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●「水伝(みずでん)」へのオマージュ ~ニセ科学を嗤う~

2010年02月13日 05時11分13秒 | Weblog

いつも楽しませてもらっている虚構新聞社の『虚構新聞』(http://kyoko-np.net/)のサイトに以下の〝記事〟が載っていましたので、紹介します。言わずもがなですが、「嘘ニュース」ですので、良い子の皆さんは信じてはいけません。

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【http://kyoko-np.net/2010020901.html】
セミに「ありがとう」 平均寿命の4倍長生き これは嘘ニュースです

 「ありがとう」「大好き」など、セミの幼虫に毎日肯定的な言葉で呼びかけると、普通のセミの4倍以上長生きすることが、千葉電波大学・日暮和義教授(昆虫学)の研究で明らかになった。論文は英科学誌「フェノメノン」3月増刊号(電子版)に掲載される。
 日暮教授は1981年、ニイニイゼミの幼虫2匹をそれぞれ自然界の環境を再現した大型飼育ケースに1匹ずつ入れて飼育。その際、一方のケースには「ありがとう」「好き」「がんばって」など肯定的な言葉を書いた紙を、もう一方のケースには「死ね」「バカ」「消えろ」など否定的な言葉を書いた紙をそれぞれ貼り付けた。また同様にして、一方には「がんばれ」、もう一方には「死ね」と、飼育ケースに向かって毎日同じ時刻に声をかけた。
 その結果、否定的な言葉を投げかけたセミの幼虫は7年後の1988年、地上に出て羽化。そのまま脱皮して成虫に育った。体長や外見などは普通のセミと変わらず、羽化後8日目に死亡した。
 一方、肯定的な言葉をかけて育てたセミの幼虫は飼育開始から30年近く経った2010年現在もまだ地上に出ておらず、幼虫の状態が続いていると考えられる。生存が確かなら、否定的な言葉で育ったセミの4倍以上土の中で生き続けていることになる。
 日暮教授は、セミがこの先何年生き続けるか分からないため、研究の中間報告というかたちで研究論文を執筆。論文では「セミAはすでに30年近く土の中にいることから、肯定的な言葉に含まれる波動の意志がセミの寿命に働きかけを行っているのは明白である」とし、「今後はこの成果を日常に応用することで、寿命におけるメリットだけでなく、教育・道徳的にも有用な効果が期待される」と結んでいる。
 「セミの生存は確認できているのか」という本紙の取材に対し、日暮教授は「飼育ケース内の環境を維持するため、実際に土を掘って確認することはできないが、私にはセミの生命力の波動が毎日ひしひしと伝わってきている」と話し、セミの生存を確信しているとの認識を示した。
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 はい、「水伝(みずでん)」(「水からの伝言」)のパロディーです。元々の虚構(ニセ科学・似非科学・疑似科学)を、こういう〝記事〟にできる虚構新聞〝記者〟の発想(以前、麻生元首相のおちょくり〝記事〟を紹介しました)に、いつもながら、大層感心しています。「肯定的な言葉に含まれる波動」や「生命力の波動が毎日ひしひし」といった部分の味わい深さ。某所で言いましたが、国歌を聞かせたらどうなるのでしょうね、氷の結晶の形は?「教育・道徳的にも有用な効果が期待」など、ポエムとしての「水伝」の罪深さ・・・。
コメント
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