新・日記どす(DOS)

写真は「ビートルズ」のヘルプごっこ(笑)~音楽からB級スポット訪問記まで、幅広くいろんなことを…笑いをこめて…綴ります~

日本特殊陶業市民会館 ビレッジホールで「大名古屋らくご祭2019」初日「食うねるところ住むところ」林家彦いちさん、三遊亭白鳥さん

2020-06-21 00:01:03 | お笑い
2019年冬に観に行った
「大名古屋らくご祭2019」初日の
日本特殊陶業市民会館 ビレッジホールで行われた

「食うねるところ住むところ」








休憩挟んで
第2部

林家彦いちさん
三遊亭白鳥さん




これまた内容は…
ネタバレ…にもなってしまうので
その「噺」を一から聞きたい方は
これから先は…読み進めないように…笑



後半は
林家彦いちさん、三遊亭白鳥さんが創作落語を披露したこの公演




まずは
林家彦いちさん




でるなり、一言
「ここからは自由演技だ!」と笑わせて

マクラは
地方営業の話

脱力系マジック
こないだなんか、マジックの道具を出したまま
漫談だけで出番を終えちゃったと笑わせる
アサダ二世さんと地方営業に行ったときの

北九州空港から羽田空港まで戻るときのエピソード

アサダ二世さん、奇術道具をもって
風貌はいかにも白い粉をもってるような雰囲気

なんでもアサダ二世さん
羽田空港に戻ってからの
スケジュールがタイトだったそうで
空港で待つことの少なくなるようにと
飛行機内になるべく荷物を持ち込もうとしてたんだって


そこで、こんな光景を初めて観たと…


それは、X線の真ん中にピストルがはっきりと映っていたこと…

瞬時にセキュリティーの方がざわめく!
もちろん、おもちゃのピストルなのに…
おじいさん(アサダ二世さん)が、ポリスに囲まれる!

でポリスが林家彦いちさんに声をかける

「お連れさんですか?」
「いいえ、違います!」


だけど、それから40分も経つのに
戻ってこない…
さすがに、助けなくては!と思ったそうな
「仲間ですから!」
そう思って

で、警官に
「演芸の仲間で手品の師匠で、マジック道具なんです…」と説明をしたら

警官に
「どうしてさっき、嘘をついたんですか!」と叱られたそうな

事なきを得て

羽田空港では、そういったルールなのでしょうか
その荷物に紙で、でかでかと「アサダさま、ピストル!」とかかれていたものを
公衆の面前で受け取っていたそうな


さてここからが演目

「長島の満月」




今は東京に住んでいるけれど
幼少の頃は、名古屋駅にほど近い??
鹿児島県の長島に住んでいたそうな
出水に近いところにある小さな島


普通はみなさんが故郷で
多感な幼少期を過ごし
上京して、新しい仕事に就いたり学校に行ったりしたときに
歳の近い仲間が集まれば、思い出が共有できる

なんでも
林家彦いちさんが通ったのは国士舘大学
学力よりも気合いだー!といった学校??

同級生が集まって酒を呑んだりすると
あのときどうしてた??そういったこと「ある」「ある」と
共感して盛り上がるけど
ここでは「なし」「なし」の話だと

ここででてくる登場人物「安田」は
学生の頃の林家彦いちさん自身


ガイドブックにもでてこない
たまに出てくると「満月がきれいな島」「夕日がきれいな島」
そんな他力本願の観光の島、長島での生活経験が
他のみなさんは、まったく経験してなかったようで
話せば話すほど、共感されず孤立していく「安田」くん

九州の小さな島では当たり前の日常を笑いのオブラートに包んで
「安田」くんが語るエピソードが
また面白くて


給食は
地元の漁師さんが刺身をもってきてくれたり…笑

そんなことは、みなさん、ない!ない!…笑


オイルショックの話題で盛り上がるも
そんなことがあったのか、知らなかった「安田」くん
親に電話するも
「トイレットペーパー」の買いだめ??
そんなことはなかったよ…との回答

「日本の出来事に参加しない町、長島」


とのキャッチコピーで笑わせる

そんな話、とてもじゃないが言えないと…



みんなで盛り上がる
当時あった事件の話題


さてさて
朝刊がフェリーにのって夕方にくる町

長島の大事件は
「信号機」ができたこと!
「信号」というものは、こういうものだということを知ってもらうために…
朝6時に灯りがともるという噂をきいた「安田」くんは
登校前に早く出ていってみたら、島中の人がみんな信号をみに集まっていたと
灯りの色が変わると一斉に島の人が動く
そこから移動することは誰一人いない
みんな目的地が信号機だからと

そんな話が思い浮かぶけど…とてもじゃないが言えないと…


水泳、プールの話題
プールは長島にはない
競走は、向こうの天狗岩
あるとき、鹿児島県の水泳大会に友達が出場するというので応援にいったそうな…
水泳だったら負けるわけがないと…
でもそこは、初めて経験する淡水だったと
飛び込んでか…ターンでか、額が割れて、大会初めて中止になったこと…


そんな話が思い浮かぶけどとてもじゃないが言えないと…

ブランドの話題

小3のとき転校生がやってきて
その子の着ていたセーターに小さな傘マーク
これがついてるだけで、ものがいい、高いものと噂になって
家で母に、傘マークのセーターが欲しいと頼んだら
「母さんが作ってあげよう??」と
当時あった毛糸手編み機でセーターができあがったと
憧れの傘マークのセーター
でもその傘はとてもデカくて
着ていくと学校でヒーローになったそうな
でも、土日挟んで月曜日に学校にいったら
僕のあだ名は「ニセモノ」だったと

そんな話も思い浮かぶけどとてもじゃないが言えないと…


スイーツの話題

小3の時、隣のおばちゃんが、お土産だと言ってくれたお菓子
どんなお菓子かわからなかったと
隣のおじさんがやってきて
呑む前にお茶でもどうぞ…といったときに
ちょうど差し出されたのがそのお菓子
包丁で塊を切って、小皿にのせて
「へー、これが東京のお菓子ねー」と言ってオジサンが口にしたのは
石鹸だったと…
この演技がめちゃおかしくて
情景が目に浮かぶよう…

この話もとてもじゃないけどできなかったと…

盛り上がらずに
同級生との呑み会を終え
二次会にはさすがに誘われず
帰り道、空を見上げたら満月


その満月がどんどん近づいてきて最後にどーんとぶつかって

「いやいや、そんなに欠けてはいないよ!」



サゲはメルヘン
ファンタジー


いやあ、楽しくて
大人向けの「昔話」をきいてるような
オモシロさでした…


続いては
三遊亭白鳥さん


古典落語に「初天神」という噺がある…

江戸時代、貧乏な子供が、境内のお店の食べ物が食べたーい!
飴玉、団子を買ってくれないと「うわー」と泣く
しょうがないな…とお父さんが買ってくれる
そんな噺があるけど
なんてリアリティのない噺なんだと

江戸時代と言えば
おそらく甘いものなんてめったに食べられない時代
甘いものを食べられる機会はほとんどなかったはず…
だったら泣く程度じゃないだろうと

全身全霊をこめて泣き叫ぶのが普通じゃないかと…
これには根拠があって???
それに似たリアルな経験があると

出身は新潟県の高田という街
雪深い街なのに、父親の仕事は自転車やさん!!
3分の1は雪で覆われているのに…みんな自転車にのってないのに
なんでやってるの?と父に訊いたら
「隙間産業」だと…笑

さて三遊亭白鳥さん
小学生時代、肥満児だったようで
甘いものを食べさせてくれなかったそうな…
小5のときのおやつは、もずくとするめと…
酒飲みじゃないんだからと…笑わせる…


甘いものを親が買ってくれない
するとどうなるか…親の金を盗むようになる
そして、近所のお菓子屋さんに行って買って食べる
これぞ「背徳の美学」と…
これほど、旨いものはないと
でも、当然、親に見つかって自転車のチューブで叩かれる
さらには、近所のお菓子屋にうちの子に甘いものを売らないでくださいと言いふるまわされていたそうな…

あるとき、友達の家で、白いアイスクリームをいただいたと

それは、この世の中にこんなおいしいものがあるのかと思えるほどの美味しさだったと


それからの夢は
ファミリーパックのレディーボーデンを買うこと


で、お年玉を集めて
買える金額が溜まったので買いたいと…
でも、近所、高田では売ってくれない…
でも、隣町の直江津の駅前で売っているという情報を手に入れた
白鳥少年
1月3日、雪国で20キロ離れた国道を半ズボンで自転車で走ったと
中学生が2時間半
でも
レディーボーデンを買って家に持って帰ると叱られから
途中の橋の下で食べようと思っても
横から風が吹きつけて…
風吹の中でアイスを食べた思い出を熱く!熱く!!
意識がもうろうとしてきたと…
川の向こうに去年死んだじいちゃんがみえたと…笑


昭和の子供が命をかけて??
甘いものをゲットしたこの経験
江戸時代の子供があれじゃおかしいだろう…


ということで

題目

「ハイパー初天神」


なんでも25年前、つくった噺だそうだけど
寄席の偉い人に
やったらやばいでしょう!!と言われたそうな…
だけど25年経ったからと

これ確かに…
TVで放送されることは絶対なさそう…

主人公は
甘いものを食べたい
キンボー


母親に甘いものを食べたいと言えば
だったら自分で稼げばと
どう稼げばいいんだいときけば
吉原に身を売ればいいだろうと


こういうときは男親

「父ちゃんが出かけるときに石にでもかじりついて、ついていってやる」と


父は父で
初天神にキンボーを連れていくと、あれ買ってくれ、これ買ってくれと
おちおち参拝できないから、連れて行きたくないそぶり

黙って羽織を羽織って行こうとすると
キンボーがどこに行くのと尋ねる
言えないとなると
キンボー、怪しいなと
「蕎麦屋の向かいで、親しそうに女の人と話してて、今度は2階で待ってるなんて聞いたけど…」

怪しがるお母さん
キンボーの言葉を信じ切って

いや、天神様に行く!天神様に行く!!と父親が否定しても

さらに広がる
キンボーの妄想…


父親は蕎麦屋の近くの
女性の2階にあがりこんで
それが黒木瞳みたいな女でさー!!

おかみさん
「黒木瞳に似た女に会いに行くんじゃなかったら、キンボーを連れていきなさい!!」


キンボーは嫌がる父と一緒に
初天神へ

手をつなぐのを嫌がる父親
それに対して
広がるキンボーの妄想は
中国人のホステスだったら
喜んで、手を差し出すのに…と


天神様に到着
あの子はいいな、りんご飴とか塩大福とか買ってもらえて


そういいながら
キンボーは天神様に願掛け

「大きくなったらチョコバナナになりたい」と

自分がチョコバナナだったらいつでも食べられると…

父親が言う
「それは白鳥さんが、中学生の時、アグネスラムになりたいと思ったことと同じじゃないか…好きなときにおっぱいが揉めるからと」…笑

立ち並ぶ露店を眺めながら
父親に愚痴るキンボー

「買ってほしいけど、観るだけにしてるけなげな子供の気持ちがわからないのか」と
「たとえるなら、吉原のソープへ行って、写真だけ見て帰るような…」

「老後の面倒見るからさ」とか言って
父親に取り入ろうとするも頑なに断られ

甘いもの食ってないと
道に蟻が集まっていると、地面が甘いのかなと思って地面をペロペロ
その姿を友達にみられて
ついたあだ名が「アリクイ」だとか言いながら…


とその時、キンボーの体に
何かが乗り移ってきたと…
それは、飴玉を食べられずに死んだ子供たちの怨霊
呪われた妖怪キャンディーキャンディー

キャンディーキャンディーは、悪魔の使い
「飴玉を買ってくれない大人が大嫌い!そばかすだって大嫌いさー!!」

父ちゃん、苦しい!!と
迫真の演技!

キャンディーキャンディーの呪いが一生続くぞーと

根負けした父親
キンボーに飴玉を買ってやることに

すると
キンボーは、何事もなかったように
飴玉をなめながら
「赤いのは甘みが足りない、前頭葉にドーパミンが溜まって,目の前にお花畑がみえる!」


父親のツッコミは
「コカインでもやっているのか!」

キンボーの甘いものを食べたい
暴走機関車は止まらない

今度は「団子」買ってよと

キンボー、今度は日本が転覆するような秘密を教えてやるからと


それは浅草の浅草寺の屋台で「じゃがバター」とかいてあるのに
マーガリンが使ってあると…


日本が転覆するような秘密を教えてもらったので
団子をかってあげることに


ここで
「蜜]がいいと言い張るキンボー
「あんこ」でいいと譲らない父親…


な、なんと
「蜜]がいいと言い張るキンボーには
「僕の姿、上半身は赤いシャツ、下半身はまるだしだー」と
蜂蜜が大好きな「くまの〇ーさん」が乗り移る!!


僕は蜂蜜大好きだーと!!



負けじと父親にも
「あんころ姫」が乗り移る

ここで
「くまの〇ーさん」VS「あんころ姫」の図が描かれる

団子屋の蜜の2度漬けどころか
この蜜を静脈にプシュ!!
最後には団子を全部口にいれて蜜の瓶をぐびぐび呑み干し


サゲは屋台のオヤジの一言

「お前ら親子は屋台のテキヤ!」


いやあ、めちゃめちゃ面白かった
こんな「落語」もあるのね!!??
新鮮な驚き!!

想像以上に「ハイパー」でした!!


「落語はオモシロイ!落語はオモシロイ!!」





最後には4人揃って登場
柳家喬太郎さん
春風亭昇太さんは…すぐにでも帰れそうに私服で登場…笑

来年も4人でいろいろ考えてと


三遊亭白鳥さん
最後にあんな話で申し訳ない
本日で「ハイパー初天神」お蔵入りとかいってたけど
また聴きたいと思えるほど抱腹絶倒の
「ハイパー初天神」




もう私には


「くまの〇ーさん」が

普通には普通には普通には

見られない…笑