エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

発達トラウマ障害(DTD)の人も、人の役に立ちたいと願うもの

2016-09-17 11:41:48 | トラウマを負う≪本当の自分≫を取り戻す

 

 

 

 
自分の感じを生かしてこそ
   単に「勤勉性」ですと、お役所仕事との区別が区別がつきませんでしょ。丸山眞男教授が「無責任の体系」と呼び、ハンナ・アーレントが「人類への犯罪」と呼ぶ、「お役所仕事」......
 

 Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self   consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること  意識、脳科学、治療』の翻訳。発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども、大人

 キムさんも、発達トラウマ障害(DTD)、自分にウソをつき、人にウソをつくことになります。

 最終章の第7章、p.290、中央のキムさんの言葉の第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 キム(つづき): 私はおおよそ40歳ですが、私は人生を生きていない、というのが現実です。つまり、私のほとんどの人生は精神病院で過ごしてきましたし、私を傷つけた人たちもとても苦労していたことも分かりましたし、私も、闘いましたし(涙を流して)、私は戦える相手なら、誰とでも全て戦いましたし、でなければ、諦めるだけでしたから、私を傷つける連中に、自由にさせませんでした。私は、自分が体験してきたことを体験している誰かを1人楽にすることが出れば、それは無駄じゃないでしょう。私は妹のことを思いますし、妹が脱出する唯一の道は、私に会うことです。というのも、そうするのが一番だからです。

 

 

 

 

 

 

 なかなか会話文は、やりがいのあるところですね。その会話を毎日している人には簡単なことでも、その会話を日頃していない人には、難問ですからね。

 今日のところも、慣用句と思われるものが短縮形と思われる形で多用されています。

 発達トラウマ障害(DTD)の人も、人を助けたいと思うものです。キムさんもその一人です。

 

 

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発達トラウマ障害(DTD)の治療の基本の基本 ちょっと訂正版

2016-09-17 06:33:27 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
横暴な権力の末路
    私どもの生命や財産や平和な暮らしを台無しにするのは、空き巣ではありません。アベシンちゃんと悪魔の仲間たちです。 Young Man Luther 『青年......
 

 発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.154の、第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 

 

 トラウマは、ネグレクトされたことに由るものも含みますが、故意であっても、故意でなくても、ストレス反応のシステムに過剰な負荷を掛けますから、自分で自分をコントロールできなくなりますし、発達トラウマ障害(DTD)の子どもたちの治療は、安心・安全な雰囲気で始めなくてはなりません。発達トラウマ障害の治療は、見通しがあり、大事にされる関係でやるのが、一番容易で、一番効果的です。

 

 

 

 

 

 発達トラウマ障害(DTD)治療の基本中の基本ですね。でもね、このブルース・ペリー教授の指摘には、足りないところがありますね。それは、プレイフル playful、陽気で楽しい、という点です。

 ですから、正確には、次のように言い換えることができます。

 発達トラウマ障害(DTD)の治療は、陽気で楽しい雰囲気と見通しがあり、大事にされる関係でやるのが、一番容易で、一番効果的です

 

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普天間基地の移設と、裁判官のお役所仕事とムラ社会

2016-09-17 06:04:54 | 間奏曲

 

 

 
自分の感じを生かしてこそ
   単に「勤勉性」ですと、お役所仕事との区別が区別がつきませんでしょ。丸山眞男教授が「無責任の体系」と呼び、ハンナ・アーレントが「人類への犯罪」と呼ぶ、「お役所仕事」......
 

 「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、埋め立ての承認を取り消した沖縄県の翁長(おなが)雄志(たけし)知事を国が訴えた訴訟で、福岡高裁那覇支部(多見谷寿郎裁判長)は16日、国の主張を認め、翁長知事が承認取り消しの撤回に応じないのは違法だとする判決を言い渡した。「普天間の危険を除去するには埋め立てを行うしかなく、これにより基地負担が軽減される」との判断を示した」(http://www.asahi.com/articles/ASJ9F6WJWJ9FTPOB00D.html)と、朝日新聞が伝えています。

 テレビでもそのニュースが流れています。その時に映し出される裁判長の多見谷寿郎(たみや としろう)さんの、微妙な表情を私は見逃したりはしませんでしたね。

 裁判官は、全員が国家公務員です。お役人。ですから、それじゃなくても、同調主義の日本人なのに、お役人となれば、なおさら同調主義が深まる傾向にあります。同調主義とは、自分が得する多数派にすり寄ることです。

 裁判官は、本来は、法と良心に従うもの、とされます。しかし、裁判所も「ムラ社会」。国や行政の意向に沿わない判決を出せば、自分の出世を棒に振ることになりかねません。それは、国策裁判、行政裁判で、国に敗訴の判決を言い渡した裁判長の末路を見れば明らかです。

 その代表格が、自衛隊を違憲とした長沼裁判の福島裁判官です。「
一審(福島判決)では、審理中の1969年9月に平賀健太札幌地方裁判所長が事件を担当した福島重雄裁判長に対して、訴えの却下を示唆する書簡を送ったことが公となり、裁判官の独立をめぐって裁判干渉が問題となった(いわゆる平賀書簡問題)」。しかし、福島重雄裁判長は、この上司からの圧力に屈せず、自衛隊違憲、長沼にミサイル基地を作ることを認めませんでした。しかし、その後、窓際的な閑職に甘んじ、裁判長を務めることなく退官したと言います(http://sun.ap.teacup.com/souun/18426.htmlなど)。

 こうなれば、国策に「NO」と言える裁判官は、出にくいですね。裁判官も、日本では、隷属的な存在なんです市民のためになる判決、市民の立場に立った判決は、日本ではほとんど「奇跡」的存在でしかありません。

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発達トラウマ障害(DTD)の人の、心の地図の書き換えと、神の臨在

2016-09-17 04:56:38 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
子どもの貧困率が上昇し続ける、狂気の国
   やり取りこそ、≪神が支配するところ≫  淨と不浄を区別すると不安障害や強迫神経症になってしまいます。意識的に、淨と不浄を区別することを止めにするこ......
 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども。その心の地図は、「自分はダメだ」行き、の悪い良心、なかなか変わりません。クライアントが自分を責めている時に、それを受容するのは、「やりがいがある」ことです。

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.130の、第4パラグラフから。

 

 

 

 

 

 私は心からマリリンの応答に感謝していますし、それ以来、私の患者に「そんな風に自分を責めてはいけません」などと言うことは一度もしていません。キャシーが私に教えてくれたことは、私の責任は遥かに深いものだ、ということでした。すなわち、発達トラウマ障害(DTD)の人たちが、心の中にある世の中の地図を書き換えるお手伝いをすることなんですね。

 

 

 

 

 

 簡単に言えば、「この世は地獄」という地図を、「この世は、辛いことや悲しいこともあるけれども、ドッコイ上手く出来ている」という地図に書き換えるのです。そのためには、心の中に「オリエンテーション」があること、すなわち、心は「光の方に向いている」ということに、発達トラウマ障害(DTD)の人も気付いてもらわなくてはなりません。

 それは自分のもろもろの心の中を自由に表現する時空を得ることで、可能になります。なぜならば、心の中を自由に表現することを許される時空には、必ず、神の臨在があるからです。

 

 

 

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