Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●『ドキュメント 憲法を獲得する人々』読了(1/4)

2008年03月17日 08時08分30秒 | Weblog

田中伸尚著、『ドキュメント 憲法を獲得する人々』読了。岩波書店、
20024月刊。「勁い
(1) (2) (p.54199231) 人々を追い続ける著者が著した憲法を軸にした人物ドキュメント。松下竜一さん (p.921) や伊藤ルイさん (p.11165)、神坂哲さん (p.25)、加納実紀代さん (p.80) 、高木仁三郎さん (p.216) などの名も脇役として登場する。
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●『ドキュメント 憲法を獲得する人々』読了(2/4)

2008年03月17日 08時07分00秒 | Weblog

田中伸尚著、『ドキュメント 憲法を獲得する人々』
「毎月2日は基地の前で」の渡辺さんは、松下さんの『草の根通信』でお馴染み。ちなみに、当ブログで「勁」という字を再三取り上げているのは、松下さんの追悼文集のタイトルが『勁 (つよ) き草の根』であるが故。

「私は裁判官になりたい」の神坂さんは、そのタイトルが表す通り。「どんな裁判にも憲法が隠れているんです。それを引き出すのが裁判官の仕事です」(p.24)、と語るのは哲さんや古崎さんの影響かな。「任官拒否」はまさに「いじめ」。お父さんへの意趣返しも一部含まれている。

「遺族が求めた合祀取り下げ」の菅原さん。最高裁大法廷の「愛媛玉ぐし料訴訟」での司法判断など意に介さず、あるいは、無視し参拝を強行する小泉元首相 (p.94)。「私と同じ遺族が、・・・中曽根を拍手と歓声で迎える光景・・・、遺族が喜ぶ・・・、拍手で迎える。この倒錯した光景は、あまりに悲しくて切なかった・・・」(p.95)。「侵略戦争の加害者として動員され、死んだ。国家は二重の意味で遺族に謝罪する責任(p.95) があり、「首相の公式参拝が遺族として耐えがたい屈辱(p.96)

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●『ドキュメント 憲法を獲得する人々』読了(3/4)

2008年03月17日 08時03分26秒 | Weblog
田中伸尚著、『ドキュメント 憲法を獲得する人々』
「死刑囚養母の不安と勇気」の益永さん。「憲法が禁じている「残虐な刑罰」を、大量に執行してきたのは異形 (いぎょう) である」この国。死刑制度を未だに多くの人々は支持・・・。”狼”のメンバー大道寺さんとともに、「息子」の益永さんは死刑が確定している。「悪いことをしたから、殺してしまえというのでは、問題の解決の道は断ち切られてしまいます」(p.164)。「あの子らは私らの世代の罪を背負って、あんな大きな事件を起こして・・・。私らの責任(p.169)、「死の商人といわれ、兵器産業・・・、戦争中も財閥として侵略戦争を担ってきた・・・。侵略戦争を担った自身の世代の責任(p.172)。また、選挙で落選し、「選挙で約束したことは落選しても「公約」で、八三票への責任がある」(p.179) という。今の政治家の方々の公約の中身の何と軽いことか。伊藤ルイさんらのTシャツ訴訟にも関連し、長い長い訴えで漸く東京拘置所で外部交通権が許可された。「息子」から、14年ぶりの手紙が届いたと云う。

「朝鮮人被爆者の遺骨にきく」の岡さん。「持てば使いたくなる。武器というものは守るためだということはありえない」(p.184)。「韓国の被爆二世の形成と日本の被爆二世のでき方とはぜんぜん違う」(p.190)、「親は強制連行のような形で連れて行かれ、過酷な労働をさせられて、その挙句の果てに被爆してひどい目に遭った」(p.190) それを厳しく指摘する岡さんに浴びせられた言葉は、「売国奴」や「非国民」だったと云う。中谷さん高遠さん (の家族) らにこの種の罵声を浴びせる人々について、どちらが一体「売国奴」や「非国民」なのですか? 
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●『ドキュメント 憲法を獲得する人々』読了(4/4)

2008年03月17日 07時59分47秒 | Weblog
田中伸尚著、『ドキュメント 憲法を獲得する人々』
「自治体の「平和力」こそが武器」の新倉さん。「憲法を蹂躙し続ける小泉純一郎首相の出身地・横須賀」(p.225)で、「自衛隊を守っているのが憲法九条」であることを訴え続けている人。

「「開かずの扉」を開けるまで」の加島宏弁護士。「憲法訴訟を続ければ、市民も弁護士も変わる。裁判所だって必ず変えられる」(p.250)・・・、本当にそうであって欲しい。加島さんは、箕面忠魂碑違憲訴訟にも関連していて (p.259)
、一審大阪地裁ではその劇的な勝訴を目の当たりにしている。

その他、「「神主の娘」の意見陳述」の木村さん、「揺れる心で「アイヌ宣言」」の多原さん、「在日だけど、日本社会の一員だから」の徐さん、「沖縄に基地があるかぎり」の中村さん。

著者「あとがき」にて、「本書で紹介した人々 (故人も含めて) は、だれもかれも自前の言葉を持って生きている。その一つひとつは、この国の多くの政治家たちの瘦せ細った言葉に比べて何と生き生きして、豊かなことか」。
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