あきじの気まぐれ日記Ⅱ

「あきじ」が日頃、撮影した鉄道・バス・船など
様々な写真などを紹介して行きたいと思います。

この世界の片隅に 関連イベント開催

2016年05月10日 | この世界の片隅に
昭和19~20年の広島・呉を舞台にした「この世界の片隅に」の関連イベント
「被爆電車で聴く すずさんの嫁入り道中」が
「この世界の片隅に」を支援する呉・広島の会事務局の主催で
先日の5月8日に行われたので参加してきました。

「この世界の片隅に」について簡単に説明。
こうの史代さんの原作で、昭和19〜20年の広島・呉を舞台に、
戦時中、毎日眺めていたものがいつしか変わり果て、
身近なものが失われてもなお生きていく、主人公・すずさんのくらしを描きます。
約4年前から片渕須直監督によってアニメ化の準備が進められてきました。
本格的に制作を始めるにあたり、スタッフの確保やパイロットフィルムの制作に賄う
資金を調達する目的で、
クラウドファンディングにて資金調達を敢行。
2015年3月9日からはクラウドファンディングサイトMakuakeで2000万円を目標に
資金調達が開始。
2015年3月18日午前2時50分に目標を達成。
最終的に2015年5月29日までの延べ82日間で3622万4000円を調達。
日本全国各地からの支援者は3374人。私もその一人です。
支援者数も国内クラウドファンディングの過去最高人数を記録。
支援金額も映画部門では国内最高記録したそうです。
これを受けて2015年6月3日に製作委員会が発足し映画制作が正式に決定、
映画は2016年10月に公開予定です。
映画「この世界の片隅に」HP↓
http://www.konosekai.jp/

「この世界の片隅に」製作委員会からイベント開催の案内がメールで届いたのは
4月初めで、応募してみたら当選しました。
このイベントは、主人公すずさんとほぼ同年代の大岡貴美枝さんに
江波の暮らしについてお話を伺い、主人公すずさんが暮らした江波を散策、
昭和20年8月6日の原爆で被爆しながらも、現在も稼働している
広島電鉄の650形「被爆電車」の車内で、原作者こうの史代さんのお話を
江波~広島駅間で聴くというイベントでした。


私は広島電鉄江波電停9:30集合の午前の部で参加。

広電江波電停から歩いて会場の江波二本松集会所へ

集会所では、主人公すずさんと4年先輩にあたる大岡さんから
当時の江波の話伺いました。
江波は、半農半漁の町だったそうで、海苔、牡蠣の養殖の他、あさりや魚を獲って
市街地に売りに出ていたそうです。
漁に出れば会話をするために声を張らねばならず、自然と声が大きくなり、
荒い言葉使いが荒くなり、大きな声でキツイ感じの江波の人は、
「江波もんか」的なこと言われていたそうです。

忙しく時間が無い時は、簡単な海苔巻きの「江波巻き」を作って食べていたそうです。
わざわざ江波巻の見本を持ってきて下ってました。
簡素な海苔巻きですが、美味しかったそうです。
当時は子どもたちも学校が終わると家業を手伝い、海苔を干したりしていたそうです。
海苔作りもいい思い出で、当時の道具で実演もしくてくれました。

現在の広島電鉄の江波車庫、江波中学校辺りは、戦時中は射的場だったそうです。
射的場と言っても、出入が自由な射的場で、練習がない時は子どもたちが遊びに
入ったり人が通ったりしていたとか。
また、原爆後は射的場に遺体が集められ、焼かれたそうです。
電車は、当時は「舟入南町」までしか来てなかったそうで、
「舟入南」の電停辺りは、戦時中、馬をつなぐ場所だったとか。


大岡さんの当時の写真等も展示されました。
戦前は和裁、戦後は洋裁をしていたそうで、当日の着られていた服も
ご自身作だとおっしゃってました。

海苔を作る道具も展示されました。

大岡さんのお話を聞いた後は、集会所を出て、江波に詳しいお爺様に付いて
「ブラ○モリ」的な話を聞きつつ江波の街を散策。
取材に来ていた、白島北町の放送局の取材クルーも同行。

写真ではわかりにくいですが、200年ぐらい前に埋め立てた地域と、
昭和に埋め立てた地域で高低差があるそうです。

江波には、今でも古井戸が残っているそうです。
見学したのは、使われていない、「しょうかん井戸」という井戸ですが、
別の井戸では今でも水を汲んでいるそうです。

今では珍しい「うだつの上がった家」が残ってます。

江波には「この石垣の向こうは海でした」と言う様なな場所も多く、
その境目には、海寳寺というお寺が有ります。


江波に詳しいお爺様から説明を聞く参加者


緑泥石が皿山から採れるそうで、石垣には緑泥石が見られるところも
あります。

広島南道路の高架下にできた新しい公園には、広島大学により行われた、
エバヤマザクラのクローンを今年、移植したそうです。
エバヤマザクラは、ソメイヨシノとは違い、花弁多いのが特徴。

広島電鉄の江波車庫へ
江波車庫に到着すると、100形101号が出庫しました。

続いて広島電鉄江波電停から、
昨年、中国放送の被爆70年プロジェクト「未来へ」の一環として、
中国放送と広島電鉄との共同企画で被爆当時の塗装を施した被爆電車
650形653号に乗り込み、「この世界の片隅に」作者・こうの史代さんと、
元広島市こども文化科学館館長さんのお話を聞きながら、広島駅を目指します。
記念撮影後、出発時間までのわずかな時間を利用して
広島電鉄のご厚意により、撮影会を実施。
偶然にも、運転士は知り合いでした(笑)

こうの史代さんリクエストの江波の方向幕

江波電停から電車に乗り込みました。
参加者とスタッフの他に報道関係者の方が乗り込ました。

こうの史代さん(右)と元広島市こども文化科学館館長さん
映像を交えながら、電車と広島の街の変遷のお話や
主人公すずさんのお話をうかがいました。

被爆電車内から原爆ドーム
こうの史代さんの漫画「夕凪の街」主人公は、この近くにて住んでいたという
話題にもなりました。

広島駅に到着。
ここで午前の部は終了。午後の部は午前の部の逆コースで開催されました。

広島駅到着後、バスで先回りして原爆ドーム前の相生橋で
午後の部の参加者を乗せて江波に向かう、被爆電車653号を撮影。

今回のイベントでは、色々と知らないお話もうかがう事も出来、
私にとって有意義な時間を過ごすことが出来ました。

最後になりましたが、主催者ならびに貴重なお話を話されました大岡さんを
はじめ、関係者の皆様、ありがとうございました。
参加されました、皆様お疲れ様でした。

アニメ映画化を記念して7月23日(土)から11月3日(木・祝)まで
呉市立美術館でマンガとアニメで見る こうの史代「この世界を片隅に」展が
開催されます。
詳しくは呉市立美術館HPをご覧ください。
http://www.kure-bi.jp/?cn=100504

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2 コメント

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Unknown (棟梁)
2016-05-12 21:05:24
江波に行ったんですね❗どのあたりを廻ったんですか⁉南道路が出来て様子がガラリと変わりました‼
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Unknown (あきじ)
2016-05-12 22:11:38
>棟梁さま
江波は江波山より北側の江波二本松から
江波本町辺りを回りました。
南道路周辺はがらりと変わりましたね。
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