エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子どもの恥は、海よりも深い

2016-09-14 08:17:06 | トラウマを負う≪本当の自分≫を取り戻す

 

 

 
いつでも大事なのは、最初の感動と、最初の精神なんです。
    ルターは「地獄の沙汰も金次第」のあり様を捨て置けなかったのです。 Young Man Luther 『青年ルター』p.226の9行目途中から。  ......
 

 Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self   consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること  意識、脳科学、治療』の翻訳。発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども、大人

 最終章の第7章、p.289、最後から。

 

 

 

 

 

キム(つづき) : それで、私は自分を犠牲者というよりも、生き残りと見るようにしています。以前は、私の生きている証は「病人」でした。私は、皆さんの「研究課題」でした。それは一種の「敗北主義」でしょう。「普通になろうとさえするのは、普通になれないからなんです、ですから、普通のなろうとすることに悩むんでしょ」みたいに、まだまだ、恥を強く感じます。皆さんは否定しますけれども、私は自分が娼婦みたいに感じますし、自分を汚らしいと感じますから、普通になりたくてんりたくてしょうがないんです。

 

 

 

 

 

 いかに、発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子どもや大人の恥が深いか分かりますでしょ。深海や、古井戸よりも、恥が深い。

 

 

 

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発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子どもには、発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害 小さなことが、一生を左右するほど大事

2016-09-14 07:48:07 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
堤防決壊!! 改訂版
   日本人だって、全ての人が、ポテンシャルを戴いて、生まれてきます。それがない人は1人もいないんです。でも、これだけたくさんの人たちが、生き辛さを感じ、自分を確かにで......
 

 発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.153の、第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 現代においては、子どもの遺伝子、気性、脳の処理スピード変えることはほとんどできません。でもね、子どもの養育環境、人の環境は変えることができます。私が治療して、善くなっている、発達トラウマ障害(DTD)の子どもは、助けてくれる大人が少なくても一人いた、という人が多いです。その子のことに特別に関心を持ってくれた1人の教員、1人のご近所の人、1人の伯母さん、1人のスクールバスの運転手さん。ジャスティンの場合は、おばあちゃんが、赤ちゃんの頃優しくしてくれましたから、情愛が分かる潜在能力を育むだけの脳の発達ができましたし、そのおかげで、貧しい環境から抜け出す時に情愛が分かる潜在能力が展開できたわけですね。ちょっとした仕草でも、情愛に飢えている子どもにとっては、大きな恵みになる場合がありますよ。

 

 

 

 

 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子どもにとって、1人の大人が大事です。本当に助けとなることが大事で、形ばかりの、「教育」「福祉」『医療」は不必要です。いいえ、百害あって一利なし、というべきでしょう。ブルース・ペリー教授が記しているように、小さなことが、むしろ、発達トラウマ障害(DTD)の子どもにとって、一生を左右するほど大事なことがしばしばあります。

 

 

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発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の心の地図は、歪んだ色眼鏡 長いセラピーが必要

2016-09-14 05:31:10 | 間奏曲

 

 

 
民主主義の約束
   ≪約束≫に基づく遊びとその応用ヌミノース 神の御許(新しいヴィジョンの中で)で自分自身を選び直すこと2013-09-12 03:09:28 | エ......
 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども。その心の地図は、「自分はダメだ」行き、になります

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.130の、第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 マリリンは、過去という色眼鏡を通して、あらゆる人間関係を見てたんです男たちは人を気に掛けたりしないし、欲しいものは掻っ攫っていく、とマリリンは思い込んじゃたんですね。また、女たちも信用できない、とも思いこんでたんです。女は弱いし、自分の力では自立できないから、身体を売って、世話をしてくれる男を手に入れるもんだ、ってわけですね。もし困ったことがあっても、男も女は全然助けてなんかくれません。こういった世間に対する見方は、マリリンが仕事仲間との付き合い方に出てますもんね。マリリンは、親切にしてくれる人は誰ども、その動機が不純だと疑ってましたし、看護のルールを破ることを、仲間に求めたんですね。自分に関していえば、マリリンは悪の元凶、根っからの悪人で、周囲の人たちに悪いことをしてたんです。

 

 

 

 

 過去という色眼鏡は、「良心」です。それが、寛容で鷹揚なものであれば、幸せなことでしよう。しかし、発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の場合は、極端に自罰的、他罰的です。「ダメだぁ」って感じの、「悪い良心」です。それは、長い時間をセラピーに掛けませんと、「良い良心」にはなかなかなりません

 

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インターメッツォ: 日本の税金が高く感じる訳と、 財政赤字1,000,000,000,000,000円と信頼の赤字

2016-09-14 04:14:51 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
いつでも大事なのは、最初の感動と、最初の精神なんです。
    ルターは「地獄の沙汰も金次第」のあり様を捨て置けなかったのです。 Young Man Luther 『青年ルター』p.226の9行目途中から。  ......
 

 

  慶應大学の井出英策さんによれば、日本の財政赤字、1,000,000,000,000,000円、数字を見るのも嫌になるかもしれませんが、1000兆円、国民一人当たり、800万円、国家予算の4分の1が、借金の返済に充てられているのが、現状だそうです。なぜ、こんなに国の予算に赤字があるのかしらね?

 井出英策さんによれば、これは、日本の税金が安すぎるからだそうです。確かに、北欧などと比べたら、日本の税金【租税負担率】は非常に安い。100万円稼いだら、70万円近くが税金となるスウェーデンなどの北欧諸国に比べて、日本は、40万円くらいとられるだけですから、その差は歴然ですね。逆に見れば、100万稼いだ場合、北欧諸国では、30万しか手元に残らないのに対して、日本だと、60万、北欧諸国の倍のお金が手元に残ることになります。

 しかし、日本人は、税金が安い感じがしませんね。何故でしようか?

 それは、日本の社会の「信頼」が非常に弱いからだ、というのも、井出英策さんの受け売りです。日本の「痛税感」は、税金が日本よりもはるかに高い北欧諸国よりも、強いと言います。

 「お役所は、税金の無駄遣いをしてる」

 「家庭保護は、ゴマカシで貰ってるヤツがいる」

 「爺さん、婆さんは、用もないのに病院に行きすぎる」

  …

 「そんなところに、税金を使われてたまるか!」

 そんな感慨を持っている人は、案外多いし、だからこそ、高くもない税負担に対して、「痛税感」が非常に高くなるのでしょう。その根っこにあるものは、「不信」です。日本人は、「不信」の塊に陥っているのです。アベ・詐欺師ちゃんと悪魔の仲間達が信頼に値しないのは、これは当然です。しかし、多くの政治家、人間に対しても「不信」が強くなっているからこそ、日本人の「痛税感」、「税負担に対する抵抗感」が高止まりして、財政赤字が膨らみ続けているのでしょう。これも、井出英策さんの受け売りです。その「不信」は、投票率の低さにも出ていると私は考えますね。

 財政赤字を解消するためにも、「信頼」の回復は欠かせない。「信頼」を取り戻して、「社会的連帯」を作り直さない限り、私たちの未来はないわけですね。

 「信頼」といえば、赤ちゃん、というのが、発達心理学の常道です。財政赤字を解消することは、赤ちゃんが心豊かに生きられる社会を作ることから始まります。

 「赤ちゃんが心豊かに生きられる」ことから、「財政赤字解消」が始まるのです。

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