さて、それでは昨日の夜の分の記事です
ざっと見渡したところ、またいろいろあったようですね。
射水市民病院の延命中止、元外科部長を殺人容疑で書類送検へ・・・と言う問題。まぁ、書類送検だけなら・・・今のところは問題にしてしまったから「書類送検」したと言うところでしょうけど、現場の医師に与える打撃は大きいでしょうね。
麻酔科医の問題もありますが、ずいぶん昔からあったように思いますけど・・・ここに来てクローズアップですね。
その中から、僻地の産科医先生のBlog(http://obgy.typepad.jp/blog/2008/05/post-1341-26.html)
に書かれていた、この問題を抽出してみようかと思っています
日医 財政審に反論、保険免責制導入なら公的保険「崩壊」
Risfax【2008年5月9日】
日本医師会は8日の定例会見で、保険免責制の導入など財務省の財政制度等審議会が議論している内容に逐一反論した。一定額までは患者が全額自己負担する、保険免責制がいったん導入されると、「なし崩し的に自己負担限度額が上がる」ことから、公的医療保険の給付範囲が縮小すると主張。さらに受診抑制を招き、新たな民間保険参入で格差が拡大すると、「疾病の重篤化と公的医療保険の崩壊」につながる恐れがあると警鐘を鳴らした。
診療報酬体系の見直しで、病院と診療所の格差是正を図る提案に対しては、「病院と一般診療所数の比率は概ね1対9だが、医療費は概ね7対3と逆転する」などと説明。個々の点数の単純比較だけで、病診の対立構造を持ち込むべきでないと訴えた。また08年度改定で焦点になった診療所再診料を含む基本診療料の見直しは、今後、中央社会保険医療協議会で検討することが決まっており「その結果を尊重すべき」とした。
中医協などの審議会では、利害関係者の調整に追われ「抜本的な改革ができていない」との指摘には、「財政審こそ他の会議に比べて経済界への偏りがみられ、医療、福祉の現場を担う委員がいない」と反論。当事者不在の議論こそ問題との認識を示した。
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と言う話が、ありました。 2006年ころ風邪や腹痛などの軽微な疾患の薬を保険適用からはずし、全額自己負担にするという考えが出ました。
まぁ、一部を保険適応からはずす事で・・・受診抑制や医療費削減を目指すと言う・・・医療費削減ありきの問題です。
医療費抑制のためだけ・・・と言うのであれば、非常に問題のある考えです。この制度を持ち込む事で「民間保険」の新規参入により「公的保険が崩壊」することは予想の範囲内ですし、由々しき事態だと思っています。 まさに・・日本の誇る国民皆保険の崩壊となるでしょう。「命に対する平等」が消失し、生命問題における格差へと繋がるとは思います。
ですから、この問題は大きいとは思っております。
しかし、ある意味「病院で風邪などの軽微な疾患を診られなくする」という体制を作るのではなくて、自分の考えでまず「常備薬」で対応できるように、薬局などに置く薬の数やコンビニの薬の数を増やし・・・更に、それらをきちんと説明できるような状況いく必要はあるのかな・・と考えています。
以前、「日本全国総柏原」と書きました。
ちょっとした記事:一言コメントをつけていきます(http://blog.goo.ne.jp/amphetamin/e/712e100da4ee122341b29d54190bc9fd)
北海道の医療を守る地方議員連盟設立:活動する議員さんたち(http://blog.goo.ne.jp/amphetamin/e/13b0e73a9e58616c74d15b2be6bbffb1) などw
「柏原病院の小児科を守る会(http://mamorusyounika.com/)」のスローガン
「コンビニ受診を控えよう」
「かかりつけ医を持とう」
「お医者さんに感謝の気持ちを伝えよう」
の、「コンビニ受診を控える」ためには「国民への啓蒙・啓発」活動を行わなくてはなりません。
国民全体が「腹痛」だから、まずこの薬を飲んで・・・一時間しても落ち着かない・・・だから受診しよう。 この腹痛は尋常じゃないと自分でもわかる・・・。 風邪だと思うから、症状にあわせて薬をまず飲もう。
とか、考えてもらえるようにすることは重要だと思います。
こういう活動を行ってもらった結果、結局「病院にかかるほどではなかった」というのであれば、それは仕方がないことです。
本当に免責を導入してしまうと、自分なりに考えて行動したけど、言ってみたら風邪だったので風邪薬をもらって、全額自己負担だった・・・。
というと、結局受診するようになるかもしれないし、逆に必要な受診が完全に抑制されてしまうかもしれない。 そうして、日本の医療は崩壊する。どっちに転んでも、問題です。
まず、変な制度変換を行う前に「国民全体への啓蒙活動」が必要ではないでしょうか?
それとも、そのような形での無理やりな「受診抑制」をしないといけないほど、この国の人間は駄目だとでも言うのでしょうか?
病院の医者の負担を削減し、国の負担を削減するためにもまず行うべき活動は
「日本の医療が危機に瀕している」
「日本の医療を守るためには、自分たちでできることを自分たちでやるようにしなくてはならない」
「具体的には・・・と言うようにしなくてはならない」
などと言うようなパンフレットを「現場の医師」と共同で作り上げて、国民全体に配る事ではないでしょうか?
はっきり言えば「後期高齢者医療制度」に関して「一部の人(市議会議員など)」に説明するために10億円使う(そういう予算ですよね?)のであれば、啓蒙活動のために使ったほうがどれだけ国の役に立つか・・・と思う。
保険免責制度の導入は民間保険会社の参入を許し、「公的保険」を崩壊させる危険性が大きいです。
しかし、保険免責の目的が「軽微な疾患」の受診抑制にあり・・・ある程度の自己負担が可能な人は「極力、常備薬で行ってほしい」旨を通知し、医療へお金をかけるだけの余力のない人が病院に通うように・・・啓蒙活動を実施する事が最重要ではないでしょうか?
保険免責制度の導入に反対し、むしろ国民への啓蒙活動にお金を投資すべきだと思われる方、応援をよろしくお願いいたします
http://blog.with2.net/link.php?602868
昨日の飲み会は非常に有意義で、僕自身・・某場所(Net)での活動の枠を拡大しようとして、朝から動き出しております。
ただ、流石に2時過ぎに帰ったので・・・まだ、本調子ではなさそうです。もう少しして、軽くランニングをしたりすれば調子も回復するでしょう。
それでは、皆さん・また夜に記事を書きますのでよろしくお願いいたします。
こんばんは、コメントありがとうございます
通りすがりさんがおっしゃる事、良くわかります。常識の範囲ではかれないような人たちが増えてきたのは事実だと思います。
しかし、全ての人がそうではありませんし、むしろ少数ながら強烈な印象がある人が増えてきたのではないかと思っています。
一部の自己中心的な考え方の人のために、本当に医療が必要な人の不利益になってはならないように思います。
保険免責ではなくとも、やり方はあるだろうとは思っています。救急車の有料化に関しては、それで回収した費用を全て医療費・保健福祉に持っていくのであれば、良いのではないかと思っています
アクセス制限をかけることは必要かもしれません。しかし、国民全体が理解したうえで、まずできることをやってみてから・・・と言うわけには行かないのでしょうか?
医療崩壊は必至。それは事実かもしれません。しかし、今から変えにいければ完全崩壊の手前で持ち直すかもしれない、いや持ち直させなくてはならないとも思っています
世界中でアクセス制限のまったくない国と言うのは・・ないかもしれません。だから、日本がすばらしいとは思っています。
江戸末期に・・・横井しょうなん・・・だったかが「日本にはまだ道がある」と言いました。だから、(欧米列国の脅威から国を維持できると)やれると。
道がまったくなくなったのであれば、どうしようもないのでしょう。しかし、そうだとは思えないのです。そこまで性悪説に考えていません。事実、一部の地域とは言っても、柏原の小児科は持ち直したのですから。
全員が実施しているわけではないかもしれません。7割の人がそういう気持ちでいれば・・・持ち直す事もできるでしょう。
そう、思っております。
生意気を書いて申し訳ありません。
また、コメントいただければと存じます
こんばんは、コメントありがとうございます
エビさんのおっしゃるとおりです。横井小楠は儒学(中国)を中心に考えていて、
「中国にかっては道があったが、今はなくなってしまったから欧米列強に侵略(アヘン戦争など)された。今は日本が道を持つ唯一の国・・・。ただ、列強各国から知識や技術を吸収し、精神的にも更に高めて・・・アジアのリーダーとならなくてはならない」
と、言うような事をいった人です。
調べてみたら、やっぱり横井小楠でしたw
また、コメントいただければと存じます