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エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子どもが、出来る、やれる、分かる、と感じるまで

2016-09-13 08:14:40 | トラウマを負う≪本当の自分≫を取り戻す

 

 

 
約束の2種
   生きている意味 ― 女子高生買春と20代の自殺 ―心の時空を秩序づける力 : 市民宗教~体制順応主義2013-09-11 03:00:02 | エ......
 

 

 Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self   consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること  意識、脳科学、治療』の翻訳。発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども、大人

 最終章の第7章、p.289下側の、面接者から。

 

 

 

 

 

 面接者: 自分についてどう見ていますか? その自分に対する眼は、回復する時に変わりましたか?

 キム : まあ、上がったり下がったりですね。自分に対する見方は、以前よりも、当を得てきていると思います。というのも、人様が私を見るように、自分を見るようにし出しているからです。いまだ、恥ずかしい気持ちもありますよ。自分をチッポケに感じたり、こんなの私じゃないと感じること(自分に対する子どもの感じ)もあります。でもね、(概して)いまは、出来る、やれる、分かる、と自分に対して思えます。正直に言って、自分で自分に嫌気がさすことも、もうありません

 

 

 

 

 

 素晴らしいですね。発達トラウマ障害(DTD)の人が、自信を取り戻すとこうなりますね。自信を取り戻せば、出来る、やれる、分かる、と感じるものですよ。そうすれば、自分に嫌気がさすことも、自ずからなくなりますよね。

 

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発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子どもだらけなのは、赤ちゃんの心と脳の発達について、子どもに母親に教育が行き届いていないから

2016-09-13 07:48:28 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
新しい人、新しい社会、登場。
    ハッキリと「NO」と言える人間、パレーシアステスが、新時代を切り開きます。 Young Man Luther 『青年ルター』p.226始めから。  ......
 

 発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害のことは、知らない人が、児童精神科医、大学の心理の教員も含めて、驚くほど多い。ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.153の、第2パラグラフ、8行目途中から。

 

 

 

 

 

何百万ドルものお金が、幼い子どものニーズに関する教育に費やす努力の希望は、私も関わりがありますが、このようなネグレクトが、無知のために起ることを、もっともっと少なくすることです。これはとても効果があるだろうと信じています。しかし、私どもの社会には年齢による差別があること、こういった大事な考えが教育に取り入れられていないこと、多くの人が幼い子どもと一緒に過ごす経験が限られていることのために、多くの親や子どもが未だ危機に晒されています

 

 

 

 

なかでも、弟か妹が生まれる時に、2才~4才までの、お兄ちゃんやお姉ちゃんが、親戚のところに預けられたり、あるいは、看護師や福祉施設の職員で、夜勤に出て、2才~4才の子が預けられたりする場合がありますね。この時期の子どもが夜間、母親から離れる時、「捨てられた」と感じやすい。毎年10ケース位の子どもから大人までが、このケースです。「見捨てられ不安」があることも分からずに、いろんな課題【その課題が心理的なものだとも分からない】に悩んでいますよ。ですから、0-3歳の赤ちゃんの心と脳の発達について、小学校や中学で教えることが必要ですし、母親になる人には全員教育することも必要です

 

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発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の心の地図は、軽蔑と恥だらけ!

2016-09-13 06:48:49 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
自分を確かにさせてくれるもの
   全人格性と言ったら、難しそうですね、これは単に、頭の話じゃないということです。今の日本で、知ることと言ったら、単なる情報であることがあまりにも多すぎ。そんなもので......
 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども。その心の地図はメチャクチャです。

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.129の最後のパラグラフから。

 

 

 

 

 

 子どもの頃、私どもは自分の世界の中心に入ると、そこでは、身の回りに起きることは、自己中心的な視点から解釈しますね。もし、両親や祖父母が、「最高に可愛いわね、世界一だわ」などと言い続けるならば、その判断にアレコレと異論を差し挟みませんね。私どもは、まさにこれですね。心の底では、自分自身について、違った形で教えられても、自分自身は「最高」と感じるものです。その結果、自分に対して酷いことをする人と関わったら、酷く怒るでしょうね。気分は悪くなりますし、馴染もありませんよね。家と同じじゃない。ところが、子どもの頃に、虐待されて来たり、ネグレクトされて来ていたら、あるいは、性が嫌悪と結びついている家庭で育ったら、私どもの心の地図は、全く別のメッセージを孕むことになりますね。自分を感じる感じは、軽蔑と恥で彩られますし、「私は、あの人のものなんだ」と思うようになりますし、虐待されても、文句を言うことができなくなります

 

 

 

 

 

 かくして、発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子どもと大人は、自分を軽蔑し、価値がないものと恥じている訳です。自分は、人の物、虐待や酷いネグレクトをされても、文句も言わなくなる…。恐ろしいことですね。

 

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エリック・エリクソンの「教科書」

2016-09-13 05:52:59 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
約束の2種
   生きている意味 ― 女子高生買春と20代の自殺 ―心の時空を秩序づける力 : 市民宗教~体制順応主義2013-09-11 03:00:02 | エ......
 

 Piers, Maria W.編、Play and Development.所収のPlay and Actuality.から。p.128、第3パラグラフ。

 

 

 

 

 

 

 私の「教科書」になっている積み木を1つご紹介します。細かい点まですべてお知らせしますから、この作品の「鍵」と思しきことをお考えいただければと思います。その黒人の少年は、5歳で、元気の良い子です。おそらく、クラスで一番運動神経が良い子どもで、何処の部屋に入ってくる時でも、「何処でやるの?」と聞いてきます。元気に部屋に入ってくるだけじゃぁなくて、すぐに、はじめから決めていたみたいに、背の高い、左右対称の、バランスの取れた人形を作ります。

 

 

 

 

 

 

 子どもがこの手の積み木や箱庭やコラージュをやる時には、やる前からやることを決めてきたみたいな場合が良くあります。その作品を作る必然性があるからだろう、と思います。子どもは、自分かどうすれば、傷を癒すことができるのかを知っているのです。それも、自己治癒能力の一部だと、私は考えます

 この積木は、このブログの初めに翻訳したところにも出てくるものです。文字通り、エリクソンの教科書です。下の写真がそれです。

 

 

 

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