Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●悪徳企業型徴兵制……「(自衛隊の)派兵はもちろんのこと、派遣も反対」の中山素平さんは泣いている

2015年09月05日 00時00分39秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【民間企業の新人を戦地に投入 防衛省が画策する「隠れ徴兵制」】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/163195)。

 「民間企業に就職したと思ったら、配属先は「自衛隊」だった――。防衛省が密かに検討していた「徴兵プログラム」が国会で取り上げられ、大騒ぎになっている」。
 経済的徴兵制の次は、インターンシップという名の悪徳企業型徴兵制……「徴兵制は苦役ではないから憲法違反にならない」と公言している」人までいる始末ですものね。

   『●「18歳選挙権」にさえ無関心?: 
       血税と赤紙と、そして、(経済的)徴兵制への第一歩か?
    「安田純平著。集英社新書、2010年3月第1刷発行。
      ……不思議なのはだれがこの法改正を強く望んだのか
     さっぱり見えてこないことだ。少なくとも、国民が声を
     上げたわけではない・・・・・・兵役とセットだということ。
     投票行動で政治に意見する権利を持つ者は、
     国を守る義務も負うわけです
」。
      血税と、子供たちへの赤紙。18歳、19歳の皆さん、
     「眠り猫」になっていては大変です。「安保政策通を
     自任する石破地方創生相は「徴兵制は苦役ではないから
     憲法違反にならない」と公言している
」人までいる始末です。
     確実に「軍靴の足音が近づいて」います。それは強制で
     始まるわけではないでしょう、きっと。非正規雇用とか
     奨学金とか、「経済的に強いる」ことから戦場に行かざるを
     えなくするつもりです」

   『●『ルポ戦場出稼ぎ労働者』読了
    「「迷惑論」はあくまで過渡的なものであって、
     この流れが加速し、定着すれば、「愛国心」と「空気」は
     戦場へ「行くな」から「行け」へと変わっていくだろう。
     そのときのために用意されてきたのが格差である。
     仕事がないなら戦場へ行け、ということだ」

 そして、大変に驚いたことに、「中谷防衛相の答弁によると、資料作成の理由は、経済同友会の前原金一専務理事(当時)から「関心が示された」ためだったという」!
 経団連といい、財界は腐りきっている(『●経団連の本音、「市民を戦場に連れてって」: 「米国の商売としての戦争」という地獄へ突き落す行為』)。あの世で中山素平さんはさぞかし嘆いていることでしょう。【佐高信の「一人一話」/財界の鞍馬天狗 中山素平が貫いた護憲】(http://diamond.jp/articles/-/76637)によると、「1991年に勃発した湾岸戦争の時、“財界の鞍馬天狗”といわれた日本興業銀行元頭取の中山素平はズバリとこう言い切った。/「(自衛隊の)派兵はもちろんのこと派遣も反対です憲法改正に至っては論外です。第二次世界大戦であれだけの犠牲を払ったのですから、平和憲法は絶対に厳守すべきだ。そう自らを規定すれば、おのずから日本の役割がはっきりしてくる」/いま、堂々とこれだけの直言をする財界人はいない。中山は2005年に亡くなったが、その時、共同通信からコメントを求められ、「現今の経営者を10人束ねても、中山さん1人の魅力に及ばない」と答えた」。


   『●『城山三郎の昭和』読了(1/3)
    「同じくワッペン”拒否者中山素平
     イラク戦争反対の弁 (p.155)」

 アベ様曰く「徴兵制、徴兵制と、はやす人々は全く無知と言わざるを得ない」ですって。「甚だしい無知」「やまいだれの『痴力』」のアベ様に、「全く無知」と言われてしまいましたょ、トホホ。

   『●美輪明宏さん、アベ様に「あるのはやまいだれの『痴力』。
                  あとは情念」・・・「言いだしっぺの責任」を


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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/163195

民間企業の新人を戦地に投入 防衛省が画策する「隠れ徴兵制」
2015年8月29日

    (辰巳議員(左)が取り上げた自衛隊インターシップ・
     プログラム(辰巳事務所提供))

 民間企業に就職したと思ったら、配属先は「自衛隊」だった――。防衛省が密かに検討していた「徴兵プログラム」が国会で取り上げられ、大騒ぎになっている。

 明らかになったのは26日の参院安保法制特別委。共産党の辰巳孝太郎議員は、防衛省が13年7月に作成した「長期 自衛隊インターンシップ・プログラム(企業と提携した人材確保育成プログラム)」と題した資料を掲げて質問。資料には「プログラムのイメージ」として、最初に「企業側で新規採用者等を2年間、自衛隊に『実習生』として派遣する」とハッキリ書いてあり、ほかに「自衛隊側で、当該実習生を『一任期限定』の任期制士として受け入れる」「自衛隊側は当該者を自衛官として勤務させ(略)」とあった。

 つまり、新入社員らを2年間も自衛隊に強制勤務させる仕組みなのだ。これが会社の「業務命令」なら、拒否する社員は少ないだろう。誰がどうみても「徴兵制」だ。「防衛省側のメリット」では「将来的には予備自(衛官)としての活用も視野」とあった。予備自衛官は14年度末時点で約3万2000人と、定員(約4万8000人)の7割にも満たない。安保法案が成立すれば「米軍と一緒に戦争するのはイヤと自衛官離れは加速する。それを防ぐため、防衛省が「画策」したのは明らかだ。

 安倍首相は25日の参院特別委で「徴兵制、徴兵制と、はやす人々は全く無知と言わざるを得ない」と言っていたが、防衛省自身が「インターンシップ」というゴマカシ言葉を使って実質的に「徴兵制」を検討していた事実をどう考えるのか。

 中谷防衛相の答弁によると、資料作成の理由は、経済同友会の前原金一専務理事(当時)から「関心が示された」ためだったという。経済同友会といえば、幹部が安倍と度々、メシを食っているし、前原氏は昨年5月の文科省会議でも、奨学金の延滞者をめぐる問題で「消防庁とか、防衛省などに頼んで、1年とか2年のインターンシップをやってもらえば」と発言していた。経済同友会は、円安と株高で一握りの大企業をボロ儲けさせてくれる安倍政権を「側面支援」しよう――と考えたワケじゃないだろうが、安保法案で自衛隊員のリスクは確実に高まる。中谷防衛相は否定したが、「サラリーマン自衛官」が戦いに巻き込まれる可能性はゼロじゃないのだ。

 「企業を通じて戦地に(若者を)送るようなシステムを一経営者に提案をする発想そのものが恐ろしい

 辰巳議員はこう指摘したが、その通り。安保法案の成立を前提に勝手に自衛隊の海外派遣の計画をシミュレーションしていた防衛省だ。「隠れ徴兵制」の導入も狙っているに違いない。やはり安保法案は何が何でも潰さないとダメだ。
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●安田純平さんの安否が大変に心配: 官邸は一体何をしているのか? 後藤健二さんの対応と同じ過ち・・・

2015年08月10日 00時00分50秒 | Weblog


夕刊アメーバニュースの数週間前の記事【シリアで拘束疑いの安田純平氏 帰国便に姿現さず】(http://yukan-news.ameba.jp/20150716-34/)。

 安田純平さんがシリアで拘束されているようだ。安否が大変に心配。アベ様らは一カ月以上前からその情報をつかんでおきながら、放置しているのではないか? 戦争法案・壊憲法案との関係でそうしているのであれば、あまりに不誠実である。与党議員も何とか手を打ってくれないだろうか。後藤健二さんの対応と同じ過ちを繰り返そうとしていないか? 無事を、とにかく、祈っている。

   『●『ルポ戦場出稼ぎ労働者』読了
     「安田純平著。集英社新書、2010年3月第1刷発行」
     「ファルージャ 日本本人人質拘束事件
       非情な日本政府の対応。「・・・「テロリスト」という言葉を
      使うということは、無条件に殺されてしかるべきだ、
      と判定を下すに等しい。人として、報道に携わる者として、
      私は「テロ」「テロリスト」という言葉は使うべきではないと
      拘束経験を通して改めて確認した。/・・・。/ちなみに、
      私が日本政府に救出されたということはまずないと考えて
      良いと思う」
       犬になれというのか? 「・・・批判してくるだけなので正体は
      分からないが、要するに、「政府の活動の邪魔にならないよう、
      現場取材などせず、おとなしく政策に賛同していろ」ということだ。
      /・・・。/・・・政府の決定にただ従うだけの「(いぬ)」に
      なりはて、・・・」
     「戦争という金儲け」
     「間接的参戦。「・・・自らの払ってきた税金は既に戦争のために
      費やされているのだから、日本国民は既に十分に参戦している」」

   『●「主権在民 創刊1000号」 『週刊金曜日』
      (2014年7月18日、1000号)についてのつぶやき

     「安田純平さん【現地ルポ 「イスラム国」が支配地域を拡大 
      制圧されたファルージャをゆく】、「イラクは国家分裂の危機にある
      ・・イラク市民の間の亀裂は危険な水準にまで来ているようだ」。
      『ルポ戦場出稼ぎ労働者』
      (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/25aeb85839f7e9274655adf7a976c909)」

   『●「自己責任」バッシングと
       映画『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件・・・そして』

   『●「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか。
                     伝えようとした人が現場にいたからです」

     「イラクでは2004年4月にボランティア活動家の高遠菜穂子さんら
      3人と、取材中だったフリージャーナリストの安田純平さんら2人が
      相次いで誘拐された事件が起きている。高遠さんらを誘拐した
      犯人グループは自衛隊のイラクからの撤退を要求した。政府は
      応じなかったが、5人とも4月中に解放された。」

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http://yukan-news.ameba.jp/20150716-34/

シリアで拘束疑いの安田純平氏 帰国便に姿現さず
2015年07月16日 09時25分

 シリアで消息不明となり、イスラム過激派組織「ヌスラ戦線」に拘束されたことが疑われているジャーナリストの安田純平氏。同氏が、搭乗を予定していた飛行機に姿を現さなかったことをジャーナリストの田中稔氏がツイッターで伝えている。

 安田氏は6月20日以来、ツイッターの更新が途絶えている状態で、連絡が取れなくなっていることから安否が心配されていた。菅義偉官房長官は7月9日の記者会見で、「邦人ジャーナリストが拘束されている情報には接していない」と述べているが、民主党の有田芳生参議院議員は「官邸は先週水曜日に週刊誌から問い合わせがあり、安田純平さんがヌスラ戦線に拘束された可能性があることを認識しています」とツイッターで明かしていた。

 田中氏は以前から安田氏と連絡が取れなくなっていることについて懸念を抱いており、7月14日にはツイッターで「安田純平氏が帰国のために予約したイスタンブール発成田行きの飛行機に安田氏の姿がないようだ」と報告している。
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●「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか。伝えようとした人が現場にいたからです」

2015年01月25日 00時00分20秒 | Weblog


asahi.comの記事【「解放諦めないで」 紛争地知るジャーナリストの祈り】(http://www.asahi.com/articles/ASH1R5T51H1RUTIL04Z.html?iref=comtop_pickup_02)、
東京新聞の社説【日本人人質 救出へ向けて粘り強く】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015012402000168.html)。

 まずは、無事に解放されることを祈念しています。

 「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか。伝えようとした人が現場にいたからです」・・・・・・「人質の後藤健二さんは紛争地で女性や子どもたちの取材を続け、その体験を学校の特別授業などで語っていた。日本にイスラムへの理解を深めてもらおうとしていた後藤さんの思いも、中東諸国の人たちに広く伝えたい」・・・・・・。
 またしてもアホな「自己責任」「自業自得」論をまき散らしている方がいるようです。

   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(1/2)
     「「まさに高遠さんは危険を承知しながらイラクに行かないでは
      いられない立場にあった人でしょ。彼女を救出するために、
      イラクの人たちまでがビラ配りをやり、「彼女の身代わりになる」
      と少年が言うくらいに信頼関係があったわけです。
      ・・・「危険があるからこそ」、いてもたってもいられずに出かけて
      行かないではいられない人がいることくらいどうしてわからんかな」
     「「自業自得」なんて言っている人々が屁をこきながらテレビで観ている
      ニュース映像はいったい誰が撮り、雑誌の記事は誰が書いている
      と思っているわけ?」

   『●「自己責任」バッシングと
       映画『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件・・・そして』


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http://www.asahi.com/articles/ASH1R5T51H1RUTIL04Z.html?iref=comtop_pickup_02

「解放諦めないで」 紛争地知るジャーナリストの祈り
清水大輔、高橋友佳理 2015年1月24日05時32分

     (「イスラム国」が首都だ、としているシリア北部のラッカ。
      手前の男性は戦闘員で腹に自爆ベルトを巻き付けていた
      =2014年3月、横田徹さん撮影

 「72時間」が過ぎた。だが、「イスラム国」の人質となっている後藤健二さん(47)と湯川遥菜(はるな)さん(42)の消息はつかめない。2人の知り合いや家族は、無事を願い続けた。後藤さんと同じく、紛争地の声を伝えようと飛び込むジャーナリストの仲間たちも帰還を祈る。

 ひざまずかされ、ナイフをちらつかされる後藤さんの映像に、ジャーナリストの佐藤和孝さん(58)は胸が潰れる思いがした。

 2012年、シリアで内戦を取材中に銃撃戦に巻き込まれて亡くなったジャーナリストの山本美香さん(当時45)のパートナー。後藤さんと面識はないが、撮影した映像を見たことがある。紛争の最前線から一歩引いたところで、市民、特に子どもたちが置かれた状況を淡々と取材する姿勢が伝わってきた。「強い意志を持って、何かを伝えようという気概に敬服する」

 山本さんが亡くなった後、自らの仕事を見つめ直そうと、同じように紛争地帯で仲間を失ったり、けがを負ったりした欧米のジャーナリストたちに会いに行った。「同じ時間に生きているのに、伝える言葉や手段を持たない抑圧された人たちがいる」「独裁国家で不条理に苦しむ人たちは『目撃者を求めているんだ」。みんな、自分や美香と同じことを考えているんだな、と感じた。

 独立系通信社ジャパンプレスの代表を務め、山本さんを失った後もアフガニスタンなどの取材を続けている。「なんであんな危険な場所に行くのか」と問われる。今回の事件でもインターネット上などでは自己責任論が飛び交う。「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか。伝えようとした人が現場にいたからです

 どんな強大な力を持った存在であっても、きっと誰かが立ち向かっていくだろう――。山本さんが著書に記した言葉だ。「後藤さんも志は同じはず」。無事を祈っている。

 報道カメラマンの横田徹さん(43)は13年9月、シリア北部で取材中、「イスラム国」の前身組織に出頭を命じられた。「帰れないかもしれない」。しかし、逃げて捕まるよりは、と別の日本人ジャーナリスト、ガイドと出向いた。

 8畳ほどの部屋。全身黒ずくめの男8人が入ってきた。腰には銃やナイフ。熟練した戦闘員の雰囲気を感じた。黙っていてはいけないと直感し、満面の笑みで質問を投げかけた。「お名前は」「あなた方の目的は」。会話の後、男たちはガイドとしばらくアラビア語で話していた。「すぐにシリアから出て行け」。そう命じられ、その日のうちに飛び出した。

 後にガイドから「あの時、男に『2千ドルで日本人2人を売らないか』と持ちかけられた」と聞かされた。背筋が凍った。「ただ運が良かっただけだ」

 危険な思いをしても戦地に行くのはなぜか。原点はアフガニスタンでの体験だという。「血も涙もない集団」と報じられていた反政府勢力タリバーンだったが、支配下の街は平穏だった。「イスラム国」でも、宗教指導者は温厚な人柄で「空腹ではないか」などと気遣ってくれた。「ネットで得た情報ではなく、自分で話をして、身を置かないとわからない」という。

 後藤さんの人柄を現地ガイドから聞き、コミュニケーション能力が高い人だと感じた。「状況は良くないと思うが、最後は人間同士の信頼関係が物事を決める。絶対に諦めないで欲しい」(清水大輔、高橋友佳理)


■決着に時間要した例も

 海外でこれまでに日本人が拘束された事件の展開はさまざまだ。無事の解放につながった事件では、身代金が支払われたとされる例もある。決着までに長い月日がかかることもある。

 イラクでは2004年4月にボランティア活動家の高遠菜穂子さんら3人と、取材中だったフリージャーナリストの安田純平さんら2人が相次いで誘拐された事件が起きている。高遠さんらを誘拐した犯人グループは自衛隊のイラクからの撤退を要求した。政府は応じなかったが、5人とも4月中に解放された。

 だが、同年10月にはイラクを旅行中の香田証生さんが拉致され、犯人グループの「イラク・アルカイダ機構」は自衛隊撤退を要求。香田さんは同月末にバグダッド市内で、遺体で発見された。後藤さんらを拘束している「イスラム国」は、このグループの流れをくむとされる。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015012402000168.html

【社説】
日本人人質 救出へ向けて粘り強く
2015年1月24日

 過激派「イスラム国」とみられるグループが日本人人質二人の殺害を警告した事件で、身代金の支払期限とされた七十二時間が過ぎた。粘り強い交渉を続け、救出に全力を挙げたい。

 政府は関係各国に協力を求める一方、ヨルダンのアンマンに現地対策本部を設け、周辺国に働き掛けている。

 グループは二十日に公開した声明で、日本が「イスラム国」対策で供与を表明したのと同額の二億ドル(約二百三十五億円)の身代金を、七十二時間以内に支払うよう要求。日本の供与内訳は「女性や子どもを殺害し、イスラム教徒の家を破壊するのに一億ドル」「イスラム戦士と戦う背教者を養成するのに一億ドル」などとして批判した。

 この主張はまったく理不尽だ。日本の供与はイラクやシリアの難民支援やインフラ整備などの人道目的だ。日本は米国主導の空爆にも参加していない。戦後、戦闘には参加せず、国際貢献は非軍事分野に限ってきた。平和国家としての姿勢をイスラム世界に丁寧に説明し続け、人質解放に向けた環境づくりを進めたい。

 人質の後藤健二さんは紛争地で女性や子どもたちの取材を続け、その体験を学校の特別授業などで語っていた。日本にイスラムへの理解を深めてもらおうとしていた後藤さんの思いも、中東諸国の人たちに広く伝えたい。

 危険な場所に取材に入るジャーナリストには覚悟が求められる。後藤さんは「イスラム国」支配地域に入る直前に撮影したビデオ映像で「非常に危険だが、何があっても責任は私にある。必ず生きて戻る」と語っていた。

 イラクでは二〇〇四年、計六人の日本人が人質となったが、五人がイスラム聖職者協会の仲介で解放された。この時の経験も生かし仲介を探る努力を続けたい。

 「イスラム国」とみられるグループによる人質事件では米英人らが殺害される一方で、フランス、スペイン、スウェーデンなどの人質は解放されている。トルコは総領事ら四十九人の人質解放に成功した。身代金は支払わず、米国に非協力的であることが解放条件だったとの見方もある。これらのケースも参考にしたい。

 パリの連続テロに続く邦人人質事件。テロの広がりに、日本も“対岸の火事”ではいられなくなった。背景に疎外感から過激主義に走る若者の増加も指摘される。その病根を断つことも考えたい。
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●「非正規労働者2000万人時代」 『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号)について

2014年11月25日 00時00分09秒 | Weblog


週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 今週のブログ主のお薦めは、鎌田慧さん【保革乗り超え新基地を拒否した「オール沖縄」のこころ 10万票の大差で辺野古移設反対の翁長氏が圧勝】と高嶋伸欣さん【「韓国紙記事を誤読」の事実を伏せている『産経』前支局長問題】。

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■①『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 「非正規労働者2000万人時代」。【元「31歳、フリーター」はなぜ、「希望は戦争」を諦めたか 赤木智弘×雨宮処凛】。安田純平さん『ルポ戦場出稼ぎ労働者』、一読の価値大あり、「この流れが加速し、定着すれば、「愛国心」と「空気」は戦場へ「行くな」から「行け」へと変わっていくだろう。そのときのために用意されてきたのが格差である。仕事がないなら戦場へ行け、ということだ」」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/25aeb85839f7e9274655adf7a976c909

■②『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 明石昇二郎さん【福島第一原発事故で故郷を喪失の飯舘村民、身体に影響も 裁判外紛争解決手続き申し立て】、「謝れ! 償え! かえせふるさと・・・・・・「もう、あの飯舘村は戻ってこない」・・・・・・「・・・・・原発さえなければ、孫と一緒に暮らせたのに」」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/06eaf88a6d6b6f7d2f7d116b9f39a96e

■③『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 永野厚男氏【都立大島高校が自衛隊と訓練 「防災教育」を逸脱か】、「災害時、生徒は自分の命を守るのが第一。避難民救済の役割まで求めるのはボランティアの範囲を超える・・・・・・学校現場に〝異変〟が生じている」。「いろんな意味で疲れます・・・住民基本台帳活用とアイドルによる「番宣」で「果てしない夢」へGO!」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/c5aecf5f3f80e3bdca64d1b8b6603ed0

 

 

■④『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 【村岡和博の政治時評/大義なき衆院解散を安倍サヨナラ選挙に】、「デタラメなアベノミクスも、民意も立憲主義も無視する安倍首相のやり口も、まとめてさよならする選挙にしなければなるまい」。「●選挙を何度やっても、「騙されることの責任」「考えないことの罪」を自覚し得るかどうか?」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/15305f7db74dbd06410433167abaf585

■⑤『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 鎌田慧さん【保革乗り超え新基地を拒否した「オール沖縄」のこころ 10万票の大差で辺野古移設反対の翁長氏が圧勝】、「新たな基地は造らせないとい沖縄の民意は揺るがないことが明確に」。「さあ、ここから。高江・辺野古破壊問題等々・・・「過去のもの」や「終わり」にしてはいけない」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/b989d3a41d428a9731edceaf156ba86c

■⑥『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 【佐高信の新・政経外科第20回/疑惑隠しの自己都合解散】、「「脱税」の疑い指摘され激昂した安倍首相・・相続税3億円を脱税したという疑惑」。そして、「暴力団人脈」による「ダーティな政治手法」!? またしても、アベ様、ダークすぎますhttp://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/beae9170eb3ab970e4aa27aaf77124cc

■⑦『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 東海林智氏【「正社員ゼロ」「残業代ゼロ」 労働の商品化が加速する 「派遣村」から6年、「人間の尊厳」を奪う安倍政権】、「短期化、流動化する雇用・・安倍政権・・働く者の尊厳を大事にするという発想が決定的に欠けている」。未来工業城南信金経団連http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/793d40802e3c432fc29f0b21c17b62db

■⑧『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 平舘英明氏【臨時教員は潜在的失業者だ 「安上がり」教育が生む労働破壊】、「官製ワーキング・プア・・子どもの学習環境に直結・・「安上がり」教育のツケは大きい」。未来に投資しないアベ様(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/7907fe4edcb5c8f185faeedc8513702d

■⑨『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 山口正紀さん【〈大政翼賛新聞〉への回帰 『読売』憲法改正試案20周年】、「〈・・・・・・タブー打破 先駆的意義/論議活性化 きっかけに〉・・・・・・『読売新聞』・・・・・・特集の見出しだ。1ページ全部を使った自画自賛」。恥ずかしい新聞、社主だけの問題か?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/ab709a5ec0b6dfdfee9e4b814272fb58

■⑩『週刊金曜日』(2014年11月21日、1017号) / 高嶋伸欣さん【「韓国紙記事を誤読」の事実を伏せている『産経』前支局長問題】、「もともと『産経』に『朝日新聞』の不手際の連鎖を責める資格はないし、他のメディアも五十歩百歩の類だ」。全く同感! 産経』新聞韓国大統領名誉棄損事件の記事は声高に「言論の自由の侵害」を叫べるようなモノ?』、まさか、ご冗談を(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cb7468d1eb62dcb08262fc7656d96ad2
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●「主権在民 創刊1000号」 『週刊金曜日』(2014年7月18日、1000号)についてのつぶやき

2014年07月21日 00時00分15秒 | Weblog


週刊金曜日』(2014年7月18日、1000号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 今週のブログ主のお薦めは、石坂啓さん【本質をわかりやすく言うと】、「病床の母はあっさりと一言、「テメーが行ってこい」」。

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■①『週刊金曜日』(2014年7月18日、1000号) / 「主権在民 創刊1000号」。同封チラシ「「戦後」の1000号として」(平井康嗣編集長)、「たかが1000号、されど1000号」(北村肇発行人)、「『週刊金曜日』1000号の歩み」。創刊準備号『月刊金曜日』から買い続けた身としては、感慨深いものに

■②『週刊金曜日』(2014年7月18日、1000号) / 三宅勝久さん【自衛隊「訓練」中の死亡事故が多発 10年で69人、「人命軽視」か】、「〝不要な危険〟を強要か・・「教育訓練」以外の死亡事故も多数あり、事故死の実数はこれよりも多いものとみられる」。「戦争できる国」になれば「訓練」死どころか・・(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cc3976ac9b61db2a8b6c540d79ff96ba

■③『週刊金曜日』(2014年7月18日、1000号) / 及川健二さん【「集団的自衛権の行使容認」閣議決定に各地で抗議 「文章は形容詞によって腐る」】、「・・といった開高健の言葉が思い出される・・」「暴力の連鎖が拡大することを止めたい!」。戦争絶滅受合法案を定める矜持もない自公議員(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/77de2f301efae2ff4a6c6e5f58a3a960

■④『週刊金曜日』(2014年7月18日、1000号) / 満田夏花さん【川内原発再稼働手続き進むも避難弱者は・・・・・・ 施設管理者に避難計画丸投げ】、「伊藤祐一郎鹿児島県知事・・「10キロ圏外の、要支援者・・の施設については避難計画を策定する必要はない」と発言」。死の灰は宮崎や熊本まで届くというのに(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a724141dcbc2f9d68a76dd33d89418d3

■⑤『週刊金曜日』(2014年7月18日、1000号) / 平野次郎氏【人の尊厳守り抜く二審判決 在特会の控訴を棄却】、「大阪高裁(森宏司裁判長)は・・の支払いを命じた一審(京都地裁判決)を支持し、在特会側の控訴を棄却する控訴審判決」。こちらは至極当たり前の判決で、司法の良心は守られた

■⑥『週刊金曜日』(2014年7月18日、1000号) / 「編集委員抗議声明/集団的自衛権行使に否(いな)!」。石坂啓さん【本質をわかりやすく言うと】、「病床の母はあっさりと一言、「テメーが行ってこい」」。そう、戦争絶滅受合法案を制定してから言ってくれ(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/bf0581c0ebf44de944dfaeda3fe0ddc5

■⑦『週刊金曜日』(2014年7月18日、1000号) / 雨宮処凛さん【この流れに抗う方法】。宇都宮健児さん【闘いはこれからだ】、落合恵子さん【市民へのテロ!】。佐高信さん【改めて「国とは何か」を問え】。田中優子さん【パンとサーカス】。中島岳志さん【立憲主義を守るために】

■⑧『週刊金曜日』(2014年7月18日、1000号) / 横田一さんら【滋賀県知事選、自公敗北の衝撃 福島県知事選、沖縄県知事選に波及する三日月大造氏の勝利】、「原発政策が問われる10月の福島県知事選、普天間基地の名護市辺野古移設問題のゆくえを左右する11月の沖縄県知事選と、自公連立体制には荒波が待ち受けている」

■⑨『週刊金曜日』(2014年7月18日、1000号) / 半田滋さん【旧日本軍化する自衛隊が苦心する若者の呼び込み 自衛官募集CMにAKB島崎遥香】、「戦死と自殺と・・防衛省が8500万円かけて制作した自衛官募集のテレビCM・・徴兵制への道・・憲法の屋台骨である9条でさえ、解釈を変更して「戦争できる国」に・・」

■⑩『週刊金曜日』(2014年7月18日、1000号) / 安田純平さん【現地ルポ 「イスラム国」が支配地域を拡大 制圧されたファルージャをゆく】、「イラクは国家分裂の危機にある・・イラク市民の間の亀裂は危険な水準にまで来ているようだ」。『ルポ戦場出稼ぎ労働者』http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/25aeb85839f7e9274655adf7a976c909

■⑪『週刊金曜日』(2014年7月18日、1000号) / 伊田浩之さん【新聞全面広告を7月1日に全国展開した三菱電機 武器】、「ミサイル共同開発・・過大請求明るみに・・NHK報道に疑問・・同じ番組で2回も三菱電機(とその子会社)が出るのは異例。必然性が無い宣伝であれば放送法・・に触れる恐れすら・・」

■⑫『週刊金曜日』(2014年7月18日、1000号) / 浅野健一さん【命懸けた訴えを犯罪にしたメディア 新宿焼身自殺未遂】。「安倍首相の回答は、メモの棒読みで、質問にまともに答えていない。日本の国の形をクーデター的に変えようとする首相を追及する気もない記者たちに絶望した」

■⑬『週刊金曜日』(2014年7月18日、1000号) / 【佐々木実の経済私考/空振りする日銀の“異次元緩和”企業優遇だけの成長戦略は的外れ】、「「企業が潤えば、従業員も潤う」。そんな楽観論はもはや通用しなくなった。企業優遇策に遍した成長戦略では問題を解決できない・・」

■⑭『週刊金曜日』(2014年7月18日、1000号) / 矢崎泰久さん【発言2014】、「日本の歴史認識は軍国主義時代の皇国史観を未だに引きずっているように思える。その見本が解釈改憲を強行する安倍政治に他ならない」。「積極的平和主義」という言葉のいかがわしさがすぐわかる」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cc3976ac9b61db2a8b6c540d79ff96ba
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●広河隆一さん『DAYS JAPAN』の編集長公募

2013年06月25日 00時00分23秒 | Weblog


asahi.comの記事(http://www.asahi.com/national/update/0607/TKY201306070060.html)。

 都議選の結果、大変に残念でした。ますます自公政権が増長すると思うと、ウンザリ。愚痴を言ってもしょうがないので・・・・・・。

 日本で最も優れたフォトジャーナル『DAYS JAPAN』の広河隆一編集長が、次の編集長を公募するそうだ。とても残念だ。
 個人的には、綿井健陽さんか安田純平さん、長倉洋海さん、豊田直巳森住卓が良いな。さて、どんな新編集長だろう、楽しみだ。

  『●DAYS JAPANに支援を
  『●DAYS JAPANに支援を(再)
  『●DAYS JAPANからのメール
  『●『DAYS JAPAN(2010年2月号)』読了
  『●『DAYS JAPAN(2010年3月号)』読了
  『●『DAYS JAPAN(2010年4月号)』読了
  『●上関原発反対! ~祝い島島民の会blog~
  『●『DAYS JAPAN(2010年5月号)』読了
  『●原発絶対断固反対!
  『●『細木数子 魔女の履歴書』読了+α
  『●『DAYS JAPAN』(2010年12月号)読了
  『●『DAYS JAPAN』(2012年8月号)読了
  『●『DAYS JAPAN』(2012 NOV,Vol.9,No.12)についてのつぶやき
  『●『DAYS JAPAN』(2012 DEC,Vol.9,No.13)についてのつぶやき
  『●『DAYS JAPAN』(2013 JAN,Vol.10,No.1)についてのつぶやき
  『●『DAYS JAPAN』(2013,FEB,Vol.10,No.2)についてのつぶやき
  『●『DAYS JAPAN』(2013,MAR,Vol.10,No.3)についてのつぶやき
  『●福島菊次郎91歳の写真集『証言と遺言』、届く
  『●『DAYS JAPAN』(2013,APR,Vol.10,No.4)についてのつぶやき
  『●『DAYS JAPAN』(2013,MAY,Vol.10,No.5)についてのつぶやき
  『●『DAYS JAPAN』(2013,JUN,Vol.10,No.6)についてのつぶやき

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http://www.asahi.com/national/update/0607/TKY201306070060.html

2013年6月9日13時21分
広河隆一氏の「DAYS JAPAN」、編集長を公募

 【上原佳久】戦争や社会問題の現場に肉薄する月刊報道写真誌「DAYS(デイズ) JAPAN(ジャパン)」(広河隆一編集長)が今月から、後任の編集長を公募する。学歴・年齢・国籍・話す言語、いずれも不問。応募資格は「世界のフォトジャーナリストが作品を発表する舞台を守る志のある人」(広河編集長)だ。

 同誌は2004年3月、「一枚の写真が国家を動かすこともある」と表紙にうたい創刊。イラク戦争の悲惨さを伝える写真特集などを掲載し、評価を高めた。米グラフ誌「ライフ」が休刊し、海外の報道写真家が作品の売り込みに事務所を訪れることもある。

 一時は部数低迷で廃刊の危機にさらされたが、2万部まで持ち直した。定期購読者1万人に支えられ、黒字を確保している。

 創刊以来の責任編集者で社長も務める広河さんは今年、70歳を迎える。健康に不安を抱え、「体力と経営に余裕があるうちに次世代に託したい」と編集長交代を決めた。20日発売の7月号で異例の公募を告知する。

 志望者には、目指す雑誌の姿を形にした見本誌をつくって、応募してもらう。使う写真はオリジナルでなくてもよく、読者に訴えかける写真や見出しの言葉を選ぶ力を確かめたいという。海外にも、応募を呼びかける。

 締め切りは11月1日。定期購読者による投票で候補を絞り、書店員と大学教員らによる最終審査で、次期編集長を決める。適任者なしと判断された場合、廃刊の可能性もあるという。

 広河さんはチェルノブイリ原発事故を追い、現地を50回以上取材した報道写真家だが、後任は写真家である必要はないという。「DAYSは写真ファン向けではなく、世界で何が本当に起きているのか知りたい人のための雑誌。ジャーナリズムを受け継いでくれる人の応募に期待したい」

 問い合わせは同誌受付係(電話03・3322・0233)へ。
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●『ルポ戦場出稼ぎ労働者』読了

2011年04月02日 03時12分44秒 | Weblog


『ルポ戦場出稼ぎ労働者』、2月に読了。安田純平著。集英社新書、2010年3月第1刷発行。

 帯より、「世界中から集められる、貧しい派遣労働者たち! 自ら出稼ぎ労働者となり、単独潜入取材した記録! 民営化の果て、その現場とは?」

 ファルージャ 日本本人人質拘束事件(p.39、68)。
 非情な日本政府の対応。「・・・「テロリスト」という言葉を使うということは、無条件に殺されてしかるべきだ、と判定を下すに等しい。人として、報道に携わる者として、私は「テロ」「テロリスト」という言葉は使うべきではないと拘束経験を通して改めて確認した。/・・・。/ちなみに、私が日本政府に救出されたということはまずないと考えて良いと思う」(p.70)。
 
犬になれというのか? 「・・・批判してくるだけなので正体は分からないが、要するに、「政府の活動の邪魔にならないよう、現場取材などせず、おとなしく政策に賛同していろ」ということだ。/・・・。/・・・政府の決定にただ従うだけの「(いぬ)」になりはて、・・・」(p.71)。

 いい加減で、ふざけた答弁に終始した小泉純一郎元首相。「・・・日本の航空自衛隊はこの空港へ米兵などを輸送していたが、地上戦は起きていないにしても追撃砲などによる攻撃はされている。これが日本政府の言う「非戦闘地域」だ」(p.77)。

 9・11事件と何の関連もなく、その後、イラクへの空疎な侵略戦争へ(p.114)。

 戦争という金儲け。「利益のために、新鮮さを犠牲にしてでも何千kmも離れた場所から安い食材をかき集める。それを扱うのも同様に集められた安い労働力だ。グローバル化の象徴といえる経済活動だが、それが人間のためになっているのかどうか。イラク戦争を動かしているのは、人間性よりも収益性を求めるこうしたシステムと欲望である」(p.142)。
 イスラム的地産地消社会の破壊(p.143、145)。FECの重要性。「・・・互いに顔を突き合わせられる範囲である、という考え方は、グローバル化に対抗する地域社会の一つのあり方として面白いと思う」(p.145)。

 悪魔の仕打ち。それでも貧しい派遣労働者は戦場に出稼ぎせざるを得ない。「・・・しかし、そうして命の危険と引き替えに金で誘っておきながら、その金すら払わないというのは〝悪魔の所行〟ではないか。命をかけて戦場に来た人々が、自分が奴隷になったのだと知ったときの衝撃はいかほどだろうか」(p.160)。
 「・・・米軍基地ででも働くしかない。米軍を支持しているわけではなくても、彼らを業務で支え、依存しなければ生活が成り立たない。これを占領状態というのだろう。・・・「米国の協力者」として民兵に襲われる事件が絶えず・・・」(p.176)。

 かつての日本との良好な関係(p.211)がいまや。

 チェイニーらのキッタナイ行い(p.227)。戦争の民間委託・民営化(p.230、)。
 「特に戦後復興においては、人道的な側面と人心掌握のためにも、民間企業であっても社会的責任の面を重視した公的な貢献が必要なはずだった。営利のみを追求する企業に任せきりにした占領体制のあり方、ひいては公共性よりも効率性を重視する「民営化」によって成立したイラク戦争そのものに構造的な欠陥があった」(pp.233-234)。

 「自己責任」だから戦場へ、という超「自己責任国家」ネパール(p.235)。「・・・そうした「自己責任社会」においては、戦場に出向いてでも稼ぎたい、という人が出てくるものだ。/日本も「自己責任社会」を目指すならば、こうした側面も受け入れざるを得ないことになるだろう。「戦場に行くなら自己責任」ではなく、「自己責任だから戦場に行く」んである」(p.237)。

 間接的参戦。「・・・自らの払ってきた税金は既に戦争のために費やされているのだから、日本国民は既に十分に参戦している」(p.245)。

 迷惑論という矛盾。「イラク戦争を動かすための基本的な部分を民間人に担わせているのだから、イラク労働はいわばイラク戦争の公式プログラムである。そのプログラムに参加することを「迷惑」と考えているならば、イラク戦争そのものを否定していることになってしまうが、日本政府はそうした様子は一貫して見せていない。この「迷惑論」は、論理性も具体性もないが、何となく他人を叩く、日本独特の「空気」というものだ」(p.245)。
 戦争できる国へと変貌。「日本で格差が広がって・・・。終身雇用や年功序列などの雇用形態を解体して成果主義を持ち込み、規制緩和によって市場原理主義を徹底させ、相互扶助機能のあった日本型共同体構造を米国型「自己責任」社会へと変えてきた結果である。・・・かつては経済と民政に投じてきた予算を軍事に振り向けるようになってきた」(p.246)。上記の「「迷惑論」はあくまで過渡的なものであって、この流れが加速し、定着すれば、「愛国心」と「空気」は戦場へ「行くな」から「行け」へと変わっていくだろう。そのときのために用意されてきたのが格差である。仕事がないなら戦場へ行け、ということだ」(p.246)。

 日本人が戦場に出稼ぎに行く時代(p.242)。「・・・低賃金・無収入層が増えていることは間違いないだろう。年間の自殺者は〇九年までに十二年連続で三万人を超えた」。

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●『抵抗人名録 私が選んだ77人』読了(1/2)

2009年08月24日 07時54分11秒 | Weblog

『抵抗人名録 私が選んだ77人』、7月に読了。佐高信著。金曜日。2008年7月刊。

 
久野収(p.12)、山下弘文(p.24)、高木仁三郎(p.30)、岡部伊都子(p.36)、松下竜一(p.45)、福島瑞穂(p.48)、城山三郎(p.60)、田中伸尚(p.75)、安田好弘(p.78)、朴慶南(p.81)、田中秀征(p.93)、内橋克人(p.105、48)、天木直人(p.117)、山岡俊介(p.129)、梁石日(p.135)、安田純平(p.138)、高杉良(p.147)、中村哲(p.155)、石坂啓(p.156、63)、辺見庸(p.159)、緒形拳(p.162)、澤地久枝(p.165)、杉浦日向子(p.171)、三宅勝久(p.177)、斎藤貴男(p.189)、福田衣里子(p.201)、田中優子(p.207)、井筒和幸(p.210)、二宮清純(p.225)、雨宮処凛(p.231)、落合恵子(p.240)さんら。

 「・・・まさにあきらめない抵抗人である。/・・・抵抗と言っても、私はそれを貫くのに迷いのない人には惹かれない。・・・迷い、悩み、揺れる姿にこそ、私たちは学べるのではないかという思い、私の中で、いつも消えない」(pp.7-9)。

 獄中の鎌田俊彦さん(p.21)。

 本多さん(p.19、30、63、111、156)。岡留さん(p.19)との関係がなぁ・・・。

 「松下の盟友に、やはり、「大人になりきれなかった人間」の梶原得三郎がいる」(p.46)。『五分の虫、一寸の魂』、『いのちきしてます』。「法律の前にくらしがあるのだ。・・・「いのちき」を守るために法律がある。決してその逆ではない」。

 
「城山三郎は・・・いま、鬼気迫る感じで、個人情報保護法反対に時間を割いている。面識のある小泉純一郎に手紙を書き、法案は治安維持法の再現だ、と指摘した」(p.61)。

 田中伸尚さんの「著書で一番好きなのは『合祀はいやです』(樹花舎)である。・・・中谷康子の闘いを描いたこの本・・・。/憲法とは「守る」ものではなく、「獲得する」ものだとして、それを実践している十二人の人をドキュメントした『憲法を獲得する人びと』・・・」(p.77)。

 安田好弘さんの不当逮捕後、「〝邪教〟とされる者の側に立とうと覚悟を決めた・・・」(p.80)。
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