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エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

ラニウス教授も、ヴァン・デ・コーク教授に賛成

2016-09-05 07:53:39 | トラウマを負う≪本当の自分≫を取り戻す

 

 

 
愛着障害に携わる者の倫理指針 その要約
   話し合いを封殺するのは、ファッショ・ナチズムだ!新しい見方に対する抵抗2013-09-03 05:11:13 | エリクソンの発達臨床心理  アイ......
 

 

 Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self   consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること  意識、脳科学、治療』の翻訳。発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども、大人

 発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害のこども。自分をずっと悩ましていた、一人ぼっちの感じが、実は、人様のための役立つことが解かれば、発達トラウマ障害(DTD)もほぼ回復したと言えるでしょう。

 最終章の第7章、p.287の、第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 トラウマを秘密にして、自分はずっと一人ぼっちでした、自分はずっと人とうまく付き合えないできました、というクライアントが多い。の気持ちが分かる人たちに、受け入れられ、歓迎され、仲間に入れてもらうことは、トラウマからの回復を続けていく上で、なくてはならないことです。

 

 

 

 

 

 ラニウス教授も、ハーバード大学では、ヴァン・デ・コーク教授の同僚。さっき訳したところで、マリリンに、治療グルーブに入ってもらう所から治療を始めたことと、今ラニウス教授らの文書を訳したことは、同じ治療体験が背景にあり、同じ見解であることが解かりますでしょ。

 自由で守られた時空が、発達トラウマ障害(DTD)の人たちがトラウマからの回復するために、不可欠です。

 

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マインドフルネス=お祈り

2016-09-05 04:42:17 | 聖書の言葉から

 

 

 
真の改革は、人間皆兄弟を証明する
   ルター神学は、賛否両論があったと言います。 Young Man Luther 『青年ルター』p.223の、下から4行目途中から。     ......
 

 

 今朝も、岩手県大船渡市で、山浦医院をやっている山浦玄嗣(はるつぐ)さんの言葉から。『イエスの言葉 ケセン語訳』から3日目。

 

 

 

 

 

 日本語の「祈る」の意味は、基本的に「自分の力では、どうにもならない時に、神仏の力にすがって、よいことが起るように、願う」ということです。「よいこと」とは、「自分、自分たちにとって都合のよいこと」という意味です。… 

 四福音書の中で数えたら「祈」という文字が七十個ありました。ギリシャ語原文にあたるとこれらは四つの動詞、エウカリステオー、エウロゲオー、デオマイ、プロセウコマイとそれらの派生名詞の訳でした。…圧倒的に多いのは、プロセウコマイ《祈る》「祈る」の五十一個です。…

 もっばら「祈る」と訳されてきたプロセウコマイは、「祈る=願う」ではなく、「神さまの声に心の耳を澄ます」と訳すべきだというのが私の結論です。

 

 

 

 

 

 日本語の聖書が、いかに誤訳だらけかが分かります。概して、日本の翻訳文化は、誤訳の塊ですから、聖書に限った話ではありませんが、エリクソンの翻訳も、真面なものは1つとしてありません。西平直さんの訳も、難しすぎて、あれじゃぁ、エリクソンが優しい言葉や、エリクソンの造語で言いたいことの根っこは、根こそぎだ、と言いたいくらいですものね。

 日本語の聖書で、「祈る」と誤訳されているプロセウコマイは、神さまのかすかな声に、耳を澄ませることです。神さまは「息吹」《プネウマ》=「動いている空気」ですから、プロセウコマイは、その「息吹」に耳を澄ます点で、まさにマインドフルネスそのものでしょう

 

 

 

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発達トラウマ障害(DTD)の子どもの予後を決める要素 その1

2016-09-05 04:09:57 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

   発達トラウマ障害(DTD)のご相談は,こちらへ。agape☆gmail.com  但し,全て半角にしてから,☆→1430777@に 変換してください。

 
社会病理の温床
   「お互いに価値を認め合う」範囲が広ければ広いほど、「仲間」になれるメンバーが増えます。すると、反社会的な行動をする人も、自殺や引きこもりが減ります。日本で、無差別......
 


 

 発達トラウマ障害DTD愛着障害の子ども。治療コース、予後を決める要素をいくつか、ブルース・ペリー教授は「発見」したらしい。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.151の、第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 たくさんな遺伝的影響を受けた要素が大事です。温度は、遺伝と子宮内環境(子宮内環境は、母親の心拍、栄養摂取、ホルモンバランス、薬物に影響されます)に影響されますが、それが一つあります。以前にも申し上げましたが、ストレス反応が生まれた時から自然に比較的うまく出来ている子どもは、育てやすい赤ちゃんですから、その子の両親も、子育てに不満は少ないので、この子を虐待したり、ネグレクトしたりすることが、それだけ少なくて済みます。

 

 

 

 

 温度や、ストレス反応が上手なことが、まず、発達トラウマ障害(DTD)の子どもの予後を決めるというのが、ブルース・ペリー教授のご意見です。

 しかし、もちろん、発達トラウマ障害(DTD)の子どもの予後を決めるのは、これだけじゃぁ、ありませんよね。

 

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自分の惨いほど辛い体験と向き合うためには、自由で守られた時空が必要だぁ

2016-09-05 02:44:15 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
愛着障害に携わる者の倫理指針 その要約
   話し合いを封殺するのは、ファッショ・ナチズムだ!新しい見方に対する抵抗2013-09-03 05:11:13 | エリクソンの発達臨床心理  アイ......
 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども幼いころからの辛い経験を語る必要が、回復するためには必要ですが、それはあくまで内発的なものでなくっちゃいけません。セラピストは “その時“ を待たなくてはなりませんよね

 クライアントが回復することよりも、クライアントの真実が何よりも大事だからです。

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.127の、下から7行目途中から。

 

 

 

 

 

実際、私が教えてもらったのは、患者のトラウマの細々したすべてを知ることはさほど大事なことではない、ということでした。とても大事なのは、患者さん自身が、自分が現に感じていることを感じることに耐えられるようになることと、自分が知っていることを知ることに耐えられるようになることなんですね。それには通常、何週間、あるいは、何年もかかるかもしれません。マリリンの治療を始めるにあたって、マリリンを、すでにできていた治療グルーブに招くことから始めよう、と私は心の決めたんですね。そこででしたら、マリリンは、自己嫌悪、恥、激しい怒りという内燃機関と正面から向かい合う前に、助けてもらったり、受け入れてもらったりすることができるだろうと思ったからです。

 

 

 

 

 

 今の子どもは、本当にヒドイ経験をしていることが実によくあります。私の育ちも褒められたものではありませんが、今の子どもの育ちと来たら、言葉にできないほどひどい場合が少なくありません。ですから、その体験を表現するためには、ふつうは時間がかかります。投影法を用いる場合は、一般的には、意識レベルの近いところから表現されることが多いのに、傷つきが大きい人ほど、一気に無意識の深いレベルが出てくる場合が少なくありませんね。むしろ、意識レベルに近い、マリリンの様な、自己嫌悪、恥、激しい怒りを伴うような体験は、深いレベルの無意識に、オリエンテーションが出来て(ることに気付いて)から、という感じです。

 辛い体験に向き合うには、それにふさわしい、守られた自由な時間と空間が必要です。

 

 

 

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