Moments musicaux

ピアニスト・指揮者、内藤 晃の最新情報です。日々、楽興の時(Moments musicaux)を生きてます。

1月13日(日) モンポウ祭 at 雑司ケ谷音楽堂

2013年01月13日 | コンサート


1月13日(日)に、雑司が谷音楽堂にて、知る人ぞ知るスペイン(カタルーニャ)の素敵な作曲家、フェデリコ・モンポウのピアノ音楽を楽しむ長大なイベントが催され、プロ・アマ問わず数多くのピアニストが出演します。私も、モンポウ・ファンの1人で、これまでも好んで弾いてきましたが、今回、企画の笹倉さんから熱心にゲスト出演のお誘いをいただき、モンポウの珍しい小品「橋(ムンジュイックの橋)」でトリを務めさせていただきます。詳細はこちら。出演時間など詳しいこと分かりましたら追って掲載いたします。]
私の出演はトリで18:00過ぎ頃の予定です(1/3追記)
なお、当作品は楽譜が日の目を見たばかりであり、調べた限りでは、日本初演となる可能性があります。

プログラムノート
私の大好きな作曲家、モンポウの音楽を味わう集いで、ゲストにお招きいただきましてありがとうございます。静寂を慈しみ、余韻から立ちのぼる微かな倍音の重なり合いに耳を澄ませる、モンポウの限りなく繊細な音楽世界は、こっそりと一人だけで味わっていたい気もしますが、今日、同好の士である皆さんとともに浸る喜びも、おそらく格別のものになると思います。
今日弾かせていただく「ムンジュイックの橋 El Pont de Montjuic」(1941-47)は、モンポウが、のちに妻となる恋人カルメン・ブラーボとの「初めての散歩の思い出に」作曲したピアノ小品(生前未出版)です。モンポウとしてはロマンティックな作品ですが、その哀愁漂う旋律は一度聴いたら忘れがたいものです。当初モンポウはこの曲を「風景 Paisatges」の第2曲として構想していましたが、結局「湖 El Llac」に差し替えて破棄してしまいました。のちに、カザルス生誕100年に際して、モンポウはこの楽想を転用し、「橋 El Pont(チェロとピアノのための)」(1976)として発表しました。ピアノ版は、2010年にようやく楽譜が出たばかりで、私の調べた限りでは、今回の演奏が日本初演になるのではないかと思います。(内藤 晃)

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