Cool Japan Academy&ACE KIDS ACADEMY

主として、学習塾「岡村ゼミナール㈱」・日本語教師養成講座「CJA」に関することについて、気ままに書いています。

見えない物事の本質を推理する、宮本武蔵に学ぶ

2019年04月14日 | 日記
特定技能1号の試験開始に思う

 皆様のご健勝とご清栄をお慶び致します。

 ところで、いよいよ外国人受け入れ拡大政策の具体的なスタートが、昨日のフィリッピンでの介護職・特定技能1号向けの試験で切られましたが、今日は、宿泊業での試験が全国7か所で開催されます。

 それぞれに問題点を抱えたままではあっても、とりあえず募集定員を大きく超える人気でスタートしています。

 その人気の要は、待遇が日本人と同等以上であることや生活支援等も幅広く徹底化されて、その上、単純作業もしながら滞在期間も5年間という長い期間にわたるという多くのメリットが保証された新制度ですので、多くの外国人の若者たちの希望を叶える「優良な」受け入れ制度だと評価されたのでしょう。

 ということになると、従来からの日本語学校や専門学校への留学、あるいは技能実習制度との間での比較が徹底的に行われ、優劣や損得と言った厳しい評価が行われ、従来制度を維持することは難しい恐れが生じてきます。

 ただし、特定技能1号制度が、総じて、国内の人手不足を大きく補うための手段として急テンポで描かれたシステムであるだけに、日本語能力や業務上のスキルの審査・評価などは、各方面から得られた情報を仔細に検討してみれば、どうしても緩めになっている気配がします。

 そこで、入国に当たってのこの緩め・低めのハードル設定が、日本の社会に与えてゆく影響を、今後、慎重に見極めてゆく必要があるでしょう。

 その影響の中で予想される最大の問題点は、日本社会の伝統的な文化や生活環境の中での異質の文化や生活手法:暮らしぶり等に対して、どれだけ寛容であり、「異文化の共生」を志向しての努力が行われ続けるか、といった点でしょう。

 この異文化間での共生に向けた、双方の間での努力のエネルギーになるもの、あるいは潤滑油となり得るものは、第一に、外国人の日本語能力の向上であり、そのために、日本社会が提供できる日本語教師の指導力・指導手腕のレベルの高低:良し悪しが、非常に重要なポイントになってくるでしょう。

 こういった観点から、文化庁が、「来年度から、日本語教師の資格を国家資格ないしは公的資格に格上げする試験制度を実施する予定だ」と発表した真の理由を理解できるでしょう。

 そういうわけで、結果的には、国内ではもとより、海外の日本語学校でも、日本語教育の需要や必要性は、訪日希望者が全体として増えるにつれて、非常に大きくなってくるでしょう。

 一時的な観光ツアーで訪日する場合への対応は、電子機器や翻訳機での一時しのぎは可能であっても、日本で長期間滞在し、働き暮らすとなれば、日本語能力の向上は、双方にとって必須でしょう。

 そこで、特定技能1号ビザで入国する場合、受け入れ企業側が、外国人労働者向けに日本語教育を推進することなどの多様な生活支援策を十分に行うように指示し、かつその監視体制も強化している理由がうなずけるでしょう。

 もし受け入れ企業において、そのような生活支援対策を独自で実施できない恐れがある場合は、専門的な「登録支援機関」を通じて代行してもらう必要も、法令等で強く指示されています。

 かくて、外国人にメリットが多い特定技能1号試験制度や訪日ビザのスタートが、国内の日本語学校などに与える影響がどのようなものであるにせよ、受け入れ企業側やその生活支援代行機関(「登録支援機関」)における日本語教育の需要が大きく伸びることは間違いありません。

 従って、早めに、420時間・日本語教師養成講座を通して、「日本語教師」の身分を取得しておくことは、有意義な職業選択になるでしょう。

 皆様のご理解とご支援を、今後共何卒宜しくお願い致します。

平成31年4月14日 日曜日
CJA日本語学校:岡村寛三郎

《参考資料》
宮本武蔵の教え

 実際に、歴史上の偉業を成し遂げた人物の教えは、数百年後の現代に生きる私どもに対しても、その感情や行動の両面にわたって働き掛ける効果がとても大きいでしょう。

ここでは、その生涯において60数回も戦って不敗を記録して、剣道史上における空前絶後の偉人といわれる江戸時代初期の宮本武蔵の晩年における著書「五輪の書」から最も大事な教えを抜き取り、それらの理解を深め、勇気と根気をもっての実践に日々努めることにしましょう。

平成31年4月14日 日曜日
CJA日本語学校:岡村寛三郎

 ・・・・以上に述べたように、我が「二天一流」(=「二刀流」)の兵法の道は、朝な夕なに修練を積むことによって、自然と視野も広がり、「多分一分の兵法」と呼ぶ「合戦及び個人戦の兵法」として世に伝えるのである。

 その目的のために、私が初めて筆を執ったのが、「地」「水」「火」「風」「空」からなる五巻の書である。
 我が兵法を学ぼうと思う人には、道を行う次の「九か条の戒め」を心掛けてほしい。

第一条 よこしまな心を起こさず、正しいことを考えること

第二条 兵法の道は鍛錬にあるということ(己の剣の道の進化を求めて「朝鍛夕練」した)

第三条 諸芸に触れること

第四条 様々な職能の道を知ること

第五条 物事の利害得失を見抜くこと

第六条 物事の本質を見極められる眼力をもつこと

第七条 目には映らないところも推理し、察知すること

第八条 微細な変化・動きをも見逃さないこと

第九条 役立たないことはやらないこと

 およそこうしたことを心にかけて、兵法の道を鍛錬しなければならない。
 この道に限って言うと、視野を広く持って物事の本質を見極められないと、兵法の達人にはなれない。

附則 鈴木一郎選手の言葉

「小さいことを重ねることが、とんでもないところに行くただ一つの道だと感じている。」・・・プロでの通算安打世界記録保持者(4257安打でギネス世界記録に認定)

以上
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