あかない日記

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剱岳<点の記>

2020-06-17 | 出来事・行事

「劔岳・点の記」(文芸春秋 2006年)

 

先に6月3日
「測量の日」に触れたが


明治時代に行われていた
測量の一端が

新田次郎(1912-1980)の
「劔岳・点の記」に語られている。


今のような十分な
登山装備ではなく

加えて 天候・地理などの
情報がえられないなか

測量のための機器を
携えての命がけの
挑戦・登山であった。


あらすじは

1906(明治39)年
参謀本部陸地測量部の
測量官 柴崎芳太郎に
前人未踏といわれ
また 決して登っては
いけない山とおそれられた

北アルプスの剱岳への
登頂と測量の命令が下った。

それは 山頂に三角点を埋設し
日本地図最後の空白地帯を
埋めるという 重要かつ困難を
極める任務であった。

当時 ほとんどの山は
陸地測量部によって
初登頂されてきたが
未だに登頂されていないのは
劔岳だけだった。

山麓の山案内人・宇治長次郎や
助手の生田信らとともに
測量に挑んだ男たちは

山岳信仰から劔岳を
畏怖する
地元住民の反発
ガレ場だらけの切り立った
尾根と悪天候・雪崩などの
厳しい自然環境
また 同じく日本山岳会も
登頂を計画し双方の
登頂争いとなるなど
未発達な測量技術と
登山装備などさまざまな
困難と戦いながら山頂に
挑んだ 柴崎一行の苦闘の
姿を物語にしている。

 

新田次郎は
「剱岳 点の記」の執筆にあたって

主人公・柴崎芳太郎を
直接知っている

園部蔀(当時日本測量協会副会長)
に話を聞いている。

これらに関する詳細は
(日本測量協会HP)
 
   →こちら

 

また 映画「剱岳・点の記」
   (東映2009年)

も同名で製作されてもいる。
第33回日本アカデミー賞を受賞


監督・脚本:木村大作
出演者:
浅野忠信(柴崎芳太郎)

香川照之(宇治長次郎・現地のガイド)


(国土地理院・測量と地図の科学館 掲示)

 

 

 

 



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