大興善寺のツツジも、もう見ごろは過ぎてしまっただろう。
今年はというよりこのところ花が開いても、十分に楽しむ間もなく花びらが傷んでしまうような気がする。
花の命は短くてとはいわれたものだが、あまりにも短命過ぎるように思えてならない。
たぶんに、環境の変化に花たちが営々と築いてきた、体内温度計に狂いが生じているのだろ。
確かに、夏を思わせるような日差しと、水銀柱がうなぎ上りする春はちょっと異常な気がする。
大興善寺の階段の両側に植えられたツツジも、下のほうから上るにつれ花びらがだんだんと傷んでいる。
人は階段を登るにつれ暑ければ半袖になればいいが、動くことができないツツジは虫たちを受粉に誘うことなく枯れていく。
見頃の時は確実に短くなった行くような。