特定非営利活動法人 被災者応援 愛知ボランティアセンター 公式ブログ

2011年3月17日設立。孤児遺児応援活動、被災地ボランティア活動等、現在進行形で被災者応援活動を行っています。

(7月14日)スタッフ田中より関市ボランティア活動報告

2018年07月16日 08時22分22秒 | [平成30年(2018年)7月豪雨]岐阜県関市ボランティア(有志)

こんにちは。スタッフ田中です。

3連休初日に、スタッフ德倉と一緒に関市へボランティア活動へ行ってきました!!!

先に更新したブログのように、今回はボラバスは中止となりましたが、災害VCが継続するとのことだったので、有志総勢10人で活動を行いました。

 

8時から受付開始とのことで、少し早めに到着できるよう東別院前へ集合し出発。

朝だったこともあり、スイスイと40分ほどでVCのある市役所お隣の若草プラザに到着しました。

到着すると、よく知ったお顔の方があちらこちら。

経験を積んだ有識者の方々が集結していてとても心強いなと感じました。

 

手続きなど、VCへの負担が極力かからないようにと団体名簿を作成し、必要な道具も持っていったこともあり、受付からマッチングまでとても早くスムーズに流れていきました。

また、都度都度ブースで熱中症対策の水を配布していたり、「今日はありがとうございます!」「よろしくお願いします!」と運営の方々が声掛けをして下さっていました。

突然の災害でバタバタな中、とても丁寧な運営をされていたのが印象的でした。

 

私たちは車で20分程離れた神野という地域で午前1軒、午後1軒の2件のお宅で活動させていただきました。

1軒目のお宅での活動は、おうちの中4カ所の泥出しと廃材の搬出をおこないました。

「ここまで水が来たんだよ」と、私の胸ぐらいの高さだったとおうちの方が教えてくださり、積み上げられ廃材となってしまった床などに自然の猛威を感じました。

床下の粘土質の泥はスコップですくってもなかなか取り切れず、20分ごとに休憩を入れながら協力して進めていきました。

この日の最高気温は29℃。汗が滝のように流れました。

休憩のたびに「冷たいお茶あるぞ!」と声をかけてくださるご主人。

「持ってきたのでお気遣いなさらないでください」とお伝えしたら、「こんなことしかできないから、あんたたちの為に用意したんだから」とおっしゃってくださり、ご主人のご厚意に甘えさせていただき、より一層気合が入ります。

志願して活動しているものの、とても厳しい状況の中での大変な活動だったので、メンバー同士声を掛けながら、一人ではなく協力し合いながら進め、午前中で完了することが出来ました。

最後は、道具を洗い、床や壁などにとんでしまった泥を拭き、箒で掃き掃除をしてお宅を後にしました。

※近く(裏)の2軒目のお宅の前に車が止めれなかっため、午後もおうちの前の道路へ車を停めさせていただきました。


2軒目のお宅は、全く手つかずのお宅でした。

午前の活動中、自治会長さんから午後にもう1軒裏のおうちを片付けてはくれないだろうか。とお声がかかり、すぐにVCへ連絡をとり午後はそちらで活動することに。

全く手つかずのため、まずはお宅の中にあるものをすべて運びだしてほしいという依頼でした。

※写真は許可を取って数枚撮影させていただきました。

 

お宅のあちこちに水の爪痕が残っており、泥とはまた違い、見慣れた生活用品が水に浸かりぼろぼろになっていました。

畳も、床も腐り、床が抜けている箇所もいくつかありました。

冷蔵庫を傾けたら、大量の水が中から流れ出しました。

10人での活動だったので、お宅から外へ運び出すチーム、外で分別するチーム、トラックへ積み集積場へ運ぶチームと分かれ、

半日では絶対に終わらないような状態でしたが、何とかおうちの中だけでもと、みんな必死でした。

どんどんお宅の中の物が減っていく様子を見て、「何にもなくなっちゃたなぁ」とご主人。

「作業は進みましたが、なんだか寂しいですよね。」とお伝えしたら、

「でももういいんです。仕方ない。本当にありがとうございます。」とすっきりとしたお顔で話すご主人。

発災から1週間、自分ではどうにもできないこの状況を変えることがスタートなんだと、おっしゃっていました。

ご主人の大切なものたちを運び出すことが「ありがとう」なのだと、とても悲しくなりました。

それでも、今出来る事を。

このお宅のご主人のお力になれるよう精一杯活動してきました。

集積場は、可燃、鉄、プラスチック、がれき、電化製品・・・など複数の山で分かれており、ついこの間まではすべてが廃棄されるものではなかったのだと言葉が出ない光景でした。

※写真、わかりづらくてすみません。作業しながらでちゃんと撮れませんでした。360℃こういった山が出来ていました。

 収集車が何度も来て、集積場にあるものを運んでいましたが、山は大きくなるばかりでした。

途中地域の公民館?のお手洗いを貸していただき、その際にも冷たい飲み物を、いただきました。(持って帰ってみんなにあげて!と人数分)

お茶や水、スポーツドリンクもありましたが、甘い炭酸ジュースなどもあり、「疲れたり、こんなに暑い日はこういったのも飲みたくなるんじゃないかなと思って」とボランティアのことを考えたセレクトだそう。

そうなんです。朝から経口補水液など飲んでいて、甘いジュース、炭酸のしゅわしゅわ、みんな大喜びでした。

 

VCでの活動時間は15時まで。

なんとかお宅の中のものの運び出しを15時に終え、ご主人と談笑して活動を終えました。

 

VCに報告に行くため車に戻ると、、、1軒目に伺ったお宅の方たちが出てきてくださいました。

「もっと大変なひとたちがいる」ありがとう、ありがとうと最後まで手を振り見送ってくださいました。

 

今回一緒に活動したメンバーは、

災害時いつも駆け付けている方、なんとか仕事を調整し1日空けたのだという方、人から聞くことだけでなく自分でちゃんと知りたいのだと飛び込んできた初参加の大学生、、、いろいろな方がいましたが、

大きな怪我もなく、熱中症で倒れる人もなく、協力し最大限の力を発揮できたのではないかと思います。

今週末は岡山にボラバスが出ることになっています。

私に出来るかな、そう思っていらっしゃる方もいいるかもしれませんが、未経験者でも、女性でも、高齢でも(大丈夫でしょうか?とよく問い合わせがあります)、【何か力になりたい】と思って愛知ボラセンのブログを読んでくださったみなさん、それぞれ出来ることがあります。

今回だと、大きなタンスや冷蔵庫も持ち上げ外へ出すような力仕事もありましたが、食器棚からお皿をだし箱へしまっていく細かな活動もたくさんありました。

それぞれが無理なく、出来ることをやればいいのだと、

そのそれぞれの皆さんが、一緒にチームとして活動するからボラバスを出すことの意味があるのだと私たち愛知ボラセンは思っています。

たくさんの方が亡くなり、多くの方が被災し、今も苦しい状況が各地で続いています。

どうか、ご都合のつく方がいらっしゃいましたら、一緒に活動をしていただけないでしょうか。

 

<災害は起こってほしくはありませんが、いざという時のための経験は財産だ>

一緒に活動したメンバーがSNSにこう書いていました。

自分が被災したら。自分の大切な人が被災したら。

いつかこの経験や知識が役に立つことがあるかもしれません。

 

どうかよろしくお願いします。

 

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