エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

私どもにも必要なのは チッチャナ言葉だけ

2015-10-14 08:02:36 | アイデンティティの根源

 

 ルターも詩人。

 Young Man Luther 『青年ルター』p.233の第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 「Ein Woertlein kann ihn faellen」。チッチャナ言葉が悪魔を倒せる。ルターの沈黙は、癒される以上でした。民族の言葉を豊かにすることは、民族主義の勃興の一部でした。それは同時に、話し言葉のネッサンスの一部でもありましたし、それは、一人の人がこの世で自分を確かにさせるために、自分が生まれ育った言葉で言う言葉の中で、一番価値ある言葉を言えなくてはならない時の指針になりますから。とにかく、言葉は、ランケの意味でルターが歴史上の力になった手段でした。すなわち、ランケは「道義的な力は…、自由自在に動いて、敢然と世界を貫き通します。」と言ってます。あるいは、ルターは言ってます。「神が下さるものは全て、善いものです。しかし、あなた達は、勇敢に事に当たらなくてはなりません。自分の務めを果たさなくてはなりません。そうすれば、神様にチャンスと口実を差し上げることになります」と。

 

 

 

 ここは私どもに勇気をくれるところですね。アベ・詐欺師ちゃんと悪魔の仲間たちがおバカで狂気なことを次から次にしてくれますからね。それに対抗するためには、どれだけ重武装が必要なのか? と考えがちでしょ。でも、私どもに必要なことは、そんなもんじゃない。

 私どもに必要なのは、チッチャナ言葉だけ。

 

 

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自分の悩みを、人様のために役立てる生き方

2015-10-14 07:12:45 | エリクソンの発達臨床心理

 

 このあたりを読んでますとね、日本が、これだけ社会全体が狂ってきているのと、たくさんの人の心が病になっているのは、共通する背景がある、ということが分かります。その背景は、人間関係が真実なものではなくなっちゃって、ウソとゴマカシだらけ、したがって、我慢と不満と嘲笑だらけになっちゃってるからですね。

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』p.82の11行目途中から。

 

 

 

 

 

しかし、私どもは社会科学に頼らなくてはなりません。それは、その社会科学は、エリートだけじゃなくて、指導的なひとりびとりやいろんな圧力団体が、ある社会、ある時代において、生産したり、政治をしたりする生活をする際に、「人類皆兄弟」といった人品を、いかに保ち、あるいは、取り戻し、あるいは、他のものに取り換えるように努めるのか、説明してくれますから。あるいは、大人たちの中に、次世代を育み育てる力を、いかに支援してくれるのか、子どもたちが成長発達するための備えを支援してくれるのかを説明してくれますから。私の仕事においては、宗教的・政治的指導者、すなわち、マルティン・ルターとモハンダス・ガンディー(1958; 1969)の人生と、2人の人生の中で抜き差しならなかったいくつかの時期を、研究することだけです。この2人は、自分がうまく折り合いがつけられずに困っていたことを、同じ時代を生きた人々の人生に役立てるために、みんなが分かる言葉にして見せた人たちです。

 

 

 

 

 

 エリクソンが人の心を研究した目的は、こういうところを読めば、一目瞭然でしょ。ルターやガンディーが、うまく生きられずに困っていたことを、同時代の人さまのために役立てたことを研究してたわけですからね。それは、人々が、その人ならではの人生を生きて、納得して、満足して、イキイキ・ピチピチと生きられるように、そのお手伝いをするためですよね。

 それは、エリクソン自身が息詰まっていたことを人々のために役立てたのと、同じです。

 

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自分の頭で考える

2015-10-14 01:43:19 | エリクソンの発達臨床心理

 

        今朝の朝日は美しかったですよ。

 

 

 暗い話題やおバカで狂気なことが、次から次におきますので、いくら能天気、極楽トンボの私でも、「いい加減にしてくれよ」と言いたくなる時だって、もちろんあります。だって、人間だもの…と相田みつをさんみたいなことを言いたくなります。

 そんな中で、ラクビー日本の活躍は、弱い者が強い相手に勝つこともさることながら、やはり日本人のナショナリズムが刺激されてしまうのでしょう。なんか気持ち良かったですね。特に南アフリカの試合は、一部分しか見てませんけれども、久しぶりにスポーツを観戦してて、興奮しましたね。テレビ画面に向かって、「がんばれ!」と叫んでいましたね。

 日本ラグビーの活躍の秘密は、「自分の頭で考える」ことだそうですね。ラグビーは選手自身が「自分の頭で考える」ことをしたからこそ、創意工夫と話し合いと助け合いが生まれたんじゃないかしらね。

 最近「自分の頭で考える」と言ってる人が、日本ラクビーのヘッドコーチや選手以外にも、もう一人いましたね。それが、奥田愛基さんですね。国会に呼ばれたときに、「政治家の皆さんも、自分の頭で考えて下さい」と言ってましたでしょ。自分のポストや、組織のトップのアベ・詐欺師ちゃんと悪魔の仲間たちのご機嫌ばかりを気にして、自分の頭で考えることを怠ってますからね。日本ラグビーの躍進ぶりとは対照的に、そのおバカ加減にも、その狂気にも、辟易としますもんね。

 私どもは、良いこと、今朝の朝日のように美しいこと、すなわち、日本ラグビーと奥田愛基さんの良さであると同時に美点でもある「自分の頭で考える」はすぐにでも取り入れて、ダメなこと、狂気なこと、アベ・詐欺師ちゃんと悪魔の仲間たちの、人を見下し、自分の意見だけを押し付けるような真似は、反面教師として、生きていきたいものですね。

 

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ヴェトナム戦争で戦うよりも苛酷な日常  #発達トラウマ障害(DTD) の治療の基本

2015-10-14 01:23:57 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

    発達トラウマ障害(DTD)のご相談は,こちらへ。agape☆gmail.com  但し,全て半角にしてから,☆→1430777@に 変換してください。

 

 
本物の生き方とは?
  スピリチュアルな人間が必要みたいですね。 p108 下から9行目途中から。     ...
 

 トラウマって、震災や戦争など、日常生活とは無関係な、万が一の場合のことだ、という誤解が非常に多い。残念ですね。ヴァン・デ・コーク教授も最初はベトナム帰還兵のトラウマを研究してたそうですよ。だけど、日常生活の中で、心と心が響き合わない関係の中で育てられた場合は、ベトナム戦争に行った兵士に、勝るとも劣らないトラウマを子どもが負わされる、ということに気付いた時の衝撃を、ヴァン・デ・コーク教授は語ってますよ。

 この気付きが、今回のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』に集約されています。

 今日は、p.205の第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 トラウマがあれば、あなただって、自分で自分をコントロールしたり、次の章で私が「自分のことは自分で決めて,やる」と呼ぶことができなくなっちゃいますよ。トラウマから快復する課題は、自分の身体と自分の心、すなわち、自分自身を取り戻すことです。つまり、圧倒されたりせず、激怒することもなく、恥ずかしい思いや意識を失うこともなく、何の気兼ねや心配もなく、物事を知ったり、感覚や感情を感じることができるようになることです。ほとんどの人にとって、このことは次のことを含みます。(1)落ち着いたり、集中したりする方法を見つけること、(2)いろんなイメージ、いろんな考え、いろんな音、いろんな体感で、トラウマのもとになった過去を思い出すものに触れても、落ち着いていられるようになること、(3)いまここでイキイキ・ピチピチしていられて,周りの人たちと関われる方法を見つけること(4)自分自身にウソをつかないこと、たとえ、それまで何とか生き続けてきた術に関することに関しても、ウソをつかないことです

 

 

 

 

 

 トラウマがあると、集中することが難しいので、集中力が必要な勉強ができません。いろんな音や言葉がトリッガーになるため,過剰に警戒感を感じるため、真面な人間関係がなかなか持てませんし、いろんな活動に参加することもできません。度重なる危険と不安、それから一人ぼっちの体験から、激し怒りを持ちやすく、その激しい怒りを自分で上手にコントロールすることができません

 したがって、トラウマがありますと、知的な遅れ、対人関係の発達の遅れ、情緒不安の臨床像を示し、発達障害のように見えてしまいます日本では児童精神科医の多くも、発達トラウマ障害(DTD)のことを知りませんから、驚くべきことですが、誤診と間違った投薬が、むしろ常態化しています。また、禁忌とされるルールや日課の強制・指導が、学校や児童施設などで、常態化しています。

 

 

それとは対照的で、気持ちのいい秋晴れの空

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