森は続いて行った。
両親も言っていた事だ、アメリカは自由の国である。国籍人種問わず、自身の才覚次第で幾らでも良い暮らしが出来る。神は常に自身らと共にあって、その行く末を見守ってくれているのだ。
自分は今、何処にいるのか、不意に疑問にはなっていた。妹も多分”同じ”だったろう。両親が亡くなって、意識の中に欠落と疑問が膨らんでいった。自身らに出来る事は何も無いのだ、もう、両親の言っていた未来、それは何処にも見えなかった。ここへ進む以外は。
妹は、それでも”ここ”で、何かを見つけたろうか。
先住民族がいました
何故
文明に踏み潰された人々
文明…
それは記憶か、或いは悪夢の中をひた走る少年は、その先に何を見るのか、以下次回。