あいらのひみつ箱

2006年の年明けとともにジュリーに堕ちました。日の浅いファンが 勝手な思いを書き連ねるゆるいブログです。

アリフ・ライラ・ウィ・ライラ ~千夜一夜物語~

2011-08-10 01:29:04 | シングルレビュー


A:アリフ・ライラ・ウィ・ライラ ~千夜一夜物語~
作詞・作曲:沢田研二/編曲:チト河内、CO-CóLO
B:愛の嵐(スカンジナビア幻想)
作詞:沢田研二/作曲:石間秀機/編曲:チト河内、CO-CóLO
(1986年4月23日発売)



このカテゴリの記事を書くのは相当久しぶりです。
ブログを始めたばかりの頃、「君をのせて」から「灰とダイヤモンド」までの
シングルレビューを書いたところで止めちゃってたんですが、
せっかく今月はココロ月間ということにしてみたので、
80年代後半以降の曲についても、拙い感想など書いてみようかなと。

ちなみに、この時代にはもう、シングルCDもあったのかも知れませんが、
アテクシが持っているのは、シングルレコードのみでございます。
なんかジャケにバーコードがガッツリ印刷されていて
「アテクシ、バッタもん掴まされちゃったのかしら~?」って
長らく思っていたんですけど、どうやら普通に印刷されちゃってたみたいで、
「バーコード事件」として当時は話題になったとか。

ジャケのダンスシーン(?)のじゅりは気の無い感じ
(女性との2ショットは、どうもそんな感じのが多い気がする)
に見えますが、歌ってるときの映像は一転、どれも
"スイッチ入っちゃってる"濃ゆい系で素敵です。

あと、この曲が清涼飲料水のCMソングだったというのが、かなり意外だわー。
ハウス食品のスポーツ飲料It'S(知らない・・・)のCMソングだったそうですが、
清涼飲料水とアリフの組み合わせって・・・・・・うーん、想像がつかん。

ということで、いろいろネット検索してみたんですが、
それらしき映像は無く、辛うじて飲料情報をまとめたサイト様に、
CMの解説を見つけられましたが、それによると、
アリフをBGMに「都会の喉にさらさらいくよ」とという、
じゅりのナレーションが入ってたそうです。わーん、聞いてみたい!
※2011.8.11追記:実際には、ナレーションはJULIEの声ではないそうです。
コメントにてご指摘頂きましたので追記致します。)

【サウンド】
イントロから、ドラムスとパーカッション(なんか音がいっぱいある)のリズムにのって、
スモークがかかったような、妖しげなサウンドが響いて一気に異国ムードに引き込まれますね。

じゅりの声が、スーッと流れるように、滑り込むように入ってきて、
まるでバンドの一楽器のように溶け込んで歌い出します。
Aメロの平坦なメロディが「いや、これだけじゃ絶対終わらない」
みたいな不穏な空気を煽って、気分が高揚しますわ。

無機質な印象のドラムの音と、殊更かき鳴らしているわけでもないのに
妙に生々しい感じのギター(ちょっとエロい?)が特徴的だと思います。

なんと言いますか、盛り上がるところでもこう、あんまりガーーッと行かずに、
クールに大人のアンニュイさを残すみたいな、アダルトムードの曲なんですわね。
じゅりの声もやや高ぶりを抑えたようなところがかえってゾクゾク来る感じでたまりません。

ただ、一つ気になるところがありまして、
♪紅い海で抱きあえた♪のところでかぶさってくる
フヨフヨフヨフヨフヨ~~~キラリ~ン!みたいな効果音、
あそこでどうしても、一瞬ウットリ気分が途切れてしまうんですが
・・・そんなことありませんか?アテクシだけ?

ラストのフェードアウトしていくところの演奏が、ギターの主張とかが出ていて、
実はかなりカッコよかったりするのかなーなんて感じました。


【詞】
題材の「千夜一夜物語」は古典文学作品なので
これを題材にした芸術作品はあまた存在するのでしょうね。

クラシック音楽では、リ/ム/ス/キー=コ/ル/サ/コ/フの「シェーラザード」が
たぶん一番有名ですが、この曲の第一楽章冒頭で示される
「シャリアール王の主題」は、それは威圧的なおどろおどろしさに満ちていて、
ゾクリとするサウンドでございますわ。
それはおそらく、作中の人物シャリアール王が、新妻3000人を処刑したという
超恐ろしいドSキャラ(?)なことをふまえてだと思いますが、

そういった意味で、この「アリフ・ライラ・ウィ・ライラ」が、詞の面でも
一応じゅり的な「千夜一夜物語」の解釈を反映してるとすると、浮んでくるのは、

ドラマティック、異国情緒、退廃的、スリリング、幻想的、そして嗜虐的・・・
こんなキーワードでしょうか。

♪マジェスティックに君は去った♪
で、「マジェスティック」をググッてしまったボキャ貧のアテクシですが、
この詞の世界には、現実を忘れさせてくれる甘美な魅力を感じますわ。
じゅり、昔はこんな詞も書いていたのねー!
最近のメッセージソング的な詞も好きだけど、
またこういうのカ書いて欲しいな。

尚、古典洋画に造詣が深くないので
バレンチーノとマレーネの意図するところはイマイチ解りませんが
退廃的な色香を放ってる男女の象徴のように捉えておけば宜しいでしょうか。 


【ビジュアル】
DVDだとやはり、

「快傑ジュリーの冒険」のゴージャス衣装と


「Really Love Ya!」のゴミ袋衣装のやつが、
ぱっと思い浮かびますね。

どちらも素敵ですが、アテクシの"ナンバー1アリフ"はずばり「歌門来福」!
ヴェルヴェット調の深紅衣装も似合ってたし、
なんといっても、あの、鞭打ちパフォーマンス!!
あの鞭捌きは、シャリアール王ならぬ、ジュリアール王?!

2010年2月5日渋Cのライブで見た、アリフを歌うじゅりの
サディスティックな表情、右手首の・・・・あーもう、忘れられません。
映像が残ってないのが、何より悔やまれますわ。

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今日のipodシャッフル1曲目:脱走列車