エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

素直になれないルター

2015-10-10 10:59:25 | アイデンティティの根源

 

 ルターは、もともと不信の塊だったからこそ、信頼感が豊かになったという逆説。面白いですね。

 Young Man Luther 『青年ルター』p.232の第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 ルターが友達に告白する形で、嘆いたけれども(この雄弁家もまた、他の雄弁家等みたいに、並外れた弱虫でした)、ルターは仕事をしましたし、仕事ができました。こういった状況下で、ルターは「修道士の約束」と題するパンフレットを書きました。その序文に父親への手紙を載せました。このパンフレットが言ってることは、父親がこのルターという息子のためにあらかじめ言ってた方針でした。すなわち、性欲は、本質的に克服しがたいものであること、例外的な場合や、独身主義の人以外は、性欲は抑え込もうなんて思っちゃいけないこと、さもなければ、人格全体を犯すことなっちゃうこと、です。父親の答えは、結婚することでした。でも、ルターの父親が間違ってたんですね。というのも、神だけが正しいのですからね。つまりね、マルティンは別の方法を見つけたんです。修道士になることです。

 

 

 

 

 性欲は、抑えがたい。そりゃそうですね。食欲が抑えがたいのと同じです。ルターの父親も、息子のルターに、それを教えたのは賢明でしたね。しかし、ルターは、その賢明な意見に耳を傾けませんでした。ルターは、父親こそ信頼していなかったからでしょう。

 その結果はどうだったか?

 

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心と心が響き合うと、心の病は治りまっせ、という不思議

2015-10-10 09:59:11 | エリクソンの発達臨床心理

 

 民主主義的な関係が弱いほど、心の病が増えていきます。心と心が響き合わないと、心が病気になります。

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』p.81の第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 

 自我がまとまりがあって、しかも、社会が倫理的ですと、心と心が響き合い、共感的な傾向の人が増えますし、一方で、自我がまとまって、社会が倫理的ですと、心と心が響かない、共感する力が弱い、かなりの数の人も、かなり幅広い、人間がもつダイナミクスの中で、受け止めることができます。しかし、心と心が響き合わない、共感することができない人たちは、個人にとっても、社会秩序にとっても、いつも脅威です。ですから、歴史の流れの中では、包括的な信念体系(宗教、価値、宇宙理論)が、共感的な人間らしい傾向を広めてきました。それは、沢山な「内輪の人たち」が偉いのは、心と心が響き合い、共感的だから偉いんですよ、と言って、そうしてきたんですね。

 

 

 

 

 心と心が響き合う。それはウソとゴマカシの対極、真逆、正反対。心の病気が日本に多いのは、ですから、ウソとゴマカシだらけだから。

 心と心が響き合うと、共感的になりますし、相手が言葉を発せずとも、その人の気持ちがふっと入ってきますもんね。先ほどのブログで、昨年のブログのサワリをコラムにしましたが、そのコラムの中が「念仏」でしょ。この「念」ですね。心と心が響き合う時のキーポイントが、この「念」です。

 ≪いまここ≫の感じを大事にしていると、相手の気持ちがスッと入ってきて、心と心が響きます。それ以外何もせずとも、相手の心は発達しますし、心の病は治ってきます。

 なんどやっても、不思議ですね。

 

 

 

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フクシマの112人の甲状腺ガンになった子どもたち と 私たち

2015-10-10 03:42:21 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
念仏=感覚の覚醒
  集中するのは、≪いまここ≫を生きること。 p106第3パラグラフ。      「...
 

 

 フクシマの子どもたち112人が甲状腺ガンだと言います。 

 詳しくは、こちらで。http://www.sting-wl.com/fukushima-children3.html

 これは異常な数の子どものガンだ、ということになります。それに対して、本来、子どもたちの命を守ることが使命の医者たちが、自分の社会的な地位を守るために、権力の言いなりになって、福島原発事故と子どもたちが甲状腺ガンになっていることの因果関係を認めない、というバカを言ってんですね。

 こういう御用学者や、腰抜けばかりに日本の御用テレビ、御用新聞、御用マスメディア学者とは異なり、ドイツの「第2ドイツテレビ」(ZDF:Zweites Deutsches Fersehen)は、ジャーナリズムの権力批判の精神で、フクシマの現実を、丁寧に報道してくれていますね。

https://www.youtube.com/watch?v=nQ5sabgRw-Q

私も、フェイスブックで、森カズマサさんの投稿で知ったんですね。子どもたちが、身体が傷つけられ、「僕は白血病で死ぬんです」なんて言わされている状況があることを知る時、私どもは、このままフクシマを「アンダー・コントロール」などというウソとゴマカシに付き合って、ホッタラカシ にしていいのでしょうか?

 アベ・詐欺師ちゃんと悪魔の仲間たちが、フクシマをホッタラカシにして、東京オリンピックや中国の膨張政策を盛んに宣伝してるのは、何故でしょうか?

 フクシマの現実から、私どもの眼と、私どもの関心・意識をそらす効果が、東京五輪や中国の膨張を宣伝することにないでしょうか?

 私どもは、フクシマの現実に、眼と意識を注ぎ続けたいものですね。

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