医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

美しき穂の国-3

2006年10月05日 09時36分25秒 | Weblog
 以前にこのイザナキとイザナミの生んだ火の神であるカグツチや愛宕神社のお話や、イザナキが黄泉の国へ亡くなった妻イザナミを連れ戻しに行くのだけれども失敗する話も、ギリシャ神話や映画「黒いオルフェ」とともに紹介しました。

 ちなみに愛宕山は京都市にあり、京都市の愛宕神社ではイザナミとカグツチを祀り、東京港区、東京タワーの北にある愛宕神社は徳川家康が江戸の防火の神としてカグツチ(日本書紀では火産霊命「ほむすびのみこと」)を祀っているものです。

 黄泉の国から戻ったイザナキの顔から生まれたのが、天上No.1の女性の神で太陽神、天照大御神(アマテラスオオミカミ、天照坐皇大御神「あまてらしますすめおおみかみ」)と、夜の国を治める月読命(ツクヨミノミコト、月夜見尊とも)、そして海を治める須佐之男之命(スサノオノミコト)です。

 でもなぜイザナキの顔からなのだろう??

 左目を洗ってアマテラス、右目を洗ってツクヨミ、鼻を洗ってスサノオ・・・。

 なぜなんだ??

 スサノオはみなさまもよくご存知のように色々と駄々をこねたり、お姉さんのアマテラスを困らせたりする暴れん坊です。

 アマテラスを困らせてアマテラスが隠れてしまって、真っ暗闇になってしまった事件が有名な「天の岩屋戸」事件です。

 岩戸の候補地は全国にあり、宮崎県の高千穂や伊勢神宮の付近、その他です。

 これは日食現象のことか、異常気象による飢饉、はたまた新興勢力・・・色々説があるようです。

 ユダヤ教と日本神道の類似性を研究している、ラビ・マーヴィン・トケイヤーの「日本・ユダヤ封印の古代史」によれば、岩屋戸の前で踊ったウズメが踊った際に唱えられた祈祷文が「ひい、ふう、みい、よお、いつ、むう、なあ、やあ、ここの、とう」であり、それがヘブル語で「たが、そのうるわしめを出すのやら。いざないに、いかなる言葉をかけるやら」となるそうですが、いくらなんでもできすぎのような・・。

 一方アマテラスとツクヨミも仲たがいをして、それ以来太陽と月は顔を合わせなくなったそうな・・・。

 ちなみにアマテラスは弥生時代の「卑弥呼」がモデルになっているとも・・。

 卑弥呼→日巫女(日神に仕える巫女)の意味とする解釈もあるのです。

 アマテラスを祭るのが伊勢神宮ですが、全国各地にある神明神社もそう、東京では増上寺から浜松町に抜ける大門通りにある芝大神宮がそうです。

 僕は大学時代神話の国「出雲」に住んでおりましたので、そもそも神話には興味が高くなっているのかもしれません。