セカンドライフ 

歳を重ねるのも悪くはない

田舎の資産家

2011-08-15 | セカンドライフ
子供の頃って、漠然とよその家の事、関心持つのよね。
あそこの家は立派だからお金持ちなんじゃないか?家が古いから貧乏じゃないか?
と、ごくごく単純な頭の構造で

その単純な頭でYさんちは何で大金持ちなのかな?そこの家の金庫を覗いた事も無いのに
どうしてそう思ったのだろう。直観とはえてして当たる物で。

田んぼや畑等が沢山有り、普通の農家では一反歩(300坪)、ニ反歩(イッタンブ、ニタンブ)と数えていたが、
Yさんの家は一町歩(3、000坪)、二町歩(イッチョウブ、ニチョウブ)と言う数え方をしていた。
未だ農家では耕運機等無い頃なので、鍬で田仕事をしていた頃、朝鮮牛(赤毛の牛)を使って
耕していた。

それ程、代の古い家では無いらしいが(6.7代目)家も御殿の様な瓦屋根の家だった。
お年寄りが2.3人も居たので、いつも庭園の樹木が奇麗に刈り込んであった。

10歳位の私にも、自分の家や周りの家と違う事を感じていたが、言葉にして質問する事も
出来ない頃だった。
たまたま私の隣の席でお盆の精進落としをした際、お酌も一回りしたし、食事を始め
思い出したように単刀直入に聞いて見た。

「昔、銀行って言うのはな、個人の物だったんだ・・・・古い代の人だったが」最初から全く
見当の付かない話しになった。(親せき筋が銀行だったと)
当時は、その銀行からお金を引き出して町の山、畑、田圃等を買ったと言う。

彼の家の掟、「田圃を売りに来た人には、絶対言われた金額(言い値)で買う様に」と言う事だ。
私は目を見開き「それってどういう意味?お金持って、売りに来た物を叩いて買うんじゃ
ないの?」

彼はいやいやと落ち着いて、「田圃と言うのはな、人間の胃袋を担う大事なものだ。
それを売りに来るのは、それ程困っていると言う事だから、値切ってはいけない」と
言う事だ。何と人情の厚い事。

「Yさん、沢山田畑を買ったって、誰がそれを耕すの?大変じゃないの?」と言うと
「お前は頭悪いなー、それは地主として小作人(田畑の無い人)にやらせるんだよ。
それで4割位は貰うんだよ。それ以上の物を貰うとな、昔の百姓一揆の様に小作人の気分を
悪くするんだ~」へーそんな事考えもしなかった。

手汚さずで、生産物をまんまと頂くのだと言う。

お金持って考えてる事が違うんだなー、と感心しきり。我が家はどちらにも属さないので
考えた事も無い。

当時は10人以上で住んでいたと言う立派な家も、ご両親も亡くなり兄弟も外に出て
しまったので今は彼一人で住んでいると言う。

色々な話が有るものだ。当日は男性ばかりなので気も遣わず色々話しを聞いた。
他の人達は、ご苦労された事やドラマティックな家族の話等驚く事ばかり。意外な話ばかり。
とてもじゃないが、ブログで面白がって書ける様な内容ではなく一寸残念だ。

本当に人生いろいろを実感した。

実家の前の田圃 

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2 コメント

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Unknown (piglet)
2011-08-16 11:18:30
お金持ちもいろいろ悩みはありそうね。

平凡がいちばん幸せなのかも・・・と最近 つくづく思います。(^o^)
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コメント御礼 (アミー)
2011-08-16 11:34:57
ピグ様有難うございます。
そうなのね。お金持が一番幸せかと言うと否なんですよね。

そして理想と思っていたお家が、災難が有ったり。
人様のお家の事は見た目では分りません。

確かに 平凡=幸せ は当たっているかもよ。
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