特定非営利活動法人 被災者応援 愛知ボランティアセンター 公式ブログ

2011年3月17日設立。孤児遺児応援活動、被災地ボランティア活動等、現在進行形で被災者応援活動を行っています。

愛知ボラセンの活動予定⇩(更新日:2024.5.3)

令和6年能登地震 被災者応援ボランティアバス
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NPO法人被災者応援愛知ボランティアセンターは、観光庁からの「観観産第174号(平成29年7月28日)災害時のボランティアツアー実施に係る旅行業法上の取扱いについて(通知)」に基づき、被災地ボランティア活動を実施いたします。

災害時のボランティアツアー実施に係る通知の適用対象となる地域について

エボラ出血熱で飢餓の怖れ! シエラレオネの子どもたちを応援します!(序章)

2015年01月16日 00時07分01秒 | [平成27年(2015年)]シエラレオネに非常食を贈るプロジェクト

被災者応援 愛知ボランティアセンター代表の久田です。

愛知ボラセンが応援する対象は「被災者」です。
東日本大震災をきっかけに起ち上げましたから、東日本大震災被災者応援が活動のベースです。
そして、牡鹿半島十八成浜での応援活動が、愛知ボラセンの最も大切な活動です。
とともに、日本各地の被災者を応援する活動を行っています。
昨年だけでも、長野県南木曽町、兵庫県丹波市で活動をしています。
さらに海外とりわけ途上国の被災者応援活動として、フィリピン台風被害のセブ州キナタルカン島の応援活動も展開しています。 
「被災者」は自然災害とともに、戦争やパンデミックといわれる大流行した感染病の犠牲者も「被災者」と、私は認識しています。

ですから、愛知ボラセンの活動は、今後、日本、世界各地に拡がっていかざるをえなくなると考えています。
基本は今の活動レベルを仮に「10」とするなら、新しい活動を足して、「11、12、13・・・」という発想しか私の中にはありません。
2013年11月から、フィリピンの応援活動を始めましたが、十八成や日本での活動のレベルはまったく下げていません。
見出しで、「シエラレオネの子どもたちを応援」としました。
そのため、今以上に愛知ボラセンの活動を増やして大丈夫なのかという声が聞こえてくるかと思います。

私が期待することは(まぁ、いつも甘い期待ですが)、途上国の応援をするという少し別の活動によって、
今まで愛知ボラセンの活動に関わりがなかった人が、新たに活動に参加されることです。
それとは反対にシエラレオネの応援を始めるなら、愛知ボラセンの活動から距離をおこうという方が
もしもいらっしゃるとすれば、それはもう少しお考えください。

愛知ボラセンはいろいろな形の被災者応援活動を行っています。
それは東日本大震災でも同じです。
十八成浜の現地ボランティア
鮎川浜での和みクラフト
牡鹿工房
被災地での鍼灸などのリラクゼーション
すず「RUN」
くぐなり食堂のメニューづくり
現地ボラ出発での受け付け見送りボランティア
現地ボラ出迎え片付けボランティア
追悼キャンドルづくり
震災孤児遺児ワンコインサポーターズ事務作業
でらえぇ~友だちつぐっぺぇ笑顔プロジェクト
11日募金
国内での自然災害被災地での瓦礫撤去
孤児遺児応援ワンコインサポーター
十八成浜桃源郷プロジェクト植樹オーナー
被災者応援・犠牲者追悼「エール」実行委員会
御坊夏祭り、桜祭りでの模擬店
愛知ボラセン特別協賛会員
などなど
実は多様な災害ボランティア活動を愛知ボラセンは行っています。
皆さん、ご自分のご関心やご興味のある活動にご参加頂いています。
皆さんの関心はそれぞれに異なります。
被災者応援活動は一つ活動だけではなく、いろいろな活動があります。
できるだけ多くの活動を行うことで、参加される方の幅が拡がると考えています。
ですから、できるだけいろいろな種類の活動を展開してきました。 

そして、その被災者応援活動は、東日本大震災、あるいは日本の自然災害にとどまらないものと考えています。
被災者はたいへんです。とりわけ途上国の場合、復興住宅はおろか仮設住宅すら期待できません。
自然災害の被災は実は誰にもひとしなみに襲われるものではなく、
いわゆる社会的な弱者といわれる人たちを強く襲います。
高齢者や障がいのある人たちは逃げることもままならず、避難所でも必要な対応をなかなかとってもらえません。
社会的弱者=災害弱者です。
それは世界でも同じです。
途上国で貧困な生活をおくらざるをえない人たちに対して、災害は果てしない猛威をふるいます。

私は十八成で、東日本大震災のボランティア活動を通じて多くのことを学びました。
代表の私が誰よりも多くのことを愛知ボラセの活動から学んでいると確信しています。
そして、その学んだことをもっと困難な状況の人たちに活かしていくことが、多くのことを学んでいる私の使命のようなものと思っています。

だからこそ、キナタルカン島へ、西アフリカへ、エボラ出血熱被災地へ、シエラレオネへ活動を拡げていきます。
積極的な応援から、なんとなくの「なま温かい応援」まで、皆さんの関心に応じていろいろでけっこうです^^
愛知ボラセンは世界の、とりわけ途上国の被災者の応援も行うことにご理解を賜ればと思います。

愛知ボラセンはシエラレオネへ行きます。 

具体的な活動は次回。

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エボラ出血熱で飢餓の怖れ! シエラレオネの子どもたちを応援します!(承前)

2015年01月15日 19時08分32秒 | [平成27年(2015年)]シエラレオネに非常食を贈るプロジェクト

代表の久田です。

シエラレオネ応援活動は、
愛知ボランティアセンター(愛知ボラセン)
愛知県高校生フェスティバル実行委員会(高校生フェス)
大震災でお父さんお母さんを亡くした中学生高校生に奨学金を贈る中学生高校生の会(奨学金を贈る会)
の三団体合同活動です。
ともに、熱田区沢下町の私学会館に事務所をおく団体です。

私は1994年~96年に高校生フェスの顧問団長を務めました。
顧問団長時代の1995年1月17日に阪神淡路大震災が発生。
2月に奨学金を贈る会を起ち上げ、以来、顧問を務めています。
愛知ボラセンは奨学金を贈る会の活動を母体としてうまれました。
私の中では密接に関係している3団体です。

昨年12月に「エボラ出血熱で100万人が食糧不足の恐れ」と国連世界食糧計画などが発表しました。
そのニュースを読んで、2月の卒業式の時に生徒に返却する緊急時非常食をたくさん集めて、西アフリカに送れないかと考えました。
多くの愛知私学では、入学時に「アーク3」などの非常食を保護者のお金で購入。3年間学内で緊急時に備えて保管し、卒業時に生徒に返却しています。
アーク3の場合は賞味期限はこの時点でまだ2年残っています。
他には「救缶鳥」 (缶入りパン)、独自に乾パンやカロリーメイトなどを購入していたりします。
愛知私学の卒業生は約2万人。このうちの半分、1万人から非常食の提供をお願いしようと考えました。

1月14日(水)に、私学会館で行われた私学の教員の会議で協力を訴えました。
すぐにカンパをくださる方もいらっしゃいました。

今のところ、5,000個ほど確保しました。たぶん目標の1万個は達成はできるのではないかと思います。

問題は送り先、提携団体です。いろいろと探す中で、たいへんすばらしい団体に出会うことができました。
川崎に本部がある「ともに歩む会~シエラレオネとともに、シスターとともに、支援者とともに~」です。
「ともに歩む会」は、シエラレオネのルンサという町にある、
グァダルーペ聖母女学園(OLG学園)に通う幼稚園から高校までの園児・児童・生徒と、
併設されている職業センターの生徒、合わせて約2,600人への教育支援・給食支援として、
1,000万円以上の支援を行っていらっしゃいます。
 

シエラレオネへの支援活動は前身の団体とあわせて、長年続けていらっしゃいます。
OLG学園には常時日本人のシスターがいらっしゃって、献身的な活動をされています。
シエラレオネは国民の半数がイスラム教です。シスターたちはイスラム教の人たちとも仲良く活動をされているそうです。
OLG学園にコンテナで物資を送られた経験もあります。
「ともに歩む会」の菅野勝治郎代表は、東京にある玉川学園元小学校部長(校長先生)。私と同じ教員です。

約1万個の非常食は、フィリピンに応援衣類35,000着を送った時の40フィートのコンテナに収まる量です。
昨年、フィリピンでお世話になった伊勢湾海運さんに見積もりを出していただきました。

シエラレオネへは、名古屋港から毎週水曜に出港し、シエラレオネ・フリータウン港までは、途中3つの港に寄港し、約2ヶ月。
海上輸送費は約75万円です。
これにシエラレオネ・フリータウン港から、OLG学園までの陸上輸送費と活動費を25万円とし、輸送活動費として目標は100万円です。
 
3月17日(水)の出港を予定し、非常食が届くのは5月中~下旬。
OLG学園と、県に相当する司教会で、最終的な届け先はお考え頂きます。
私としては、今回だけの取り組みとは考えていません。
提供して頂いた学校には、OLG学園での活動の様子をまとめたものをお返しします。

卒業生へは毎年非常食が返却されますので、来年度以降も続けたいと思っています。
また、今回は初めてなので愛知だけにしますが、全国の学校に拡げれば、10万個、100万個といった数もありえます。
そうなるとたいへんなことになってしまいますが・・・。 
また、フィリピン・キナタルカン島で、住民の皆さんの要望にそって独自の活動として「キナタルカン食堂」が始まったように 
シエラレオネでも住民の皆さんの要望にそって何かの活動を始めていきたいと考えています。
また、エボラ出血熱終息後には、スタディーツアーも計画したいと思っています。
ともあれ被災者の想いに寄り添いながら、愛知ボラセンらしい活動を工夫していきたいと考えています。 

このブログをご覧の皆さんにお願いしたいのは、輸送活動費の約100万円へのご協力です。

振込先は
郵貯銀行
口座名:被災者応援愛知ボランティアセンター義捐金
記号12140
番号34298531

他行からは
店番218(にいちはち)
普通預金
3429853

※義捐金口座ですが、今は使っていない口座のため、一時的に義捐金口座を使います。
他と区別するために、お名前の後ろに、「シエラ」とおつけください。→例:久田光政シエラ

現地ボランティアや、エール実行委員会の折に、直接お渡しくださってもけっこうです。

どうか皆さまのご協力をお願いします。

 

追伸
第26回 東海高校サタデープログラム 2月21日(土)に、「ともに歩む会」の菅野さんの講演を計画しています。
詳細が決まりましたら、お伝えします。
ぜひ、シエラレオネのお話などを直接お聞きください。

 

 

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阪神大震災20周年追悼式&募金 1月17日(土) 募金:午後2時~5時15分 追悼式5時20分~6時(募金時間変更)

2015年01月14日 02時20分05秒 | 募金活動

代表の久田です。

年末年始の高校生の震災孤児遺児応援街頭募金、凄いですね^^

12月29日(月) 7校19人    52,817円 栄
12月30日(火) 8校24人   31,119円 栄
 1月  4日(日) 8校  9人  149,202円 熱田神宮
  1月  5日(月) 6校  8人  229,316円 熱田神宮
 1月11日(日)23校34人+愛知ボラセン   52,176円 栄
 1月12日(月)11校16人  57,000円 栄


合計 6日間  のべ110人(高校生のみ)  573,430円 
高校生のパワー とどまるところを知らないという感じですね。
寒い中、募金に参加された皆さん、募金してくださった皆さん ありがとうございます。

さて、今週土曜日の1月17日は阪神淡路大震災から20年になります。
愛知ボラセンは、阪神大震災の時に起ち上げた「震災でお父さんお母さんを亡くした中学生高校生に奨学金を贈る中学生高校生の会」を
ベースにして活動を開始しました。

これまでも毎年1月17日には栄・希望の泉前で追悼式を行ってきました。今年も下記の要項で追悼式&募金を行います。ぜひご参加ください。

時  :2015年1月17日(土)午後2時~午後6時(※時間を変更しました)
所  :名古屋市中区栄 希望の泉(噴水)前
主催: 震災でお父さんお母さんを亡くした中学生高校生に奨学金を贈る中学生高校生の会
共催:愛知県高校生フェスティバル実行委員会
協力:NPO法人被災者応援愛知ボランティアセンター

13:30 集合
14:00 東日本大震災孤児遺児応援募金開始(栄周辺) 
16:00 キャンドル準備開始
17:15 募金終了 

17:20 追悼式開始(希望の泉前)
17:25 群舞(愛知県高校生フェスティバル実行委員会)
17:46 黙祷(震災から20年12時間後)
18:00 終了
19:00 片付け終了/撤収 

 

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1月から11日、12日 街頭募金活動のご報告

2015年01月14日 00時59分49秒 | 募金活動

こんばんは。田中です!
三連休いかがお過ごしでしたか?
愛知ボラセンは、同朋高校にて追悼キャンドル作製、でらえぇ会議、11日募金活動、、、といつものように元気でした!

それでは、11日、12日の募金活動のご報告をさせていただきます!
よろしくお願いします。




聖霊高校二年 森彩香です!


1月11日と12日の二日間に渡って、東日本大震災でお父さんお母さんを亡くした子どもたちに奨学金を贈るための募金活動を行いました!!



11日
23校34人+愛知ボラセン 52,176円

12日
11校16人 57,000円

一緒に活動をした友だちが、
やりがいを感じ、これからも参加していきたい!と声をかけてくれたのが嬉しかったです!


寒い中活動に参加してくださった皆さん、募金をしてくださった皆さん、
本当にありがとうございましたm(__)m



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1月4日、5日 震災孤児遺児応援募金活動 ご報告

2015年01月06日 16時53分43秒 | 募金活動


明けましておめでとうございますm(__)m

奨学金を贈る会会長の聖霊高校二年森彩香です!!



1月4.5日の二日間で熱田神宮(名鉄神宮前駅付近)にて『東日本大震災でお父さんお母さんを亡くした子どもたちに奨学金を贈る募金』を行いました!

4日 8校9人 149,202円

5日 6校8人 229,316円+1㌦1㌣

年始でバタバタしている中、2日間で9校13人もの中高生が参加してくださいました!!
募金は、2日間でなんと!378,518円+1㌦1㌣

ありがとうございました。

募金に協力してくださった皆様、本当にありがとうございましたm(__)m


では、今年もよろしくお願い致します。

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12月 高校生の街頭募金活動ご報告

2015年01月03日 01時25分03秒 | 募金活動

こんばんは。田中です。

年が明けて直ぐ、日をまたいでしまいましたが今日(2日)、先ほど第131回のボランティアバスが名古屋を出発しました‼︎
参加は20人のボランティアさんと、久田代表とドライバーさん2人の23人です‼︎

なんと代表は、学校が冬休みになったかと思ったら、そのまま十八成浜でお餅つきをして、その後にフィリピンへ。
そして日本で年越ししをしながら、2日のブログの長い文章をまとめ、そしてまた十八成浜へというハードスケジュールです‼︎

今年も皆さん一緒に、元気に活動していきましょう‼︎

さて、年末に高校生が行なった募金活動のご報告です。

寒い中、お疲れ様でした。



こんばんは\(^o^)/
聖霊高校2年の森彩香です!

先日、12月29日と30日に栄にて、募金活動を行いました!

では、報告です!

-29日-
東日本大震災でお父さんお母さんを亡くした中学生高校生に奨学金を贈る募金
7校19人 52,817円

-30日-
東日本大震災でお父さんお母さんを亡くした中学生高校生に奨学金を贈る募金
8校24人 31,119円

2日で合計83,936円になりました。

2015年も引き続き応援を続けていきますので、よろしくお願いいたします☆

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あけましておめでとうございます

2015年01月02日 13時41分26秒 | スタッフのつぶやき

明けましておめでとうございます。代表の久田です。
2014年の愛知ボランティアセンターの活動を振り返り、2015年の活動を展望したいと思います。
原稿用紙21枚分にもなりますが、お読みください。 

愛知ボラセンの十八成浜での活動も孤児遺児応援活動もこれからが期待され、ますます重要に
NPO法人被災者応援愛知ボランティアセンターの最大の特徴は、震災から3年を越えた2014年も実に多くの人が集われたことにあると思います。活動に参加される方の数の多さを目指し、競っているわけではありません。ですが、参加される方が多いということは、それだけ多くの皆さんの想いに応えられる活動であることの反映と考えています。一般には震災から3年を越えた今、ボランティア参加者の減少を嘆く声はよく聞かれます。「被災地ではまだまだやらなければならないことはたくさんあります」というようなことをしばしば聞きます。
今、愛知ボラセンの被災者応援活動は「まだまだ」というのではなく、十八成浜では復興へ、新しい浜づくりへと活動が質的に進化しています。十八成浜住民の悲願ともいえる天然ビーチの再生を含む、砂浜公園計画は石巻市が8億5000万円の予算を計上し、市の具体的なプランになりました。また、1,000本のアーモンドで日本一のアーモンド苑づくりを含む花のなる樹木1,800本植樹計画は、2014年度事業としてアーモンド150本、ヤマザクラ30本の合計180本を植樹して具体的にスタートしました。震災孤児遺児応援活動は、全孤児遺児を対象に激励金を贈る網羅的な活動に加え、愛知の学生とお父さんお母さんを亡くした東北の学生たちの人間関係を深める活動へと進化しています。
愛知ボラセンの活動は「まだまだ」ではなく、これからが期待され、ますます重要になる活動を展開していると思います。

 「相利共生」で私たちの人間的な成長を促しています
十八成浜桃源郷プロジェクトに被災者の皆さんもボランティアさんも希望を見出し、楽しみにしています。「でらえぇ~友だちつぐっぺぇ笑顔プロジェクト」は参加した愛知と東北の学生たちそれぞれが自分たちにとって大切な場として丁寧につくりあげています。ここにも参加者には楽しみがあり、明日への希望を見出しています。だからこそ、多くの方々が自発的に集ってこられるのだと思います。被災者を仲間として応援し、ボランティアさんが集まる場としてのーボランティアセンターとなることを目的に「被災者応援愛知ボランティアセンター」と名付けましたが、その名前の通りの活動をこれまでにできてきているのではないかと思っています。
多くのボランティアさんが集い、ボランティアさんと被災者の皆さんが、そして、ボランティアさん同士が人間関係を深めてきています。その関係は、被災者の皆さんもボランティアさんもお互いによかったと思えるものになっています。そこには生物界でいうところの「相利共生」、つまり互いに「利益」を得られる共生関係が生まれています。さらに「相利共生」は生物の進化を促進していると考えられています。つまり、私たちの得ている「利」は、私たちの「進化」、つまり人間的な成長を促しています。

定住者増が十八成浜桃源郷プロジェクトの核
それぞれの活動について具体的に確認しおきたいと思います。
2014年で最も大きなことは、十八成浜の復興をめざす「十八成浜桃源郷プロジェクト」が具体的に始動したことです。「十八成浜桃源郷プロジェクト」は、砂浜の再生と津波で流された低平地に砂をいれる砂公園を合せた「砂浜公園」づくりと、1,000本のアーモンドで日本一のアーモンド苑と800本のいろいろな桜を植え、アーモンドオイルなどの特産品もつくる「植樹プロジェクト」の二本立ての復興計画です。将来的には年間10万人の訪問客を想定し、訪問客による収益を十八成浜の高齢者に必要な施設経営(ディケアセンター、ディサービスセンター、診療所など)に充て、首都圏や仙台市、石巻市中心部などからの高齢者が定住したくなる十八成浜をつくるというのがこのプロジェクトの核です。砂浜公園は10月に石巻市が8億5000万円の予算を立てて、実現すると新聞で発表しました。2013年に申請したカタールフレンド基金は実現しませんでしたが、その時の計画がほぼそのまま石巻市によって実現化することになりました。そして、11月にはアーモンドの苗木150本、ヤマザクラの苗木20本を植樹しました。アーモンドもサクラも今春には花をつけると専門家からは伺っています。春の到来を心から楽しみにしています。
「十八成浜桃源郷プロジェクト」は、砂浜公園も花の木の植樹も被災者の思いを愛知ボラセンが受け止めたことから始まりました。そして、被災者の思いを少しアレンジして、多くの人におもしろいと思って頂けるようなプランにするお手伝いを愛知ボラセンがしました。また、石巻市長をはじめ石巻市や牡鹿総合支所の担当者や、その道の専門家との協議を重ねる中で、砂浜公園と花の木の植樹が現実のものとして見えてくる段階まできました。最終目標である定住まではまだまだ遠い道のりですが、十八成浜復興の道筋が明確になってきたように思います。
愛知ボラセンの被災者応援活動は緊急時の対応に始まり、仮設住宅で孤独死を出さないお手伝い、被災者のための復興住宅建築のお手伝い、被災地での人間関係の再生のお手伝いなどをしつつ、被災地域の復興という極めて長期的な視点をもった活動を、被災者に寄り添って継続しているところに大きな特徴があることがより明確になってきた1年だったと思います。
2014年の被災地へのボランティア活動は22回(通算130回)、のべ約900人の方々が参加されています。十八成浜でのボランティア活動は、「チーム恭一with安吉&文吾」、「くぐなり食堂」、「心配り・心拾い」の3本柱。これに鮎川小学校仮設で時々開催する「和みクラフト」、鍼灸の先生方による「リラクゼーション」の活動が時々加わります。さらに楽器演奏などの特技をお持ちの方々のスペシャルコンサートも時々行います。この通算130回に及ぶ被災地ボランティア活動が、十八成浜の復興計画構築の基本になっています。

愛知でのボランティア活動は年間200日、のべ約3,000人もの方々が参加されています
愛知ボラセンの活動のもう一つの大きな特徴は、名古屋での旺盛なボランティア活動です。22回のボランティアバスの見送りには約20人前後、出迎えには10人前後の方々が自発的に参加されています。この数だけでものべ600人以上になります。毎年3月に開催している犠牲者追悼・被災者応援イベント「エール」では、犠牲になられた方の数のキャンドルを手作りします。10月から2月にかけて、毎週の月、水、金、土、日にキャンドルを作ります。その回数は100回近くにもなります。平日は5人前後、土日は20人前後の方が参加されます。のべ参加者は1,000人を超えます。震災孤児遺児応援ワンコインサポーターズ活動は、毎月1回の事務作業には毎月10人前後が参加されています。
高校生を中心にした東日本大震災が発生した3月11日に因み、毎月11日に名古屋の繁華街で実施する「震災孤児遺児応援11日募金」には毎月20人前後が参加されています。昨年は毎月8日にも高校生が「フィリピン台風倒壊学校応援募金」を実施しました。事務作業には年間のべ約100人、募金活動にはのべ400人の方々が参加されています。
愛知ボラセンがお世話になっている真宗大谷派東別院。毎月12日に東別院の開基一如上人の命日(元禄13年4月12日)にちなんで御坊縁日「一如さん」が開催されます。境内には野菜、果物、植木、陶器、衣料品などの露店が軒を並べます。その中で本堂に最も近い場所に愛知ボラセンのボランティアさんによる「牡鹿工房」の店も並びます。鮎川浜にある仮設住宅のお母さんたちが作った手作り作品や、愛知ボラセンの「和みクラフト」に集う皆さんの手作り作品がお店に並んでいます。なじみのお客さんもいて、楽しいひと時です。
こうした日常のボランティア活動は年間200日を超え、のべ約3,000人もの方々が参加されています。さらに特徴的なことは、参加される皆さんは我が事として主体的に参加されているということです。「動員」されて参加される方はいらっしゃいません。まさに自発的自主的なボランティア活動になっています。
東日本大震災から3年目の活動をこれだけの参加規模で、これだけの頻度で展開している災害ボランティア団体はおそらく他には見られないのではないかと思います。

ワンコインサポーターさんは、約4,900人、約8,400口に
愛知ボラセンの重要な活動として、東日本大震災でお父さんお母さんを亡くした子どもたち1,755人全員が高校を卒業する2030年まで応援を続ける「震災孤児遺児応援ワンコインサポーターズ活動」があります。ワンコインサポーターさんは今年末で約4,900人、のべ約8,400口となりました。今年は970人の孤児遺児に総額5,853万円の応援金を贈り、この3年間の合計はのべ2,981人に総額1億9805万円の応援金を贈っています。
愛知ボラセンの活動は、宮城県石巻市十八成浜を深く応援するピンポイントの現地ボランティアとともに、孤児遺児応援活動は広く被災地全体を対象とした網羅的な活動の二本立てになっています。こうした広さと深さを一つのボランティア団体が実践していることも全国的に稀有なことのようです。そして、この二本立ての活動が深く結びついたのが、震災孤児遺児と愛知の学生ボランティアが寝食をともにして交流し、人間関係を深め、癒しの場を創る「でらえぇ~友だちつぐっぺぇ笑顔プロジェクト」です。2013年3月に名古屋で開始したこの取り組みは2013年8月石巻市、2014年3月名古屋、8月石巻市と年2回開催をしています。毎回15人前後の東北の学生と25人前後の愛知の学生と5人前後の大人サポートスタッフが参加し、深い人間関係を築いています。

団体の垣根を越えて311合同追悼式を発案~16,000本の手作りキャンドルで犠牲者を追悼
毎年3月第一土曜日に開催する犠牲者追悼・被災者応援イベント「エール」。東別院の会場に1,000人を超える方々が集いました。一民間団体でこれだけの規模の追悼式を開催することも稀有なことと思います。そして、2014年3月11日に名古屋・栄で愛知県内の災害ボランティア団体が日ごろの垣根を越えて集まり、追悼式を開催しました。この追悼式は愛知ボラセンの発案で始まったものです。災害ボランティアにとって忘れられない大切な日である3月11日に犠牲者を悼むことは、「次」につながるものだとの思いからです。平日にもかかわらず、1,000人を超える方々が祈りを捧げました。民間ボランティア合同の追悼式はおそらく愛知だけで開催されていると思われます。

フィリピン・キナタルカン島でも被災者に寄り添った活動を展開
2013年11月の台風30号(フィリピン名ヨランダ)で甚大な被害のあったキナタルカン島。愛知ボラセンの海外途上国被災地応援活動の第一歩となりました。35,000着の応援衣類を贈り、4つの学校に計6棟の応急仮設教室を建築しました。キナタルカン島での応援活動は十八成浜との共通がいくつかあります。第一に自治体の中心部から離れていてボランティアがあまりこない地域であること、第二に周囲の他の地域と別れていて応援するエリアが明確であることです。そして、ともに首長や自治体との関係を結んでいます。フィリピンには愛知ボラセンの現地スタッフであるルー・テネロさんが、月に20日前後キナタルカン島に滞在し、島の人たちとの人間関係を深めています。台風から1年以上が経過した今、キナタルカン島はもとよりサンタフェ自治体にもNPO・NGOはほとんどいなくなっています。サンタフェ自治体のホセ・エスガナ首長は、「多くのNGOがキナタルカン島に来て、多くの常駐者もいたが、それほどの成果をあげていない。なぜ愛知ボラセンだけが今も活動を続け、成果をあげているのか?」と尋ねられました。十八成でもキナタルカン島でも愛知ボラセンは被災者に寄り添って継続的な応援活動の中から復興に向けた展望を示していると思います。

今年も各地で自然災害発生~必要なところへ慎重で柔軟な対応を
2014年も日本各地で災害が発生しました。愛知ボラセンとしては、0泊3日で行ける範囲で、愛知からバスで多くのボランティアさんが参加しなければならない規模の災害に対して、スタッフが前乗りして、実施の可否を判断しています。7月の南木曽町の豪雨水害では、ボランティア募集は県内でしたが、名古屋からの近さを考えて、ボランティアバス参加者募集を募集しました。そしてそれと並行してスタッフが現地ボランティアとして活動に参加しました。その中で地元の人たちのボランティアが多いことなどを勘案して、ボランティアバスの中止を決めました。8月には京都府福知山市、兵庫県丹波市、広島市で相次いで豪雨水害、土砂災害が発生しました。この中で最も報道が少なく、水害と土砂災害の両方の被害があった兵庫県丹波市へスタッフを派遣し、ボランティアバスを出すことを決め、合計3回のボラバスを出しました。11月の長野県での地震はボランティア募集が県内に限定されていたこと、地震の被害状況を考慮して、ボランティアバスの派遣は見送りました。今後も視察を行い、慎重でかつ柔軟な対応を心がけていきたいと考えています。

一方で、スタッフ減員と厳しい財政
愛知ボラセンの活動そのものは比較的順調に実施していくことができました。しかし、10人のスタッフでスタートした愛知ボラセンですが、スタッフの多くが新しい人生を歩み出し、愛知ボラセンの活動から距離をおかざるをえなくなってきました。このためボラセンの運営にやや制限をかけざるをえない状況になっています。久田、田中ともに最大限の力を発揮したいと思っていますが、ボランティアさんにも運営に関してご協力を賜ることになろうかと考えています。 

2015年の展望~行政を積極的にリードし、十八成桃源郷プロジェクト実現へ
続いて、2015年の活動を展望したいと思います。
十八成浜と牡鹿半島全体につながる復興活動では、ある策があります。可能性は限りなくゼロに近い荒唐無稽な「妄想」で、具体的に紹介するもの憚られるようなプランですが、正月あげ早々からその可能性を探り、わずかでも可能性があれば、実現にむけて努力したいと思っています。
十八成浜の砂浜公園の実現に向けては、行政任せずにせず、今年中にビーチの砂の確保のメドをつけ、行政をリードして、砂浜公園を実現させていかなければならないと考えています。
1,000本のアーモンドを植えるエリアの確保も重要なことです。昨年末に植えたアーモンドやヤマザクラが花をつけてから、今回アーモンドを植えた場所の近くにある土砂の仮置き場の跡地利用について、行政との話し合いを行うつもりです。
十八成浜の現地ボランティアは2014年同様に月2回程度の頻度で3本柱の活動を核にして、実施するつもりです。多くの皆さんのご参加を期待しています。

西アフリカ・エボラ出血熱被災地の子どもたちの応援活動を始めます
2105年の新しい活動として、エボラ出血熱で甚大な被害がでている西アフリカの子どもたちの応援を始めます。年末に国連機関からエボラ出血熱の被害が大きい西アフリカのシエラレオネ、ギニア、リベリアで2015年3月までに100万人レベルの飢餓状態に陥る危険性があるとの報道がありました。
愛知ボラセンと、愛知県高校生フェスティバル実行委員会、大震災でお父さんお母さんを亡くした中学生高校生に奨学金を贈る中学生高校生の会が協力して、西アフリカの子どもたちを応援する活動を開始します。具体的には、愛知私学の多くでは、緊急時非常食を全生徒分備蓄していますこれは新入学時に生徒の保護者の費用で購入し、卒業時に返却します。それらの緊急時非常食の賞味期限は1、2年残っています。卒業生からこの緊急時非常食を3団体に寄付して頂き、それを西アフリカの子どもたちに届けようというものです。愛知県の私立学校の卒業生は約2万人。その半数からの寄付を得られれば、約1万個の非常食を確保できます。1万個の非常食はフィリピンの応援衣類35,000着と同じくらいの分量になります。
最大の問題点は輸送にあると考えています。フィリピンのように独自に送ることは難しいと判断しています。日本政府の応援の枠組みに入れられないかと、愛知県高校生フェスティバル元実行委員長の経験者の衆議院議員に可能性を探ってもらっています。3団体としては、今回成功すれば今後数年間継続して、この時期に緊急時非常食を西アフリカに送る活動を実施し、さらにその地域の復興にも関わっていきたいと考えています。

経済的に困窮している孤児遺児家庭への貸付事業の準備に入ります
震災孤児遺児応援活動では、2015年度には目標2万人(2万口)の半分に近づけるように努力していこうと考えています。ワンコインリーフレットは夏ごろには新しいものに更新したいと考えています。
この3月には震災当時中学3年生だった子どもたちが卒業します。高校生以下の孤児遺児の数は発災時の1,755人から、2015年度には計算上では約1,200人~1,300人になります。来年度あたりには経済的困窮家庭を対象とした貸付事業(無利子、返済期限特定せず)ができるような準備に入っていきたいと考えています。

 

65人のお母さんたちと「キナタルカン食堂」を始めます
フィリピン・キナタルカン島では、「キナタルカン食堂」の活動を1月8日から始めます。キナタルカン島のお母さんたち65人がすでに自発的に参加しています。
貧しいキナタルカン島ですが、周囲が海に囲まれ、食べるものに困窮しているわけではありません。ですが、稲作はできる環境にはありません。農作物も盛んに作られているわけではありません。1日中電気があるわけではありませんから、冷蔵庫や冷凍庫で食品を保存するということはできません。偏ったものをそれほど満足できる量ではなく食べているというのが現状です。愛知ボラセン・キナタルカンスタッフのルウさんは月に⒉回子どもたち約100人を対象にした、雑炊のようなものの炊き出しを行っています。
メンバーに参加しているお母さんたちによって協同組合のようなものを作ります。メンバーの家では農作物やブタの飼育を促します。それらをベースにご飯とおかずを作り、販売します。愛知ボラセンが十八成浜で実施しているくぐなり食堂にちなみ、日本名は「キナタルカン食堂」と名付けました。構想通りにいけば、組合員のお母さんたちに給与を払うことができるようになります。
途上国の被災者の支援というと資金を出しての一方通行のような活動をイメージされることが多いと思います。しかし、愛知ボラセンは被災者自身の前に向かおうとする力を応援したいと考えています。

自生るバナナの葉を活用して紙漉に挑戦~キナタルカン島の特産品づくりに挑戦
キナタルカン島にはバナナが自生しています。このバナナの葉を利用して、紙すきをして紙をつくり、キナタルカン島らしいポストカードを創ろうと考えています。これは愛知ボラセンに組織的に参加されている森林を守るバナナくらぶさんの活動から思いつきました。
バナナ1㎏をつくるのにその10倍の葉が捨てられているそうです。バナナくらぶさんか環境保護を子どもたちに教えるために、バナナの葉を利用して紙すきをする活動をされています。できればバナナくらぶさんにキナタルカン島にお越し頂き、それが難しければ私が覚えて、キナタルカンの子どもたちにバナナの葉による紙すきを教えます。それを愛知で、5枚100円程度で販売したいと思っています。年間1,000セット販売できれば、売上は約10万円。約3万ペソになります。キナタルカン島の一家の平均年収は約3万ペソ。これとほぼ同じ売上になります。フィリピン・セブで、お土産としての商業ベースに乗せられるかどうかは不明ですが、キナタルカン島の特産品に育てることにチャレンジしてみたいと思います。

2015年も皆さんとともに被災者応援活動を丁寧に行っていきます
2015年度もこうした活動を展開しつつ、被災者とボランティアさん、ボランティアさん同士が「相利共生」の関係を深められるような被災者応援活動を丁寧に作っていきたいと考えています。
どうぞ2015年もよろしくお願いします。

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