特定非営利活動法人 被災者応援 愛知ボランティアセンター 公式ブログ

2011年3月17日設立。孤児遺児応援活動、被災地ボランティア活動等、現在進行形で被災者応援活動を行っています。

久田@韓国・全州(チョンジュ)

2011年03月26日 18時03分41秒 | スタッフのつぶやき
ソウルから南へ300kmほどにある
全羅北道(チョルラプット)全州市に来ています。
私は8年前から、愛知県の学校を超えた高校生の自主団体
「ハムケ=ともに高校生平和特派員」を結成し、
全州市にある韓国伝統文化高校と交流を続けています。
「ハムケ」は韓国語で「ともに」の意味です。

今回の訪韓は5月に伝統高が訪日する際の準備として位置づけている
第21回交流・第14回訪韓です。

今日は伝統高のハムケサークルの高校生約20人、
それに教頭先生をはじめ5人の先生の参加で、
東日本大震災の報告会をしました。

ニチイケアセンターのワゴン車の説明では、
涙ぐんでいる女子生徒もいました。
教頭先生はほんとうに熱心に聞いてくださいました。

日本への渡航制限がかけられている状況ですから、
5月の訪日は残念ながら中止になりました。
それはやむをえないことと思っています。

教頭先生は、日本に行って、少しでも役に立ちたいが、
それができるものではない。韓国で考えられる応援をしようと、
伝統高の生徒に提案されました。

韓国伝統文化高校は
韓国料理科、韓国音楽科、韓国絵画科、工芸デザイン科があります。
生徒は学科ごとに分かれ、自分たちの特技を活かしたことを考えました。
韓国料理科は日持ちのするクッキーを作り、応援メッセージを韓国語と日本語でいれよう。
韓国のお菓子では一般的ではないので、クッキーにするそうです。
韓国絵画科と工芸デザイン科は応援の作品を作るとのことです。
韓国音楽科は現地で演奏したいけど、それもかなわないので、
演奏と応援メッセージのDVDを作りたいとのことです。
音楽科のDVDはできれば、在日コリアンの皆さんにお送りしたいと思います。

学校全体では義捐金を集めているとのことです。

ここ全州は、昔から農産物の豊かなところです。ビビンバ発祥の地ともいわれています。
ここで頂く食事はほんとうに美味です。
ソウルでも韓国料理は安くておいしいのですが、
全州はもっと安くておいしい韓国料理を頂くことができます。

そのため、豊臣秀吉の朝鮮出兵の時も、日本の植民地時代にも
真っ先にこの地が日本の支配下におかれ、食糧を確保する役割を負わされました。
全州から西の郡山(クンサン)という港町まで、約20kmの直線道路があります。
これは植民地時代に郡山まで農産物を運ぶために作られた道路です。
この道路には桜並木になり、まもなくきれいな道路になります。

この交流の韓国側の中心である朴銀美先生は
「桜は好きだけど、ここの桜だけは好きになれない」とおっしゃっています。
それほど、この街には反日的な空気はまだまだ強く残っているようです。
訪日する生徒の中にも「日本恐怖症でした」と語る生徒は、今もいます。

こうした街だからこそ、ささやかでも草の根の日韓交流を続ける意味があると
私は考えて交流を続けてきました。

伝統高の反応はこれまでの交流の裏打ちがあるからと思っています。
また、韓国から大きな支援が寄せられています。
東日本大震災は取り返しのつかない大きな犠牲を出してしまいました。
しかし、これを機に日本と韓国の関係がまた少しよくなることを私は期待しています。

前述のように残念ながら5月の訪日は中止になりましたが、
代表の先生は日本へ行くとおっしゃっています。
そして、5月4日に南山大学で開催される新入生歓迎フェスティバル2011
(主催:愛知県高校生フェスティバル実行委員会)では、
被災地の高校生を招待し、応援のメッセージを伝える計画ですが、
その時に、韓国の高校生の応援メッセージを渡したいと考えています。

ぜひ、実現させたいと思っています。
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