹病院としての役割を担う200床以上の施設を対象に、情報公開制度を用いて調査を実施。2002年3月19日から11年3月18日にかけて、労働基準監督署から各病院に交付された是正勧告書の数や、その内容について分析した。
 その結果、都道府県や政令指定都市が運営する病院(144施設)の55.6%に相当する80施設が、9年間で延べ130回の是正勧告を受けていた。また、市町村が運営する病院では、情報公開制度により是正勧告の有無が明らかとなった施設(224施設)のうち、57.1%に相当する128施設が延べ189回の勧告を受けていた。市町村の病院の中には、1施設で8回の是正勧告を受けていた例もあったという。

 労基法違反の内訳では、都道府県や政令指定都市が運営する病院では、時間外・休日の労使協定を締結せずに、法定労働時間を超えた時間外勤務や休日出勤をさせていた「労働時間」に関する違反が67.7%と最も多かった。また、時間外や休日、深夜労働への割増賃金を支払っていなかった違反(40.0%)、就業規則の作成や届け出の義務に対する違反(16.2%)、賃金台帳に関する違反(12.3%)などの違反も多かった(※1)。市町村が運営する病院でも、ほぼ同様の傾向が確認された=表=。

■大規模病院であるほど、労基法に抵触しやすい傾向も
 さらに江原教授は、市町村が運営する病院について、規模別に是正勧告を受けた比率を分析。その結果、200-299床の病院では46.8%、300-399床では46.7%と、全体の平均(57.1%)を下回ったが、400-499床では65.2%と、勧告を受ける病院の割合が急増。さらに500-599床では76.9%、600床以上では86.7%と、病院の規模が大きくなるにつれて、労働基準法に抵触する割合が高まることも明らかとなった。

 江原教授は「労働基準監督署の是正勧告書は、保管が義務付けられる3年を過ぎれば廃棄しても問題はないとされている。そして廃棄されれば、たとえ情報の開示請求をしても『是正勧告書は不在』ということになる」と指摘。実際の勧告回数は、今回、明らかになった数を上回る可能性もあるとしている。

---------------------------
というか、労働基準法を守っていたら日本の医療は成り立たない。
それが現実なんだと思います。
それではだめなんですけどね。

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

blogram投票ボタン

それでは、また。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 診療報酬2.3%下げ:財務省は... | トップ | 明日から出張 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
時間外労働で命が守られている (自滅)
2011-12-23 04:07:40
大病院の先生だけでなく、開業医の先生も大変で悲鳴を上げた所もあります。鹿児島県鹿屋市の小児科開業医の夜勤、時間外診療システム(鹿屋方式)が開業医の負担激増で破綻した事で地方では総合内科医が重要性が増したのではないですか。舞鶴の事でまたコメント書きました。よろしくお願いします。
返信する
Unknown (アンフェタミン)
2011-12-23 19:09:05
>自滅さん
こんばんは、コメントありがとうございます

地方では総合内科医の重要性が増した。それはその通りだと思います。
先程のコメントにも書きましたが、何を地域の住民が求めていらっしゃるのか。そこが重要だと思います。

総合内科医が「なんでもできる」わけではないです。初期診療などはできると思いますが、専門医と同じレベルで心臓カテーテルができるわけではないです。

地域の住民がそれを理解して「OK]であれば、総合内科医を主体にするとよいのではないかと思います。

舞鶴に関してはそういうことだと思います

また、コメントいただければと存じます
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

医療」カテゴリの最新記事