エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

見通しを持って、生きているのかなぁ? 改訂版

2015-10-01 05:37:03 | エリクソンの発達臨床心理

    希望の光 輝く見通し

 

 アベシンちゃんと悪魔の仲間たちのように、力に頼ろうとする者ほど、人を信頼できない人です。加藤周一さんが「熱烈な愛国者の多くは、隣人を愛せないから、その代わりに国を愛するのである」と言ったことを思い出します。

 The life cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』p79の第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 希望とは、根源的に信頼することができるのか? それとも、根源的に信頼することができないのか?という葛藤から生まれる、と私どもは申し上げてきました。希望とは、いわば、純粋に未来を見通すことです。根源的に信じられないことが、赤ちゃんの時に身に染みてしまうと、見通しが、どう考えても、見つからないし、見通しを持てる気にもなれません。だけれども、希望が身に付くと、いろんな形でお母さんが、圧倒的な悦びであるヌミノースの姿を携えるもんですよ、と私どもは指摘してまいりました。

 

 

 

 

 

 あなたは、純粋に未来を見通していますか? それとも、あれやこれやと思ってしまってますか?

 

 

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SEALDsの奥田愛基さんの3つの「なるほど」 改訂版

2015-10-01 05:28:43 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
「愛着障害」が爆発的に増加したのは、労働環境が劇的に劣悪化したからだ!
  小学生の半分が、極めて軽度も含めると、「愛着障害」と申し上げました。「ちょっとオーバーじゃぁないの?」、「アセスメントがおかしいんじゃないの?」と言う...
 

 最近の戦争法案反対の動きに、「日本の民主主義も捨てたものじゃぁ、ない!」と感じているのは、別に私ひとりじゃぁ、ないでしょう。益川敏英教授や山口二郎教授、千葉真さんらの戦争法案に反対する学者らの動き、吉永小百合さんや山田洋二監督らの映像人の戦争法案反対の動き、各地に広がる母親や女性による戦争法案反対の動き、それから、これも各地に広がる学生や高校生らのSEALDs(Students Emergency Action for Liberal Democracys 自由と民主主義のための緊急学生行動)の戦争法案反対の動き…。

 なかでも、SEALDsの奥田愛基(おくだあき)さんが、参議院で率直な意見を言う姿は、その意見の中身もさることながら、民主主義を守る意思を感じされるものでしたね。特に腰抜けのジャーナリストが多い、今の日本の現状を考える時、腰抜け「ジャーナリスト」には、奥田愛基さんの爪の垢を煎じて飲むことをお薦めしたい気持ちでいっぱいです(ジャーナリストを「」に入れたのは、権力批判ができないのは、すでにジャーナリストではない、その定義に抵触する、という感じが私には強いからです。権力批判とは別の方法論がジャーナリズムにある、という考え方そのものが、ジャーナリズムの定義に抵触します)。

 奥田愛基さんは、明治学院の学生とかで、「明治学院は権力批判の伝統があるから、その伝統に従っているのかなぁ」と最初は思ってましたね。ところが、奥田愛基さんのみならず、そのご家族まで「殺すぞ」と脅迫されたとかで、いろんな反応がありました。奥田愛基さんの父親のコメントが紹介されたり、ジャーナリストの佐高信(さたかまこと)さんが論評していること(http://diamond.jp/articles/-/78953)を、フェイスブックで、木下滋雄さんが「イイね」を出したり…。それで私は、「なるほど」「なるほど」「なるほど」と3度感じましたね。

 ひとつは、奥田愛基さんの父親が、北九州の奥田知志さんであることが、一つ目の「なるほど」です。奥田知志さんといえば、北九州でホームレス支援の活動してる牧師ですよね。私に言わせれば、牧師らしくない、本物の牧師ですね。教育テレビの「こころの時代」の「この軒の下で」(https://www.youtube.com/watch?v=DHpPl9vgDmE)や総合の「プロフェッショナル 仕事の流儀」(http://www.dailymotion.com/video/x1ziiti_%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%8A%E3%83%AB-%E4%BB%95%E4%BA%8B%E3%81%AE%E6%B5%81%E5%84%80-%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%AC%E3%82%B9%E6%94%AF%E6%8F%B4-%E5%A5%A5%E7%94%B0%E7%9F%A5%E5%BF%97_shortfilms)などで、紹介されたのを見て、私もいい学びができたと感じる人です。その奥田知志さんの子どもですからね。オヤジのかた破りな自由で誠実な生き方を、身近で感じながら生きてきたことも、今回の奥田愛基さんの運動に直接結びついていることを感じますね。

 2つ目は、佐高信さんの論評から、その奥田愛基さんは、高橋三郎先生が設立を呼びかけ、命がけで創立した、島根県江津市の「キリスト教愛真高校」の卒業生であることを知ったことです。2度めの「なるほど」です。高橋三郎先生が、「第2の基督教独立学園を」ということで設立した学校ですから、神の真実(ビスティス)を何よりも大事にする学校ですし、その真実が、今回の奥田愛基さんの運動にも生きていることに、思い至りましたね。

 もう1つは、いまや、明治学院と言ったら、奥田愛基さんか、高橋源一郎さんか、ですね。佐高信さんの論評を読んで、このお2人が結び付く「なるほど」です。奥田愛基さんが、高橋源一郎さんのゼミ生だったわけですね。

 それだけじゃぁないのかもしれませんね。さまざまなシンクロニシティが重なって、今回のような奥田愛基さんの運動が起こされたのでしょう。

 私は、奥田愛基さんの運動の源に、自由神の真実(ピスティス)を見たわけです。

 

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声の力 改訂版

2015-10-01 05:21:46 | エリクソンの発達臨床心理

 

 言葉には、出来事になるという目的がありますから、その目的を意識することが、いつでも何度でも、必要です。

 Young Man Luther 『青年ルター』p.230は第3パラグラフから。

 

 

 

 ルターが一番大事にしている演説の機会は、ルターの生涯の中でもっとも有名な場面です。いろんな本や映画が、ルターの演説を描いてきましたし、その後に、ウォルムスの議会は、ルターの言葉には、永遠の価値がある、とする歴史的な場面となったんですね。大きな議事堂、いかめしい聴衆、朗々と響くルターの声。非常に残念なのは、この稀なる澄んだ声の中に、ルターの中にある不安や、周りの場面の強い混乱を超越したドラマがあることに、いまだどなたも気付かないでいることです。ゲッテスバーグと言えば、リハーサルもなしに歴史的な場面を見る仕方を思い出しますが、ウォルムスでは、多くの人々が、この独特の演説者の声を実際に耳にし、その姿を現に、目にしたんですからね。

 

 

 

 

 

 ルターの声は、ルターの不安も、現生の混乱も超越した秩序を示すものでした。

 それは誰も気付かなかったかもしれませんが、多くの、おそらくすべての人が願う秩序でした。

 

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