エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

発達トラウマ障害(DTD)の人も、人様のお役に立てれば、ほぼ回復

2016-09-04 07:21:19 | トラウマを負う≪本当の自分≫を取り戻す

 

 

 

 

 
個人とご近所は 「お互い様」 or 「ダメダァ」
   大人は、「言ってること」と「やってること」を一致させてこそ、本物の「大人」なのです。したがって、「言ってること」と「やってること」が一致できない場合は、身なりがい......
 

 

 Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self   consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること  意識、脳科学、治療』の翻訳。発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども、大人

 発達トラウマ障害(DTD)治療の基本は、ヴァン・デ・コーク教授が主張する三本柱です。

 最終章の第7章、p.287の、ベトナム帰還兵のティムさんのお話の後から。

 

 

 

 

 

 人様の役に立つ行動を通して、トラウマを生きてきた人たちが、自分の悩みに、一人ぼっちだった自分の感じも、その苦しみに、自分自身の意味や幸せを見つけ出すばかりじゃなくて、人様のもっと大きな幸せのために役立つことに関心を抱く、お互い様を大事にする自分の感じへと、ますます変わっていきます。でもね、このような人様のお役に立つ関わりこそが、当人ひとりびとりのの回復過程を示す、ということが大事になりますね。それは、過去のトラウマに対する囚われを手放せないことを象徴化するだけしかできないこととは、正反対なことなんです。最後に、まさかの時には、宗教組織、あるいは、スピリチュアルな組織に向かうことが、トラウマの回復に繋がる人も確かにいます。ある研究によれば、スピリチュアルな課題のあるクライアントにとっては、クライアントが受け容れた宗教の訓練やスピリチュアルな訓練に、サイコセラピーの補助として、加わることが、心理的な回復やスピリチュアルな回復に役立つ場合もあります(ワーシングトン、フーク、デーヴィス、マックダニエル , 2011)。

 

 

 

 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の人や、戦争トラウマの人たちが、自分が苦しんだ経験が人様の役に立つことが解かったら、こんなに嬉しいことはないでしょうね。

 発達トラウマ障害の人も、戦争トラウマの人も、人様のお役に立つほど回復すれば、ほぼ大丈夫でしよう。

 

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「永遠の命」の本当の意味

2016-09-04 06:10:12 | 聖書の言葉から

 

 

 
真の改革の条件
   ふがいない自分も大事にできる人でありたいものですね。 Young Man Luther 『青年ルター』p.223の第2パラグラフから。    ......
 

 

 今朝も、岩手県大船渡市で、山浦医院をやっている山浦玄嗣(はるつぐ)さんの言葉から。引き続き『イエスの言葉 ケセン語訳』から。

 

 

 

 

 

 聖書は「永遠の命」に入るための手引書だといってもいいほどです。これはゾーエー・アイオニソスの訳語で、数えてみたら新約聖書で四十三の「永遠の命」がありました。…ゾーエー・アイオニソスとは「(一生の間)いつでも楽しく幸せにピチピチ元気に暮らすこと」という意味だということになります。…

 どんなに苦しい時でも、「だいじょうぶ、自分には神様がついていてくださる。神さまはこのわたしを何かの役に立てるためにここにこうして生かしておいでだ。たとえそれが何なのか今ははっきりわからなくても、だいじょうぶ、わたしはきっと神さまのお役に立っているはずだ!」と思えば、明るい力が湧いてくるというものです。

 

 

 

 

 

 ここを読むと、翻訳がいかに大事かもわかりますでしょ。

 「永遠の命」と言われたら、何かありがたそうだけれども、チンプンカンプン。

 でも、その本当の意味が、「(一生の間)いつでも楽しく幸せにピチピチ元気に暮らすこと」と解かれば、そうか、神さまを信頼して生きるって、「(一生の間)いつでも楽しく幸せにピチピチ元気に暮らす」ためなんだぁ! とガッテンガッテンでしょ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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発達トラウマ障害(DTD)の子どもの予後を決める要素

2016-09-04 01:54:38 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
個人とご近所は 「お互い様」 or 「ダメダァ」
   大人は、「言ってること」と「やってること」を一致させてこそ、本物の「大人」なのです。したがって、「言ってること」と「やってること」が一致できない場合は、身なりがい......
 

コラムの写真のクリスティ教授、失くなってしまいましたね。


 

 発達トラウマ障害DTD愛着障害の子どもコナーはキモイけど、意地悪じゃありませんでした

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.151の、第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 その違いを作り出したのが、私どもの治療者チームと、私ども以前に関わった治療者すべての、治療だったんでしょうか? コナーが若い内に、家族が治療を薦めてくれたのが大事だったんでしょうか? コナーの思春期に早期治療したのが良かったのでしょうか? しかし、本当に、こういったことのいずれかが、コナーが、レオンみたいに、激しい怒りをぶつけた社会病理的にならずに済んだことに、果たして役だったのか? もちろん、知る由もありません。しかし、私どもが、赤ちゃんの頃から、酷くネグレクトされてきたのに、全く異なる2人の少年のように、子ども達の治療をしている内に、子ども達が辿る治療コースで大事な要素を見つけ出してきましたから、治療において出来る限りたくさん、その要素を当てはめようとします。

 

 

 

 

 

 治療コース、予後を決める要素をいくつか、ブルース・ペリー教授は「発見」したらしい。

 明日をお楽しみに。

 

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オーデンの法則

2016-09-04 01:07:02 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
幼稚園を卒業しよう!
    対立を遊ぶ遊び遊び 結びつける力 アインシュタインの場合2013-09-02 04:36:56 | エリクソンの発達臨床心理 ...>続きを......
 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども幼いころから、「ぬくもりのある、大事にされた経験」がほぼ皆無ですから、愛に飢えて」いる訳です。その場合、マザー・テレサや本田哲郎神父様に出逢えればいいのですが、現実には、繁華街やいかがわしい場末で、「悪い男たち、女たち」に騙される場合の方が、遥かに多い

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.127もオーデンの詩から。

 

 

 

 

 

 詩人W.H.オーデンが書いていますね。

 

 真実、それは 愛と眠りに似て

 強く迫られることを 嫌う

 

 私はこのオーデンの法則を思い出して、この法則に則って、マリリンには、覚えていることを話すように迫ることは、慎重に差し控えました。

 

 

 

 

 

 真実は、強く迫ると逃げるもの

 真実は、向こうからやってくるもの

 

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