Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること 意識、脳科学、治療』の翻訳。発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども、大人。
最終章の第7章、p.292、中央の面接者から。
面接者 : お祈りとお祈りがどんな風に役立つのか、お話し下さい。
キム : 私がずっと神さまを信頼してきたのは、私が今もここに生かされているからです。今もここに生かされている、という事実ですね。つまりね、私はまだ37歳ですけど、25回以上、集中治療室で治療されたことがあるんですよ。人がたまたま私のアパートを訪ねてきたら、私の意識がなかった、なんて話は、いつものことなんですね。体内のカリウムが検出されなかった事だって、何度かある位なんですからね。私はその間ずっと、お祈りをしていました。だって、神さまが生きておられて、私がしてきた事は全てご存知だと信じているからですし、神さまは私に何があったかをご存知なだけじゃなくて、これから何があるのかも、私に対してどの様なご計画を用意しておられるのかも、ご存知だからです。ですから、支援団体の支援が途切れたことも、神さまが周到にご計画くださった事だと信頼しています。
見事な信頼ですね。日本人には、馴染みがないところでしょう。自分が得する分だけ、組織を当てにする、ニッポン人の一般的な生き方からは、想像も出来ない方が、普通でしょう。キリスト教には、「神さまは、耐えられないような苦しみは、与えない」という深い信頼=豊かな根源的信頼感があります。キムさんの信頼は、まさに、典型的な豊かな根源的信頼感です!