沖縄タイムスの【社説[「辺野古」撤回 効力停止]国機関の出来レースだ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/337825)。
琉球新報の【<社説>辺野古撤回効力停止 手続き違法で本来無効だ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-826563.html)。
《国が法律の独断的解釈と一方的な解釈変更によって県の意向や選挙で示された民意を無視して工事を強行すれば、取り返しのつかないことになりかねない》。
《行政不服審査法は、行政庁の違法・不当な処分などに関し国民の権利利益を救済することを目的としている。私人ではなり得ない立場を有する政府機関は、救済の対象にはならない。公有水面埋立法は、一般私人が埋め立てをする際は都道府県知事の「免許」を、国が埋め立てをする際は都道府県知事の「承認」を得なければならないと定めている》。
『●辺野古破壊を行政不服審査で強行する暴挙:
「沖縄防衛局は…「私人」を強調するための偽装工作」』
《これ以上の米軍基地押し付けは認めない決意の表れである…
仲井真弘多前知事による埋め立て承認に法的瑕疵(誤り)があった…
埋め立て承認に法的瑕疵はないとする政府は、行政不服審査法に基づく
不服審査請求を行うなど着工に向けた作業を継続する構えだが、
そもそも政府が不服を申し立てられる立場にあるのか。
法の趣旨を逸脱してはいないか》
『●行政不服審査制度による辺野古破壊:
「長兵衛さん…、これはどう見ても「八百長」だろう」』
『●辺野古破壊反対の明白な県民の民意…今回の沖縄県知事選
については「結果がすべて」とは言わないのか?』
『●非「地方創生」、「僕」(アベ様)が地方「僕」滅…
沖縄の民意無視し、しかも再び八百長なその「手」で…』
「そして、な~にが「平和の党」「子育ての党」だ。沖縄県本部は「本土」の
党本部に、そんな詐欺な看板を、少なくとも沖縄では、下ろすように
言うべきではないのか?」
《「沖縄の国会議員をさらしものにした。胸がかきむしられる思いだった」。
公明党県本部の金城勉幹事長(現代表)は5年前、自民党の
石破茂幹事長が5人の県選出の自民党国会議員を従えた
「辺野古移設容認」記者会見を見て、「琉球処分だ」と憤った…
▼辺野古新基地建設で、県の埋め立て承認撤回を不服として
国が対抗措置に出た。請求を審査するのは公明党の石井啓一国交相》
目取真俊さんのブログ【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊/辺野古新基地建設工事再開と石垣島での自衛隊基地年度内着工の動き】(https://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/051ed8737c83ddce507cc969c4230017)によると、《決定通知書が沖縄防衛局に届く31日から執行停止の効力が発生するというので、早ければ明日にも工事が再開される。県知事選挙で示された民意を踏みにじり、あくまで沖縄への基地押しつけを強要しようとする安倍政権の自作自演。その愚劣さを糾弾する。石井国交相は公明党所属だが、「平和の党」が聞いて呆れる》。
ヒトデナシ政権、自公お維キトはアタマオカシイのではないか? こんな卑怯でデタラメな「手」を平気で使うなんて!
沖縄タイムスの記事【辺野古「埋め立て承認撤回」を執行停止 近く工事再開、年内に土砂投入へ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/337795)によると、《執行停止の決定通知が31日に防衛局に届き次第、撤回により止まっていた工事が可能となる。辺野古沿岸部の埋め立て工事は、中断前に土砂投入の目前まで進んでいた、執行停止の決定で重大局面を迎える》。
琉球新報の記事【辺野古工事あすにも再開 国、撤回の執行停止 県、係争処理申し出検討】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-826743.html)にも、《政府は必要書類が31日にも沖縄防衛局に届いた後、来月にも土砂投入に着手し、準備として1日にも関連工事に踏み切る方針》。
辺野古破壊のためには、どんな卑怯でデタラメな「手」でも平気で使う馬さんや鹿さんな者たち。本土の自公お維キトの支持者は、一体、何を考えているのか。
沖縄の民意無視、県の意向を顧みず、アベ様らは辺野古破壊再開へ…今に始まったことではないが、あまりにデタラメすぎる。
東京新聞の記事【県民投票前に既成事実化 辺野古工事再開 政府、「身内」裁定3年前も】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201810/CK2018103102000132.html)によると、《今回の決定は、三年前に翁長雄志(おながたけし)知事(当時)が承認を取り消した際とうり二つの、スピード重視の「身内」による対抗措置。来春までに実施される県民投票を待たないという点では、三年前より強権的と言える》。
また、同紙の社説【辺野古基地問題 法治国の否定に等しい】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018103102000164.html)によると、《法治国の否定に等しい政府内の自作自演に失望する。沖縄県名護市辺野古への米軍新基地建設を巡り、国土交通相は県の承認撤回の効力を停止。工事再開を認めた。民意尊重の誠意こそ必要なのに。国交相のきのうの決定は、沖縄防衛局が行政不服審査法(行審法)に基づき行った申し立てを有効とした点でまずおかしい。行審法は、国民の権利利益の救済を目的とする。防衛局は国民、つまり私人なのか。防衛局は、仲井真弘多元知事から民間の事業者と同じ手続きで沿岸の埋め立て承認を得たことなどを挙げ私人と同じと言うが、新基地建設は閣議決定に基づき行う。私人という強弁が通じるはずがない》。
身内によるデキレース、自作自演…防衛省(国)が申請し、身内の国交省(国)がアベ様(国)に忖度して審判して見せる…法治国家でこんなことが出来るはずがない。
《防衛局は国民、つまり私人なのか》? 「私人」? アベ様の御妃=閣議決定な「私人」にでも申請させれば?
辺野古破壊のためには、どんな卑怯でデタラメな「手」でも平気で使う。
《「私人」になりすました》防衛局(国)が国交省(国)に依頼し、国(アベ様)に忖度した審判を下す…ルール無視のデタラメなデキレース。アベ様が首相でいる限り、何でもアリだ。こんな国って、世界のどこに在るの? 恥ずかし過ぎる。
国地方係争処理委員会の審査にも何も期待できないし、三権分立無き最「低」裁にも期待できず。ニッポンが法治国家として、法治主義の下で、それらが機能しているのであれば、3年前に終わっていた話です。《民主国家》など望むべくもない。
軟弱地盤に伴う設計変更に対しての県知事の認可も、アベ様や最低の官房長官らは平気の平左でしょう。その間に、どんどんと工事を進め、辺野古破壊は(既にそうですが)取り返しのつかないことに…。
大変に心苦しいのですが、多くの沖縄県民の皆さんが、実力で阻止する以外に道はないのでは…。「本土」では、アベ様政権を倒すことでしか、辺野古破壊を阻止する望みは無い。
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【https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/337825】
社説[「辺野古」撤回 効力停止]国機関の出来レースだ
2018年10月31日 07:37
今のような国と県の対立関係は、公有水面埋立法(公水法)も行政不服審査法(行審法)も想定していない事態である。本来であれば、状況を打開するために双方の真剣な協議が求められるが、政府はそれを放棄し強権発動の道を選んだ。
国が法律の独断的解釈と一方的な解釈変更によって県の意向や選挙で示された民意を無視して工事を強行すれば、取り返しのつかないことになりかねない。
石井啓一国土交通相は、県による辺野古沿岸部の埋め立て承認撤回処分の効力を一時停止することを決定した。
決定書が防衛省沖縄防衛局に届き次第、効力が停止される。岩屋毅防衛相は工事を速やかに再開する意向だ。
防衛省と国交省の政府機関同士の「結論ありき」の出来レースであり、玉城デニー知事が「自作自演の極めて不当な決定」と強い憤りを表明したのは当然だ。県は総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」への審査申し出などで対抗する考えである。
撤回の効力を停止する理由について石井氏は「普天間飛行場周辺の住民が被る事故など危険性の除去」を挙げた。
だが辺野古新基地の建設工事が順調に進んでも運用開始は約10年後といわれる。新基地見直しこそが危険性除去の近道なのに、安倍晋三首相が仲井真弘多元知事と約束した「5年以内の運用停止」は協議された形跡がない。
石井氏は「日米間の信頼関係や同盟関係にも悪影響を及ぼしかねない」ことも理由として挙げた。本当にそうだろうか。住民の敵意に囲まれた基地は機能しないだろう。むしろ、新基地建設反対の民意を米側に伝え、再交渉するのが政府の役目である。
■ ■
県は軟弱地盤や活断層の存在、サンゴ類を含む環境保全策で国との事前協議が行われていないことなどを挙げ、8月に撤回に踏み切った。
防衛局は撤回から約1カ月半もたった今月17日、行審法に基づく審査請求と効力停止を国交相に申し立てた。
既視感がある。2015年に故翁長雄志前知事が承認を取り消した際と同じ手法である。防衛局は行審法で申し立て国交相が執行停止とした。
今回も多くの行政法学者が批判したように行審法は行政の違法・不当な処分から国民の権利利益を救済することが目的である。
防衛局は「私人」になりすましたのである。公水法では民間事業者は「免許」、国は「承認」を県から受けなければならないと用語を区別している。防衛局が受けたのは承認である。私人が軍事基地を建設し米軍に提供するため埋め立てできるわけがない。
1カ月半後の申し立ても疑問だ。政府は9月末の知事選への影響を懸念して申し立てを先送りしていただけに、「緊急性」がないのは明らかだ。前回の批判を受け訴訟を提起する道も探ったが緊急性が認められるかどうか懸念し、行審法を再び選択したとされる。
石井氏は、県の意見書提出から土日を除けばわずか3日間で結論を出したことになる。急ぐ背景には埋め立てを既成事実化し県民にあきらめ感を与え、来春までに行われる県民投票の意義を減じようとする狙いがある。
■ ■
在沖米海兵隊の主力部隊である第4海兵連隊はグアムに移ることで合意。残る第31海兵遠征部隊(31MEU)も1年の大半をアジア太平洋地域をローテーションで巡回し、沖縄に駐留する必然性はないのである。日本のシンクタンクからも「辺野古に代わる」選択肢が示されている。
新基地建設に反対する民意ははっきりしている。直近では9月に行われた県知事選で新基地建設反対を掲げた玉城知事が過去最多得票で、安倍政権が総力を挙げて支援した候補に大勝。共同通信社の最新の全国世論調査でも、政府方針の辺野古新基地について「支持しない」(54・9%)が「支持する」(34・8%)を上回っている。だが政府はいっさい耳を貸さない。
安倍首相は臨時国会の所信表明演説で民意を重視した原敬元首相の言葉を引用し、「常に民意の存するところを考察すべし」と語った。沖縄の民意も尊重すべきである。
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-826563.html】
<社説>辺野古撤回効力停止 手続き違法で本来無効だ
2018年10月31日 06:01
辺野古 執行停止 社説
石井啓一国土交通相は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う新基地建設を巡り、県による埋め立て承認撤回処分の効力を一時停止すると明らかにした。防衛省沖縄防衛局が行政不服審査法に基づき提出した審査請求・執行停止申し立てを認めたのだ。
行政不服審査法は、行政庁の違法・不当な処分などに関し国民の権利利益を救済することを目的としている。私人ではなり得ない立場を有する政府機関は、救済の対象にはならない。
公有水面埋立法は、一般私人が埋め立てをする際は都道府県知事の「免許」を、国が埋め立てをする際は都道府県知事の「承認」を得なければならないと定めている。国と民間事業者では意味合いと取り扱いが異なる。
全国の行政法研究者有志110人が26日に声明で指摘した通り、国が、公有水面埋立法によって与えられた特別な法的地位にありながら、行政不服審査法に基づき審査請求や執行停止の申し立てをすること自体、違法行為である。
違法な手続きに基づく決定は効力を持ち得ず、無効と言わざるを得ない。
法治主義にもとる一連のやりとりを根拠として、新基地建設のための埋め立て工事を強行することは、無法の上に無法を積み重ねるようなものだ。断じて容認できない。
撤回の効力を一時的に止める執行停止は認めるべきではないとする意見書を県が国交省に送付したのは24日だ。200ページ以上あった。わずか1週間足らずの間に、どのような審査をしたのか。
安倍内閣の方針に従って突き進む防衛省の申し立てを、内閣の一員である国交相が審査するのだから、公平性、中立性など望むべくもない。
仲井真弘多元知事が「県外移設」の公約を翻して埋め立てを承認した際、工事の実施設計に関し事前に県と協議することが留意事項で確認されていた。にもかかわらず防衛局は実施設計の全体を示さないまま協議を打ち切った。
承認された時には想定されていなかった軟弱地盤が明らかになったが、調査が継続中として存在を認めていない。
政府の態度は誠意に欠けており、その主張は詭弁(きべん)とこじつけに満ちている。
新基地建設に反対する県民の意思は、2度の知事選で明確に示された。大多数の民意と懸け離れた、元知事による決定を錦の御旗にして、新基地建設を強行することは理不尽極まりない。
国交相の決定を受け、岩屋毅(たけし)防衛相が工事を再開する意向を表明した。全てが結論ありきの既定路線だったことは疑いの余地がない。
県は国地方係争処理委員会に審査を申し出る方針だ。安倍政権は一度立ち止まって、冷静に考えてほしい。強権国家としての道を歩むのか、民主国家として踏みとどまるのか。重大な岐路に立っていることを自覚すべきである。
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『LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の記事【美輪明宏が「安倍首相も自民党に投票した人もまず自分が戦地に行きなさい」と一喝!】(http://lite-ra.com/2015/07/post-1280.html)。
「冒頭に引用した“安倍首相とその家族自らが先に戦地へ行け”という発言は、こう続く。
「それから、それに賛成している選挙民の人たちも、
ご自分が支持して選んだんだから、選挙民もまず一家を
挙げて、どうぞ出征してくださいって。男の方たちは、
ご自分が殺し、殺されにいきたいんでしょ。どうぞ、
いらしてください。それだけですよ」
そこで青木氏が、こうした国民に対して伝えたいことはなにか?と訊いても、
「別にないですね。そのときにならなければ人間というのは
わからないんです」と冷たく言い放つのだ」
先の衆院選(2014年12月衆院選)でドアホノミクスが争点だと嘯き、一連の「クーデター」で違憲議員達が違憲な手続きで戦争・壊憲法案を市民に押しつける。立憲主義・民主主義・国民主権・平和主義をことごとく破壊。アベ様らは、「国民は忘れてくれる」?、と思っているようだが、「ワ・ス・レ・イ・デ・カ」! 「次なる選挙で自民党にだけは投票しないようにすること」・・・・・・いえ、「積極的平和主義」を愛する公明党を絶対に、絶対に、絶対に忘れてはいけません、「忘れいでか!」。
「次なる選挙で自民党および公明党にだけは投票しないようにすること」!!
コメント欄ににも自己レス(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/32dc99dd95ffdc026dbefedd9a8afbad#comment-list)したが、再度紹介したい。先の日刊ゲンダイの記事ではわからなかった、単なるアベ様批判に止まらず、自民党(+公明党)支持者・投票者への批判も、上記のように、含まれている。
『●美輪明宏さん、アベ様に「あるのはやまいだれの『痴力』。
あとは情念」・・・「言いだしっぺの責任」を』
「もうひとつ、日本は(戦争を不可能にする)抑止力を自分たちで作っちゃったんです。原発です。日本の沿岸をなぞるように50数カ所も原発を作っちゃった。今は特攻隊の時代じゃない。ミサイルや無人爆撃機の時代です。原発を狙われたら一巻の終わり」。
外務省は原発=核発電所について検討済みで、過小評価し、しかも、公表していませんでした、この愚かでデクノボウの「「発電機能付き湯沸し装置」=「死の灰」製造装置」「巨大な「海暖め装置」」を動かし続けたいがために。「たかが電力のために」。
『●絶対に安全なので安心せよ!、公表義務な~し!!:
「原発攻撃被害報告書 「福島」に生かされず・・・」』
『●「死の灰」を回避し得ない上に、
「発電機能付き湯沸し装置」では温暖化は止まらない』
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【http://lite-ra.com/2015/07/post-1280.html】
美輪明宏が「安倍首相も自民党に投票した人もまず自分が戦地に行きなさい」と一喝!
【この記事のキーワード】小杉みすず, 自民党 2015.07.14
昨日、本サイトで、スタジオジブリの宮崎駿監督が、外国特派員協会主催の記者会見で、安倍政権を痛烈に批判したことをお伝えした。同じく高畑勲監督もまた安保法制と改憲への動きに強い懸念を表明しているスタジオジブリだが、そんなジブリが無料で配布している小冊子「熱風」の8月号で、ある人物が舌鋒鋭く安倍首相をこき下ろしていることは、まだあまり知られていないだろう。
その人物とは、ジブリ作品にも声優として参加している、あの、美輪明宏だ。「熱風」で始まったジャーナリスト・青木理氏によるインタビュー連載で、第一回のゲストとして登場。「戦後70年」をキーワードにするこの対談のなかで、美輪は安倍首相らにこんな提言をしている。
「(人間は)失敗を繰り返してばかりいる。
安倍さんや、石破(茂)さんや、麻生(太郎)さんにしても、
みなさん、言い出しっぺの責任を取っていただいて、
徴兵制になるならば、まずご自分が、年齢に関係なく、
鉄砲を担いで、鉄兜をかぶって、まず第一線に出ていただく。
それから、お子さんも、孫も、きょうだいも、それから娘さんの
ボーイフレンドも、全部一緒に連れ立って第一線に、まず最初に
出ていただく。もちろん一兵卒でね」
それほど戦争がしたいのならば、首相自ら親族も含めてお手本を見せてもらいましょう──記事を通読すれば、これは冗談でも皮肉でもなく、美輪の本気だということがわかる。ある年代より下の人たちからしてみると、あの紅花色の髪色と『オーラの泉』などでの“スピリチュアル”イメージが強いだろうが、今年80歳になった美輪は、長崎で原爆にも被爆している戦争体験者である。青木氏との対談のなかでは、むしろ冷徹なまでの口調で安倍政権の本質をえぐり、安保法制について、自身の戦争体験談を交えながら分析する。
「私は笑ってますね。学習能力がないということでしょう。
第二次大戦と同じ。歴史に学んでいないんです。
日本は、実は戦争ができない国、不可能な国です。
大正10(1921)年に暗殺された原敬が言っていたように、
日本には何の資源もない。石油も鉄もニッケルも、
何も採れない。食料自給率もいまや40%を切って、
ほとんど輸入に頼っている」
「とにかく知力が足りないんです。あるのはやまいだれの
方の『痴力』。それと情念。それだけ」
美輪は、太平洋戦争は“横綱に赤ん坊が戦いを挑んだようなもの”として、日本が「知力が足りない」為政者によって、いかに無謀な戦争へと突き進んでいったか強調した上で、安倍首相が「またそれと同じようなことをやろうとしている」と言うのだ。そして、“現在の日本は世界最強のアメリカの手先になろうとしている”と指摘する青木氏に対し、こう返す。
「そんなに甘く考えたら大間違いですよ。だって、
アメリカ国債を世界で一番持っているのは日本だった
けれど、それが追い抜かれちゃって、中国が世界一に
なった。最近、中国がちょっと景気減速して日本が
また抜き返したけれど、それでも中国はアメリカ国債を
大量に保有しています。アメリカ経済をガタガタにしよう
と思ったらできる。なのになんでアメリカが日本だけの
味方をしてくれます? 甘いですよ」
さらに、安倍首相が安保法制で法制化させようとする自衛隊による後方支援については、「要するに兵站でしょう」「その兵站を叩くのは戦争の常識です。そこらへんのシビアさというのは、戦時中の人間でないとわかりません。戦争ってそれぐらい卑劣なものですから」と断じて、さらにこう畳み掛けるのだ。
「もうひとつ、日本は(戦争を不可能にする)抑止力を
自分たちで作っちゃったんです。原発です。日本の沿岸を
なぞるように50数カ所も原発を作っちゃった。今は特攻隊の
時代じゃない。ミサイルや無人爆撃機の時代です。
原発を狙われたら一巻の終わり」
美輪は、安倍首相が防衛力増強の重要性を語りながら、その一方で国防上の弱点である原発という“爆弾”を維持し続けているという矛盾を鋭く指摘。そして手厳しい批判を、安倍政権だけでなく、選挙で与党に票を投じた人々にも投げかけるのだ。冒頭に引用した“安倍首相とその家族自らが先に戦地へ行け”という発言は、こう続く。
「それから、それに賛成している選挙民の人たちも、
ご自分が支持して選んだんだから、選挙民もまず
一家を挙げて、どうぞ出征してくださいって。男の方たちは、
ご自分が殺し、殺されにいきたいんでしょ。どうぞ、
いらしてください。それだけですよ」
そこで青木氏が、こうした国民に対して伝えたいことはなにか?と訊いても、「別にないですね。そのときにならなければ人間というのはわからないんです」と冷たく言い放つのだ。
美輪がここまで国民の責を問うのにはわけがある。たしかに安倍自民党は、先の衆院選でアベノミクスによる経済成長を掲げて議席を守った。しかし美輪は、安倍政権の真の狙いが安保法制であることを早くから見抜き、メディアを使って発信してきた。たとえば衆院選の直前、スポーツニッポンのインタビューではこう語っている。
「国民は経済問題ばかりに目を奪われてはいけません。
実はその裏に日本の将来を揺るがしかねない重要な争点が
隠されているのです。それは、『集団的自衛権』行使の
問題です。(略)きっと首相は、国会で自分の都合よく
安保関連法案を通すためには、この時期に選挙を
しておくのが最も良いタイミングと判断したのでしょう。
(略)ここで再び衆議院で安定多数の議席を確保しておけば、
「国民からの信任を得た」と、任期の向こう4年間、
首相はやりたい放題好き勝手に、きな臭い「積極的平和主義」
とやらを進められると踏んだに違いありません。(略)
いつの時代も犠牲を強いられるのは、弱い立場の人間
なのです。こういう世の中で果たしていいのでしょうか。
そういう流れを止めるのも、有権者みなさんの大切な1票に
他なりません。よくお考えになり、投票所に足をお運び下さい。
日本の未来を良くするも悪くするもあなたの責任なのですから」
(「スポニチアネックス」14年12月12日)
少なくともあのとき、国民は安倍政権の本質を見抜いていなければならなかったのだ。いち早く安倍政権が目指す「戦争のできる国」に抗ってきた美輪明宏だからこそ、忸怩たる思いで「殺し、殺されに行け」と強い言葉を投げかけるのだろう。
美輪が言うように、「そのとき」になるまで、われわれは過ちに気がつけないのか。現在の安倍政権は、誰がどう見ても、完全に“暴走状態”に突入している。そんななか、われわれにできることはなにか。ひとつは、国民の声で安倍政権の支持率をさらに下げ、解散に追い込み、次なる選挙で自民党にだけは投票しないようにすることだが──。
(小杉みすず)
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asahi.comの記事(http://www.asahi.com/showbiz/music/TKY201204260196.html)。
忌野清志郎さん、3回目の命日だそうです。早いものです。斉藤和義さんらがカバーしたアルバムがその命日に発売。
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【http://www.asahi.com/showbiz/music/TKY201204260196.html】
2012年4月26日11時3分
斉藤和義・槇原敬之・ゆず・一青窈ら 清志郎カバーアルバム
忌野清志郎の3回目の命日となる5月2日、関連作品が相次いで発売される。
「KING OF SONGWRITER」(フォーライフ)はカバーアルバム。「エンジェル」(斉藤和義)、「スローバラード」(槇原敬之)、「金もうけのために生まれたんじゃないぜ」(ゆず)、「世界中の人に自慢したいよ」(一青窈)など、清志郎のヒット曲や隠れた名曲を収録する。
清志郎が絵本を朗読する「ぞうのババール」は89年に東芝EMI(当時)から発売され、クラシック作品としては異例のヒットになった。その後、権利関係の問題で長らく廃盤になっていたものを、ディスク・クラシカ・ジャパンが再発売する。
同社の仙波知司代表はEMI在籍時、プロデューサーとして清志郎に接した。
「反権力の歌手の印象が強いが、この作品の録音時は、
慣れない朗読の仕事にアガって汗びっしょりだった。
誠実に、とつとつと、子どもたちに語りかける清志郎さんの
もう一つの面を伝え続けていきたい」
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