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(株)あいすくむり の 売り上げ向上委員会

あなたのお店でしか食べられないオリジナルソフトクリームの開発・製造を通し、売り上げ向上のお手伝いをさせて頂きます。

『農家からB品を仕入れてジェラートを作る』は失敗しやすい

2025年05月13日 | ビジネス

 

こんにちは!
(株)あいすくむりの加勢です。

「農家さんからB品の農産物を買ってジェラートを作りたい」
「頑張る農家さんのためになるし、フードロスの解決にもつながるはず」

――そんな素晴らしい理念を掲げて、ジェラート店を始める方がたくさんいます。
実際、それはとても意義のあるチャレンジです。

ですが現実には、うまくいかないケースも少なくありません。
もちろん、成功している方もいますが、多くの場合、思い描いた通りには進んでいないというのが実情です。

なぜか?

主な理由は2つあります。
1つは、「B品の農産物とはいえ、実は意外と安くない」ということ。
もう1つは、「農家さんとの密な関係づくりには時間と労力が必要で、製造や店舗運営と両立するのが難しい」ということです。

実は私自身も、この理念を掲げてジェラート店を立ち上げ、そして失敗した経験があります…(´-ω-`)

 

順を追ってご説明します。

まず、B品野菜が“安くない”理由。それは 移動コスト です。
まとまった量が手に入るときもありますが、タイミングによっては少量しかないときもあり、そのたびに農家さんのもとへ足を運ばなくてはなりません。
時間もガソリンも使い、非常に効率が悪い。
これが「B品でも高くつく」と言われるゆえんです。

 

次にコミュニケーションの問題。

人と話すのが好きな方にとっては、農家さんとの交流はやりがいにもなりますが、最近ではSNSやメール中心の時代。
「対面でのやり取りが苦手」という職人さんや農家さんも増えてきている印象です。

しかも、農家さん側からしても「悪くはないけど、正直ちょっと面倒…」と思っている人が多いのも事実です。
仕入れる側はまだしも、提供する側が「面倒だな」と感じてしまえば、継続的な関係は築けません。

ここで大事なのが、「B品は安く買える」という思い込みを捨てること。
むしろ「少量でも、ちゃんとお金を払って買わせていただく」くらいの意識が必要です。

今の時代、農業経営で運営できている農家さんは経営者としても非常に優秀です。
B品といえど、すでに“加工用”として他企業と取引していることも多く、本当に捨てるレベルの農産物は、品質的にジェラートには使えないケースがほとんどです。

 

つまり、「少量しか買わないのに、値下げ交渉してくる上から目線の人」に提供する必要は、農家さんにはないのです。

ここで重要になってくるのが 人間関係 。
でも、製造・接客・農家との交渉を、すべてオーナー一人でやるのは、どう考えても無理があります。

だからこそ、チーム で取り組むことが必要なのです。

 

とはいえ、最初からチームを組んでスタートするには、当然ながら 予算 の問題が出てきます。

もし、「農家さんからB品を買ってジェラートを作りたい」という思いが強いなら、まずは家賃のかからない場所で、営業日数や営業時間を絞ってお店をスタートするのがおすすめです。

「まずは小さく始めて、理想に近づけていく」
この順番を間違えなければ、きっとあなたの想いも形になっていくはずです。

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理想の実現のための「B to C」。安定した経営のための「B to B」。

2025年05月11日 | ビジネス

 

 

こんにちは!

(株)あいすくむりの加勢です。

今日は、これからアイスビジネスに参入をお考えの方へ向けた、少しリアルなアドバイスをお届けします!

最近、「ジェラート店を始めたいのですが、アドバイスをいただけませんか?」というご相談をよく頂くようになりました。

もちろん、自分のお店を持つことは夢がありますし、自分好みの内装にこだわり、自分が美味しいと思うアイスを提供するのは、やりがいもありますし、楽しいです。


でも正直なところ——ジェラート店単体では、なかなか儲からないのが現実なんです。

もちろん、「どこからが儲かるのか?」というのは人によって基準が違いますし、実際に繁盛しているお店もあります。

ただ、B to C(個人のお客様向け)のビジネスだけでは、売上や利益が天候や季節などに大きく左右されやすいという難しさがあります。

そこで私がオススメするのが、B to B(事業者向け)との組み合わせです。

 

私自身の経験ですが、私は欲張りなので(笑)、

「自分の理想とする店舗運営をしながら、安定した利益も確保したい!」と思っていました。

だから、B to Cの店舗販売と、B to Bの業務用卸販売の“ハイブリッド型”ビジネスを展開しています。

  • 店舗でお客様に直接アイスを販売する → ブランドの世界観やファンを育てる

  • 同時に、飲食店や観光施設、土産店などに業務用アイスやソフトミックスを卸す → 安定した売上基盤を築く

この2つをバランスよく育てていくことで、継続的な成長ができているのだと思います。

 

理想を追いかける「加勢牧場」=B to C

私は、加勢牧場という牛乳の生産からジェラートの加工・販売までを一貫して行う会社を経営しています。

「本当に美味しい牛乳を、できるだけ自然に、できるだけ丁寧に届けたい」

そんな思いから、ガンジー牛の飼育、牛乳の生産、そしてジェラートやソフトクリームの製造・販売まで、自社で一貫して手がけています。

これはまさに『理想を追いかける“B to C(個人のお客様向け)ビジネス”』です。

商品のクオリティや店舗体験を大切にし、お客様に直接喜んでいただけることは、やはり格別です。
でもその反面、売上は天候・季節・立地・イベントなどに大きく左右されるため、安定性には課題があるのも事実です。

 

安定した経営のための「あいすくむり」=B to B

その一方で、私が運営するもうひとつの会社、(株)あいすくむりは、
「オリジナルアイス・ソフトクリームのOEM開発」や「小ロット製造」を強みにした、事業者様向けのB to Bビジネスを展開しています。

  • 「自分のお店専用のアイスを作りたい」

  • 「こだわりのミルクを使って、ブランドに合ったソフトを開発したい」

  • 「でも、大量ロットはちょっと難しい…」

そんなお声に応えるべく、少量でも本格的な製造・開発ができる体制を整えました。

このB to B事業では、売上がより安定し、季節変動や来店数に依存しにくいため、経営基盤として非常に大きな柱になっています。

 

半分、自慢話のような内容になってしまいましたが

『加勢牧場』と『あいすくむり』の2つの仕組みをうまく使うことで

自分自身の理想を実現しながらも、しっかりとした利益体質の組織運営を可能にしております。

 

何かの参考にしてください!

 

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「原価率の安定」と「値上げ」の重要性

2025年05月07日 | ビジネス

こんにちは!

(株)あいすくむりの加勢です。

最近、本当に物価の高騰が厳しいですね~(>_<)

親会社である加勢牧場も、昨年度は値上げを見送った結果、利益が大きく削られ、ついには赤字に転落してしまいました(^^;
やっぱり、「値上げ」って本当に大事なんです!

加勢牧場では、例年 原価率を35%以下に抑えるよう努力していましたが、昨年度は38%にまで膨らんでしまいました。
売上はざっくり2億1,000万円。原価率が1%上がるだけで、200万円のコスト増。つまり、原材料費だけで600万円も余分にかかった計算になります。

結果、経常利益は約600万円のマイナス…。

もちろん、原因は原価高騰だけではありません。
昨年度は新規事業にもチャレンジし、その分の固定費も大きくかかっていました。売上が思ったほど伸びなかったこともあり、結果として大幅な赤字となってしまったのです。

こうした経験から改めて痛感したのが、「原材料費などの変動費管理の重要性」。
仕入れ価格が上がった時点で、できる限り速やかに販売価格へ反映させないと、経営がじわじわと苦しくなっていきます。

少し話はそれますが、年に2〜3回値上げを実施している店舗の方が、むしろ経営が安定している印象もあります。

「お客様が離れるのが怖くて値上げできない…」という気持ちはとてもよく分かります。
でも、思い切って価格を見直すことで、結果的に経営が健全化し、サービスの質を保つことにもつながると実感しています。

よろしければ、皆さんの参考になれば嬉しいです!

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新年のご挨拶とジェラート店成功の法則2025

2025年01月14日 | ビジネス

遅ればせながら、新年あけましておめでとうございます!

(株)あいすくむりの加勢健吾です!

昨年はたくさんのご愛顧をいただき、本当にありがとうございました。

今年も皆様と共に成長し、アイスビジネスを盛り上げていきたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いいたします!

さて、新年一本目のブログということで、これからジェラート店を始めたいと考えている方々に向けて、「成功の法則2025年バージョン」をお伝えします。

この手の内容の記事は、過去何回か書いているような気がしますが、2025年バージョンとして書かせて頂きます!

そして・・・

先に伝えておきますが、途中

「あいすくむりのサービスを使ってくれ!」

みたいな内容になっておりますが

選択肢の1つとしては、そんなに悪くないと思いますので、あくまでも参考程度に読んでくださいm(__)m

 



① お金はなるべくかけるな!

昨今、様々な物価が高くなっていて、マシンの価格もなかなかスゴイことになっています・・・。

僕が初めてジェラート店を始めた15年前からすると、2~3割くらい購入価格が上がっています。

初期投資が重荷になると、経営は苦しくなります。

なので高価な製造マシンにいきなり手を出すのはおすすめできません。

小さなスタートから始めて、リスクを抑えながら成長していくのが賢明です。

 

② まずはセールスに特化しなさい!

どれだけ素晴らしいアイスを作っても、売れなければ意味がありません。

僕自身も、20代のころは

「どこよりも美味しいジェラートを作る!」

という、野心にギラギラしておりましたが

残念ながら、そのジェラート店は5年で撤退。

今考えても、間違いなく美味しいジェラートは作れてたと自負していますが

残念ながら経営としては失敗してしまいました。

美味しいものを「作る事」より先に

実は「売る事(セールス力)」を高めることこそがビジネス成功のカギになります。

SNSやブログ。動画配信。手書きのチラシでも、媒体はなんでも良いのでとにかく情報発信が重要です。

限られた資源(時間・お金・人材)を、「作る事」ではなく「売る事」にエネルギーを割かなければ

飲食ビジネス戦国時代の昨今では、なかなか勝つことができないのです。

なので、最初は「作る」ことよりも「売る」ことに全力を注いでください!

 

③ アイスの仕入れはあいすくむりから!

ここからはあいすくむりの宣伝トークです(^^;

① お金はなるべくかけるな!

② まずはセールスに特化しなさい!

で、書かせて頂いた通り、お金をなるべくかけず、ジェラートを「作る事」よりも「売る事」に特化する。

要はジェラートは自分たちでつくらずに、仕入てしまえ!

というお話です。

そして、ある程度売れてきたら、内製化でジェラートの製造を自分たちで行うようにします。

そして途中で

「ジェラート店、やっぱりなんかイメージと違うな・・・」

と思っても、最小限のコストで撤退できます。

ということで、まずはジェラートは製造するのではなく、仕入れをすべき・・・

というお話なんですが・・・

私たちあいすくむりは、小ロット製造を得意とするオリジナルジェラートメーカーです。

ご要望に応じて、こだわり抜いたジェラートから、リーズナブルなものまで

幅広くご対応できますので、お気軽にご相談ください!!!

 

ということで、自社の宣伝でした(^^;

まあ、宣伝は無視して頂いても良いのですが

実は過去に、初期投資が原因で経営が行き詰まり、悲しい選択をした方を知っています。

だからこそ、これから始める方には、少額スタートを強くお勧めしたいのです。

もしお金をかけるなら、店舗デザインやショーケースといった「お客様が直接見る部分」に投資するのが

「映え」が重要な令和に飲食ビジネスシーンでは、非常に大切になってくるかと思います。

 

何かの参考になれば幸いです! 2025年もよろしくお願いします!

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赤字店舗の経営改善4

2024年06月15日 | ビジネス

こんにちは!

あいすくむりの加勢です☆

6月に入り、本業の牧場経営の方でもジェラート&洋菓子の新店舗をオープンしてしまったので

ここ最近はずっとバタバタしております(=_=)

 

そんなこんなで、今回は以前書いていた記事

赤字店舗の経営改善1 - (株)あいすくむり の 売り上げ向上委員会 (goo.ne.jp)

赤字店舗の経営改善2 - (株)あいすくむり の 売り上げ向上委員会 (goo.ne.jp)

赤字店舗の経営改善3 - (株)あいすくむり の 売り上げ向上委員会 (goo.ne.jp)

 

の続きになるのですが、赤字店舗だった「甘味処 六」のレイアウトを変更し、作業効率の向上と

店舗としても売上が上がらない場合でも、ちゃんと収支のバランスが整えることができる仕様にチェンジをしましたので

その内容をお伝えします。

 

今までは、単純にお店を開き、お客様がたくさん来て売上が良ければ利益になりましたが

悪天候などで集客が出来ないと、単純に赤字になっておりました。

そして、年間トータルで赤字・・・という状況だったのです。

 

なので・・・

まずは人員を減らし、ワンオペレーションでの店舗運営を行いました。

当然、人件費が圧縮できたため収支のバランスは取れるようになりましたが

スタッフの体調不良や、トラブルが生じた際にフォローが出来ない状況になり

休憩もロクに入れる状況ではありませんでした。

なんとか仕組みを整えて、常時2人以上の体制で店舗運営をして収支のバランスを取る・・・

という、都合の良い事を考えていたのです。

 

そして、それを可能にしたレイアウトがこちら・・・

パッと見ただけでは分からないと思いますが、スチームコンベクションオーブンを新たに導入しました!

平日は、常に2人態勢で店舗を回すのですが

その内の1人がひたすらクッキーを製造します!

 

このクッキーは、あいすくむりの親会社であり、僕の本業でもある加勢牧場の直営店で

ソフトクリームやジェラートを購入してくださった方に『オマケ』として商品に乗せるクッキーなのですが

このクッキーのお陰で、とっても人気があるんです☆

 

ただ・・・

このクッキーの製造がかなりの手間で、加勢牧場の製造スタッフの負担になっていたこともあり

これを機に「甘味処 六」で製造を請け負うことにしてのです。

1ヶ月に 約10,000枚 の製造が必要で、1日600枚程度を焼かなければいけないのですが、

1日600枚焼いて加勢牧場に卸すと ザックリですが 9,000円 の売上になります。

材料は加勢牧場からの提供になるので、頂戴する9,000円 がほぼ粗利になる・・・とういう計算です。

 

そして・・・

クッキーを焼く人とは別に、お客様対応をするスタッフがいるのですが・・・

常時、お客様が沢山来るわけではありません。

沢山来るタイミングもあれば、全然来ないタイミングもあります。

 

そこで、クッキー作りをしていない店番担当のスタッフは

店番をしながらタグを作ってもらうことにしたのです。

ちなみにこのタグも、加勢牧場の商品である『ガンジー牛乳』に付けている商品説明のものなのですが

これも1枚1枚丁寧に、加勢牧場に務めるパートのお姉さんたちが一生懸命に作ってくださっていたんです・・・。

わざわざお家に持って帰って作ってくれることもありました(;´Д`)

このタグ作りも、とっても手間がかかるのですが、これを請け負うことにしました。

 

タグ作りをお店番をしながら、ヒマなときに作ってもらう・・・。

そして、お客様が来たらタグ作りの作業をやめて接客。

複数のお客様が並んで来たら、クッキー作りのスタッフも、生地を冷蔵庫に片付けて応援に行く。

休憩もちゃんと回すことができるので、労基からも怒られないで済む・・・。

という、体制にさせて頂きました。

 

このような体制を組むと

最悪、店舗の売上がゼロでも利益は出せるので

(実際にゼロではダメですが・・・)

この仕組みであれば、赤字は脱出できるのではないかと思いますので引きつづき頑張ります☆

 

 

全部で4つの記事にわたって「経営改善」を説明してきましたが

何かの参考にして頂ければ幸いです!

 

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