梅雨空のようなうっとしい空から、少しばかり青空がのぞいた。
今年は、この時期のうだるような暑さから逃れられ
あまり口にしない、アイスも減ることもなく
冷蔵庫の冷凍室に、入ったままである。
近くの公園に出かけてみた。
靴に水がしみ込んでくるのを感じながら、
岸辺にしゃがみ込み、花と昆虫を忍耐強く眺めていた。
池の上をチョウトンボが、羽をひらひらと動かしゆっくりと飛んでいる。
少しばかりの青空を、池の水が映している。
ポンテでリアのうす紫の花の先に、ヤンマが羽を休めている。
クマバチは、気ぜわしげにブーンと唸るような羽音をたてて飛び回る。
しばらくすると、お尻の冷たさに後悔することになる。
今度来るときは、小さな椅子があれば、うんち座りすることなく
楽に藪に同化して待てる。
それに比べ、池の周りの生き物たちは、
南風にとって代わろうとする北風に追われ
更に忙しげに飛び回っている。