前回まで書かせて頂いた
「売れる商品」と「売れない商品」
「売れる商品」と「売れない商品」2
の続きです。
凄腕のマーケッターは、
「他社の製品との違いが明確か否か」に注目して、売れるか否かを判断するのですが、
その他の判断材料として、
「その商材は、きちんとしたストーリーがあるか否か」を見て、仕事を引き受けるかを決めるのです。
例えば・・・
僕らみたいなアイスクリームの加工業者が・・・
なぜか分からないけど、中古車の営業販売をしていたとします。
アイスクリームと関係がある車ならまだイイのですが、なんにも関係ない車の営業していたらどう思います?
「なんで、アイス屋が中古車なんて売ってるんだ?」
「お前たちの仕事はそれじゃないだろ?」
と思いませんか?
よっぽど人間関係が構築出来ていて、僕のことを信頼してくれていたのであれば僕の扱う車を購入してくれると思いますが
普通は、アイス屋から車を買う人はいません。
車を買うときは、車屋から購入するのが一般的です。
そして、僕がどうしても車を売りたい・・・と思ったのであれば、アイス屋ではなく車屋になる必要があります。
「餅は餅屋」
ということわざがありますが、
買い手は、買いたいモノの専門店にお願いした方が失敗は少ないですし、
売る方も、専門店の方が売りやすい・・・
という考え方です。
たまに、うどん屋なんだけど、カレーが凄くうまい店。
という、専門分野以外の商品がヒットするようなケースがありますが、実際はそんなに多い事例ではありません。
「たまたまそうなった」だけの話なのです。
ビジネスとは、「たまたまそうなる」ことを信じて商売をする訳にはいきません。
「僕たちは○○屋で、△△を売っています。△△をガンガン売れる商品にしてくれ。」
という、依頼主の専門分野外の商品を売れる商品に仕上げるのは至難の業で、
「△△を売りたいなら、△△屋にならなければ難しいですよ。」
と、マーケッターは考えます。
ただ、
「ウチはうどん屋なんだけど、スタッフに出していたマカナイのカレーが評判良くて・・・。」
「うどんのつゆを失敗して、その日出せる商品が無かったから、仕方なく『本日限定』でマカナイのカレーを出したら、そのカレーがウケてね・・・。」
というような、商品化するまでのストーリーを、お客さんが聞いて納得いくものであればイイのですが、そういったものが無く、
「なんとなくこの商品は良いモノだから・・・」
という、思い付きで販売するものは、
「難しい。」
と、マーケッターは判断するのです・・・。
続く。