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エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

インターメッツォ : 絵本のよろこび

2016-09-15 06:05:38 | 間奏曲

 

 

 
蟻の一穴 「話し言葉とアクションで示さなくっちゃぁ、イケマセンゼ!」
   お母さんが≪約束に忠実≫ですと、赤ちゃんが≪信頼≫を貰えますアメリカの新しいヴィジョン 対立に和解をもたらす見方2013-09-13 03:15:......
 

 松居直さんの『絵本のよろこび』。私の絵本開眼のきっかけでした。しかし、そればかりではありません。「絵本の読み聞かせセラピー」、「≪約束≫に基づく遊び」セラピーを始める契機でもありました。

 素晴らしいと感じましたね。絵本は1人で読む本ではなくて、お母さんが、大人が、子どもに読み聞かせるものだ、ということがです。それから、少なくても、さらに、2つの意味で素晴らしい。

 1つは、「声の言葉」。言葉と言ったら、理知的なもの、情報だと思いがちです。でもね、ほんとうは、それだけじゃぁ、毛頭ありません。 聖書の初めに「初めに言葉があった」というくらいでしょ。それは、ヴィジョン、情感、温もりを伝えるものです。それを「声の言葉」ということが豊かに表しています。お母さんと赤ちゃんが、「声の言葉」を交わすことによって、温もりのある触れ合い、温もりのある情感を伝え合う…。これ以上の幸せは、この世にはありません

 もう1つは、「共に居る」ことの偉大さですね。良心と意識は、元来「共に見る」ことに基づいています。しかし、その「共に見る」ことは、さらに「共に居る」ことがなければ、不可能でしょ。今の世の中が、ウソとゴマカシだらけ、不信だらけなのは、日本が、“ 母親と子どもが「共に居る」こと “ を根源的に蔑ろにしている社会だからです

 子どもと「共に居る」と言える時間を作ってくださいね。そして、温もりのある触れ合い、温もりのある情感が伝わる「声の言葉」を掛けてあげてくださいね。

 

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発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子は、「人とどう関わったらいいのか、わからない」と言いますね

2016-09-15 05:59:50 | トラウマを負う≪本当の自分≫を取り戻す

 

 

 
中世カトリック教会は、アベシンちゃんと悪魔の仲間たちに、似ている! 改訂版
   やりたくてたまらない礼拝も、いつものにか「お休みしちゃぁ、牧師さん(神父様)にワリィーからさぁ」ってな感じの、日曜礼拝になっちゃいます。 Young Man ......
 

 

 Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self   consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること  意識、脳科学、治療』の翻訳。発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども、大人

 最終章の第7章、p.290、最初の面接者から。

 

 

 

 

 

 面接者 : あなたみたいな恥を感じるとどうですか?

 キム  : 恐ろしいです。それで当然という感じもします。人に見られるのが嫌なんです。急いで机の下やそんなものに隠れますもんね。特に訳はないんですけれども、とにかく人に見られるのが嫌なんですからね。

 

 

 

 

 

 恥があると、身を隠したくなりますね。キムさんみたいに、物理的に机の下に隠れたり、下敷きで顔を隠したりする場合もあります。

 でもね、それよりもはるかに多いのが、≪本当の自分≫を表現しない、ということです。ある場合は、母親が自分にしているみたいに、「専制君主」になって、人を支配し、コントロールしようとします。あるいは、いつも母親や大人の言いなりになる「良い子」を演じるパターンですね。この2つのパターンを演じている場合が非常に多いんです。その実、「人とどう関わっていいのか、分かりません」と感じています。

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発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子どもに、ブルース・ベリー教授も薦める?、「≪約束≫に基づく遊び」セラピー

2016-09-15 05:20:18 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
あなたは、人生を掛ける価値は何ですか? 「カネ」って言わないでね!
   若者らは、自分が賭けても良い価値と仲間を探しています。 The life cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』、p74の最終行から。......
 

 発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.153の、したから4行目から。

 

 

 

 

 

 神経連続的な治療法を用いて、コナーみたいな青年を治療する私どもの治療が教えてくれているのは、セラピーによって、赤ちゃんの時にネグレクトを受けたダメージが和らぐ、ということです。温もりのある触れ合い、虐待された年齢にふさわしい触れ合いは、マッサージ・セラピーを通して、行うことができますし、望ましい連想を強化するためには、自宅でも繰り返し温もりのある触れ合いをした方が良い。リズムを保つことは、音楽と運動クラスで教えられます。リズムを保てれば、乱れた脳幹が大事な身体の動きを司る機能を育てるのに役立つだけじゃなくて、ストレス反応を整える役割を強化することもできると思います。社会の一員になる力を育てるためには、まず、簡単で、約束に基づいた、一対一の関係から始めるのが良いでしょう。その後で、もっと複雑な友達の課題に移った方が良いですね。

 

 

 

 

 

 臨床の真理は、アメリカでも、日本でも変わらないみたいですね。対人関係を育ててるためには、まず、≪約束≫に基づいた、一対一の関係から始めることを、ブルース・ベリー教授も推奨しているのですからね。

 

 

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発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の人が、「いけないのは私です」という訳

2016-09-15 04:13:17 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
蟻の一穴 「話し言葉とアクションで示さなくっちゃぁ、イケマセンゼ!」
   お母さんが≪約束に忠実≫ですと、赤ちゃんが≪信頼≫を貰えますアメリカの新しいヴィジョン 対立に和解をもたらす見方2013-09-13 03:15:......
 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども。その心の地図は、「自分はダメだ」行き、の悪い良心、長いセラピーが必要になります。

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.130の、第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 私がマリリンのように患者さんに最初に会う時には、患者さんの考え方を問い直してもらって、「世の中を、肯定的に、柔軟に見られるように」手助けするようにしています。ある時、キャシーという女性がわたくしを正してくれました。あるメンバーがセッションに遅れてしまいまいた。車が故障したためでしたが、キャシーが直ぐに自分を責めたんです。「先週、あなたの車がガタガタしてたのを知ってたわ。あなたを車に乗せてあげればよかったのに」。キャシーがそこまで自分を責めて、何分も経たないうちに、自分が性的に虐待されたことの責任にまで、話しが及びました。「身から出た錆だったんです。7歳の時、パパが大好きだったんです。パパも私が大好きでいてほしかったから、私はパパが私にしたいことをしたの。いけないのは私です」と。

 

 

 

 

 

 これは「悪い良心」の典型です。しかも、幼児的な「悪い良心」の典型です。3歳前後の子どもは、客観的に物事を見ることができません。すべてが主観的、ビアジェがいう意味で「自己中心的」(「身勝手」ということではなくて、「主観的に、自分の評価に関係づけて」という意味です)です。ですから、お母さんが近くにいてくれないのも、お父さんが性的に虐待するのも、「私がいけない子だから」ということになります。

 恐ろしいのは、この幼児的な「悪い良心」は、物理学の慣性の法則に則っているかのように、なかなか変わらない、ということです

 

 

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