打越通信

日記ふういろいろ

吉報の思い

2017-02-25 21:25:28 | 日記ふう
熊本城マラソンの日にうれしい知らせがあった。
マラソンも終わり、ある病院の玄関で迎えを待つ。
市内が混んでいるのか、交通規制のせいかなかなか迎えが来ない。
一時間ばかり待っていた時、末の妹から連絡が入った。
甥っ子のリョウに男の子が誕生したというニュースだった。
3人兄妹のすぐ下の妹、つまりその妹の初孫の誕生になる。
連絡を受けた病院は、母が担ぎ込まれた病院だった。
母は担ぎ込まれて一時間も経たないうちに亡くなった。
その同じ場所で新しい生命の誕生の知らせを受けるとは、何とも不思議な巡り合わせとしか言いようもなかった。
それだけではない。
その病院は私が担ぎ込まれた病院でもあった。
足腰が立たないままに衰弱し、脱水症状もでていて、そのまま集中治療室で1週間、一般病棟で1週間過ごした、まさに九死に一生を得た(おおげさかな)ところだった。

夕方近くになり、熊本城もすぐ近くで、マラソンを終えた人々がぞろぞろと坂を下っていた。
空は晴天だったが風は冷たかった。
母の顔を思い浮かべ、次に若くして亡くなった妹の顔を思い浮かべてみた。
二人の顔は間違いなくうっすらとした笑い顔だった。
次の次の世代が誕生したのだ。
世代は間違いなく引き継がれていく。
死に損ないのオヤジもこの時ばかりはさすがの現実に、しばらくことばを失ったのだ。