新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

ど~でもいい話:僕と信仰

2008-06-20 22:30:50 | ど~でもいい話

こんばんは

 

いきなり、「信仰」と書きましたが、僕はあまり宗教には興味ありません。

というか、自分の家の宗が「浄土宗」なのか「浄土真宗」なのか知らなくて困っている人間です。 ですから、「キリスト教」も「イスラム教」も「ヒンズー教」も「仏教」も関係なく思っています。

結局「神様」という信仰の対象がいるというだけ。

 

僕はとどのつまり、「神様」という存在がたぶん自分の中に、一人一人の人間の中にいるものだと思っているのだと思います。

それが「○○教」だからどうだ~とかではなく、たぶんこの宇宙に存在する「大いなる存在(サムシンググレートでしたっけ?)」みたいなものはいると思います。

 

僕も自分に都合よく考えるので、まぁ一意見です。

 

そういう見方をしているので、宗教の違いというのは気にならないし、むしろそんな理由で争っているのが不思議に思う事もある。 「神様なんて信じない」からではなく、「どこにでもいると思っている」からそう思えるのだと思っています。

 

僕の信仰は・・そういう意味で「いつでも、最も自分に都合のよい事が起きている。最終的に見れば全て最良の方向に行く。それを信じて行動し続ける事」が僕の信仰であるように思います。

何が起きても、「一事が万事塞翁が馬」の精神で、あきらめず・・・死ぬまで最善(何を持ってよいとするかは難しいですが)を尽くす事が重要なのでしょう。

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僕は死ぬまで「人」のためにも努力しますし、「国」や「世界」を変えてより良くする方向へも努力をします。

そして自分自身や周りの人たちの幸福にもなるように、医学や教育、そういった分野を通して活動できればと思っています。

 

という事で、どうでもいい話でしたw

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救急拠点病院:現場の意見を取り入れて更に良い案を!

2008-06-20 21:50:37 | 医療

3連続です

さて、これが終わったら・・・次の感染症とアレルギー関係の授業スライドと試験問題も作らないと・・・。

う~ん、事実上給料もらっているのは一箇所とはいえ、勤務先が4つあるようなものだなw 移動しすぎなのと、やっている仕事が多彩すぎて・・・僕には楽しいw(ならいいじゃん)

さて、ネットサーフィンしていたらYahooにCBの記事でこんなものが・・。

 

「救急拠点病院、現場を崩壊させる」

6月19日22時45分配信 医療介護CBニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080619-00000008-cbn-soci

救急拠点病院ができれば、かえって救急医療の現場が混乱し、医療崩壊が進む」―。6月10日に厚生労働省医政局が「救急医療の今後のあり方に関する検討会」に提示した、救急医療の拠点となる医療機関をイメージした「地域救急拠点病院」(仮称)が、現場に波紋を広げている。二次救急の集約化に乗り出した厚労省に、現場から「拠点病院をつくることで、行政の問題までも現場にかぶせようとしている」との批判が上がる。舛添要一厚生労働相はこうした状況を受け、「現場の取り組みを見て検討したい」と、現場の実情に沿った制度設計にしたい考えだ。(熊田梨恵)  

 

同局は、検討会に示した中間取りまとめの骨子(案)の中で、診療体制や活動実績において一定の基準を満たしている二次救急医療機関「地域救急拠点病院」(仮称)の整備を提案。具体的要件として、

休日・夜間に、専門科を問わず、救急初期対応が可能な医師を専従で救急外来に配置し、入院治療を要する救急患者に必要な診療を常時行う(交代勤務制を採用)

 ▽救急専用(もしくは優先)の空きベッドを確保

 ▽消防機関からの受け入れ専用電話を設置し、搬送要請への応答を記録・分析、応需状況を公表

▽レントゲン技師、臨床検査技師などを常時配置し、レントゲンや血液検査が可能

▽医師の事務作業の補助スタッフの配置

▽休日・夜間でも、急性冠症候群や脳卒中など緊急を要する病態の専門的診療が自施設か地域連携によって対応できる

▽一定の救急搬送受け入れ数を達成

―などを挙げている。  

 

これに先立つ5月30日、自民党の社会保障制度調査会が「救急医療と搬送に関する課題と対策について」と題する提言をまとめており、これが同局の地域救急拠点病院に関する案の布石になっている。提言にも、「救急医療機関の拠点化(集約化・重点化)」の項目があり、「二次救急医療機関を中心に個々の医療機関の役割分担を見直した上で、拠点となる医療機関を定める」と明記されている。この提言も検討会の資料として提出された。  

検討会で、坂本哲也委員(帝京大医学部救命救急センター教授)は、「拠点病院を決めると、拠点でなくなった病院が地域の救急医療に対して責任がなくなったと思い、救急患者をすべて拠点病院に回してしまうという事態が懸念される。そうなると、かえって救急医療の現場が混乱し、崩壊が進んでしまう。あくまでも現状の仕組みを維持しながら、需要の増大などに対応する形で決めていただきたい」と要望。  

同局は来年度予算編成を視野に、7月の北海道洞爺湖サミット終了後に検討会を開き、中間取りまとめを行う予定だ。

■ビジョン会議にも「同じ」案  

また、6月19日の舛添厚労相の私的諮問機関「安心と希望の医療確保ビジョン」会議で、「現行の初期救急、二次救急、三次救急の三段構えを維持しながら、量的・質的充実を図り、救急患者に対し、地域全体でトリアージ(重症度・緊急性等による患者の区分)を行い、院内の各診療科だけでなく、地域全体の各医療機関の専門性の中から、病状に応じた適切な医療を提供できる医療機関または院内の診療科へ効率的に振り分ける体制を整備する(管制塔機能を担う医療機関の整備・人材の育成)」との文言を盛り込んだ報告書案が了承された。  

二十四時間態勢のERに従事する医師の交代制勤務のための予算措置などを求める矢崎義雄委員(国立病院機構理事長)の意見に、舛添厚労相は「しっかりやっていきたい」と述べている。  

会議終了後、同省医政局の二川一男総務課長はキャリアブレインの取材に対し、今回の「安心と希望の医療確保ビジョン」会議と「救急医療の今後のあり方に関する検討会」に示した救急医療機関の拠点化については「同じもの」と明言。その上で、救急医療の「管制塔機能を担う」医療機関の整備に取り組む方針を来年度予算編成に盛り込む考えを示した。

 ■既にある救急体制が崩壊  

この救急拠点病院について、日本救急医学会の有賀徹理事は、「それぞれの地域の実情を見ないまま、全国一律に地域救急拠点病院をつくっても機能しない」と反論。地域が既に構築している救急体制を崩壊させるとの懸念を示した。  

「地域救急拠点病院の機能について、議論が全くないまま予算を組んでどうするのか。現在の地域医療は、得意な診療科が個々の医療機関で違い、病院や診療所の規模など、『モザイク的』に入り組んでいる。その中でお互いの状況を勘案しながら、救急体制を構築している。例えば、江戸川区医師会などは診療科や医療設備など、それぞれの医療機関の特徴を把握して、時間帯や曜日などで救急の受け入れが可能な医療機関を整理しており、それをタクシー運転手に伝えて患者に来てもらえるようにするなどのいい取り組みをしているから、厚労省にも見てほしい。東京の救急医療対策会議でも、『元気な二次医療機関に少しでも医師を増やせば、受け入れ回数が増えるかもしれない』という議論もあるが、あくまで一次から三次までの救急医療体制としてということ。地域によって違いがある。そこに突然、地域救急拠点病院ができてどういう機能を果たすのか」  

また、「昭和50年代に一度こういう(救急医療の集約化についての)議論があったが、その時には医師会が『自分たちのところを経てほしい』と要望し、当時の厚生省が折り合いを付け、病院団体なども追認した。それで現在の一次から三次救急という三段構えの体制の議論が進んでいった経緯がある。また、2年ほど前に厚労省で、二次救急の中で救急専門医が地域の救急体制を構築しようという議論もあったが、こうしたさまざまな議論をつまみ食いして、突然この拠点病院が出てきたように見える」と苦言を呈した。  

さらに、「厚労省は地域救急拠点病院をつくることで、例えば受け入れ不能の問題などが起こったときに『拠点病院がしっかりやらないからだ』と逃げる理由ができ、現場に責任をかぶせることができる」と述べ、行政の責任回避との見方も示した。

■舛添厚労相「現場を見て検討」  

舛添厚労相はキャリアブレインの取材に対し、「現場の取り組みを見て検討したい。例えば、江戸川区では地域の中小病院と診療所が連携して一次・二次救急を支えていると聞くので、視察に行きたい」と語り、地域の実情や現場の取り組みを踏まえた上で、救急医療の在り方を検討していく方針を示した。

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個人的な意見ですが、考え方が間違っているとは思えません。たぶん、考え方はあっているのだと思います

ただ、現場の意見を聞かずにやっているから不協和音が聞こえる。

 

まさに、同じ事象を見ているのに片側は「老女」、片側は「若い美女」を見ているような・・・そんな状況です。 どちらの見え方もあるのだと思います。

 

現実的に医師の数は足りない、だから集約化する。その方針は間違っていないと思います。

拠点病院を作った後、他の病院との関係を明確にしたり、受け入れ病院・補助病院・・・いろいろなものが作れると思います。

拠点病院に医師を集約化させるというのもありますが、いざとなれば夜間補助医みたいな形で、特別な派遣医師(周りの病院から)を作るとか、いくつか対応できそうなところはありますが・・・・。

 

あと、厚労省の逃げの原因に遣われると思われているのも、そういう認識のされ方もあると言う理解を厚労省がした上で、それをどう防ぐかの対策を練っていけば良いと思います。

 

まとめます。 認識の違いから様々な意見が出ておりますが、基本方針は間違っていないように思えます。

とりあえず、一時しのぎであっても集約化することで、崩壊までの時間を伸ばす事はできるかもしれません。

しかし、そのやり方に現場の意見などを取り込んでいかなくては「絵に描いたもち」で終わってしまうと思います。

 

現場の意見を取り込んだ上で、更に良いシステムを作成して欲しいと思われる方は応援をよろしくお願いいたします

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なかのひと 

ふぃ~。最後にいつもの「どうでもいい~シリーズ」(シリーズ化してしまった)を書こうと思います

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医学部定員増を要望:医局員の疲弊から医局完全崩壊するぞ?

2008-06-20 21:19:17 | 医局制度改革・医学教育改革

さて、続いていきます。

 珍しく批判記事ですw

 

CBの記事ですが、医学部長が集まった会議で、医学部定員増を要望しています。これは間違っていないと思いますが、「もともと定員を減らされていた状態だから、教官の数は十分に対応でき、質を落とさず教育できる。大学として定員増を引き受ける覚悟がある」というのは、無理だと思う。

すでに質が落ちているのだから。ついでに医局員の負担は高いと思うけど?

 と言うより、臨床で手一杯になっているでしょうに・・・・。

 

 医学部定員増を要望―全国医学部長病院長会議  

 

医学部や医科大学のトップなどで構成する全国医学部長病院長会議は6月20日、福田康夫首相と舛添要一厚生労働相が医学部定員削減の閣議決定を見直すことで合意したことを受け、「一日も早い医師養成数の増加の実現を強く求める」との声明を発表。同会議専門委員会委員長会の嘉山孝正委員長は記者会見で、「もともと定員を減らされていた状態だから、教官の数は十分に対応でき、質を落とさず教育できる。大学として定員増を引き受ける覚悟がある」と述べ、定員増への対応に自信を示した。声明は、同日中に担当部局を通じて舛添厚労相と渡海紀三郎文部科学相に提出する。  

声明は、勤務医の過酷な労働環境や、国民の医療に対するニーズの多様化などを指摘。その上で、「現在の医師数では医療崩壊はますます深刻化することが予想される」とした。この現状を打開するために抜本的な医師養成数の増加が必要とし、17日に決まった1997年の医学部定員削減に取り組むとの閣議決定の見直しを評価している。最後に「全国80の医学部、医科大学は国民の命を守るべく一致一丸結束して、医師養成に取り組む所存。この観点から、医師養成数の増加の一日も早い実現を強く求める」とした。  

 

嘉山委員長は、これまでは閣議決定により定員を削減されていたたため、「財政支援があれば、教育の質を落とさずにできる。私立医科大学は10%、国立大学は15%可能」との認識を示した。  

同会議の小川彰会長は「医学部の定員増だけで医療崩壊の問題が解決するとは思っていない。今回の閣議決定見直しで、問題のファクターの一つが取り除かれると考えている」と述べ、医療費抑制政策など日本の医療政策自体を抜本的に見直す必要があるとの考えを示した。

-------------------------------

基本的には同意見ですが、最初にも書きましたが現状では「医学部の教育」に支障がないとは思えません

数年前まで学生でしたし、もともと「おせっかい」のため学生の相談にものっていましたが、絶対無理だと思う。

 

それとも・・・ここで書いているのは「講義」に関してだけなのだろうか?

 

質の高い病院実習をさせていると言う自信がある病院があったら、是非モデルとして病院実習の様子を拝見させていただきたい。

それを参考に各地域の医学部の状況に合わせた「臨床実習」も可能だと思う。

 

ついでにいうと、各大学の給料は「病院」と言われる場所の中では最も安く、大学病院の医師がバイトなしでやっていくには厳しいものがある。特に大学院生。

 

「臨床実習に対して力を入れる」と言う選択肢が、各医局の医師を疲弊させ、更にバイトなどを不可能にさせて経済的に厳しくして、医局崩壊が加速する可能性もある

手順は逆だろう。

 

しかし、なんだかの形で医学部の定員増を測る必要はある。

 

そのやり方に関しては今までこのBlogでも書いてきたとおりです。僕はむしろ今よりは、足元を見ずに上ばかり見ているのでw

 

まとめます。 医学部定員増に対して、医学部長会議は「医学部学生が増えても対応可能」としているが現在でも臨床実習の状況は悪化している。 また、医局員の負担が増す事で、大学医局に人がまったくいなくなり、医局崩壊から日本の医療が崩壊するかもしれない。

まずは様々な意味での医局の建て直し、ただし元の形ではなく発展した形に作り直すことが必要最低条件だと思う。

医局員の負担をあげすぎないで、医学部定員増を達成するためにも「医局改革」を行う必要が在ると思われる方は、応援をよろしくお願いいたします。

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なかのひと 

こんな事いって、つるし上げられたりしてw

ま、今の世の中・・医局の権力はこのまま加速度的に落ちていくのだから、別の形で権威を持っといたほうがよいと思いますけどね

これは、医師の目、医局の目、厚労省の目、患者さんの目から見た意見のつもりです。

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日本をよりよくするために:報道の力で認知の架け橋を!

2008-06-20 20:57:25 | 報道関係の方々への期待

こんばんは

本日は全般的に行ったり来たりの毎日でした。

まず、6時半にメインの職場に出勤。その後、8時半くらいに職場の病院へ移動。午前中の外来の数は40名弱か? 短い人2分、長い人20分で、どたどたと診療。

その後実験室へ行き、実験をした後に再びメインの職場へ移動。来週からの準備を行った後に(ちょっと、湖のそばに行きます)、再び実験室のある病院へ移動。

そして今帰ってきました。 何か、移動ばかりで疲れましたねw

 

さて、今日はまずCBのこの記事から。医系技官の方の記事です。

日本の医療を良くしたい。僕もまったく同じ考えです。現場から声を上げるのか、行政と言う方向から行くのか、政治からか・・・それともマスメディアを通じてか・・・・いろいろやり方はあると思いますが、是非とも頑張ってほしいところです。

 

「日本の医療を良くしたい」

【第16回】 医系技官文部科学省スポーツ青少年局学校健康教育課専門官・高山研さん  

 

「医系技官」と呼ばれる医師免許を持った行政官をご存じだろうか。厚生労働省を中心とした国内外の多くの機関で、医学知識を生かしながら国の医療政策などにかかわる。医療安全の推進や臨床研修の推進などの「医療制度分野」のほか、感染症や生活習慣病対策などの「公衆衛生分野」など、医系技官が活躍するフィールドは広い。給与体系などは、「国家公務員採用Ⅰ種試験」を受けて採用される他の行政官(キャリア組)と同じ扱い。医師として臨床や基礎研究の道を選ぶのではなく、行政にかかわる仕事を選んだ動機はどこにあるのだろうか

2001年に弘前大医学部を卒業後、厚労省に入省し、現在は文部科学省で児童や生徒の健康問題に取り組んでいる高山研さんに、医系技官になったきっかけや仕事内容、日本の医療をめぐる今後の課題などを聞いた。(新井裕充)

 ―医系技官を志した理由を教えてください。 

大学を卒業後、東京都内の総合病院で初期研修を行っていました。研修が進むにつれて、日本の医療のさまざまな問題点を感じるようになりました。患者さんが来院して退院していくという流れの中で、医師も看護師も満足できる仕事ができていないように思えました。たとえ大変でも、納得のいく仕事ができていれば顔は良い表情になるものですが、どこか疲れていて本当の笑顔がないのです。そんな日々を過ごす中で、「日本の医療を良くするために自分はどうしたらよいのだろうか」と問い続け、出た答えが「医系技官」という仕事でした。臨床医としてやっていくよりも、多くの人に良い影響を与えられるのではないかと考えたからです。

―「日本の医療を良くする」とは、具体的にどのようなことでしょうか。 

当時、医療費が増えていることが話題になっていましたので、医療経済や保険制度に関心がありました。医療費の増加や少子・高齢化が進む中で、何か解決の糸口を見いだせないか、患者も医療スタッフも満足できるような医療制度にできないかと考えていました。 

05年4月に厚労省に入省し、配属は保険局医療課医療指導監査室になりました。

“医療Gメン”とも呼ばれる仕事で、医療機関に立ち入り、保険診療の指導や監査などを行いました。これは適切な医療を普及させるために必要なことですから、「日本の医療を良くする」ということにつながるものと思っています。その後、06年4月から健康局の結核感染症課で予防接種などを担当し、今年4月に文科省に異動になりました。

―医系技官になることを学生時代から意識していましたか。 

医系技官として活躍している先輩の講演を聴いたり、採用案内のポスターを見たりして医系技官という職種があるということは認識していましたが、医系技官になろうとは思っていませんでした。最も関心があったのは、地域の人々の健康状態を総合的に把握する「家庭医」でした。そのため、初期研修では多くの診療科を回ることができる「スーパーローテート」が充実している病院を選びましたが、勤務時間は非常に長く、心が休まることはありませんでした。担当している患者さんの状態が気になり、休日も病院に行きました。三百六十五日、一日も休むことはなく、元旦も病院です。 医療スタッフはみんな、仕事量の多さと「患者さんに十分なケアができなかった」という不完全燃焼感によって心身共に疲れていたようでした。患者さんは「ありがとう」と言ってくれますが、心から満足しているわけではないように見えました。「家庭医」は魅力的な分野だと思っていますが、今、自分がやるべき仕事は医療制度にかかわる仕事だと考えています。

■ 共通理解を生み出す仕組みを

―医療制度にはどのようにかかわっていますか。 

現在、児童や生徒の健康を管理する「学校保健」や、保健の教科書の内容を検討するなどの「健康教育」にかかわる仕事を担当しています。未来のある子どもたちに健康を提供する仕事ですから、とても楽しく仕事をしています。虫歯や熱中症の予防に始まり、酒やたばこ、麻薬など、健康を害する要因がたくさんありますので、健康であり続けるための生活習慣を小学校から高校までの間に身に付くようにしてあげたいと思っています。学校を卒業した後も健康であり続けるために、正しい生活習慣を継続的に実践してほしいです。 

厚労省での仕事も同様ですが、現在の健康政策や医療制度の問題点を改善し、人々が今よりも健康に近づけたと感じる時にやりがいを感じます。

―「治療」よりも「予防」へと、関心の分野が移ったのでしょうか。 

そういうわけではありません。治療も大切です。しかし、医療の最終目標は、病気を治すことではないと考えています。人々の幸せや夢の実現をサポートしてあげるのが医療の役割だと思っています。生まれてから死ぬまでの間に自分のやりたいことをどれだけできるかが重要で、たとえ病気になり、健康だった時と同じ状態に回復できないとしても、今後の人生でやりたいと思っていることができるように医療技術を用いて助けてあげ、トータルの人生が納得いくものになればいい。医療とは、多くの人々が自分の望む人生を送れるようにコーディネートしてあげることだと考えています。

そのためには国の役割も大きいですが、国民に理解されていない面もあります。 厚労省は、現在の状況や苦悩をもっと率直に話してもいいのではないかと思います。国民が不安になるかもしれませんが、ベストを尽くしても、いかんともし難い事態になっていること、いくら頑張っても物事には限界があることを正直に話してもいいと思います。厚労省で働いた感想を言えば、役所のメッセージが十分に国民に伝わっておらず、国民から十分な理解が得られていないような気がしました。

―「天下り」のポストを増やすための政策を「不公正な審議会」で練っているという印象があります。 

今まで仕事をしてきた限りでは、「天下りしよう」とか、「つながりのある機関をつくろう」という意識で仕事をしている職員はいませんでした。皆、目の前にある喫緊の課題に頭をひねっていて、まじめな職員が多いという印象を受けました。審議会の委員の選考も公正だと思います。厚労省に有利な発言をしてくれる人より、良識のある考え方をしてくれる人や、特定の分野の経験があって建設的な発言をしてくれる人を選んでいるように思います。

―少し誤解をしていました。このように役所の方と話をすると理解できる面もあります。 

それぞれ立場があり、良かれと思って頑張ってはいますが、残念ながら各立場からの主張をお互いがよく分かっていないまま批判し合っている気がします。高齢化の問題もそうですが、役所の努力だけでは解決できないことがあります。それが、国民に十分理解されていません。同様に、医療スタッフの思いが患者に理解されていないことも多いと思います。

―日本の医療、どうしたらよいでしょう。 

お互いの考えを理解し合うことが必要だと思います。厚労省、医療関係者、患者、それぞれが日本の医療をどのように考えるか、そしてお互いの考えを理解し合えるような仕組みが必要だと思います。例えば、それぞれの立場の代表者が集まってオープンな議論ができる場を設けることなどです。国は、関係者を集めたシンポジウムなどを活発に開催していますが、今後も積極的に続けていくべきだと思います。 

それから、報道機関やマスメディアなどを通じて、お互いの意見を積極的に発信していくことも大切です。その意味で、厚労省、医療関係者、患者の間に入って、お互いの考えをつなぎ、橋渡しになりうるメディアの役割は大きいと思います。一方の主張を流すのではなく、共通理解を生み出せるような“仕組み”が必要です。今の日本の医療は、互いの理念を追求するあまり全員が納得できず、満足できない状況が続いています。これを改善していくことで、日本の医療はもっと良くなるのではないでしょうか。

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個人的にも、高山さんの考えは理解できます。

また、お互いの側面からばかり物を見ずに、相手の立場から者が見れるようになればすばらしい事だと思います

それが全ての人にできることではないですから・・・いや、ほとんどの人にはできない事ですから・・・この認知・認識を一致させるシステムが必要になってきます。

 

患者と医師であれば、医療メディエーターかもしれません。それだけでなく、Ai(Autopsy imaging)は画像所見を通して患者さんと医療従事者の認知の架け橋になるかもしれません

高山さんがおっしゃるように、メディアだって認知の架け橋になるのです。

 

過去・・・2~3年前の報道・・・いや、さかのぼれば1990年代後半からの一連の医療批判報道は「医師」と「患者」の関係を破壊し、医療崩壊を加速させました。

それは事実だと思います。

 

そういう形で「国民」に「認識」させたのだから

 

僕はそれゆえに逆も可能だと思います。実際の医療現場で働く人たちの様子を見て、知ってもらえれば・・・そういう認識は広がるでしょう。

どれだけ一つ一つの判断を慎重に行っているか。適当にやっているのではなく、慎重に相手のために、ベストになるように頭をフル回転させていることを知ってもらえれば・・・。

今日の患者さんの中でもっとも長く時間を費やしたのは「運動誘発性アナフィラキシー」の患者さん。「エピペン」処方医の登録を今の病院にうつしておけばよかったのだけど、うつしていなかったため、結局他院で処方してもらう事を薦めました。

たぶん「食餌」も関係しているのだと思いますが、そこはチャレンジテストをするわけにもいかず・・・

ただ、緊急用の「自己注射キット」の存在があることを知ってもらうこと、そして手元においてある事はこの方には非常に重要な事だったから、時間をかけて説明しました。

 

正直、医療は確率論ですから「慎重」に判断せざるを得ないと思っています。

 

ともかく、医療を取り巻く環境に対する理解、そして患者さんの本当の「不安」に対する理解を深める事。それらを実際に可能にするのは「Media」だと思っています。

だから、僕はマスメディアの人には頑張って欲しいし、可能であれば良い記事を書いて欲しい、良い番組を作って欲しい、多くの人のためになるメディアであって欲しい・・・そう思っています。

 

医療を含めた「日本」をよりよくするために、様々な利害関係にある人たちが「認識」を共有できるようにマスメディアの方々に頑張って欲しいと思われる方、応援をよろしくお願いいたします。

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なかのひと 

僕はマスメディアはやはり、これからの日本の改善のためには肝だと思っています。だから、僕も自分のできることを全力で行いましょうw

僕も「高山さん」と同じように、日本をよくするために自分のできることを「命がけ」でやっていければよいと思っています。

その方が僕らしい(w)と思っています。

では、次の記事に行きます

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