エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

現世考: #佐々木正美先生の世界 #倫理崩壊ニッポン

2017-06-30 04:51:50 | 間奏曲

 

 

 

 
発達トラウマ障害(DTD)という診断は、アメリカでも、日本でも、大いに使える
   愛着障害と≪陽気で楽しい≫プレイフル  ≪陽気で楽しい≫。それは子どもが愉しそうに遊んでいる時の気持ちです。しかも、これはエリクソンが、臨床で最も大事......
 

  エリクソンの研究者と異なり,佐々木正美先生は,臨床を主眼に置いて,エリクソンを読み,臨床に生かしつつ,また,エリクソンのことを優しい言葉で,教えてくださいます。エリクソンが目指してした世界は,誤訳の山を築いておきながら,「立派な仕事ができました」というような厚顔無恥な顔をする,独善的な世界ではありません。子どもが一人でも,心からの笑顔を取り戻して,大人も一緒に笑顔になる≪互恵的なやり取り(お互いさまの関係)≫,ぬくもりと喜びに満ちた世界です。日本で,そのことを一番実現したのは,間違いなく佐々木正美先生でした。

 佐々木正美先生は,エリクソンの日常会話主義に則って,簡単な言葉で,本を書くから,自分が実際に試してみることなく,「読んでおしまい」の人ですと,「内容が薄い」と勘違いしてしまいます。とんでもありません。逆です。短い言葉の中に,読書と臨床を何度も行き来して凝縮した言葉が詰まっているのです。それは,頭で分かるものではなくて,やってみなければわからない人格的真理だといえましょう。

 もっとも,エリクソンのライフサイクル心理学そのものが,やってみなければわからない人格的真理であり,近代科学の意味での,単純な科学的真理ではないのです。ですから,いい加減な臨床しか,してこなかったであろう改訳者みたいに,無理解に基づき,無責任な誤訳の山を築きながら,そうだとも知らずに,平気の平左でいられるわけです。 

 いまのニッポンで,なんで,こんなにウソとゴマカシだらけなのか? それについて,佐々木正美先生はきちんと答えています。

世代間のつながりを失った社会では,倫理はほろびていきます」(『あなたは人生に感謝ができますか? エリクソンの心理学に教えられた「幸せな生き方の道すじ」』p.235)

  いまのニッポンは,繰り返しで申し訳ありませんが,低賃金・長時間労働のために,母親が赤ちゃんの前に≪共にいる≫ことが極端に少ない≪母親はく奪≫が常態化しているので,これほどウソとゴマカシが,世の中に瀰漫しているわけです。

 私どもは,今一度,エリクソンと佐々木正美先生から,学びなおして,賃金倍増と労働時間短縮を実現し,子育てと育ちの中に,倫理を確立していかなくてはなりませんお役所仕事の学校の道徳の授業では,倫理崩壊に拍車がかかるばかりです

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エリクソンの叡智: #ゴールデンルールの一般定式

2017-06-30 00:35:37 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 

  発達トラウマ障害(DTD)のご相談は,こちらへ。agape☆gmail.com  但し,全て半角にしてから,☆→1430777@に変換してください。当方,年間70~80ケースの発達トラウマ障害(DTD)セラピーをしてきていかなりのケースが善くなっていますよ。あなたも是非位一度連絡してください。料金は収入によっていろいろです。世帯所得によって,ワンセッション500円(家庭保護世帯,母親のひとり親世帯など)~

 
インターメッツォ : 感じ方 > 考え方 それと次の段階
    愛着障害と≪陽気で楽しい≫プレイフル  ≪陽気で楽しい≫。それは子どもが愉しそうに遊んでいる時の気持ちです。しかも、これはエリクソンが、臨床......
 

 今宵のエリクソンも、Insight and Responsibility 『自分を内省していたら、相手の気持ちがまるで手に取るように、スゥーッと理解来ますから、相手の気持ちに応答できますから』の、p.233 第2パラグラフ。おそらく,この本の中で一番大事な論文,と思われる「ゴールデンルール(黄金律)」に関する論文から。ここも,エリクソンの真髄をまさに示すところなのに,だからこそ,改訳版の翻訳者が,決定的に大きな無理解を示し,その無理解に基づく誤訳をしていることを,今宵も,ここに示しておきます。

 いかに,無責任で間違った翻訳かが,改めてわかると思います。ドナ・ウィリアムズさんの翻訳をした女性の翻訳と同じくらいに,最高級に無理解な翻訳だといえると考えます。

 まずは,私の翻訳です。

 

 

 

 

 

 私は,普遍的な(光に向かう)向きが一つ心の中にある,ということを提唱したいんですね。それは,一つのことをしているの場合でも,いろんなことをしている場合でも,「最深欲求に応えて,最も強く,自分から人に働きかけ,生き生きする」気持ち,と,ウィリアム・ジェームズが言った,あの気持ちに人がなる普遍的な向きが心の中にあるんですね。「そのとき,ひとりびとりは,その人ならではの≪本当の自分≫が見つかりますよ」と,ジェームズは約束してくれています。しかし,私は,もう一つ,付け足したいと思います。≪本当の自分≫を見つけた人は,あの経験も身に着けることができる,ということです。その経験とはね,「真実に尊い働きかけ(祈り)が,≪そのやり取りを始める働きかけをする人≫≪その働きかけに応じてやり取りするもう一人の人≫との間に,≪互恵的なやり取り(お互いさまの関係)≫が豊かになる」経験も,≪本当の自分≫を見つけた人は,身に着けることにもなるだろう,ということなんですよ。それは,真実に尊い働きかけ(祈り)が,≪その働きかけに応じてやり取りするもう一人の人≫を豊かにするのと≪お互いさまに≫≪そのやり取りを始める働きかけをする人≫も豊かになるという,一つの≪互恵的なやり取り(お互いさまの関係)≫です。

 

 

となります。私が,「普遍的な(光に向かう)向き」と訳したのは,a general orientation,「真実に尊い働きかけ(祈り)」と訳した原文は,truly worthwhile actsです。≪互恵的なやり取り(お互いさまの関係)≫は,mutualityです。actsには,「働きかけ」とか「行為」とか以外に,「祈り」,あるいは,大文字になれば,新約聖書の「使徒言行録」になります。

 これが,改訳になると次のようになります。actualityとact,それから,mutualityの意味が分かりませんから,かなりボカシタ翻訳になっています。改訳者の理解がボヤッとしているからです。

 

 

「私の主張は全体的な方向性といったものがあるということである。全体的な方向性というのは,中心があって,私たちが何をしようと,ウィリアム・ジェームスが言うように「もっとも深く,活動的であり,はつらつとしている」という実感を与えるもののことである。このような中で,私たちは「本物の自分」を発見するとジェームスは言っている。これに加えて私は,次のように言いたい。人はまた同時に,本当に価値のあるものは,行為する当事者と他者との間の相互性(ミューチャリティ)―つまり,他人を強くしているのもかかわらず,自分をも強くする相互性(ミューチャリティ)―を一層拡大していく経験を得るだろう。」

 ただし,改訳でルビになっているところは,()に入れています。下線は,先ほど原文を示した英語の私の訳と,改訳を比較するために,私が付けました。

改訳では,in whatever activity or activities と,most deeply and intensely active and aliveで,訳しモレがあります。それは斜字+下線で示しました。

 でも,これは小さい間違いにすぎません。

 ここは,ゴールデンルール(黄金律)のことを言っているのに,ゴールデンルールの一般定式が,ゴールデンルールになってない,ということです。それが大間違いですね。エリクソンは,この直前に取り上げていますが,キリスト教の代表的なゴールデンルールは,

自分を大切にするのと同じように弱くされた(隣)人を大切にしなさい

 という言葉があります。比例関係を示すのがゴールデンルールです。ところが,ほかのところは,比例関係を示す形で翻訳ができているところもあるのに,肝心要のゴールデンルールの一般定式を示すここで,asが,「…かかわらず,…」となってしまっているんです。改訳者のゴールデンルールに対する無理解ボヤッとした理解の程度がわかるところです。

 また、改訳では、普遍的な(光に向かう)向きが、何の向きなのか、ボヤけてますでしょ。改訳者は、これが心の中にあるオリエンテーショだとは、分かっていないんです!

 後は、推して知るべし、ということでしょう。

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お2人の死

2017-06-30 00:06:05 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 

 
発達トラウマ障害(DTD)は、精神病の総合デパート
    大人が真面目にやってることが、子どもの遊びに及ばない?  遊びは、人間が、過去に自分の経験したことに折り合いをつけ、現在の課題や人間関係を自......
 

 一昨日,6.28, 2017,お2人の人がなくなりました。残念でなりません。

 1人は佐々木正美先生。

 もう1人は,ピーター・バーガーです。

 佐々木正美先生は自閉症療育をリードした児童精神科医,エリクソンのライフサイクル心理学を実践に生かした方,それから,無教会キリスト者の先輩…。秩父学園で学んでいたときにはじめてその本を読みましたから,もう30年,読み続けている先輩です。このブログをはじめたのも,佐々木正美先生の本を読んだことがきっかけでした。

 もう1人は,宮田光雄先生の本の中に出てきて,読むようになった,著名な社会学者であり,神学者。ボストン大学の先生だったんですから,ヴァン・デ・コーク教授と同じですね。バーカーのおかげで,エリクソンのライフサイクル心理学をより徹底した形で理解することができました。特に,エリクソンと,ボンヘッファーをつないでくれたのは,宮田光雄先生であり,バーガーでしたね。

 一つの時代が終わり,新しい時代が始まることを感じます

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#トラウマ #心の地図と心のルールは目に見えない  #だから変えられない?

2017-06-30 00:04:10 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

  発達トラウマ障害(DTD)のご相談は,こちらへ。agape☆gmail.com  但し,全て半角にしてから,☆→1430777@に変換してください。当方,年間70~80ケースの発達トラウマ障害(DTD)セラピーをしてきていかなりのケースが善くなっていますよ。あなたも是非位一度連絡してください。料金は収入によっていろいろです。世帯所得によって,ワンセッション500円(家庭保護世帯,母親のひとり親世帯など)~

 
発達トラウマ障害(DTD)という診断は、アメリカでも、日本でも、大いに使える
   愛着障害と≪陽気で楽しい≫プレイフル  ≪陽気で楽しい≫。それは子どもが愉しそうに遊んでいる時の気持ちです。しかも、これはエリクソンが、臨床で最も大事......
 

 ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『大切にされなかったら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.307,最後のパラグラフから。

 

 

 

 

 

 トラウマのせいで,人は≪いまここ≫を,変えることができない過去に照らし合わせて解釈するままになってしまいます。一つの枠組みで,繰り返し繰り返し作り出す光景は,以前起きたこととビッタシカンカンである場合も,そうでない場合も,あるものの,心の中にある枠組みが,≪出来事≫になったものです。皆さんの心の地図と見えないルールを,今に生き続けているわけです。

 

 

 

 

 

 ですから,ペッソ・ボイデン体感療法は,その目には見えない心の地図と目見えないルールを,目に見えるものにしてくれて,過去からではなく,≪いまここ≫から見直すことができる点で,とても優れています。かなり危険な香りもしますが。

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現世考 : #憲法違反法律違反の毎日  #感覚マヒ #ヘッチャラ #戦争はウソの塊

2017-06-29 06:10:02 | 間奏曲

 

 

 

 

 
発達トラウマ障害(DTD)という診断基準は、信頼性も検証済み
    知恵の子  遊びは芸術品   目の前にいると同時に、心の中にもいる子ども  遊びには、一級の芸術を創造す...>続きを読む  「知恵の子」と......
 

 私が一番好きな哲学者,加藤周一さんは,「戦争はウソの塊」といっていました。今のニッポンで,ウソとゴマカシがこれだけ蔓延しているということは,「もう戦争が始まっている」,と考えた方がいいのかもしれませんね。

 防衛大臣が,「自衛隊も自民党候補を応援している」という類の演説をしてしまったといいますでしょ。法律では,「公務員は不偏不党」,「公務員は全体の奉仕者」となっています。だけど,日ごろから,法はもとより,憲法まで蔑ろにして破っていて,順法精神,コンプライアンスのかけらもないこと,法律破り,憲法違反を,毎日毎日実際にはやってんです。だから,いつの間にか,憲法は実現するもの,法律は守るもの,という感覚がマヒしてきます。習慣って恐ろしいですね

 今回は,あの防衛大臣も,毎日やっていることがついつい口をついて出た。だって,毎日,法律違反,憲法違反をやってんですから。そして,ウソとゴマカシで,それを隠してんですから。防衛大臣が,防衛省から出てきた姿をテレビで見ましたけれども,「ヘッチャラ」と顔に書いてましたもんね。

 私どもがすべきことは決まってますね。

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